TOEICで使われる文法は難しいと勝手に思い込んで、どんな勉強をした方がいいのだろうかと悩んでいませんか?
TOEICテストで使用させる英単語が、ビジネス中心となっているがために、英文法までもなぜか難しいのではと勘違いされている方が多いようです。
英文法への苦手意識が更にマイナスの方に向かっていきますね。
リスニングにしても、リーディングにしても難しい英文法は全体の1%あるかないかです。
残りの99%の英文法は、これから解説する誰でも簡単に身に付けることができるものばかりなのです。
よって、TOEICに使用される簡単な英文法を習得することが、点数をアップするのに一番の近道なのです。
また、英文法問題が出題されるTOEICの「Part5とPart6」については、ここでご紹介したコツを知ることで簡単に解けるものばかりです。
ここでは、TOEICのリスニング(Part1,2,3,4)やリーディング(Part5,6,7)共通で使用させる英文法のご紹介だけではなく、特にTOEICテストの中にある英文法問題のPart5とPart6に絞った出題パターンとそのコツも公開します。
それと、人工知能(AI)チャットのChat GPTやGeminiを使ったTOEIC文法対策や勉強法も紹介していますので、参考にしてみて下さい。
目次
TOEIC文法はどこのパートの点数アップに役立つ?
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TOEIC対策として文法を勉強することは、基本的に全てのパートのUPに役立ちます。
しかし、冒頭でお伝えした通り、「文法問題」自体は、パート5とパート6になりますので、その2つのパート対策を先ず先行して勉強をするべきです。
パート5とパート6に直結する!
パート5と6は、リーディングセクションの中で文法や語彙力が特に重要とされる部分です。
パート5では、文中の空欄に適切な単語やフレーズを選んで補充する問題が出題されます。文法知識が豊富であれば、正しい時制や前置詞、接続詞などを選択しやすくなります。
パート6では、3つの不完全な文を含む短い文章が出題され、各文の空欄に適切な選択肢を選ぶ問題が出題されます。文法知識があれば、文脈に適した単語やフレーズを選びやすくなります。
リスニングセクション(パート1~4)
リスニングセクションでは、英語の音声を聞き取る能力が求められますが、リスニング問題には文法的な正誤問題も含まれています。
例えば、文法的に誤った発音や文法的に誤った文の選択肢が提示される場合があります。
そのため、文法の勉強をすることで、リスニング問題において文法的に正しい選択肢を見分ける力が養われる可能性があります。また、文法の知識があることで、英語の文法に慣れ親しんでいるため、より自然な英語の文脈を理解しやすくなります。
TOEICリスニング対策には、『TOEICリスニングですぐに点数が上がるコツと勉強法・対策問題集』の記事もご参考下さい。
長文リーディング(パート7)
パート7では、長文を読み、その内容に関する問題に答える必要があります。
長文には、文法的に正しい英文が多く含まれており、正しい文法の知識を持っていると、文脈や語彙の理解と併せて、正しい選択肢を選ぶことができます。
例えば、パート7の問題では、文法的に正しい文を選ぶ問題があります。また、文法的に誤った文を修正する問題もあります。
これらの問題では、文法の知識が役立つことがあります。
TOEICパート7対策は、『TOEICリーディングで点数が伸びない?初心者におすすめの3つの勉強法』の記事もご参考下さい。
TOEICによく出る英文法一覧(どのレベル?)
これも冒頭でお伝えしていますが、高レベルの文法は覚える必要はありません。
中学生で覚える英文法レベルを把握するだけで、TOEICの英文法対策は十分なのです。
今やビジネス英語の指標となっているTOEICですが、単語や表現自体が日常会話とは違うだけで、使われる英文法は非常に簡単なものばかりなのです。
よって、英会話でもよく言われる、中学生レベルの簡単な英文法だけでも十分に対応できるようになっています。
“TOEICの英文法対策にはこの基礎で十分!”
全て英文法一覧|中学英語の英文法14種類!勉強法や順番・アプリなどの記事で紹介している文法がTOEICでも基礎となります。
- 名詞(可算・不可算・複数)
- 形容詞(名詞や主語との関係)
- 動詞(不規則動詞など)
- 受動態(be動詞+過去分詞)
- 能動態(受け身からの言い換え)
- 助動詞(canやwillなど)
- 副詞(形容詞との違い)
- 前置詞(inやwithなど)
- 接続詞(becauseやwhenなど)
- 不定詞(to+動詞の原形)
- 代名詞(主格、所有格、目的格など)
- 関係代名詞(2つ以上の文の結合)
- 同級、比較級、最上級(betterやmostなど)
- 時制(現在完了や過去完了など)
しかし、英語の語順(単語の並び・文型)について押さえておくとが大前提となります。
英語には基本的に次のような5つの文型があります。日本語と英語では単語の並びが違うのです。
- 第1文型「SV」
- 第2文型「SVC」
- 第3文型「SVO」
- 第4文型「SVOO」
- 第5文型「SVOC」
「S」や「V」は「主語」と「動詞」、「O」は目的語、「C」は補語を指します。詳しくは、英語の5文型(語順)の見分け方・例文と簡単マスター勉強法を確認して下さい。
初心者もできるTOEIC文法対策の勉強法
TOEICで英文法対策としては、上記で挙げた文法を参考書などを使って勉強することも一つですが、それだけで不十分な場合がありますし、勉強が続かない場合もあるので、いくつかの方法を試すようにしましょう。
音読などの勉強法も効果的!
問題集やアプリを使って問題を解くのもいいですが、それはTOEIC Part5とPart6対策のみとなり、勉強が偏ってしまう恐れもあります。
私は、初受験でTOEIC満点(990点)と英検1級を取得しましたが、いまだに英文法を生徒さん説明するのが苦手です。
それはなぜか?
英文法を違和感で覚えているからです。
音読は英語の文章を読み、その文法的な構造や表現方法を学ぶこともできます。英語を読み上げることで、英語の文法に慣れ親しむことができ、TOEICの文法問題において、文法的な正誤判断がしやすくなる可能性があります。
ここにこの品詞や単語はこないし、ここにはこの表現がスムーズ、という感覚で英文法を脳に叩き込んでいるためです。
この感覚を身に付けるのに最適なのが、音読です。英文を声に出して読むという勉強法です。
英文法の勉強法|効率的に英語の文法力が身に付く6つの練習とコツでも解説していますが、その効果は絶大で、リスニング力、発音力、語彙力、英文法力、リーディング力UPのすべてにいい影響を与えます。
この音読の勉強法を、先ほどおすすめしたTOEIC公式問題集などの英文を使えば、TOEIC頻出単語に触れることもできるので一石二鳥ですね。是非、試してほしい勉強法の一つです。
飽きないための様々なTOEIC英文法対策の勉強法
後ほどおすすめの参考書などもご紹介しますが、無理なく英文法を自然と身に付けるための勉強法を2つご紹介します。
- TOEIC公式問題集の解説を読む TOEIC公式問題集には、文法問題に関する解説が詳しく掲載されています。この解説を読むことで、正しい英語の文法を理解し、同様の問題に対応することができます。TOEIC公式問題集
- 英語のマンガや小説を読む マンガや小説などの英語の読み物を通じて、英語の文法や表現を自然な形で学ぶことができます。特に、対話形式で書かれたものは、英語の会話力の向上にも役立ちます。
特に、マンガや小説は好きなものを読みながら楽しく英文法対策ができます。
おすすめは下記となります。
- 「ハリー・ポッターと賢者の石」(J.K.ローリング) 英語圏でも人気の高い「ハリー・ポッター」シリーズの第1巻です。物語の内容が比較的簡単であるため、英語の勉強に最適です。
- 「リトルプリンス」(アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ) フランスの作家による児童文学の名作です。英語に翻訳された本も多く、文章がシンプルであるため、英語の読解力の向上に役立ちます。
- 「君の名は。Another Side:Earthbound」(三浦建太郎) 人気アニメ「君の名は。」の小説版です。ストーリーが面白く、英語の文法や表現が比較的シンプルであるため、初心者にも読みやすい作品です。
- 「ワンピース」(尾田栄一郎) 世界中で人気の高いマンガです。英語に翻訳された本も多く、単語や表現がシンプルであるため、初心者にも読みやすい作品です。ワンピース(One Piece)
Part5とPart6の時間配分も欠かせない!
これもTOEIC文法問題を解く上で、必要な勉強法の一つとして「時間配分」があります。
TOEICのリーディングセクションを制覇するには、Part7の長文読解にいかに時間を確保するかがポイントとなります。
多くの受験者、特に初心者の方が「時間が足りなかった」というは本当によく聞く感想です。
要するに、問題を解く際の時間配分がとても大切なのです。
よって、問題集やアプリなどで問題を解いてるときは、必ず時間を計るようにしてください。最初は無制限でゆっくり時間をかけていいですが、TOEICテスト前1週間程度は、時間内に解く癖を付けてみましょう。
TOEICで絶対無視できない7つの時間配分と基本(試験時間など)に書いていますが、それぞれの時間配分は下記となります。
- TOEIC Part5(全30問):1問を30秒以内、全体で約15分以内
- TOEIC Part6(全16問):1問を40秒以内、全体で約10分以内
これにより、難題のPart7に50分残すことが出来るようになります。リーディングセクションの75分中50分余るので十分な時間です。
TOEIC文法対策におすすめの無料アプリや問題集(参考書)・サイト
先ほどご紹介した英文法の勉強法やおすすめ以外で、シッカリと英文法の勉強をしたいという方には参考書、手軽に勉強したい方はアプリ、問題を解きたい方は過去などの問題集などをおすすめします。
自分のレベルチェックにおすすめ
英文法対策の前の、自分の今のレベルをチェックするのもいいですね。
公式のサンプル問題を活用して、現時点の英文法レベルを確認しておきましょう。
おすすめの参考書
下記は公式なので実際にテストに出る傾向問題となるので、押さえたいツールです。
- TOEIC公式教材・問題集
- TOEIC公式アプリ:iOS/android
しかし、公式アプリや公式問題集以外で、がっつりTOEICの英文法問題を解きたい!という方は、次の2冊がおすすめですね。
問題数も多いのでドンドン解いていき、文法問題に慣れていきましょう!しかし、公式問題集やアプリが優先というのは変わりません。
しかし、特に初心者は間違え続きとなると落ち込むものです。
もし、あなたがTOEIC600点を目指しているのであれば正解率は6割、500点がターゲットであれば半分の正解率で構いません。
ほとんど英文法問題を間違えなく解けるのは、あくまで900点を目指している上級者であるともって下さい。
でも、実は初心者でも特にTOEIC Part5は満点が取りやすいパートだということを知っていましたか?
TOEICには満点が取りやすいパートがあります。
リスニングセクションのPart1とPart2、そして英文法問題が多いリーディングセクションのPart5の3つです。
Part5攻略については、TOEIC Part5で満点を取る!3つのコツ・練習問題や勉強法なども参考にしてみて下さい。
これらを押さえた上で、問題集を解くと正解率がドンドン上がってくるので楽しんで下さい!
おすすめの無料アプリ
上記の公式アプリ以外で、スキマ時間で英文法力を伸ばすためのアプリをご紹介します。
TOEICだけではなく、英会話での文法力の基礎も身に付けることができます。
英文法が苦手な初心者の方も気軽に勉強することができるので安心してトライしてみましょう。
- 「イングリッシュセントラル」:App Store(iOS)/Google play(android)
- 「An Instant Reply」:App Store(iOS)/Google play(android)
おすすめの無料サイト
ネット上にはTOEIC英文法対策の無料サイトも多く存在しますが、その中でおすすめは下記となります。
- キクタン TOEIC攻略 https://www.kikutan.com/toeic/grammar/ 英文法の基礎から応用まで幅広くカバーしています。英語の文法に慣れ親しむことができる問題集や、英語の音声に合わせて発音練習ができる音声教材など、多彩な教材が用意されています。
- 英語学習コミュニティ https://www.eigobin.com/ 英語学習に必要な様々な教材や情報を提供するサイトです。英語の基礎から応用まで幅広くカバーしており、英語の学習に役立つ多くのコンテンツが用意されています。
- 英会話タイムズ https://www.eigotimes.com/ 英語のニュースやコラム、英会話のフレーズなど、実践的な英語を学ぶことができるサイトです。英語のリスニングやリーディング力を向上させることができる教材が充実しています。
- 英語ラボ https://eigolab.jp/ 英語の文法や表現、リスニングやスピーキングに関する問題集や教材が用意されています。初心者から上級者まで、幅広いレベルに対応しています。
TOEIC文法対策に費やす勉強時間は?目指す点数別
さあ、これまでTOEIC文法対策の英語勉強法やおすすめのツールをご紹介しましたが、どれくらい勉強すればいいのでしょうか?
リスニングやリーディングの勉強にも時間が必要な場合は、そんなに多くの時間を割けないですね。下記はあなたが目指すTOEIC点数別にまとめた勉強時間の目安です。参考にしてみて下さい。
TOEICの文法対策に費やす勉強時間は、目指す点数や個人の英語力によって異なりますが、一般的な目安を以下に示します。
- 400点前後を目指す場合 TOEICの文法問題は、基礎的な文法事項が中心となっており、単語力や文法の基礎的な理解を身につけることが重要です。このレベルの目標を達成するためには、週に3時間程度の勉強時間が必要です。
- 500点前後を目指す場合 TOEICの文法問題には、より応用的な文法事項が含まれており、英語の理解力が求められます。このレベルの目標を達成するためには、週に5時間程度の勉強時間が必要です。
- 600点前後を目指す場合 TOEICの文法問題には、より複雑な文法事項が含まれており、英語の読解力や表現力が求められます。このレベルの目標を達成するためには、週に8時間程度の勉強時間が必要です。
- 700点、800点以上を目指す場合 TOEICの文法問題には、高度な文法事項や英語のニュアンスの理解が求められます。このレベルの目標を達成するためには、週に10時間以上の勉強時間が必要です。
TOEIC英文法でよく出る問題(Part5とPart6)|直前対策とコツ
さて、TOEIC文法対策はしたけで直前に復習したいという方は、TOEIC文法で絶対に出る6つの主題パターンを知ってるだけで、時間をかけずにスラスラ解けるようになっているのも多いのでご安心ください。
TOEICテスト当日の直前でも復習してほしいパターンです。
- part5(短文穴埋め問題)-語彙問題、品詞問題、前置詞問題などで構成
- part6(長文穴埋め問題)-(同上)※しかし、Part5と違い、前後の「英文」を読む必要がある問題あり
しかし、TOEICの英文法問題である「Part5とPart6」では、先ほども申し上げたように、英文全ての意味を理解する必要がない問題も多いため、点数アップが簡単に実現できるようになっています。
これが英文法問題を解く大きなコツ、テクニックの一つです。
今回のテスト前に英文法の勉強や問題集を解く時間がなかったという方も、スコアアップにつながるものですので、必ず目を通しておくようにしましょう。
- 動詞の時制や態の使い分け 例えば、文中に現在形や過去形、現在完了形、受動態などの動詞形が混在している場合、正しい時制や態を使い分ける問題が出題されます。
- 数詞の使い分け 例えば、文中に数字が複数含まれている場合、正しい数詞を使い分ける問題が出題されます。たとえば、a few, a little, several, many, few, littleなどが使い分けの対象となります。
- 副詞の位置 例えば、文中に副詞が含まれている場合、その位置が正しいかどうかを問う問題が出題されます。たとえば、文の先頭、動詞の直前、文末など、正しい位置を選ぶ問題が出題されます。
- 名詞や代名詞の使い分け 例えば、文中に名詞や代名詞が含まれている場合、正しい名詞や代名詞を使い分ける問題が出題されます。たとえば、人称や数、所有形などを考慮した使い分けが求められます。
- 接続詞の使い分け 例えば、文中に複数の文が含まれている場合、正しい接続詞を使い分ける問題が出題されます。たとえば、and, but, or, soなどが使い分けの対象となります。
ここで、ご紹介するパターンはTOEICで必ず出題されるものを厳選しています。
頻出するパターン一覧(例題と解説)
以下に、TOEICの文法問題で必ず出る問題パターンと例題をいくつか紹介します。それぞれの例題には、解答と解説もつけています。
- 動詞の時制や態の使い分け
例題:Yesterday, I (1)______ to the store and (2)______ some groceries.
(1) A. went B. am going C. have gone D. had gone
(2) A. bought B. buy C. have bought D. had bought
正解:(1) A. went, (2) A. bought
解説:(1)については、昨日という過去の出来事を表すため、過去形のwentが適切です。 (2)については、wentの過去形に合わせて、buyの過去形であるboughtが適切です。
- 数詞の使い分け
例題:The company plans to hire (1)______ new employees next year.
(1) A. a few B. a little C. several D. many
正解:D. many
解説:「新しい社員を多数採用する」という意味が伝わるため、manyが適切な数詞です。
- 副詞の位置
例題:John (1)______ went to the store to buy milk.
(1) A. always B. went always C. went to the store always D. to the store went always
正解:A. always
解説:alwaysは、動詞の前に置くことが一般的です。したがって、Aが適切な回答となります。
- 名詞や代名詞の使い分け
例題:Tom has a cat, and (1)______ cat is very friendly. (1) A. it B. he C. she D. they
正解:A. it
解説:代名詞は、先行詞と同じものを指す必要があります。ここでは、先行詞のcatが単数形であるため、itが適切な代名詞です。
- 接続詞の使い分け
例題:The weather was bad, (1)______ I decided to stay home.
(1) A. but B. and C. or D. so
正解:A. but
解説:文脈から、天気が悪かったために家にいることを決めたことがわかります。ここで、天気が悪いという前提条件に対して、矛盾する条件を表すのであれば、butが適切な接続詞となります。
上記以外の頻出パターン(助動詞、冠詞、形容詞、前置詞など)も押さえておきましょう!
助動詞
助動詞の後ろは、迷わず動詞の原形を選ぶだけで正解です。
※助動詞とは、will, can, could, should, may などを指します
(設問例)
In collaboration with local performers, internationally acclaimed
choreographer Naomi Bennet will ——- a musical fi lm next spring.
(A) production -produce(制作、生産する)の名詞
(B) producing -動名詞
(C) produce -原形
(D) produced -過去形、受け身
(和訳)
地元の俳優陣と共同で、世界的に評価の高い振付師のNaomi Bennetさんが来春ミュージカル映画を製作する予定です。
ここでは will という助動詞の後ろを問う問題で、動詞の原形である(C)が答えとなります。
全ての英文を読んで、意味を理解する必要はありません。
助動詞について詳しく知りたい場合は、英語の15個の助動詞が今すぐ分かる一覧と活用法の記事で説明しています。
動詞の後ろ
動詞の後ろは、必ず目的語となります。
(設問例)
A non-profit organization supporting the conservation of the national park is now accepting ——- from the general public.
(A) donated - donate(寄付する、など)の過去、受け身
(B) donations - 名詞
(C) donating - 動名詞
(D) donate - 原形
(和訳)
その国立公園の保護を支援している非営利団体が、現在、一般市民からの寄付を受け付けています。
設問例のように、名詞の基となる動詞(この場合は donate)を使って出題されるケースが多い。ここは、acceptingという動詞の後ろが問われているので、今回の目的語である名詞の(B)が答えとなります。
前置詞
前置詞の後ろは、名詞か動名詞で限定して答える。
※前置詞とは、with, in, before, forなどを指します
(設問例)
With a view to inspecting the restaurant’s hygiene standards,
the inspectors’ visit was made without ——- last Friday.
(A) noticed -notice(気づく)の過去、受け身
(B) notify -動詞の原形(告知する)
(C) notice – 名詞(通知)、動詞(気づく)
(D) noticeably - 形容詞(目立つ)
(和訳)
そのレストランの衛生水準を調査するために、検査官らによる抜き打ちの訪問
が先週の金曜日にありました。
Without notice(予告なしに)という熟語の1つではあるが、それが分からなくても前置詞の後にくるのは名詞なので、答えは(C)のみです。
“TOEIC英文法で良く使われる前置詞”
- Including 〜 (〜を含む)
- Due to ~ (~のせいで、理由で)
- In spite of ~、 despite ~(~にも関わらず)
- Regardless of ~ (~に関係なく)
- Because of ~(~のせいで、よれば)
その他の前置詞も知りたい場合は、英語の前置詞一覧|全部で78個ある前置詞の解説と使い方の記事で多く紹介しています。
冠詞
冠詞の後ろは、名詞を選択する。
(設問例)
Employment of illegal immigrants and their children has
been a controversial ——- in the society.
(A) issued -issueの過去形、受け身
(B) issuable -発行できる(形容詞)
(C) issue - 発行する(動詞)、関心事など(名詞)
(D) unissued – 未発行の(形容詞)
(和訳)
不法移民およびその子供たちの就労は、賛否両論のある社会問題となっています。
ここでは、a(冠詞)+(名詞)の形を見つける。 Controversial は賛否両論のという形容詞で名詞の前にあるが、これに惑わされないようにしましょう。形容詞+名詞 = ひとかたまりの名詞と捉える。よって、ここは(C)の issue が正解です。
冠詞については、もう悩まない!aとtheや英語の冠詞の使い方を5分で解決でも解説しています。
形容詞
「空所+名詞」の場合は、形容詞を選ぶ。
(設問例)
Having suffered from ——- losses, the management of TX Securities
announced a drastic reform plan at the press conference.
(A) considerable -かなりの(形容詞)
(B) consider - 熟考する(動詞)
(C) consideration - 考慮(名詞)
(D) considerably - かなり(副詞)
(和訳)
多大な損失を被ったため、TX Securities の経営陣は記者会見の席上で抜本的な改革案を発表しました。
解説
Losses(損失)という名詞の前なので、(A)の形容詞を選択する。英会話でもTOEICでも、よく使われる文法の1つです。
形容詞は、英語の形容詞一覧|これで十分!絶対に押さえたい2つの用法でも詳しく解説しています。
時制の一致
1つの英文の中では、時制を一致させることが基本となります。
(設問例)
The Capitol Theater which once prospered as
the city’s center of entertainment ——- its 100 years of history
in less than two weeks.
(A) was ending (endの過去進行形)
(B) have ended (現在完了形)
(C) will end (未来形)
(D) ended (過去形)
(和訳)
かつて街のエンターテイメントの中心として栄えたCapitol Theater は、あと2週間足らずでその100 年の歴史の幕を閉じます。
正しい時制の動詞を選択する設問となります。The Capitol … entertainment までが文の主語。in less than two weeks「(今から)2週間足らずで」のキーワードがポイントです。よって、未来の出来事について述べている(C)が正解となります。
“TOEIC英文法で良く使われる時制キーワード”
- 動詞の現在形と一緒に使われる-frequently、often, once a monthなど
- 動詞の過去形と一緒に使われる-recently, last night, in 2010 など
- 動詞の現在完了形と一緒に使われる - already, since, for, over the past 2 years, in the last few hours など
時制の一致については、英語の時制の一致|誰でも簡単に理解できる大原則のルールでも解説しています。
Chat GPTやGeminiなどのAI(人工知能)チャットサービスをTOEIC文法対策や勉強に使うのもおすすめ!
TOEICの文法対策や勉強には、人工知能(AI)のチャットサービスもおすすめです。
例えば、次のようなプロンプト(命令文)を入力するだけで、苦手な英文法をドンドン克服できます。ここでご紹介した参考書やアプリの他のツールとしてお使いください。
- 「TOEICによく出る文法を20個教えて下さい。」
- 「TOEICが今550点です。特にPart5で、満点を取るための文法のひっかけ問題を教えて下さい。」
など。
まさしく、会話をしながらお願いする感覚でOKです。
この人工知能(AI)のチャットサービスにより、このようなトレーニングが容易に可能になっています。この機会に試して下さい。
また、AIチャットサービスで有名なのが2つあります。
一つは「Chat GPT」です。OpenAIが2022年11月に公開した人工知能チャットボットであり、生成AIの一種で、無料版と有料版がありますが、トレーニングは無料版で十分です。
また、もう一つはGoogleが提供する「Gemini」です。
Chat GPT、Geminiのどちらも素晴らしい機能を提供しており、自分に合ったチャットサービスをご活用下さい。アプリもあるので気軽にスマホやタブレットでも使えます。
まとめ:TOEICの英文法は難しく考えないこと!
ここでは、Part5とPart6の出題パターンを見ながら、簡単に解くコツをご紹介しましたが、これも全てが中学で習う英文法で簡単に解けるものばかりです。
また、色々なパターンの文法の出題にも対応するには、何ら難しいことをする必要ななく、それらの文法を単純に把握するだけで十分です。それが、TOEICの英文法をしっかりと押さえる対策とコツそのものなのですから。
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