
英語でメールを書く時に、書き出しをどう書いたらいいか困っていませんか?
仕事などのビジネスでも、でどうしても英語のメールを送る必要があるときに、意外に考えて時間を費やしてしまうのが書き出しではないでしょうか。
英語でのビジネスメールの「件名~結びまで」という全般の注意点と書き方については、『英語のビジネスメールの書き方|恥をかかない7つの注意点』の記事にても詳しく解説していますのでご参考下さい。
特に書き出しを難しく考えているうちに、メールを書くこと自体が面倒になってしまうこともありますよね。
目次:
1.英語の「メールの書き出し」は簡潔にすることが重要
2.英語で「メールの書き出し」で大事な「宛名」
2-1.男性の場合の「宛名」
2-2.女性の場合の「宛名」
2-3.名前が分からないビジネスメールの「宛名」
2-4.カジュアルな「宛名」の表現
3.英語の「メールの書き出し」厳選フレーズ
3-1.自己紹介での「メールの書き出し」
3-2.メールの目的を伝える「メールの書き出し」
3-3.感謝やお礼を伝える「メールの書き出し」
3-4.お詫びの「メールの書き出し」
3-4.お知らせの「メールの書き出し」
1.英語の「メールの書き出し」は簡潔にすることが重要
日本語と英語のメールの大きな違いがひとつあります。
英語はとにかく「簡潔に用件を述べる」のが暗黙のルールです。
日本語の場合、あいさつや相手への気遣いなど比較的長く書き出しを書きますが、英語の場合はあいさつをする場合はごく簡単に、基本的にはすぐに本題に入ります。
日本人は、なかなか慣れなくて日本的な書き出しをあれこれ考えてしまいがちですが、そのような気遣いは英語のメールでは好まれません。
特にアメリカなど海外では「効率」や「時間」を大切にする文化が多く、相手を気遣いつつもオブラートに包まず、相手に伝わりやすいような直接的な表現で伝えるのが原則です。
2.英語で「メールの書き出し」で大事な「宛名」
メールの本文の最初にはまず宛名を書きます。
宛名の基本形は「Dear 名前,」です。
「Dear」は日本語に無理やり訳すと「親愛なる」ですが、手紙やメールを書く場合に宛名の前に書くものです。
知人や友人で、ファーストネームで呼び合う仲なら相手のファーストネーム(名前)を入れればOKです。
基本の例としては「Dear Tom,」で、複数の場合は「Dear John, Mike, and Jessica,」として、このように、「and」で付け加えます。
多くの人に送る場合は「Dear All,」、または「Dear Everyone,」となります。「All」と「Everyone」の最初の文字は大文字です。
知人でもそれほど親しくない場合、上司などの場合はラストネーム(名字)で宛名を書きます。お会いしたことがない場合も、役職などがわからない場合はラストネームでOKです。
2-1.男性の場合の「宛名」
送る相手が男性の場合は、「Dear Mr. ラストネーム,」が基本で、「Dear Mr. Jackson,」などとなります。
相手の名前も役職もわからない場合は、「Dear Sir,(複数形はSirs)」とします。
ビジネスのシーンでも使うものです。
2-2.女性の場合の「宛名」
相手が女性の場合は、「Dear Ms. ラストネーム,」となり、例として「Dear Ms. Williams,」などとなります。
「Miss.」か「Mrs.」、それとも「Ms.」?
未婚女性は「Miss.」で、既婚女性は「Mrs.」と書くことも可能ですが、結婚しているか、していないかは個人的なことですし、間違って送ってしまった場合、相手に不快感を与えてしまう可能性もあるので「Ms.」とするほうが無難です。
また、博士号を持っている人に送る場合は男女関わらず「Dr.」をつけます。
男性と同様に、名前も分からない場合は、「Dear Madam,」とします。
また、相手の性別がわからない場合は、「Dear Sir or Madam,」と書きます。
2-3.名前が分からないビジネスメールの「宛名」
担当部署や担当者に送る時に、相手とは面識がなく担当者の名前がわからない場合は担当部署名、役職を宛名に記載します。
下記がその例となります。
- Dear Customer Service, / カスタマーサービス担当
- Dear President, / 社長
- Dear Sales Manager, / 販売(セールス)部長
- Dear Factory Manager, / 工場長
特にビジネスメールの場合、書き出しで誰宛なのか、どの部署と連絡を取りたいのかを明確にすることが重要なポイントです。
万が一、メールを違う部署の人が開けたとしても、宛名で連絡を取りたい相手を明確にしておくことで、対応してほしい相手にメールの内容が伝わる可能性が非常に高くなります。
もし、担当部署や相手がわからない場合は、「To whom it may concern,(関係者殿)」のフレーズを使います。
2-4.カジュアルな「宛名」の表現
友達同士のメールの場合は簡単な書き出しで始める場合もあります。
「To ファーストネーム,」として、「To Mike,」など簡単に書きます。
「Dear」は少しかしこまった言い方なので、「To」を使って「マイクへ」と宛名を書いてもOKです。ある程度関係性ができている人のみに使えます。上司やビジネスパートナーなどには使いません。
宛名を記載せず、簡単なあいさつから始めるカジュアルなメールもあります。
- Hello Sophia,
- Hey Brian,
- Hi William,
どの場合も、ファーストネームのみ使えます。ある程度仲がいい友達に送る場合に使える書き出しです。
3.英語の「メールの書き出し」厳選フレーズ
宛名の後の、メールの書き出しの文言は、いくつかのパターンがあります。
3-1.自己紹介での「メールの書き出し」
お会いしたことがない人で、メールのやりとりも一度もしたことがない場合には、簡単な自己紹介をします。といっても、名前と部署や仕事など、すごく簡単な一文だけで十分です。
下記がその例となります。
- My name is(I am) Yoko Suzuki and work at ABC Company. / ABC社の私の名前は鈴木洋子です。
- My name is(I am) Takeshi Sato and work at Customer Service of ABC Company. / ABC社のカスタマーサービスの佐藤たけしです。
- My name is(I am) Taro Ueda, a sales manager at ABC Company. I was introduced you by Mr. Tanaka of our company. / 私はABC社の営業部長の上田太郎です。弊社の田中氏より紹介されました。
3-2.メールの目的を伝える「メールの書き出し」
メールの目的も書き出しで明らかにすることが多いのが英文メールの特徴です。
初めてのやり取りの場合、自己紹介を書いてその後に目的を伝えると相手にも内容が伝わりやすくなります。
日本語では結論は最後ですが、英語の文は結論を先に述べます。メールでもその原則は変わりません。
- We are interested in your products. / 御社の製品に興味がございます。 ※ビジネスメールで、会社の代表としてメールを送る場合はweを主語にすることもできます。
- I have (some) question about your new product. / 御社の新製品についてご質問があります。
- I’d like to ask some question about ~. / ~についていくつかお伺いしたいのですが。
- The reason why I’m writing you this email is ~. / このメールを書かせていただいている理由は~です。
- I’m writing to inform you ~. / ~についてお知らせしたく(メールを)書いています。
- I’m emailing you because ~. / ~と言う理由で、メールを書いています。
3-3.感謝やお礼を伝える「メールの書き出し」
メールの書き出しのパターンとして多いのが感謝やお礼です。
メールへのお礼や、お会いした時の件に関するお礼など「ありがとう」と感謝をつたえます。
- Thank you very much for your e-mail./ メールありがとうございます。
- Thank you for the reply./ ご返信ありがとうございます。
- Thank you very much for sending us the package./ 荷物を送っていただきましてありがとうございます。
- Thank you very much for attending the conference held on last Monday. / 先週の月曜日の会議にご参加いただきましてありがとうございました。
- Thank you for visiting our store last week. / 先週ご来店いただきましてありがとうございました。
- Thank you very much for your purchasing on our online shop. / オンラインショップでのご購入ありがとうございました。
- Thank you for your opinion about our product. / 弊社の製品についてご意見をいただきましてありがとうございました。
お礼を伝えたい場合はThank you (very much) の後に感謝したい内容を付け加えればOKです。
他にもこのような言い方もできます。
- Many thanks for your inquiry. / お問い合わせ誠にありがとうございます。 ※inquiryはお問い合わせ
- I really appreciate time you took to ~. / ~していただくお時間を取っていただきましたことに大変感謝しています。
一度やり取りをしている方や、直近でお会いしている方の場合はお礼や感謝で始めると自然な形で本題を伝えることができます。
感謝の表現は他にも多くがありますが、『「感謝」を英語で正しく伝えるための3つの基本とフレーズ集』の記事も参考にしてみて下さい。
3-4.お詫びの「メールの書き出し」
書き出しでお詫びをするパターンもあります。
メールの返信が遅れたことをお詫びする場合や、その他不手際のお詫びも書き出しでまずお詫びします。
返信が遅くなってしまった場合の例が下記となります。
- We apologize for this late reply. / 返信が遅くなりましたことをお詫びします。
- I am sorry to be late in answering your email. / メールへの返信がおそくなりまして申し訳ございません。
- I am sorry for my late reply as I was on summer vacation. / 夏期休暇を頂いていたため返信が遅くなり申し訳ございません。
仲のいい友達などへのお詫びにはカジュアルなパターンでもOKです。
- Sorry for not replying sooner. / 返信が遅れてごめんね。
- Sorry for my late reply. / 返信がおくれてごめんね。 ※この2つはカジュアルな言い方なので仲がいい友人に使います。
クレームに対しての謝罪には、「I’m sorry to inconvenience you.(ご迷惑をおかけしまして申し訳ございませんでした。)」が基本形となります。
3-5.お知らせの「メールの書き出し」
採用試験の結果など、相手になにかお知らせするメールの場合に使える書き出しのお決まりのフレーズがあります。
良い知らせの場合は下記となります。
- We are happy to inform you that ~. / ~とお知らせできることを嬉しく思います。
- It is our pleasure to inform you ~. / ~とお知らせできることを嬉しく思います。
残念な知らせのお決まりフレーズは下記です。
- We are sorry to inform you that ~. / 残念なお知らせですが~です。
- I regret to inform you that ~. / 残念ながら~です。
どちらでもないニュートラルな場合は、
- This is to inform you that ~. / このメールは~のお知らせです。
- This is just to let you know ~. / ~のお知らせです。 ※just to let you knowは、重要なお知らせでなく「ちょっと~をお伝えしたく」のニュアンスです。
- This mail is to confirm ~. / ~をお知らせするメールです。
まとめ:「メールの書きだし」に使う英語は基本パターンを押さえるだけ!
英語のメールでは、書き出しはとても重要です。
わかりやすく、メールの主題がわかる書き出しから始めると、相手にも伝わりやすくシンプルなメールを書くことができます。
メールの書き出しをどうしたらいいかわからない場合はまずは、ここで紹介したフレーズをそのままコピーして使ってもOKです。
そこから、文末を少し変えたりアレンジして少しずつ自分の言葉で書けるように練習しましょう。
また、「書き出し」と同様に重要なのが、「件名」と「結び」の部分ですが、『英語メールでの結び|友達やビジネスでも今すぐ使える15選』や『英会話やビジネスで使える英語メールの件名・タイトル16選』の記事も参考にしてみて下さい。
更に、ネイティブが書くメールに近づいていきますよ。