
英語のシャドーイング(シャドウイング)のやり方・練習方法や効果を知りたいですか?
多くの英語学習者が一度は聞いたことがある勉強法だと思います。TOEICのリスニングや英検、英会話上達のトレーニングの1つ、など。
しかし、その実際の効果については、あまり知られていません。
むやみやたらにシャドーイングを実施するのではなく、しっかりとした予備知識を知ったうえで実践してみましょう。
目次:
1.英語のシャドーイングとは?
1-1.シャドーイングの正しいやり方と練習方法
1-2.シャドーイングが上手くできない時のコツ
1-3.飽きないためのおすすめ無料教材
2.英語のシャドーイングが初心者に効果が出ない原因
2-1.初心者に効果が出ない原因その1.
2-2.初心者に効果が出ない原因その2.
3.英語のシャドーイングの効果が大きい英語レベル
4.英語の初心者がシャドーイングの前に取り組むべき勉強法
1.英語のシャドーイングとは?
英語のシャドーイングとは、特に「リスニング」の力を付けるためのトレーニングとなります。

1-1.シャドーイングの正しいやり方と練習方法
シャドーイングのやり方はいたって簡単です。
音声が流れてくるのを後から追っかけるように、シャドー、つまり影として書き起こしていく方法と実際に声を出す方法の2つがあります。
テープの書き起こしや同時通訳を、「タイムリーに聞こえた瞬間ごとに実施」ている感じです。
英語のリスニング力を高める方法として、英語学習者の中では一般的になっています。また、シャドーイングに関連する書籍や情報が沢山存在します。
1-1-1.シャドーイングで「書き起こす」やり方
ノートやペンなどを用意して、聞こえたそのままを書き出していきます。
上手くできなくても、耳を止めずにどんどん書いていくことが重要です。
1-1-2.シャドーイングで「声に出す」やり方
この方法は本当に難しいです。
英語の音声を追っかけながら自分の声で発音するので、英語の音と自分の音がミックスしてしまい、易度が更に高くなります。
先ずは書き出すシャドーイングをおすすめしています。
1-2.シャドーイングが上手くできない時のコツ
どうしても上手くできない、難しいと感じる場合は、ちょっとした工夫でシャドーイングがやりやすくなります。
1-2-1.スペルや文法は気にしない!
例えば、書き出しのシャドーイングを実践した場合、単語のスペル(綴り)を気にするあまりにスピードに追い付けない方が多くいます。
よってスペルは気にしないのがコツの1つです。
ではなく、後で見直した時に自分が分かればそれで十分なのです。特に初心者であれば、完ぺきな正確性は求めなくても結構です。
またスペルがよく分からないのであれば、最初は全てカタカナでもいいでしょう。
知らない単語が聞こえても、ある程度のスペルで書いていれば、語彙力がアップするのと同時に対応できていくので、心配はいりません。
それと、リスニングをしているとどうしても文法が気になるという方もいらっしゃいますが、先ずは無視して音だけに集中して下さい。
英語の音についていけているかが重要なポイントです。
1-2-2.発音も気にしない!
英語の発音は、日本語の音にないものであり、しっかりと発音したいのであれば、『英語の発音|初心者でもネイティブ並みに話せる発音矯正法』などで、英語独特の発音練習をしておく必要があります。
そのことにより、舌や口が回らないという悩みが徐々に解決されていきます。
しかし、カタカナ発音でも特に初心者であれば問題ありません。
書き出すシャドーイングと同様に、速く感じる英語のスピードについていけているかの方が重要です。
1-2-3.イヤホンやヘッドホンを使う
どうしても最初のうちは、周りの雑音がうっとうしく感じるものです。
そんな時は、イヤホン(ヘッドホン)などを使って、英語の音のみに集中する方がいいでしょう。
1-2-4.シャドーイングをする英文の長さ
1英文が長くても、10単語前後がベストです。
それ以上長くなると、特に初心者の方は、疲れて長続きしません。
1-2-5.1日の勉強時間の長さ
勉強時間というより、1日5英文程度でも構いません。英語の音のスピードに慣れることが目的です。
よって、通勤・通学中の電車の中などで、書き出したり、声に出せなくても、頭の中で復唱する感覚でも構いません。
1-3.飽きないためのおすすめ無料教材
英語のスピードが速すぎたり、ニュースの英語だったり、堅苦しい教科書や参考書であれば、つまらなくなり、どうしても疲れて眠ってしまったりして長続きしません。
1-3-1.無料動画や映画を使ったシャドーイング
Youtubeや無料動画サイトなどで、お好きな映画や海外ドラマを教材としてつかうのもいいでしょう。
シャドーイングの教材として動画などを選ぶ際の注意点として、『英語勉強を映画で実践|おすすめドラマも活用!3つの手順』にもあるように、日常会話が多い海外ドラマなどをおすすめしてます。
しかし、どうしても同じ箇所ばかり見てしまうと、英語を暗記してしまう可能性があるので、意味が分かる分からにに関わらず、どんどん違う音声でシャドーイングを試してみましょう。
1-3-2.NHK英語講座を使ったシャドーイング
NHK英語講座をシャドーイングの教材として使うのも一つです。特にラジオでの英語講座をおすすめしています。
通勤・通学中の電車の中でも、頭で復唱することでシャドーイングできます。
『TOEIC満点者おすすめのNHK英語講座と2つの勉強法』でおすすめの番組も紹介していますので、参考にしてみて下さい。
英語の基礎なども習得できるので一石二鳥です。
2.英語のシャドーイングが初心者に効果が出ない原因
これまでシャドーイングの正しい在り方やコツなどをご紹介しましたが、実際問題、多くの英語の初心者が途中で挫折しています。
そこには明確な原因があります。
2-1.初心者に効果が出ない原因その1.
先ず、英語のスピードに追い付いていけないのが原因の1つです。
英語に慣れていない場合は、英会話のスピードはとても速く感じるものです。
シャドーイング本来の「最初から最後までしっかりと追いかける」という事が実践できないのが実情です。
基礎のリスニング力が備わっていない状態でのシャドウイングはおすすめしません。
2-2.初心者に効果が出ない原因その2.
シャドーイングの最終目的は、リスニングしながら意味を理解することです。
特に英語の初心者は語彙力が無いので、知っている単語や最後の方だけしか理解できずに終わってしまいます。流れてくる音声の全てを同時に追いかけるわけですから、ある程度の語彙力が必要となってきます。
しかしこれも、意味を理解しなければというプレッシャーから、どうしてもシャドーイングが出来なくなります。
3.英語のシャドーイングの効果が大きい英語レベル
シャドーイングが全く役に立たないというわではなく、通訳者を目指す方やTOEIC800点、または英検準1級以上レベルの方が実践するにはとても効果的です。
必要単語数で、7000以上が目安となります。
しかし、単語数が英語のシャドーイングの効果を最大限に引き出す絶対条件というわけではありません。あくまで、英語を聞く基礎の力が大前提となります。理解するリスニングではなく、単純に「英語の音を聞くという能力」が大前提で必要となります。
TOEIC800点や英検準1級レベルの方は、基本的にこのリスニング力が備わっているとすると、その力を更に高めるための方法が、シャドーイングというわけです。
実際に声に出すシャドーイングをする際には、ボイスレコーダーなどで自分の発音を録音するのもいいでしょう。
どれくらいスピードについて、しっかりと音を発音しているかの確認にもなります。
4.英語の初心者がシャドーイングの前に取り組むべき勉強法
英語のリスニングを上達するには、しっかりとしたリスニングの基礎を身に付けなければいけません。
英語には日本語と違う独特のリズムがあります。
この違いと英語を聞く感覚を身に付けないとシャドーイングを実践しても意味がありません。
また知っている英単語、表現、英文法などの時だけ聞くことを止めるのでなく、「最初から最後まで聞く」という癖付けが重要となります。
語彙力がアップしたから、リスニング力が上達して、英語のシャドーイングができるものでは決してありません。
よって、『英語のリスニング力が驚くほど開花する超簡単な勉強法』の記事で、シャドーイング前に実施すべき「数当てトレーニング」の方法を詳しく説明しています。
まとめ:英語のシャドーイングは楽しく実践する
ご自身がある程度の語彙力やリスニング力がついてくると、英語のシャドーイングは本当に楽しいもので、ドンドン上達していくのが分かるでしょう。
先ずは、慌てることなく、じっくりと英語の基礎を固めることに専念して下さい。
英語の習得には必ず順序やステップが存在します。
英語のシャドーイングも例外ではないことを忘れないで下さい。