
英会話コーチングに申し込んだ当初は、「絶対に英語を話せるようになる!」と意気込んでいても、数週間〜数ヶ月経つとモチベーションが落ちてしまう人は少なくありません。
せっかくお金と時間を投資しても、途中でやる気を失ってしまえば、成果を実感する前に挫折してしまうこともあります。
では、どうすればコーチング期間を通じてモチベーションを維持できるのでしょうか?
本記事では、心理学・脳科学・言語習得理論の観点から「モチベーション維持の仕組み」を解説し、すぐに実践できる方法をご紹介します。
目次
モチベーションが下がってしまう3つの原因
1. 成長が実感できない
英会話の上達は「階段状」ではなく、「しばらく変化がないように見えて、ある日突然伸びる」というパターンが多いです。この成長のタイムラグを知らないと、「効果がないのでは?」と感じてやる気を失ってしまいます。
2. 学習が単調になっている
同じ教材やトレーニングばかり繰り返すと、脳が慣れて刺激が減少します。特に忙しいビジネスパーソンは、「やらなきゃ」という義務感だけになりやすく、楽しさが薄れることでモチベーションも低下します。
3. 日常に英語を使う機会がない
レッスンや課題の中だけで英語を学んでいると、「学んでいる感覚」ばかりで「使っている実感」がありません。この実感の欠如が、「本当に意味があるのか?」という疑念につながります。
モチベーションを維持するための具体策
1. 小さな成功を可視化する
心理学では、人は「成長を認識できるとやる気が持続する」と言われています。例えば、以下のような方法で記録しましょう。
- 毎週、できるようになったことを3つ書き出す
- 月1回、同じテーマで英語スピーチを録音し比較する
- 初対面の外国人と話した時間を記録する
過去の自分と比べることで、「確かに前進している」という実感を得られます。
2. 学習方法に変化をつける
同じ学習を続けるのではなく、教材・方法・環境を意図的に変えて脳を刺激します。
- リスニング → 海外ドラマ、YouTube、ニュース
- スピーキング → ロールプレイ、オンライン英会話、シャドーイング
- ライティング → 英語日記、SNS投稿、メール練習
これにより飽きが来ず、学習意欲が保たれます。
3. 日常に英語を溶け込ませる
英会話を「特別な時間」ではなく「日常の一部」にすることで、やる気を無理に維持しなくても自然と学び続けられます。
- スマホやPCの設定を英語にする
- 朝のニュースを英語
それぞれの学習法については、以下となります。
英語リスニング|映画・海外ドラマが分かる2つの勉強法
詳しくは、英語リスニング|映画・海外ドラマが字幕なしで分かる!2つの勉強法で紹介していますが、その勉強法のポイントは以下の通りです。
作品選びのコツ
自分の興味のあるジャンルやストーリーを選ぶ
初心者は日常会話が多く、スピードが遅めの作品がおすすめ
学習ステップ
英語字幕で視聴:セリフと字幕を一致させ、発音や単語を確認
シャドーイング:セリフを聞きながら真似して発音
リピーティング:一時停止しながらセリフを繰り返す
日本語字幕も活用:意味が分からないときに確認用として使用
効果的に続けるためのポイント
1回で理解しようとせず、何度も繰り返し視聴する
登場人物になりきって演じると発音や表現が定着しやすい
分からない単語は使われた文脈ごと覚える
メリット
生きた英語表現や自然な発音が学べる
文法や語彙が実際の会話の中で身につく
学習を「勉強」ではなく「楽しみ」として続けられる
要するに、映画・ドラマは楽しみながらリスニングとスピーキングを同時に鍛えられる教材であり、繰り返し+なりきり+文脈学習が成功のカギとなります。
英語日記の効果的な学習法とコツ
英語日記による学習法やコツについては、『英語日記のおすすめの書き方と続け方8選!効果的な学習法とコツ』で紹介していますが、ポイントは以下です。
英語日記の効果
自然な言い回し、語彙、文法が身につく
続けることで英語力だけでなく自己表現力・記述力も向上
継続のための書き方とコツ
中学生レベルの単語で始める:シンプルな文章で日常の出来事を書く
感情や感想を加える:事実だけでなく気持ちを表現することで文章が豊かになる
テーマを変える:旅行・読書感想・趣味など多様化して飽きを防ぐ
過去の日記を振り返る:成長を実感してモチベーション維持
決まった時間に書く:朝や夜のルーチン化で習慣づけ
継続しやすくするツールの活用
オンライン辞書や類義語辞典で語彙力アップ
日記アプリ(例:Notion)で外出先でも手軽に記録
手書きノートで集中力・スペル意識を高める
このように短い文から、自分の興味あるテーマで無理なく続けることが成功の鍵です。ツールや環境を整え、日常の習慣として英語日記を書くことで、語彙力・文法力・表現力が自然に向上させることができます。
英語コーチングでモチベーションと時間を確保するには?
モチベーションを維持しながら、英語の勉強時間を確保するためには、「空いている時間を探す」よりも、「時間を先にブロックする」意識が重要です。
そのうえで、具体的なコツをいくつか挙げます。
1. スケジュールに“先に入れる”
勉強時間を「余ったらやる」ではなく、カレンダーに先に入れてしまう。
たとえば朝7:00〜7:30は「英語」と固定する。
他の予定が入る前にブロックすることで確保率が上がります。
2. 朝時間の活用
朝は脳がリフレッシュしており、集中力も高い時間帯。
起床後の15〜30分を勉強に充てると習慣化しやすい。
特にリスニングやスピーキング練習は朝がおすすめ。
3. スキマ時間の細切れ学習
通勤・通学、待ち時間などに音声やアプリで学習。
例:1日5回、各5分の英単語復習 → 25分確保。
「まとまった時間がない」人ほど細切れを積み上げる。
4. やる時間を“引き算”で作る
SNSや動画の時間を15分だけ減らす。
テレビ・ゲーム・スマホ使用の一部を英語学習に置き換える。
「減らす」より「置き換える」とストレスが少ない。
5. 日常に英語を混ぜる
英語ニュースを聞きながら朝支度。
英語字幕で海外ドラマを観る。
英語で日記をつける(1日3文でもOK)。
→ 勉強というより「生活の一部」にすると時間を別途作る必要が減る。
6. 習慣トリガーを使う
既にやっている行動にセットする。
例:「朝コーヒーを飲んだら英語アプリ」「歯磨き後に1フレーズ音読」
習慣と結びつけると忘れにくくなる。
7. 週末の“まとめ取り”
平日は短時間、週末に1〜2時間の集中学習。
インプットは平日、アウトプットや復習は週末に。
さらに英語のモチベーション維持やメンタルを落とさないコツ
さらに、英語学習で目標を立てたことができずに終わったりすると、落ち込んだり、モチベーションダウンしたりして、メンタルダウンしてしまう人もいるかと思います。
以下、落ち込まずに継続できるためのコツをまとめます。
1. OKラインを先に決めておく
「今日は単語1つ覚えたらOK」「例文1文書けたらOK」のように最低限ラインを設定。
予定の50%できたら成功、とルール化しておくと、達成感を得やすい。
小さな達成の積み重ねが自信を育てます。
2. “やらなかった日”を評価しない
学習ゼロの日を「サボった」と評価せず、「休養日」とみなす。
英語学習は長期戦なので、意図的な休みも戦略のうち。
翌日に“再スタート”すればいいだけ、と切り替える。
3. できたことメモを残す
その日にできたことだけを箇条書き。
「リスニング10分した」「英語でメール1文書いた」など。
できたことを“見える化”すると、自分を責めるよりモチベーションが上がります。
4. 一歩だけやるルール
気分が乗らない日は「単語帳を1ページ開く」「動画1分だけ観る」だけやる。
一度やり始めると自然に続けられる“作業興奮”が働きます。
5. 過去との比較で成長を見る
数週間前や数ヶ月前の自分のノート・音声を見返す。
「意外と成長してる!」と感じることでやる気が戻る。
6. 目標は“2段階構え”にする
高い目標(理想)と低い目標(最低限)を用意。
高い目標をクリアできなくても、低い方を達成すれば成功とする。
7. ポジティブ解釈の習慣
「今日は計画通りじゃなかったけど、これだけはできた」と口に出して言う。
できた事実を脳に刷り込むと、自己評価が安定します。
まとめ
英会話コーチングで成果を出すためには、「やる気を高める」よりも「やる気を維持する仕組み」を持つことが大切です。そのためには──
小さな成功を可視化して、前進を実感する
学習方法や教材に変化をつけ、飽きを防ぐ
映画・海外ドラマや英語日記など、日常に英語を溶け込ませる
勉強時間は「空き時間を探す」のではなく、先にスケジュールに組み込む
モチベーションが下がっても、自分を責めずに“OKライン”で達成感を得る
このように、日常の習慣と心理的な工夫を掛け合わせることで、英会話コーチングの期間中だけでなく、その後も継続的に学びを続けられる土台が整います。
「今日も、少しだけでも前進できた」という実感こそが、最も強いモチベーションです。