聞けているのに、何故シャドーイングをすると口が回らないのでしょうか?
シャドーイングとは、英語の音声の0.5秒程度遅れて、影(shadow)のように付いて発音していく英語学習法の1つで、スピーキング力を主に鍛えます。
とても効果的な方法なのに、上手くできなくて呂律が回らないとイライラしますよね。
目次
滑舌が悪いのがシャドーイングができない原因じゃない!
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舌を噛んだり、口が上手く回らないのはどうしてなのでしょうか?
実はそこにはちゃんとした原因があります。英語が得意不得意ではないのが分かるはずです。
英語独特の発音を知らない
先ず、私たち日本人は英語の発音について義務教育で学ぶことはほとんどありません。
英文法や単語を覚えることが優先されているのでしょうがないですよね。
よって英語の発音の基礎すら知らないうちにシャドーイングをしても上手く口が回らないのは必然的です。
発音ルール
次の英語の発音はどうなっていますか?
- book → ブック
- can → キャン
簡単ですよね?
でも、私たちは学校で「A,B,C,D・・・」という感じで発音練習をしてきたはずですが、上記の発音のどこにも当てはまらないのが分かりますか?
つまり先ほどの単語をアルファベット読みにすると次のようになります。
- book → ビー・オー・オー・ケイ
- can → シー・エイ・エヌ
つまり先ほどのは実際の「音読み」と言われるのもで、アルファベット読みとは全然異なります。
そこにはフォニックスという発音ルールが存在します。基本中の基本になります。
テキストを見ても上手くシャドーイングが出来ないのを、このルールを知るだけでもある程度解消できます。
リエゾン
あなたは次の発音をどう読み上げますか?
下記が間違いの例です。
- on it → オン・イットは間違い
- want to → ウォント・トゥは間違い
では、どれが正しい発音なのでしょうか?
- on it → オ二ット → 「n」と「i」の音が重なって繋がっている(リンキング/リエゾン)
- want to → ウォントゥ → 「t」が一つ落ちている(リダクション)
このように、音が重なったり、抜けたりする英語独特の発音は義務教育ではほとんど教わりません。
しかし、これはネイティブが発音する時の一般常識で、そのパターンは無数にあります。この色々なパターンにまずは触れることもとても大切です。
英語口になっていない
そもそも、英語を話すための口の動きが備わっていない可能性もあります。
私たちが言う「英語口」の状態になっていないのでしょうがないですよね。
英語には日本語にない次のような音がありますね。
- R
- TH
- V
- F
など。
特にこれらの発音がちゃんとできていないとシャドーイングも上手くできません。呂律が回らない状態になってしまうんですね。
それを解消するには英語の「早口言葉」が最適です。
もうイライラしない!対策のためのシャドーイングのやり方
先ほどは、シャドーイング以前の勉強法として紹介しました。
しかし、ここでは実際のシャドーイングをやってもそれでも上手くいかない場合の対策をご紹介します。
焦らずゆっくり発音する
口が回らないからと投げ出さずに、少しスピードが遅れてもいいからシッカリと発音することに集中しましょう。
いくらシャドーイングをしたからと言ってでたらめな発音では何の意味もありません。
そして、徐々にスピードUPしていくという流れで全然構いません。
オーバーラッピングを試す
シャドーイングがどうしても難しいと感じたら、テキストを見ながら同時に発音する「オーバーラッピング」がいいでしょう。
それをすることで、英語のスピード感にも慣れることができるので、英語口が益々強化されていきます。
そして自分の声も音声と一緒に録音して、どれくらいズレが生じているのかも確認するとシャドーイングの精度も上がってきます。
ディクテーションを試す
先ほどの、ゆっくりと発音するに近い対策になります。
初心者の方は、全ての音を聞い後に、書き出す(または声に出す)というディクテーションがおすすめです。
どうしてもシャドーイングのハードルが高いと感じたら、一旦、比較的やりやすい容易な方法を試すのも一つの対策です。
まとめ:シャドーイングは無駄じゃない!
今、シャドーイングができないからと諦めないでください。
先ずはここでご紹介した勉強法や対策を試すことで初心者レベルを脱してシャドーイングを試して下さい。その後、スピーキング力(発音力)が大きく飛躍するはずですので、是非参考にしてみて下さい。
また、英語のリスニング力全般を確実に伸ばしたい人やリスニングで悪い癖が抜けきれない日本人のためにその勉強法やコツをまとめた記事もありますのでご活用ください。