著者 : 藤永 丈司

◆上智大学比較文化学部卒(現:国際教養学部)
◆初受験でTOEIC990(満点)、英検1級、小学校英語指導者資格
◆ニンテンドー3DS TOEIC「超速」プログラム・スペシャルアドバイザー
◆日経HR「英語コミュニケーション in Business」特別講師(2017年8月~)

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著者自身の受験英語への疑問や登校拒否といった苦い体験や、10年以上にわたる海外生活から、外国人の英語習得の早さと相対する日本人の遅さの違いを同時に徹底的に解読・研究を繰り返すことで、日本人へ「英語回路」を植え付ける仕組みを解明。


◆活動 - 芸能人 への個別指導、英会話・ TOEIC講座、企業研修、小学生を中心に 各地でボランティア英語指導など。


藤永の著者・監修した商品

◆著書に「なぜ、留学生の99%は英語ができないのか?」など多数(シリーズ累計10万部以上)

2016年に甚大な被害をもたらした「熊本地震」への復興活動の一環として、『マイスキ英語(代表:藤永丈司)』は、同年7月より、Jリーグ所属のロアッソ熊本のスポンサーカンパニーとして協賛しております。

TOEIC満点者が教える!英単語の覚え方マスター法

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あなたは、どうしても英単語を覚えられなくて困っていませんか?

そもそも、なぜ、覚えた単語を忘れてしまうのか?

英語が上達した人に共通すること。

それは、「英単語を一度覚えたら忘れない方法」「覚えた英単語の記憶を自然と呼び起こす方法」を知っているかというだけです。

頭がいい、悪いは全く関係ありません。

私たち日本人は、多くの日本語の単語をしっていますよね?実は、それと同じ言語習得の過程を踏めばいいだけなのです。

英語だけが特別な言語ではないからです。

少し、長い記事になりますが、一度目を通してもらえれば、「なぜ、今まで英単語が覚えられなかったのか?」という理由や原因が誰でも理解できると思います。

英会話にも、リスニングにも、リーディングにも、どうしてもある程度の語彙力が必要となります。もちろん、TOEICや受験など、「英単語を覚える」ということは避けては通れない勉強で、苦痛を感じている方も多いはずです。

しかし、ここでご紹介している「英単語の覚え方」を学習して、「単語を覚えては忘れる」や「単語を思い出せない」、というのは今日で最後にしましょう!

よって、ここではそのような繰り返しをすぐに断ち切り、誰でも面白いように英単語が身に付く英単語の覚え方マスター法をご紹介します。

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【目次】

「忘れない覚え方」と「暗記」との違い
・左脳を使った覚え方が「暗記」
・右脳を使った方法が「忘れない覚え方」
・「忘れない覚え方」と「暗記」の使い分けが大切

初心者におすすめ!書かなくて見るだけで英単語は覚えられる!?
・日常英会話に必要な基礎の英単語を先ずは見て覚える
・必須ではないが、中1レベルの英文法も覚えておくと役立つ!
・英語の熟語は覚える必要がある?
・TOEICなどのビジネス英語や英検の英単語も覚える必要がある?

寝る前に音声を聞き流すだけで英単語は覚えらえる!?
・音楽を聴いて覚えた英単語の発音が身につく
・海外ドラマや映画を見るだけで英語独特のアクセントも自然と身につく

1 TOEIC満点者が教える!英単語の覚え方マスター法
1-1 英単語は「線で覚える」と単語の使い方までわかる
1-2 英単語は「映像」で覚えよう
1-3 落ちこぼれの私が英単語2万5000語を習得した方法
1-4 英単語の覚え方マスター法|フラッシュバック法の具体例
1-5 楽しく英語に触れる覚え方

2 英単語の覚え方|フラッシュバックを使った日々の実践トレーニング
2-1 トレーニング1日目|英単語ノートの作り方
2-2 トレーニング2日目|英単語ノートの作り方
2-3 トレーニング3日目|英単語ノートの作り方
2-4 最初は「クセづけ」に特化すること
2-5 英語表現のシグナルを脳に送り続けよう
2-6 さらにフラッシュバックを強化する英単語の覚え方
2-7 さらにフラッシュバックを加速させる英単語の覚え方

3 英単語が覚えられない人にありがちな単語の覚え方3つの間違い
3-1 「単語を覚える=知っている状態」が最終ゴールと勘違いしている
3-2 和訳や文字化という間違ったプロセスをやっている
3-3 英単語を覚えられない人ほど「手続き記憶」を使っていない
3-4 英単語を長期記憶に落とし込む方法

4 英単語覚え方のコツ|頭から取り出せる記憶に変わる13のコツ
覚え方コツ1|覚えた単語はその日のうちに思い出すこと
覚え方コツ2|英単語を繰り返すタイミングを考える
覚え方コツ3|自分の経験・感情を伴う記憶に置き換える
覚え方コツ4|語源、背景的な意味、身近な例を考えてみる
覚え方コツ5|英単語、英文、映像にインパクトをつける
覚え方コツ6|体を動かしながら覚える
覚え方コツ7|シチュエーションや状況が同じ場所、環境で覚える
覚え方コツ8|覚え方の偏りをなくし、五感を組み合わせる
覚え方コツ9|好きなジャンルから覚える(好きな部分を探す)
覚え方コツ10|人に教えるように自分自身に教える
覚え方コツ11|規則正しい生活で6時間以上の睡眠を取る
覚え方コツ12|記憶のタイミングに合わせ、リマインド機能を活用する
覚え方コツ13|日記で常に自分の状況や気持ちを英語で表現するように心がける
覚え方コツ14|イギリス英語ではなく先ずはアメリカ英語で覚える

「忘れない覚え方」と「暗記」との違い

単語を覚えるといったら、どうしても「暗記」という言葉を思い浮かべるのではないでしょうか?

ではここでご紹介する「忘れない覚え方」との違いは何なのでしょうか?

それは、脳の使い方にあります。

左脳を使った覚え方が「暗記」

私たちが学校で教えられた方法はまさに左脳を使った暗記です。短期記憶といわれています。

詰め込める単語数に限りがあり、すぐに一杯になります。だから、いくら詰め込んでもどんどん英単語が頭からこぼれていくイメージです。

右脳を使った方法が「忘れない覚え方」

右脳には覚える記憶など制限がないと言われるくらい、どんどん覚えることができます。

しかも、すぐに忘れないように奥深くにあるイメージです。暗記とは反対の、長期記憶というものです。

その方法を使った英単語の覚え方が、後ほどお伝えする「フラッシュバック」という勉強法です。

脳に刺激を与えることで、英単語が左脳に記憶されず、右脳の奥深くに蓄積されていきます。

「忘れない覚え方」と「暗記」の使い分けが大切

全てを長期記憶で覚えるのがいいのでは?

いいえ、実はそうではありません。

特に大人で社会人の方は学生よりも、英単語を覚えるために割ける時間も少なく、効率よく早く覚えた方がベストです。

部活や他の教科に時間をかけたい学生にも「忘れない覚え方」と「暗記」の使い分けをおすすめしています。

しかし、単語帳などは一切使わず、楽しく、スキマ時間にできるので、実際の「忘れない覚え方」と並行して活用しましょう!

初心者におすすめ!書かなくて見るだけで英単語は覚えられる!?

左脳には覚えらえる英単語は限られるとお伝えしましたが、全て長記憶で落とし込むのと同時に、左脳(暗記の脳)を一杯にしてあげればいいのです。

空っぽではもったいないですね。なので、左脳(暗記)と右脳を効率よく使い分けます。

では、左脳を使った暗記で頭に入れる英語は何がいいのでしょうか?

日常英会話に必要な基礎の英単語を先ずは見て覚える


私たちは、中学・高校などを通して、ものすごい英単語に触れてきています。ネイティブが英会話でつかったり、ニュースなどで使われるビジネスえいごにも、私たちはどこかで聞いたり、見たりしています。

でもほとんど覚えていないですよね?

それが短期記憶の暗記で触れた英語です。

でも、「Car」や「Apple」、「go」や「buy」という単語を覚えていますか?

恐らく、ほとんどの日本人でもこの英単語は知っているはずです。

これは何故でしょうか?

暗記しかしていないのに、なぜか覚えています。

実は、比較的簡単といわれる英単語、またいつも使われる英単語は覚えようとしなくても自然と身についているのです。それが暗記でも左脳から溢れ出していません。

海外ドラマなどで使われている約80%の英単語が「中1レベル」の英単語です。

つまり、ネイティブでも日常英会話では、私たちが中学1年生の時にすでに暗記で勉強した単語ばかりを使っているとこうことです。

しかし、多くの日本人がいまだに英語が話せなですし、英語が上手く聞けていません。今回の英単語を覚える方法から少し話がそれましたが、その活用法は、『偏差値40から独学でTOEIC満点を取得した英語勉強法』の記事を、お時間のある時にでもご確認ください。何かのヒントになるはずです。

話を戻しますが、ようするに、簡単な英単語やいつも使わえる英単語は、暗記を使って覚えておけばいいのです。

しかも、中1レベルの英単語で十分です。中1レベルの、「名詞」、「動詞」、「副詞」や「前置詞」、「接続詞」などに分けて、『英語習得と英会話上達に必要!おすすめ285英単語集一覧』の記事にある英単語に、通勤・通学中などの時に目を通す感覚で問題ありません。

単語帳などは全く必要ありません。

覚えるまでノートなどに書いて反復する必要はある?

いいえ、決して書いて反復して暗記しようと思わないでください。

人それぞれ、左脳に入る単語数は異なります。入らないのであれば、後ほど解説する長期記憶のフラッシュバックの方法で覚えればいいだけです。

絶対に無理に頭に詰め込む感覚は避けて下さい。

書くことでスペルを覚える必要もありません。あくまで暗記でも、見るだけで自然と覚える感覚で十分です。

対義語・反対語も一緒に覚えると早い

1つの単語を単純に覚えるより、「反対を意味する単語」も同時に覚えると効率的です。

例えば、「cold」という単語を見た時に、反対は「hot」という感じで反射的に頭に出す感覚です。「go」であれば「come」など、全て中学1年生レベルの英単語で対義語・反対語も同時に覚える習慣を付けましょう。

接尾語などの知識を押さえると覚えるのが早い

接尾語というのは、英単語の後ろについているスペルで、それがどういう意味をもつ単語なのか?が分かるものです。

例えば、「p1ayer(選手)」の「er」や「artist(芸術家)」の「ist」は、「~をする人」という意味になります。

また、「bakery(パン屋・ベーカリー)」の「ery」は「場所」などです。一般的な語源を知っておくだけでも、英単語を覚えるのに役立ちます。『英語の語源|英語の初心者でも分かる22個の接尾辞一覧』の記事を参考にしてみて下さい。

英語の日本語の語呂合わせの覚え方は無駄

語呂合わせとは、英語の読みを日本語で表現するもので、多くの方も耳にしたことがあるかと思います。

例えば、「apple」を「赤い果物を食べ過ぎて、げっぷがでた。、アポー」という感じです。これは、全くの時間の無駄です。

中1レベルの英単語であれば、語呂合わせをしなくても、見るだけで自然と覚えることが可能です。

必須ではないが、中1レベルの英文法も覚えておくと役立つ!

英単語を覚えるのに必須ではないのですが、基本的な文法を押さえることで、英語を長期記憶する時にスムーズになる場合があります。

しかし、理解できたものだけでよく、分厚い参考書をつかって必死に理解する必要はありません。自分が簡単と思える英文法だけ覚えておく感覚です。

それ以外は、すぐに忘れてしまうので意味がなくなります。

参考までに、『中学英語の英文法14選!TOEICや英会話にすぐに役立つ』の記事をご紹介しておきます。

英語の熟語は覚える必要がある?

英熟語は日本人が覚えたがるものですが、これも不要です。

後ほどフラッシュバック法で学習するのですが、そのような熟語は一英文(塊)で覚えるのが長期記憶に落とし込みやすくなります。ここでは、難しくない英単語の暗記だけで十分です。

しかし、『英語の熟語114個一覧|イディオムをマスターする覚え方』にあるような、顔の一部を使った英熟語などは易しく、暗記でも覚えやすいので参考にしてみて下さい。

TOEICなどのビジネス英語や英検の英単語も覚える必要がある?

いいえ。TOEICや英検など比較的難しい、日常英会話で使わない英単語は、長期記憶で落とし込むのが効率的です。

TOEIC単語|高確率で出るPart別厳選306個の表現』にあるような、難しい英単語を暗記して、左脳を一杯にするより、日常会話レベルの英単語のみに集中しましょう。

寝る前に音声を聞き流すだけで英単語は覚えらえる!?

見て暗記で覚えたり、長期記憶で覚えた英単語の発音も同時にマスターしたいという方は是非実践してみましょう。

毎日の習慣にすることで、より効率的に英単語を身に付けていくことが出来ます。

音楽を聴いて覚えた英単語の発音が身につく

発音記号が苦手で、英単語が覚えられない!という方は少なくありません。

発音はネイティブに習うのがベストです。

覚えた単語だけど本当の発音は何だろう?という時に役立ちます。洋楽でも、簡単な英語がものすごく多く使われています。

通勤・通学の途中などに覚えた単語を耳で探してみて下さい。

ジャンルとしては、ゆっくりとしたバラードなどがいいでしょう。しっかりと単語を発音しているのでとても参考になります。

海外ドラマや映画を見るだけで英語独特のアクセントも自然と身につく

英語は抑揚があり、日本語は一遍調子のリズムだと言われいていますが、これは事実です。

いくら英単語を覚えたとしても、それを英文で使えて話せたり、聞けたりしないと意味がありません。

そのような時に、あなたの好きな「海外ドラマ」や「映画(洋画)」を聞きながら、自分が覚えた英単語が入った英文のリズム(アクセント)などを自然と染み込ませていきます。

歌は、あくまで歌のリズムなので、英会話のリズムではありませんのでここでは適しません。

寝る前やスキマ時間に気軽に聞くようにしてください。

英語勉強を映画で実践|おすすめドラマも活用!3つの手順』にもあるように、今ではYoutubeなど、スマホやPCなどで、しかも無料で気軽に見ることができますが、決して意味を理解する!という感覚ではなく、覚えた単語を探すゲームのような感覚です。

さて、これから暗記で覚えることができなかった単語や難しい単語を「忘れない長期記憶」に落とし込む方法をご紹介します。

是非、上記でご説明した暗記と併用して試してみて下さい。

1 TOEIC満点者が教える!英単語の覚え方マスター法

英単語をマスターするためには、まずは正しい覚え方を知っておくことです。

そのためには、暗記で記憶できない英語表現やフレーズを、長期記憶からいつでも単語を取り出せる状態を作ることです。

先ずは、英単語を覚えるのに「何をしたらいいのか?」ということを把握しましょう!

1-1 英単語は「線で覚える」と単語の使い方までわかる

英単語の「点」と「線」とは何でしょうか?

例えば、「Play」という単語があったとしましょう。

  • 点(単語):「Play」
  • 線(英文):「I play baseball.」

という感じです。

要するに、単語は”点”であり、その点の集まりである文は”線”となります。

1-1-1 なぜ、英単語を「点」で覚えてはいけないのか?

点だけで覚えるとその単語の使い方が全く分からなくなるからです。

単語帳でいくら勉強しても、すぐに忘れる、英会話でまったく使えない、という現象は「単語」、つまり「点」で覚えているからです。

例えば、「Have」という単語を見てみましょう。Haveの意味は辞書では、持っている、所有する、知っている、理解している、しなければならない、経験する、させる、保つ、してもらう、してしまった、など多くの意味を有するとの説明があります。

“例:haveの使い方”

  • I have a business to do. 私にはやる仕事がある
  • I have to go. もう行かなければならない
  • I have him reply. 彼に答えさせる
  • I have been to US before. 過去にアメリカへ行ったことがあります

上記の例文は全て使い方や意味も全く異なります。

これは、「Have」だけに限らず、日常で多く使う「make」、「get」、「take」など色々な英単語でも同様です。

英単語の特徴の一つに、「一つの単語で複数の意味をもつ」というのがあります。

仮に単語帳で、複数の意味を覚えたとしても、「どの場面で、どのように使うのか?」というのを知らないがために、すぐに忘れてしまうということがおこってきます。

今まで、このようにそれぞれの意味をむやみやたらに覚えていませんでしたか?

ほとんどの英単語が複数の意味をもっていると思ってください。

これは、名詞でも同様です。また、名詞が動詞として使われるケースも多々あります。

  • strike(ストライク):(労働などの)ストライキ、野球のストライク(動詞:襲う、打つなど)
  • watch(ウォッチ):腕時計、見張り番(動詞:注視する、見るなど)
  • drink(ドリンク):飲み物、お酒、一杯(動詞:飲む、お酒を飲む、吸収するなど)
  • stand(スタンド):屋台、停留所、観客席(動詞:立つ、耐える、有効であるなど)
  • drive(ドライブ):運転、衝動、根性(動詞:運転する、追い払う、前進するなど)

例を挙げたらきりがないのですが、このように、日本人にも馴染みのある単語でも、いくつもの意味があるのです。

1-1-2 必ず、英単語は「線」で覚えよう!

日本語にしても、点(単語)だけで覚えた人は誰一人いないはずです。

みなさんが小さい時のことを思い出してください。

大人が話す言葉を聞いたり、テレビなどで流れて来る「線」の言葉を聞きながら、表現を覚えていったはずです。

日本語を習得した時に、単語帳を使っていないのに、英語の表現を覚えるのに単語帳を使うのはおかしいですよね。

文の中で、新しい表現があればそこで覚えてを繰り返しています。英語でも全く同じで、線全体で覚えるようにしましょう。

でも、英単語を線(英文)で覚えるのは、他の単語も出てくるから、難しいのでは?と思ってるかもしれませんが、実は、英単語を線で覚える方が単語帳(点で覚える)より断然、楽にそして短期間で覚えることができるのです。

その不安を解消しますので、次を見てみましょう!

1-2 英単語は「映像」で覚えよう

ここで大事になるのが、線と一緒に英文を「映像(イメージ)」でとらえることです。

「線とイメージ」とはどういうことなのか?

例えば、「A boy is drinking water.」という英文(線)があったとしましょう。

これをあなたはどのようにイメージしますか? 下記のような自由なイメージでいいです。

もちろん、下記のようなイメージでもOKです。少年がペットボトルとかグラスとか、着ている服だったり、違っていもいいので、自分なりのイメージをしてみて下さい。

要するにこの「イメージする(映像化する)」感覚が、非常に重要で、線で覚えるのと同時にイメージという刺激を脳に与えています

これが、結果的に英単語を忘れない記憶力を作り出すのです。実はこれが、日本語を習得した時と全く同じ過程なのです。

1-2-1 脳で「映像」が出ない限り、英単語は使えない

よく、同時通訳者やバイリンガルの人は「英語をしゃべっている時には日本語がまったく出てこない」と言いますが、それは英語を意識的にせよ、無意識的にせよ描写的(イメージ)にとらえているからです。

英語をマスターしている人は、英語を聞いている時、日本語はまったく出てきません。

英単語を、文字ではなく、イメージで浮かべる癖の重要性例えば「car」と聞いたら「車」、または「car」というつづりの文字情報は出てきません。そうではなく、車そのものの「イメージ」が頭に浮かぶのです。

しかも、赤いポルシェ、緑のワゴン、小さな黄色い車など、頭の中のイメージもさまざまです。

日本語で「疲れた」をイメージするともっとわかりやすいでしょう。

日本語での「疲れた」のイメージ例

「疲れで頭が痛い」「肩コリによる疲れ」
「仕事で疲れている」
「ソファーにうたた寝している」

これでわかりましたよね?

要するに、同じ単語でもイメージは人によって異なるということです。そして、これは英語でも同じです。

英単語を文字化すると「car= 車」「tired=疲れた」というように答えが1 つしかありませんが、映像やイメージはたくさん存在します。

これが私の言う「英語を英語でとらえる感覚」です。この自由にイメージする感覚が、英単語をマスターする上でとても重要です。

1-2-2 五感の8割以上が「視覚」で認識する

英単語や表現を覚える際の視覚からの割合なぜ、映像でとらえることが効果的なのでしょうか。

その理由は脳の3分の1が視覚野だからです。五感の機能する割合は、視覚87%、聴覚7%、触覚3%、嗅覚2%、味覚1%と言われています。

つまり、脳のほとんどは「視覚」で認識していることになります。ということは、英単語は視覚と聴覚をうまく連動させることが重要です。

1-3 落ちこぼれの私が英単語2万5000語を習得した方法

それでは、視覚と聴覚、線を使って実際に私が英単語を習得した方法をご紹介します。

1-3-1 英単語2万5000語を習得できた理由

私は学生時代から落ちこぼれでした。テストでは常に赤点ばかりで学年最下位。偏差値40 以下で机に30分座るのも苦痛でした。そんな私でさえ、今では大量の英語がペラペラと出てきます。

ちなみに、英語検定1 級を取るために必要な単語数は1 万5000 語以上、TOEIC900点を取るためには1万語以上が目安と言われていますが、私は約10年間の海外赴任生活で、たくさんの英語表現を身につけたため、おそらく、私の英単語習得数は2万5000語程度だと思います。文法以外は全てマスターしました。

そして、それを可能にしたのが「フラッシュバック法」という独自の方法です。

下記が、実際の方法(フラッシュバック法)の「理論」です。実際にトレーニングする前に、少し目を通しておいてください。

1-3-2 英語の語彙力を驚異的に伸ばす「フラッシュバック法」

(1)フラッシュバック法とは?(長期記憶から思い出す)

フラッシュバック法とは、英単語や英文を無意識レベルに落とし込み、一度覚えたら、二度と忘れない記憶を作り、会話の状況に応じて再現できるようにするための覚え方です。

例えば、日本語での会話を考えてみてください。普段の何気ない会話では、頭の中に何も単語を準備していないはずです。それでも自然と会話ができています。もちろん、英語の時のように「文字化」しながら対応しませんよね。

これは、しっかりと日本語を忘れない記憶に落とし込まれていて、日本語がフラッシュバック(記憶の中から思い起こされる現象)している感覚なのです。

要するに、すぐに忘れるという(短期記憶)とは違い、一生忘れないという(長期記憶)に言語が収まっているからです。

(2)英語の記憶を再現する覚え方(反射的に思い出す)

これは日常の中で誰でも使っている感覚です。

例えば、私は息子の洗濯物をタンスに入れます。しかし、畳んでいる洗濯物だけ見ても、私はいつもピンときません。

どういう事かというと、もの覚えが悪く、「ん、どこだっけ?2段目だっけ?」などと考えてしまうからです。何度繰り返してもそんな感じです。ですが、こんな私でもタンスの前に行くと、「そうそう、パンツは2段目だったな。靴下は3段目で…」というふうに自然に思い出すことができます。

なぜ、私はタンスの前に立つと、自然に思い出せるのでしょうか?

それは頭の中で「どこに何が入るのか?」の記憶を再現できるように理解しているからです。だからこそ、その場に行けば条件反射的に思い出せるのです。

英語の語彙力で大切なのはこの感覚なんです。

(3)単に英単語を書き出す能力とは違う(刺激を加えた記憶から思い出す)

じゃあ、「今すぐ2万5000語の英単語を書き出しなさい」と言われても、私自身も全然出てこないでしょう。100語でも難しいと思います。これは、単に覚えている単語を書き出す能力とは違うからです。

しかしながら、この感覚を応用すれば、「今はわからないけど、目の前に行けばわかる」というタンスの例のように、英語に触れた瞬間に「意味」「発音」「文脈」などが、すべて頭の中によみがえるのです。

要するに、しっかりと長期記憶に落とし込み、いつでも目の前で取り出せる覚え方をすることで、日本語と同じように対応できるようになるということです。そのためにも、脳に何らかの刺激を与えることが大切になってきます。

ここまで、「線」と「映像(イメージ)」はセットで、英単語を覚えるのが言語習得の自然の流れであれり、一番効率的だとお伝えしてきました。

ここからは具体的な英単語の覚え方の方法(フラッシュバック法を使った英単語の習得方法)をご紹介します。

1-4 英単語の覚え方マスター法|フラッシュバック法の具体例

それでは、実際にフラッシュバック法の具体例や手順をご紹介します。

1-4-1 英文から3つの単語を抜き取る

まずは、下記の例文を見てください。

「I am very tired because I worked too hard.」
(今日は働き過ぎで疲れた)

この時に大切なのが、下記のような自分自分のイメージをすることです。

そして、例文から「tired」「worked」「hard」の3つの単語を抜き取って、順番に書き出します。

メモ帳でも何でも結構です。

1-4-2 3単語から映像と英文をフラッシュバックさせる

そして、抜き取った3 単語だけを見て、元の英文を「映像」と一緒に復元させます。

例えば、抜き取った3単語が「tired」「worked」「hard」の場合、この3 語で英文と映像をフラッシュバックさせます。

先ほどの英文とイメージですね。

「I am very tired because I worked too hard.」

おそらく、最初はうまくできないかもしれませんが、その場合は、もう一度英文を確認して「I am very tired because I worked too hard.(今日は働き過ぎで疲れた)」という、自分なりのイメージを脳の中に作ります。

そこで、再度ノートに書き出した3 語を見て、文章をフラッシュバックできるかを試します。

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1-4-3 メリットは単語を使う状況が把握できること

この方法が効果的なのは、一度にたくさんの英単語を記憶できるとともに、単語を使う状況が把握できるメリットがある点です。

「tired(疲れた)」という単語は「work too hard(働き過ぎた)」、あるいは「work hard(一生懸命働いた)」という時に使うことが、感覚的に分かります。

海外駐在の日本人に「英単語はしっかり覚えているのに、いざという時に会話では使えない…」というケースが珍しくありません。そうした状況を避けるためにも、フラッシュバックは最適な覚え方になります。

1-4-4 過去の記憶・経験に植え付ける

誰でも過去に何かしら衝撃的なことや、今でも思い出すことを1つや2つ持っているものです。当時の晩御飯のおかずは覚えてなくても、その事柄だけは鮮明にフラッシュバックできます。

もし、英文をイメージ化しても弱いと感じる場合は、自分の過去の記憶や経験にイメージを重ねる癖づけをしてください。

例えば、「She is so happy because today is her birthday.」(彼女は今日誕生日なのでとても幸せです) という英文があったとします。

その場合、毎年の誕生日の中でも、それはもう人生の中でも最もハッピーだった瞬間を映像やイメージで思い浮かべます。例えば、誕生日に好きな人に告白されたとか、プロポーズされたとか、最高にハッピーなはずです。

英単語や英文をイメージした例の一つ

すでに自分の脳に長期記憶として入っている出来事を取り出しながら、新しく覚える英文や単語と関連させていくことです。それが記憶の定着度を高めます。これは一例ですので、自分自身が主人公になったかのように英文とイメージを結びつけるようにしましょう!

1-5 楽しく英語に触れる覚え方

1-5-1 立体的に面白く考える

英単語の覚え方だけではなく、全ての学習に言えますが、常に勉強するという概念は捨てることです。楽しみながら学習する方が、よりたくさんの事を吸収することができるからです。フラッシュバックさせる英文でも、楽しく触れる工夫を入れることが大切です。

例えば、単語や英文をイメージ化する際も、笑いを入れる、面白い光景や過去の経験に結びつける、ありえないシーンを重ねあわせるなど、脳に効果的に刺激を与えることで立体的な覚え方ができるようになります。

1-5-2 好きな分野から触れていく

好きな分野で楽しみながら英語に触れるイメージまた、自分の好きな分野から触れていくことです。

例えば、あなたがサッカーに興味があれば、サッカーの英語記事を使って、フラッシュバック法を実践してみることです。

興味のある英語記事は、英字新聞やWebなどで簡単に見つけられます。NHKや読売などであれば、日本語の記事を要約のような形で英語にしてあります。

興味のあるものは、日本語でもある程度の予備知識があるので、英語を読む際にもイメージが湧きやすいので、さほどストレスを感じないはずです。

2 英単語の覚え方|フラッシュバックを使った日々の実践トレーニング

既に、今まで説明した「英単語の覚え方(フラッシュバック法)」で実践できる方は、すぐにでも始めましょう!

しかし、まだ「フラッシュバック法」のやりかたが不安で、もう少し詳細を知りたい方のために、英語の語彙力を強化するための日々のトレーニングの仕方をご紹介します。

勉強じゃなく、楽しみながらゲーム感覚で触れていきましょう。

まずは、中学や高校で使う英語の参考書か問題集を用意してください。また、先ほどご紹介したTOEIC単語の記事にある英文もご利用いただけます。

フラッシュバック方式に書き換えて、トレーニングを行いましょう!

それでは、具体的な手順は以下のとおりです。

2-1 トレーニング1日目|英単語ノートの作り方

(1)例文を書く

英語の参考書、問題集などから例文を抜き出し、ノートの左側に書く。

(2)具体的なイメージを描く

例文の和訳を文字として覚えるのではなく、脳に具体的なイメージを描く。

(3)3単語を抜き出す

例文から単語を3 語を抜き出して、ノートの右側に書く。

2-2 トレーニング2日目|英単語ノートの作り方

(4)翌日に3単語からフラッシュバックさせる

翌日、ノートの右側に書いた3 語だけを見て、文章全体をフラッシュバックさせる。

ノートの左側は隠しておき、フラッシュバックができたら、答え合わせをする。

オススメな英単語帳としては、例えば、

「(  )内に入る適切な単語を書きなさい」
「(  )内に入る適切な単語を以下の4 つから選びなさい」

といった問題が入っている参考書です(もしなければ、どんなものでも構いません)。

これらの問題を解いている時間はムダなので、あらかじめ答えを見て、文章を完成させてしまいましょう。

(5)自分の過去の体験などに照らして文章をイメージする

さらに、自分の過去の体験などに照らしてイメージします。特に、喜怒哀楽の感情や笑い、ツッコミを入れて脳に刺激を送ります。

例えば、下記のような文章があったとしましょう。

My father is in good shape.
(私の父親は健康です)

まずは、ノートの左側に文章を書き込み、「父親が健康なイメージ」を頭の中に思い浮かべます。自分の父親をリアルに浮かべながら、ツッコミ笑いを入れたくなるような映像を浮かべます。

もしも英語の文章が理解できなければ、日本語訳からイメージしてもかまいません。イメージがしっかりとできたら、次にその文章から「自分が難しいと思う単語」「覚えにくいと思う単語」を3 語ピックアップして、ノートの右側に書き出しましょう。

「動詞」「形容詞」「副詞」「名詞」など、何でも構いません。この作業が終了したら、この日はおしまいにします。

2-3 トレーニング3日目|英単語ノートの作り方

再度、前日に書いたノートの右側の3 語を見返してみて、文章全体をフラッシュバックできるかどうかをやってみましょう。

その単語だけを見て、文章全体をフラッシュバックできればOK です。もし、フラッシュバックさせることができなければ、ノートの左側を見て文章全体を確認し、翌日や1週間後、1カ月後に再度挑戦してみてください。

この時も、英文の映像には笑い面白い光景を意識しながら感情を入れて楽しみましょう。

2-4 最初は「クセづけ」に特化すること

最初の段階で大切なのは「英語を聞いて即理解できる能力」ではありません。それよりも大切なのは「英語を聞いてイメージするクセ」をつけることです。

なぜなら、このクセがつけば「日本語に訳さなければ英語を理解できない…」という負のスパイラルから徐々に抜け出すことが可能になるからです。

訓練を重ねれば、そのうちに意識しなくても、英語を聞いて単語のイメージ化ができるようになるでしょう。
ぜひ、ここで「日本語を使わずに英単語や英文をイメージ化する感覚」をつかんでください。

2-5 英語表現のシグナルを脳に送り続けよう

このトレーニングで大切なのは「線(かたまり)」として、英語表現を残すシグナルを脳に送り続けることです。

最初のうちは、1 日5 分、2 ~ 3 個のセンテンスでかまいませんが、慣れてくると30 分ほどで20 個くらいのセンテンスを覚えることができるようになります。私が教えてきた人の中に、実際にそういう人がいらっしゃいました。

何度もお伝えしてきましたが、英単語は単体で覚えるよりも、1 つのセンテンスで「かたまり」で覚えることの方が、何倍も単語を一度に吸収することができます。

2-6 さらにフラッシュバックを強化する英単語の覚え方

問題集を使ったトレーニングでフラッシュバックの感覚がつかめてきたら、さらに下記の覚え方で強化しましょう。

もし、まだ余裕がある方は試してみてください。

2-6-1 「同義語」を使って英単語の暗記を脱却する

例えば、下記のような問題が入っている参考書を用意してください。

問 次の下線に最も近い単語を選びなさい。
I almost missed the train.
1. perfectly 2. maybe 3. nearly 4. never

受験英語などによく見られる「同義語」の問題です。この英文を和訳すると、「私はもう少しで電車に乗り遅れるところでした」となり、答えは「3.nearly」になります。

これをフラッシュバックさせる手順は、まず答えの「nearly」だけを抜き出してノートの左側に書きとめます。

そして、ノートの右側には「almost」「nearly」を使った完全な文章、つまり「I almost missed the train.」「I nearly missed the train.」を書き出します。

翌日にノートの左側に書いた「nearly」だけを見て、右側の2 つの完全な文章をフラッシュバックできるかどうか、試してみてください。できなければ、先ほどと同じように、翌日に同じことを繰り返します。

2-6-2 なぜ、「同義語」を使うのか?

それは、あなたに単なる英語の暗記から脱却してもらうためです。これはマイスキ英語プログラムのスピーキングトレーニングでも話していますが、英会話などで複数の表現法を知っていれば、それだけコミュニケーションの幅が何倍にも広がるという効果があります。

1 つの英語表現しかできない場合、それは単なる「暗記」でしかありません。ネイティブに通じるコミュニケーション力をつけるためにも、ぜひ、実践しましょう。

2-7 さらにフラッシュバックを加速させる英単語の覚え方

上記でも少し重複しますが、さらにフラッシュバックを加速させる英単語の覚え方として、脳に何らかの大きな刺激を与えることが大切です。

2-7-1 大きな刺激を働かせることで語彙力は加速する

英語の語彙力は自分の強いエピソードや感情など、普段よりもずっと「強い刺激」が脳にかかれば、記憶の定着度が飛躍的に高まります。例えば、

(1)忘れられない夕日

突然ですが、私は海外で、ある綺麗な夕日を見ました。それが今でも私の脳裏に焼き付いて離れません。それくらい綺麗でした。

ですが一方で、その日のニュースに何が流れていたのか?

そういったことは一切覚えていません。なぜ、その日のニュースは覚えていないのに、何十年たっても、その日の夕日は忘れないのでしょうか?

それは、脳に大きな刺激が働いたからだと思います。刺激の強弱が私の記憶に大きく作用していることは、経験的に間違いありません。あなたにも経験がありませんか?

(2)自分や友人の青春時代の思い出をMIXする

例えば、「はじめて海外旅行に行った時のこと」「異性に勇気を出して告白したけど振られたこと」「親から強烈に怒られビンタされたこと」「部活やスポーツで大活躍したり、大失敗した時のこと」など、今でもフラッシュバックする光景、人の言動などが人それぞれにあるはずです。

これらは決して「覚えるぞ!」と思って、頭に詰め込んだものではありません。しかし、普段受けているものよりもずっと「強い刺激」が脳にかかったことで、記憶の定着度が飛躍的に高まり、こうした記憶は頭の中でスッと思い出せます。この自分にしかない事実を、英語の語彙力のイメージ化に応用することです。

2-7-2 聴覚など五感を使う

(1)意識しながら他の五感も使う

日本人は教科書を使い、文字で英語を勉強することに慣れてしまっていて、聴覚をあまり使いません。つまり、五感をフルに使うチャンスを、自ら潰してしまっています。

これほどもったいないことはありません。視覚と聴覚を一緒に使えば、より多くの刺激を脳に与えることが可能です。

覚えた英単語を効率よくフラッシュバックさせるために、五感(特に聴覚)を効果的にフル活用しましょう。

(2)自分の声を録音した音で聴覚を使う

具体的にはノートに書き出した3単語をIC レコーダーに自分の声で吹き込みます。

音声を聞いて、文章全体とそのイメージをフラッシュバックさせることができればOK です。あなたにも経験があると思いますが、自分自身が発声して直接聞こえている声と、録音した声はまったく別に聞こえます。

実はその新鮮さが、あなたの脳にプラスアルファの刺激を与えてくれます。このトレーニングを続けていくと、音楽を聞くと象徴的なシーンがフラッシュバックされるのと同じように、単語を聞いただけで文章がフラッシュバックされるようになるはずです。

以上のように、英会話やTOEICでも成果を出す単語の覚え方には「コツ」が存在します。もし、色々な覚え方を試しても上達しなかったのであれば、今までの覚え方に「コツ」が入っていないからです。

3 英単語が覚えられない人にありがちな単語の覚え方3つの間違い

今後、英単語の覚え方で間違った方法をやらないためにも、単語が覚えられない人にありがちな間違いを述べておきます。下記のような間違った認識をしていないかをチェックして、改善できる点がないかを洗い直してみて下さい。

これを、あなたの英単語習得に活用すれば、能力やスキルがなくても、使える語彙力に変わっていくと実感して頂けるはずです。

3-1 「単語を覚える=知っている状態」が最終ゴールと勘違いしている

多くの日本人は単語や文法はたくさん知っていてもすぐに使えるような知識になっていません。英語を話しているときに単語がとっさに出てこないですよね。そして、ようやく頭から単語や英文が出てきた時には、もう会話は終わっていたというのが日本人によくありがちパターンです。

この原因の根本にあるのは、英語を「知っている」状態にすることが最終地点という間違ったゴールを設定してしまうからです。

英語の覚え方をマスターできる人のゴール設定

例えば、バタフライの泳ぎ方を知っていても、実際にバタフライで泳げるというわけではありませんね。

つまり、英単語を覚えることに対して、どこを最終ゴールに設定するかによって、覚え方も全く変わるということです。単に知識を入れるだけなら、暗記しても構いません。

ですが、そんな単語の暗記じゃ、とっさに言葉が出るようにはなりません。

「使える」語彙力とは、ある単語を聞いたり見たり、単語を発したり、書くときに、自分の頭の中にある語彙の倉庫から、必要な情報を正確に取り出せるか、そしてどれだけ素早く取り出せるかという両面を兼ね備えたスキルです。

ですから、もう一度、本来の単語習得の目的を再認識しておきましょう。

3-2 和訳や文字化という間違ったプロセスをやっている

私は社会人を中心とした英語塾を開催しています。ですが、多くの参加者が「スペル」→「和訳」というプロセスを経て英語を理解しようとします。これは日本人共通の悪癖とも言えるでしょう。

単語を始め、英語をマスターするためには、英語を聞いた時に、和訳したり文字化するのではなく、無意識にイメージ化(映像化)するまでに能力を高めなければいけません。

もし、英語を和訳したり文字化する癖が取れないという人は、「英語のリスニング力が驚くほど開花する超簡単な勉強法」の記事でも紹介している方法で自動的に消えますので、トライしてみて下さい。

3-3 英単語を覚えられない人ほど「手続き記憶」を使っていない

英単語を覚えられない人ほど短期記憶を活用しています。ですが、単語の覚え方で重要なのは、長期記憶化です。特に手続き記憶を活用しなければいけません。

この手続き記憶とは、自転車の乗り方やパソコンのキーボードのブラインドタッチ、楽器の演奏など一度覚えたら忘れないような記憶のことです。

3-3-1 英単語をアウトプットするまでの記憶の流れについて

では、短期記憶で止まらず、長期記憶化するためにはどうすればいいのでしょうか。

まずは、情報がインプットされたら、脳ではどのように情報処理されて、情報がアウトプットされるのか、その記憶の流れを見てみましょう。

例えば、りんごという情報をインプットしてアウトプットした場合、下記が記憶システムの全体の流れとなります。

英語を記憶するから始まる全体の流れ

(1)インプット情報の形式を頭の中で変換する

英単語をインプットした際の脳内の動きまず、「apple」という英単語の情報がインプットされると、「りんご」と文字化して浮かべたり、「アポ―」という音声に変えたり、脳内で処理しやすい形式に変換されて、頭の中に表示されます。

あるいは、すでに頭の中に格納されている単語集から引っ張り出して、単語を意味理解する場合があります。前者は英単語が覚えられない人、後者はネイティブ感覚を持つ人に多いでしょう。

(2)脳内に記憶化・保管

英単語を記憶して脳内に保管する流れ次に、音や文字、映像に変換された情報は脳内に記憶化して保管されます
この間の記憶は大きく3段階に分けられ、視覚や聴覚からの情報を、感覚記憶に一瞬保持します。

その後、短期記憶に進み、さらに一部の情報だけが長期記憶に移行します。そして、それ以外の記憶はそのまま放置しておけば、すぐに意識から消えてしまいます。

このことからも、英単語が覚えられない人というのは、短期記憶から長期記憶に移行できずに、覚えた単語が次々と記憶から消えているわけです。

感覚記憶から長期記憶までの流れ

(3)記憶の倉庫から検索して最適な情報をアウトプットする

最終的な英語のアウトプット最後は、記憶内から最適な情報を検索してアウトプットされます。もちろん、これらの記憶は時間の変化とともに記憶の形を変えていきます。

例えば、エピソード記憶の細かいエピソードは記憶が薄れ、意味記憶を形成します。その他にも、何度も遭遇する知識に関しては、繰り返し出会うことで反復学習になり、意識しなくてもすぐに取り出せる状態に変わり、必要に応じてアウトプットができるようになるということです。

3-4 英単語を長期記憶に落とし込む方法

では、どうすれば英単語を長期記憶に落とし込めるのでしょうか。

3-4-1 長期記憶の種類

長期記憶の種類簡単に言うと、長期記憶はエピソード記憶、意味記憶、手続き記憶の3つに大きく分けられます。

意味記憶とは、物事の辞書的な意味や一般常識、事実に関する記憶です。例えば、「1+1=2」や「鎌倉幕府は1192年」といった知識です。

エピソード記憶とは、「昨日は恋人と食事した」「先週、出張でロンドンに行った」のような個人的な出来事の記憶です。

手続き記憶とは、物事を実行する手順に関する記憶です。フラッシュバックの説明で述べたような自転車の乗り方や車の運転の仕方、パソコンのブラインドタッチ、楽器の演奏、母国語の会話や文法感覚など意識することなく思考を介さずに再現できる記憶です。

このことからも、英単語は手続き記憶で覚えれば覚えるほど、脳内から別に取り出そうと意識しなくても自然に検索できる、英語が口から出るようになるということです。

4 英単語覚え方のコツ|頭から取り出せる記憶に変わる13のコツ

次は、英単語の覚え方でフラッシュバック・トレーニングを実践していく中での具体的な覚え方のコツやポイントをご紹介します。

覚え方コツ1|覚えた単語はその日のうちに思い出すこと

記憶力がないというのは思い込みにすぎません。記憶は何度も思い出すことによって鍛えることができます。

例えば、記憶力がないと思っている人でも、サッカーの日本代表の選手の名前がスラスラ言えたり、友人とお茶をしながら過去の出来事を延々と喋り続けられる人もいると思います。仕事に関しても、頭の出来や記憶力に関係なく、後輩に事細かく教えている人もいるはずです。

要は、これらの事を再現できている理由は、意識的にも無意識的にも、心の中や身体を使って、何回も繰り返しリハーサルしているからです。

ですから、英単語もその日に覚えた事をその日のうちにリハーサルする。さらに、忘れそうな頃に再度リハーサルします。時間がない人であれば、頭の中でちょっと思い出すことから始めましょう。

覚え方コツ2|英単語を繰り返すタイミングを考える

英単語をしっかり覚えるためには、単語を繰り返し吸収するタイミングが大切です。

エビングハウスの忘却曲線の図「エビングハウスの忘却曲線」によると、一度覚えたことも、20分後には42%、1時間後には56%、翌日には74%忘れてしまい、さらに1ヶ月経つと79%も忘れてしまうという実験結果が出ています。

つまり、忘れそうな頃に、もう一度思い出したり、振り返ることです。一度触れていると、そこまで時間もかからなくなりますし、記憶の定着度が違います。

上記でも述べていますが、まずは1日以内に繰り返すこと。そして、翌日、数日後、1週間後、1か月後など忘れそうな頃に繰り返して長期記憶化することです。

覚え方コツ3|自分の経験・感情を伴う記憶に置き換える

単なる暗記は忘れます。でも、自分が経験した出来事や刺激的な感情を伴うようなエピソード記憶は長く覚えることができます。このように、英単語もエピソード記憶に近い形に置き換えて考えることです。

例えば、淡々と暗記せずに、それぞれの部分にフォーカスしたり、観察することです。これは人に対してもそうですが、部分的な所をよく観察することで、ツッコミが入りやすくなり、その結果として感情が湧き、英単語も五感を活用することにつながります。

覚え方コツ4|語源、背景的な意味、身近な例を考えてみる

大人にとって、無意味な事を暗記することはとても難しいことです。それでも暗記が必要な場合、意味がわかるように解釈し直すことが大切です。

例えば、その単語や英文に関する語源や背景、日常で身近に使われている事例などより自分に近くなるように考えることで頭の中に残りやすくなります。

覚え方コツ5|英単語、英文、映像にインパクトをつける

感情を伴う記憶は覚えやすく、そのためには、英単語を映像や写真と音声、文字などの五感にインパクトをつけて覚えることです。

単語や英文からイメージされる映像を思い浮かべた際に、普通の映像を思い浮かべても中々頭に入りません。そんな時は、自分にとってインパクトが出るような映像を作ってみることです。

例えば、常識的に考えた映像から一歩外して、映像内にあり得ない部分を入れてみると、インパクトが出せます。

他にも、英単語や英文内容やその写真に、好き嫌いの感情を入れていくと、自然とインパクトをつけることができます。好き嫌いという感情で細部までよく観察する癖をつけると細かい変化に気づき、普段の何気ない部分にもインパクトを持って覚えられます。

覚え方コツ6|体を動かしながら覚える

英単語は五感をフル活用しながら覚えると同時に、一緒に身体も動かしながら覚えると記憶の定着度が高まります。

英文のイメージ例例えば、息子に良い教育を受けさせたいと思っている父の写真と英文

「He wants to give his son a good education.」
(彼は息子によい教育を受けさせたいと思っています。)

があるとしたら、
実際に、学習書を手に取ってジェスチャーしながら英文を声に出してみることです。

インパクトを与える意味では、あえてマンガ本を手に取るといったよい教育とは真逆のモノを持ちながら英文を声に出してみると、感情が伴い、インパクトが出せます。

覚え方コツ7|シチュエーションや状況が同じ場所、環境で覚える

英単語や英文は使うシチュエーションや状況、同じ環境化で覚えると、実際の会話の状況でも、フラッシュバックが起こりやすくなり、頭からアウトプットしやすくなります。

英文のイメージ例例えば、これを実際に自分がキッチンで料理を作っている際中に、

「He is good at cooking, especially, Italian.」
(彼は、特にイタリア料理が得意です。)

上記の英文を思い浮かべると、五感をフル活用することができて、記憶の定着度がグンと高まります。

もしも、私の夫は料理なんて全然しない、外国人じゃないというツッコミがあれば、あなたがキッチンで料理して、夫がソファでダラダラと寝ている時に、逆に「not」をつけるなどちょっと文章を変えて、英文を思い浮かべればいいわけです。

他にも、家で料理作らず、外食が多いのであれば、イタリアン料理を食べに行った時に英文を思い浮かべる。またはイタリアンではなく、日本食のレストランに行った場合には、「Italian」を「Japanese」に変えればいいだけです。

覚え方コツ8|覚え方の偏りをなくし、五感を組み合わせる

英単語を覚える時に、一定の同じ作業でしか勉強しない人がいます。

例えば、ずっと目だけで覚える、音声だけを使用するなど、覚え方に偏りが出ている方が多いかと思います。そんな方には、目や耳、手・口など違う器官との組み合わせで記憶力は高まります。

覚え方コツ9|好きなジャンルから覚える(好きな部分を探す)

人は夢中になれるものほど記憶への定着度は高くなります。英単語を覚える際にも、好きなジャンルから覚えると吸収しやすくなります。

ただ、そうは言っても好き嫌いに関係なく、英単語は覚えなければいけない人もいるかと思います。その場合は、部分的でも好きになれそうなポイントを探していく事です。枠に囚われず、工夫すれば誰でも探せるはずです。

覚え方コツ10|人に教えるように自分自身に教える

よく人に教えると自身の学習効果が高まると言われますが、英単語を覚えるのに人に教えることは環境的に難しい人もいるかと思います。

その場合は、覚えたことを次々と人に教えるように、自分自身に教えていく事です。

覚え方コツ11|規則正しい生活で6時間以上の睡眠を取る

研究結果では、3時間以下では深い睡眠と浅い睡眠の両方が不足し、作業効率が落ちてしまい、日々の生活に支障が出ると結論づけられています。

睡眠は、浅い眠りと深い眠りを合わせて1サイクル1.5時間で繰り返されます。そのサイクルの最適な時間が午前0時から6時の間に取ること、6時間~8時間の睡眠時間を確保することです。もう経験済みだと思いますが、絶対に一夜漬けのような短期記憶型の勉強は止めましょう。

覚え方コツ12|記憶のタイミングに合わせ、リマインド機能を活用する

仕事でも勉強でもそうですが、エビングハウスの忘却曲線に合わせて、「リマインド機能」を活用すると便利です。

例えば、1回目で単語を覚えた後に1時間後と24時間後にアラームをセットしておくだけで、繰り返しの反復学習ができます。面倒に思えますが、アラームをセットするのにかかる時間は1分以下でできるはずです。

パソコンのoutlookやスマホのアプリなど無料のリマインド機能もたくさんありますので、英単語を覚える時にもぜひ活用してみて下さい。

覚え方コツ13|日記で自分の状況や気持ちを英語で表現するように心がける

実は、英語をマスターしようと勉強していたころ、私は今の自分の状況や気持ちを、常に英語で表現するように心がけていました。

例えば、「今、私は電車に乗って、東京に向かっている。車内はとても混こんでいて、あまり居心地がよくない」というのを英語で表現してみます。

もし、その中で「あれ?この場合はなんて言うのかな?」という表現があれば、後で辞書で調べるようにしていました。

ある外資系企業の社長さんの講演会に行ったところ、その社長さんも同じような方法で英語を勉強していたとおっしゃっていました。

日常生活の中で常に英語表現や単語をアウトプットすることです。

これには日記を書くことが有効です。先ずは天気や自分が行動したこと、そして感情など徐々にステップアップしていくといいでしょう。『英語で日記は効果的!初心者でもすぐに書ける21つの基本例文』の表現などを参考にしてみて下さい。

覚え方コツ14|イギリス英語ではなく先ずはアメリカ英語で覚える

英語には大きく分けて、イギリス英語とアメリカ英語の2つあり、単語の意味が変わってきます。

有名なのは、「football(イギリス英語:サッカー/アメリカ英語:アメフト)」や「ガソリン」を表現する際は、イギリス英語であれば「petrol」、アメリカ英語であれば、「gas/gasoline」となります。

もちろん、『イギリス英語とアメリカ英語|文法や発音など4つの違い』でも解説している通り、発音のアクセントの位置も異なる単語が多いです。

私たち日本人は基本的にアメリカ英語での教育で慣れていること、また世界のビジネスなどでもアメリカ英語が使われていることも多いため、先ずはアメリカ英語から覚えるようにしましょう。

まとめ:単なる暗記は無駄になる

今までのやり方や勉強法を変えるのは、とても勇気がいる難しいことです。しかしながら、日本人の中で常識として蔓延している「単語を必死に書きながら暗記する」といった、単語の覚え方は英語を習得する過程で一切効果を発揮していません。

頭に叩き込んだ「単語」「熟語」などが、ほとんど頭の中に残っていない現実を直視してください。こんなに効果が無くても、義務教育で教えられた暗記の方法に安心感を覚えているに過ぎません。自己満足ですね。よって、1日も早く、ここでご紹介した正しい方法を実践していただき、そこが新たな安住の地として根付いてほしいと心より強く願うばかりです。

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