著者 : 藤永 丈司

◆上智大学比較文化学部卒(現:国際教養学部)
◆初受験でTOEIC990(満点)、英検1級、小学校英語指導者資格
◆ニンテンドー3DS TOEIC「超速」プログラム・スペシャルアドバイザー

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著者自身の受験英語への疑問や登校拒否といった苦い体験や、10年以上にわたる海外生活から、外国人の英語習得の早さと相対する日本人の遅さの違いを同時に徹底的に解読・研究を繰り返すことで、日本人へ「英語回路」を植え付ける仕組みを解明。


◆活動 - 芸能人 への個別指導、英会話・ TOEIC講座、企業研修、小学生を中心に 各地でボランティア英語指導など。


藤永の著者・監修した商品

◆著書に「なぜ、留学生の99%は英語ができないのか?」など多数(シリーズ累計10万部以上)

2016年に甚大な被害をもたらした「熊本地震」への復興活動の一環として、『マイスキ英語(代表:藤永丈司)』は、同年7月より、Jリーグ所属のロアッソ熊本のスポンサーカンパニーとして協賛しております。

英文法|勉強せずに英語の文法が身に付く2つの簡単勉強法

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英語の文法は嫌いだけど、どのようにしたら簡単に習得できるのか、その方法をお探しではないでしょうか?

実は、英語をマスターした方の多くが、あなたと同じように英文法が大の苦手なのです。

しかし、英語を習得した方とマスター出来ない方と大きく異なる点は、頭で覚えるのではなく、感覚で英文法を習得している点です。

まさに、ネイティブが習得する感覚で習得したのかどうかということです。私たち日本人も、日本語の文法を頭では決して覚えていません。

でも英語となると文法の専門用語で色々頭を痛めて勉強しながら覚えようとしています。

よって、ここではそのような勉強や覚え方とは決別して、ネイティブが習得する過程と同じような、ゲーム感覚で英文法が身に付く方法を2つご紹介します。

1 英語の文法を勉強せずに文法感覚を自然に身につける勉強法

1-1 英語の文法は勉強しないこと

まず、英語の文法をマスターするのに一番重要なことは、英語ができない日本人がよくやっている英文法の「お勉強」をしないことです。

もう既におわかりだと思いますが、文法の参考書や問題集を解いて、解説を読んでというお勉強をしても、本当の文法力も実践で使える英語力も身に付きません。

なぜなら、「英語の文法とは何なのか」と言ったときに、受験英語で習ってきたような勉強法とは180度違うからです。

1-2 本来の文法力で最も重要な要素とは

では、英語の文法で最も重要な要素とは何でしょうか?

それは「語順感覚」を身につけることです。やれ助動詞だ、やれ疑問詞だ、冠詞やらというようなお勉強をしても頭の中で使いこなせなければ意味がありません。

例えば、学校の先生は何年も生徒に英文法を教えているにもかかわらず、全然英語が喋れませんよね。

「英文法の知識は完璧なのに全然喋れない…」

要は、彼らは文法の語順感覚を身につけないからです。このように英語の文法というのは、知識よりも語順に慣れることの方がよっぽど重要だということです。

1-3 文法に「語順」が重要な理由

では、なぜ、文法に「語順感覚」が重要なのでしょうか?
その理由は、日本語と英語では文法の語順が全く違うからです。

(1)日本語の文法構造

例えば、

私は みかんを 食べる。
S(主語) + O(目的語) + V(動詞)
S(主語)=「私は」,
O(目的語)=「みかんを」
V(動詞)=「食べる」

になります。これがSOV 型で日本語もそうです。日本語として「私は食べるみかんを」というふうにはあまり言わないと思います。この形に当てはまります。

(2)英語の文法構造

次に、 SVO 型があります。これを英語に置き換えると、

I eat an orange.
S(主語)+V(動詞) +  O(目的語)

S(主語)=「I」
V(動詞)=「eat」
O(目的語)=「an orange」

というSVO型の形になります。つまり、日本語と英語では形が全く違うということです。SOV型にあてはまる世界の言語は他にもあります。

grammer-sov-country

上記のような韓国語、ドイツ語、オランダ語、トルコ語、インド語、イラン語なども、
このSOV型の文法にあてはまります。
そういう方も、英語のようなSVO型の言語習得は難しいと言われます。

grammer-svo-country

上記の国のように、逆に英語と同じ型なら、知っている単語を当てはめていくだけでいいわけです。欧米人が英語習得が早い一つの理由として、この英語と同じSVO型にはめていく言語の国が多いからです。

要するに、“語順が全く違う言語を私たちは覚えようとしている”ということです。

だからこそ、英文法の知識を覚えようとしても無理な話しであって、そもそものその国の語順に慣れる勉強をしていなければ結局英語習得はできないということです。

仮に、私たちが日本語の語順感覚がないとしたら、日本語で会話する時でもイチイチ頭で考えながら、手を動かしながら、紙に図を書きながら話さないと、日本語がスラスラ出てこないかもしれません。

英語の文法|英文法の基礎はたった1つしかないの記事で詳しく解説していますが、英文法の習得にはこの語順感覚が最重要なのです。

1-4 文法の語順感覚を身につける方法

では、文法の勉強法として、語順感覚を身につけるためにはどうすればいいのでしょうか。

それは、語順が間違っている英語に触れて、いかに「違和感」を覚えるかです。

これまでS+V+O+C という文法書を片手に、英文を解読していく「受験英語」を繰り返す人が多いのが現実でした。

ですが、実際に話せるようになるためには、英文法の解説を理解するよりも、文法の中身を感覚で捉えることだけに集中することです。

1-5 英文法の解説は読まなくていい

実は、私自身、英文法の解説は全くできません…。

それでも英語ができるのは、“違和感”を感じることで、この単語の前後にはコレがくる、など文法は勉強せずに、感覚だけで覚えているからです。ただ、それだけです。

日本語でも、「て、に、を、は」という日本語文法を自然と感覚と違和感で覚えていますよね。なのに、英語になると、なぜか解説を読んで「頭」で理解しようと努力してしまっています。

これって、無駄な努力です。しかも短期記憶。すぐに忘れる習得法ですよね?要は、違和感さえ感じられればいいだけのことです。その勉強法を具体的に次の章でご紹介します。

2 文法の参考書を勉強せずにマスターする「並べ替え」勉強法

その方法が並べ替えによる文法勉強法です。この「並べ替え」勉強法は、英文法の参考書や解説を読むことはありません。

実は、英文法マスターとは、誰でも簡単にできて、本来はシンプルなものです。現に、日本語は文法を勉強せずにマスターしているはずです。

2-1 文法勉強法|並べ替えトレーニング

それでは、その具体的な方法をご紹介します。

(1)簡単な英文法の参考書を用意する

まずは、簡単な勉強法としては、どの参考書でもいいので用意します。

(2)和訳付の簡単な英文を選択する

そして、英語と和訳がある簡単な英文を選択します。
例えば、she was very angry because I teased her という文とします。

(3)その英文をバラバラにする

それを、あえて下記のように自分でバラバラにします。
I, her, very, she, because, teased, angry, was

(4)和訳を見た後、バラバラな英文を元に戻す

これを、「私が彼女をからかったので、とても怒っていました」という和訳を見た後に
並べ替えをして下さい。

grammer-svo2

(5)他の英文でも繰り返す

たったこの繰り返しだけで十分です。これで、SOV(日本語の型)から、SVO(英語の型)の感覚に慣れることができます。

2-2 注意点|英文法の参考書や問題集の解説は読まないこと

語順感覚を身につける上で、英文法を勉強する時の注意点については、『英会話の勉強法|独学で確実に英会話を上達させる7つのステップ』のSTEP2でもお伝えしていますが、英文法の参考書や問題集の解説は絶対に読まないことです。

英文法の解説まで読むと今までに逆戻りするだけです。文法解説の専門家を目指すわけではありませんので並べ替えは答え合わせするだけで十分です。

2-3 重要な英文法が身に付く穴埋め勉強法

空いたところを埋めて英文を完成させるだけで、面白いように大事な英語の文法までも習得できる。

並べ替えの延長線です。

どのテキストでもいいので、1つ英文を選択して、どれでもいいので1単語、または2単語ほど抜きます。

例えば、I accepted her offer although I hated it. という文章があったとします。まだ、この時点では和訳は見ないでください。

そして、herとalthoughを抜いた文を作ります。

I accepted ( ) offer ( ) I hated it.

そして、和訳の「めちゃくちゃ嫌でしたが、彼女の申し出を受け入れました」を確認して、
穴に入る単語を考えます。

実はたったこれだけで、herの所有格、althoughの接続詞を習得しているのと同じなのです。勉強ではなく、単純に穴を埋めただけです。

grammer-svo3

この方法だけで、TOEICも英会話も楽しくなる中学英語の文法14選の記事でもあるような、英語で最低必要とされている文法を簡単に、そして自然とマスターできるようになります。

3 英文法の勉強法|文法力を強化する日々の実践トレーニング例

ここまで英文法の勉強法やトレーニングがわかりましたので、実際に日々のトレーニングをいくつか行います。文法の解説などは一切求めず、ただ単にゲーム感覚で触れていきましょう。

3-1 文法の勉強法|並べ替えトレーニング問題

まずは、語順を意識しながら英文を読んでください。次に、英文の和訳を見た後、バラバラになった英文を元に戻しましょう。最後は答え合わせをして、正解を確認しましょう。ただし、ここで大事なのは正解率ではありません。文法を理解するのではなく、英語の文法の語順に感覚的に慣れていくことです。

文法|並べ替え問題1

He is / excited / to start / his new life / in this city.

(1) 語順を意識しながら英文を読んでください。

in this city. / excited / his new life / to start / He is
(彼はこの都市で新たな生活を始めることに興奮している)

(2) 英文の和訳を見た後、バラバラになった英文を元に戻しましょう。

(3)最後は答え合わせをして、正解を確認しましょう。

文法|並べ替え問題2

She is / bugging me / with her attitude.

(1)語順を意識しながら英文を読んでください。

with her attitude. / bugging me / She is
(彼女の態度が気に障る)

(2)英文の和訳を見た後、バラバラになった英文を元に戻しましょう。

(3)最後は答え合わせをして、正解を確認しましょう。

文法|並べ替え問題3

Yesterday was / the last day / of work / for this year.

(1)語順を意識しながら英文を読んでください。

the last day / for this year. / of work / Yesterday was
(昨日は仕事納めだった)

(2)英文の和訳を見た後、バラバラになった英文を元に戻しましょう。

(3)最後は答え合わせをして、正解を確認しましょう。

文法|並べ替え問題4

He asked me / to go out dancing / with him / tomorrow night.

(1)語順を意識しながら英文を読んでください。

tomorrow night. / to go out dancing / He asked me / with him
(彼が明日の夜一緒にダンスに行こうと誘ってきた)

(2)英文の和訳を見た後、バラバラになった英文を元に戻しましょう。

(3)最後は答え合わせをして、正解を確認しましょう。

文法|並べ替え問題5

She is / my grandma / who always / looks happy.
(1)語順を意識しながら英文を読んでください。

who always / She is / looks happy. / my grandma
(彼女は私の祖母で、いつも幸せそうにしています)

(2)英文の和訳を見た後、バラバラになった英文を元に戻しましょう。

(3)最後は答え合わせをして、正解を確認しましょう。

3-2 TOECの文法を勉強したい場合

TOEICの文法を勉強したい人は、上記の英文をTOEICの問題集を使って並べ替えを行いましょう。また、TOEICテストの英文法問題となるPart5とPart6の点数アップのコツや勉強法について知りたい方は、その出題パターンのコツを『TOEIC文法|絶対に出る6つのコツと英文法』の記事も併せてご参照ください。TOEIC点数が伸びなくてお困りの方はコツがわかるはずです。

4 英文法の参考書や問題集の間違った勉強法と注意点

ここまで本当の実力を身につけるための英文法の勉強法についてご紹介しました。今後、正しい文法の勉強法を行うためにも、間違った勉強法や注意点を述べておきます。

4-1 英文法の用語は一つも覚えなくていい

文法知識として、過去分詞、受動態、他動詞、何型の英文なんてことは、一つも覚える必要はありません。言語学者や専門家がそういう分野を学べばいいだけであって、英語をマスターするのには不要です。日本語の文法なんて全く知らない人でも日本語を自由に喋れるのと同じで英語を使いこなすのにも支障はないということです。いかに英語を日本語の文法に置き換えようとするかに執着は絶対しない事です。

4-2 英語の文法規則にしがみつかない

英語の文法規則は役に立ちません。文法規則を完全にマスターすることは不可能だからです。さらに覚えたからと言って、英会話やコミュニケーションにおいて瞬時に感覚的に使いこなすことはできません。母国語のように自由自在に操れるような本当の英語力とは逆の勉強法となります。

4-3 英文法の問題集や参考書はそっくり使わないこと

上記からもわかるとおり、英文法の問題集や参考書をそっくり使っていては、結局、英語の文法知識ばかりを増やす結果になりかねません。もちろん、知らないより知っている方が英語の意味理解がしやすいかもしれませんが、ネイティブのような英語感覚にはなれません。

4-4 英文法の解説は読まないこと

文法の参考書や問題集を解いていて、不正解だった場合は、多くの英語学習者はその問題の英文法解説を読んで納得して安心感を得ています。しかし、英文法とは語順感覚が身につけることが重要なことですから、英文法の解説を読んだところで語順感覚というのは慣れることができません。

4-5 学校で学んだ英語学習方式は止める

私たちが学校で学んだ英語の勉強方式は非効率です。例えば、英文を理解しようとするとき、まずわからない単語を辞書で引き、主語、動詞、目的語に区分して日本語に訳していきます。一方で母国語の文章を理解しようとするときにそうじゃありません。

英文法でも同じように知識を入れることよりも慣れることが重要になります。だからこそ、「勉強する」という発想は捨てなければなりません。

4-6 英語の文法は中学基礎で十分

学校英語では、最初に暗記からスタートします。アルファベットや単語、基礎文法、中級文法、上級文法といった流れで覚え込んでいきます。しかし、英語の文法力なんて、中学レベルで十分です。実は、実際の英語で使われる文法は中学生で習得するものばかりであって、それ以外は知らなくてもいい文法ばかりだからです。

4-7 英文法のおすすめ参考書を鵜呑みにしないこと

英文法のおすすめ参考書などを英語の先生やプロの教育者、ウェブサイトで見る方も多いかと思います。ですが、ここで言われる英文法のおすすめ参考書とは、英文法の知識を身につけるためのおすすめ参考書ということです。
英文法をマスターしていく際には、おすすめと言っている意図や目的、ゴールが本当の意味で合致しているかを見定めてください。

4-8 英語も文法も暗記はしない

人間の記憶力には限界があります。それを無理やり覚え込んでも時間が経てば忘れてしまいます。英語でも文法でもマスターするために暗記ばかりするのは適切な方法ではありません。学生時代に熱心に覚えた英文やフレーズも使えないことからもわかると思います。本来の意味での文法や英語運用能力というのは、詰め込むだけではなく、浸透させる時間があり、それによって、脳の中に外国語の言語野がつくられ、頭の中でだんだん体系化されていくということです。

まとめ:楽しく繰り返すだけ

英文法は日本人が苦しむ1つだと言われていますが、実はその習得方法が問題視されています。

義務教育の中で、いきなり三人称単数、過去形、不定詞など難しい英文法用語を教わること自体大きな間違えなのです。

日本語を習得したように、先ずは基礎が重要であり、そしてその他の重要な文法も悩みながら勉強として覚えるのではなく、遊びながら楽しく身に付けていくのが本来の方法であり、言語習得の自然な流れなのです。

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