
ビジネス英語の勉強はしているのに──
いざ話そうとすると言葉が出てこない。
海外の同僚を前に緊張してしまう。
英語で説明するのが怖くて、つい黙ってしまう……。
そんなふうに「ビジネス英語が話せない」と悩んでいませんか?
単語や文法はある程度わかる。リスニングもなんとなくできる。
それでも「話す」だけがうまくいかない……。
この壁は、多くの日本人がぶつかる共通の悩みです。
本記事では、「なぜビジネス英語が話せないのか?」という根本原因と、
その乗り越え方について、具体的に解説していきます。
目次
なぜ話せない?ビジネス英語が「止まってしまう」主な原因
まずは、多くの人がビジネス英語で“話せなくなる”とき、
どのような壁にぶつかっているのかを明らかにしましょう。
知識はあるのに、使えない状態
文法や単語は理解しているのに話せない──。
これは「インプット過多・アウトプット不足」の典型です。
読む・聞くばかりで「話す」という練習が圧倒的に足りていないと、
脳が“使い方”を忘れてしまいます。
話すことへの恐怖・不安
「間違えたらどうしよう」
「通じなかったら恥ずかしい」
このような心理的ブロックは、英語を話す最大の敵です。
特にビジネスの場では「間違い=信頼を失う」と思い込み、
話すこと自体が怖くなってしまう人も少なくありません。
頭の中で日本語→英語に変換している
話すときに一度日本語で考えてから英語に直そうとすると、
処理が追いつかずフリーズしてしまいます。
これは「英語を英語のまま理解する力」が育っていないことが原因です。
練習の環境がない・足りない
英語は“使ってこそ”身につく言語です。
スポーツと同じで、理論だけ知っていても実践しなければ話せるようになりません。
自分の英語を試せる環境がないと、学びが定着しにくくなります。
話せるようになるための“5つの突破口”
では、ビジネス英語を「話せる」ように変えていくにはどうしたらよいのでしょうか?
ここでは実践的かつ効果的な5つのアプローチをご紹介します。
① シャドーイングで話す筋肉をつくる
シャドーイングとは、音声を聞きながら、少し遅れて発音を真似する練習法。
ビジネス英語のフレーズが自然に口から出てくるようになります。
・音読よりも脳がフル回転するため、話すスピード感が身につく
・リスニング力も同時に鍛えられる
・表現を丸ごと覚えられる
おすすめ教材は「ビジネス英語ニュース」「英語プレゼン音源」など、実践に近い音声です。
ビジネス英語を学ぶ際におすすめのアプリ
先ず気楽に勉強するには、通勤・通学時間などのスキマ時間を利用した、アプリを使った方法がベストです。
『おすすめの英字新聞|レベル別で初心者も上達!5つの勉強法とコツ』でも一部紹介していますが、ここでは、無数あるビジネス英語アプリの中から英語のレベル別に絞ったおすすめを紹介いたします。
初心者はまずビジネス単語に慣れることを優先する!
ビジネス英語のテストといえば「TOEIC」ですね。
そのTOEICテストに頻出する単語に触れておくことで、テストの点数も伸びる可能性があり、一石二鳥ですね。
TOEIC公式アプリ(English Upgrader)
スタディサプリENGLISH TOEIC®L&Rテスト対策
もう一つは、リクルートから出ている人気TOEICアプリ「スマホでできるTOEIC®L&R対策」です。初めての方やスコアを伸ばしたい方も、最短2分から押さえておきたい英単語、リスニング、読解力、文法など全部がこれ一つでラクに学べます。
中級~上級者はニュースでビジネス英単語を学ぼう!
ある程度のビジネス英語に触れて単語などにも慣れてきたら、今度は「会社の外」に出てビジネス英語に触れましょう。
つまり、ニュースなどのビジネス英語の単語です。社内などビジネスで接する英語以外のビジネス英語ですね。ドンドン英単語力を伸ばしていきましょう!
先ずは、短い英文でサクッと読める「ざっくり英語ニュース!StudyNow」がおすすめです。
どうしても興味のないニュースなどを聞いても苦痛ですよね。日本のニュースを常に見る方であれば、「NHK world Japan」で、日本のニュースを英語で聞くことをおすすめしています。
短文の英語ニュース、日本の英語ニュースに慣れてきたら「レシピー(旧:POLYGLOTS)」を使ってBBCなど国外のニュースにもチャンレジしてみましょう!
また、スタディサプリではTOEICだけでなく、『スタディサプリENGLISH – ビジネス英語』のアプリもあります。
ビジネス単語からスピーキングまでこれ一つで効率的に学べます。その他にも大ヒットドラマ「下町ロケット」などを手掛けた脚本家・稲葉一広氏によるドラマ式レッスン、ネイティブ講師の1分解説で重要表現やフレーズを学べたり、モチベーションを維持する機能も充実しています。
② 失敗OKの“安全な場”でアウトプット
最初は「間違えてもいい場所」で話すことが大切です。
オンライン英会話や英語コーチング、英会話カフェなど、失敗しても許される環境を活用しましょう。
ポイントは「完璧を求めないこと」。
伝わればOK。文法が間違っていても通じたらOK。
その経験が「英語って、話していいんだ」という安心感につながります。
③ 自分の“よく使う表現”を徹底的に準備する
毎回ゼロから英作文していると脳が疲れて話せません。
だからこそ、「定型表現をストック」しておくのが有効です。
たとえば:
・Let me share my opinion on that.(それについて私の意見を述べます)
・I’ll follow up on that by email.(その件はメールで対応します)
・Could you clarify that a bit more?(もう少し詳しく説明してもらえますか?)
など、自分の仕事で使いそうなフレーズは「音読×暗記」で体に染み込ませましょう。
ビジネス英語のフレーズ一覧について
また、以下の記事で各ビジネス英語を身につける際に役立つフレーズも紹介しています。必要に応じて参考にしてみて下さい。
5つの場面で絶対に使ってはいけない!ビジネス英語フレーズ一覧
海外ドラマや映画などでも、先輩後輩がなくてフランクなイメージがありますが、「失礼にならない」表現をシッカリと使っています。
相手を怒らせたり、失礼にならいない、ビジネスでは極力使わない英語フレーズとして、
- お客や上司への挨拶でNGな英語フレーズ
- 会議での「聞き返す」時のNGな英語フレーズ
- 質問された時の「返答」のNGな英語フレーズ
- 頼みごとをされた時のNGな英語フレーズ
- お客さんからの「返事待ち」時のNGな英語フレーズ
などは、以下の記事で学べます。
5つの場面で絶対に使ってはいけない!ビジネス英語フレーズ一覧
④ 日本語を介さない「英語脳」のトレーニング
瞬時に英語が出てこないのは、日本語を挟んで変換しているからです。
これを克服するには、英語を英語のまま理解する“英語脳”の育成が必要です。
おすすめ練習:
・簡単な英語日記を毎日書く
・イメージで英単語を覚える(例:“chair”と聞いて椅子の画像が浮かぶ)
・英英辞典を使って調べてみる
時間はかかりますが、長期的には「話す瞬発力」が劇的に高まります。
英語日記を書くコツ
英語日記を継続する際のコツは以下のとおり。
特に、日記を書き始める際には、あまり難しく考えずに、知っている単語レベルで書くことをおすすめします。
詳しくは、『英語日記のおすすめの書き方と続け方8選!効果的な学習法とコツ』の記事を参考にしてみてください。
⑤ 自分の英語を「録音→自己チェック」する
意外とやっていないのが「自分の英語を録音して聞く」こと。
客観的に聞くことで、「自分がどこで詰まっているか」「発音やリズムのクセ」などが見えてきます。
改善サイクル:
自分の発話を録音
客観的に再生してチェック
改善点を1つだけ決めて再練習
これを繰り返すと、確実に話す力が洗練されていきます。
話せるようになるための「3つのマインドセット」
テクニックだけでなく、「心の持ち方」もビジネス英語では重要です。
完璧を求めすぎない
ネイティブでも言い直しや間違いはあります。
伝われば100点、伝わらなくても50点。
「英語は減点法じゃなく、加点法で評価されるもの」という意識を持ちましょう。
英語=ツールと割り切る
英語は目的ではなく、あくまで「伝えるための手段」です。
自分の意見や考えを届けるために、少しでも伝わればそれでOK。
中身が大事。表現が稚拙でも、想いは伝わります。
“慣れ”がすべてを解決する
話せないのは“才能”ではなく、“慣れていない”だけです。
週1回の実践より、毎日5分の話す練習の方が圧倒的に効果があります。
小さな習慣を積み重ねましょう。
まとめ|「話せない」を「話せる」に変える最初の一歩
ビジネス英語が話せないのは、あなたの能力のせいではありません。
適切な方法と環境、そしてマインドセットを整えれば、
誰でも「話せる自分」に変わることができます。
話せない原因を「自分の中」だけで抱え込まないでください。
・もっと練習していい
・間違えてもいい
・わからないときは聞いていい
あなたが少しずつ“英語で話すこと”に慣れていくことで、
仕事の可能性も、人間関係も、大きく広がっていきます。