本記事は、米国公認会計士(USCPA)の資格試験に関する情報をまとめたサイトになります。
それぞれの見出しで、USCPAとは何か、難易度、受験資格、受験料・費用、資格取得のメリット、勉強時間、合格率、独学・予備校比較、転職先と年収など目的別に解説していますので、気になる情報をご覧ください。
目次
- 1 USCPA/米国公認会計士とは
- 2 米国公認会計士(USCPA)の合格法など情報収集するなら
- 3 米国公認会計士(USCPA)と日本の公認会計士の違い
- 4 米国公認会計士(USCPA)の資格を取得するメリット
- 5 USCPA資格取得のデメリット
- 6 米国公認会計士(USCPA)試験の概要
- 7 USCPA試験の合格基準、合格率、科目別合格率
- 8 米国公認会計士(USCPA)の難易度、会計資格との比較
- 9 米国公認会計士(USCPA)の受験資格と各要件
- 10 米国公認会計士(USCPA)の受験料、各種費用
- 11 米国公認会計士(USCPA)合格に必要な勉強時間
- 12 USCPAの試験合格に必要な英語力
- 13 USCPAを独学で取得可能?メリット、デメリットは?
- 14 米国公認会計士(USCPA)の予備校と各社比較
- 15 USCPAの給与・年収、仕事内容
- 16 日本で働く場合のUSCPAの転職先・求人情報
- 17 まとめ USCPAを目指すなら予備校で情報収集をしておくこと
USCPA/米国公認会計士とは
米国公認会計士(USCPA)とは、アメリカ合衆国で公認された会計士の資格です。この資格は、アメリカ合衆国の各州が独自に認定しており、各州の公認会計士協会が試験を実施しています。
なお、オーストラリアやカナダ、香港などでは、相互承認制度があり、別の会計士の資格を取る必要はありません。
USCPAの資格を取得するには?
USCPA資格を取得するためには、受験資格・単位要件を満たし、試験に合格する必要があります。この試験は、4つのセクションに分かれており、それぞれのセクションについて4時間の試験時間が与えられます。試験は、一般的な会計原則、諸法規、財務諸表、会計情報システムなどの広範な分野にわたっています。
試験合格とライセンス取得は違う?
USCPA試験に合格しただけの場合、「USCPA全科目合格者」となります。その後、USCPAのライセンスを取得することで、名刺の肩書などに「USCPA」と記載することができます。
USCPA資格を取得することで、アメリカ合衆国での会計士としての職業上の権限を得ることができます。
具体的には、会計情報の監査や検証、税務申告、会計コンサルティングなどが含まれます。また、USCPA資格は国際的にも高い評価を受けており、世界中の企業や組織において、重要な役割を果たすことができます。
USCPAは難易度が高い資格と言われますが、USCPA資格を取得することで、アメリカの会計士としての信頼性や専門性を高め、自身のキャリアアップにつながることが期待できます。
米国公認会計士(USCPA)は英語でどう言う?
公認会計士が「CPA:Certified Public Accountant」となりますので、米国公認会計士は「U.S. Certified Public Accountant」となります。
形容詞として「certified」の形になると、「資格を持っている、認定された、保証された、有資格の」という意味になります。
- certified(認定された)
- public(公的な)
- accountant(会計士)
CPA:Certified Public Accountant(公認会計士)
となります。
米国公認会計士(USCPA)の合格法など情報収集するなら
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米国公認会計士(USCPA)と日本の公認会計士の違い
米国公認会計士(USCPA)の資格を得ても、日本の公認会計士と同じ業務ができるかというと、そうではありません。
日本の公認会計士は、日本の最難関国家資格の一つで、監査業務を独占業務としています。
一方、USCPAは米国の公認会計士資格であり、アメリカ(取得したライセンスの州)、カナダ、メキシコ、オーストラリアなどの活動地域において本来の会計士として活動できます。
USCPA | 日本の公認会計士 | |
会計士としての主な活動地域 | アメリカ(取得したライセンスの州)、カナダ、メキシコ、オーストラリアなど | 日本 |
ですので、USCPAは日本の公認会計士資格とは違って、日本での会計監査業務を行い場合には監査報告書へのサインを行うことができません。
「じゃあ、日本ではUSCPAの資格は意味ないの?」
と思われがちですが、USCPAは監査報告書へのサインが行えないだけで、日本でもそれ以外の会計監査業務の補助的な業務に携わったり、会計監査以外のアドバイザリー業務などを行うことができます。
よって、日本で働く場合においても、米国に本社を置くような外資系企業やグローバル企業、監査法人、会計事務所、会計コンサル、総合商社の経理財務などの企業では、USCPA資格取得者の方が断然有利になるようなケースもあります。
USCPAと公認会計士の違いは、『米国公認会計士(USCPA)と日本の公認会計士の違いとは?』で詳しく解説していますので合わせてご覧ください。 |
米国公認会計士(USCPA)の資格を取得するメリット
日本人が米国公認会計士(USCPA)の資格を取得するメリットは、以下のとおりです。
メリット1:国際的なキャリアの可能性
米国公認会計士(USCPA)の資格は、米国内だけでなく、国際的な会計業界では高い評価を受けています。
よって、USCPA資格を持つ日本人が、海外で働く機会が増える可能性が高いということを意味します。
メリット2:グローバルな会計スキルの習得
USCPAの資格を取得するには、国際会計基準や国際税務などの知識が必要です。これにより、日本人はグローバルな会計スキルを習得することができます。
USCPAの試験内容から学べるスキル
1.会計原則と規制
USCPA試験は、米国の会計原則と規制に関する包括的な知識を求めます。これにより、財務報告に必要な要件や原則を理解し、遵守するためのスキルを身につけることができます。
2.財務報告の分析
USCPA試験は、財務報告書の分析と解釈のスキルが求められます。これにより、企業の経営状況を評価し、投資判断をするためのスキルを身につけることができます。
3.監査
USCPA試験は、監査業務に関する知識が求められます。これにより、企業の内部統制を評価し、監査業務を適切に実施するためのスキルを身につけることができます。
4.税務
USCPA試験は、米国の連邦税制に関する知識が求められます。これにより、企業の税務申告や税務計画を適切に実施するためのスキルを身につけることができます。
5.経営戦略
USCPA試験は、企業の経営戦略や意思決定に関する知識が求められます。これにより、企業の経営に関する戦略的な視点を持ち、ビジネスの成功に必要なスキルを身につけることができます。
総合的に、USCPA試験を勉強することで、企業の財務および会計に関する包括的な知識を身につけ、ビジネスにおいて必要なスキルを習得することができます。
メリット3:外資系・グローバル企業など就職・転職に有利
日本でも、特に外資系企業やグローバル企業の経理・財務部門などから、USCPAの資格は高い評価を受けています。
したがって、日本国内の公認会計士として働く場合にも、USCPA資格を持つことは有利に働くことがあります。
USCPA資格取得のメリットが活かせる就職・転職・仕事先
就職・転職など日本で働く際に、USCPA資格取得のメリットが活かせる企業は以下です。
企業 | 仕事内容 |
監査法人 | 財務諸表監査、内部統制監査、金融商品取引法に基づく内部統制監査(J-SOX)、金融アドバイザリーサービス、その他証明業務など |
会計事務所 | M&A実務支援、Financial Advisory Service、組織再編・IPO・企業再生コンサルティング、企業・無形財産等評価サービスなど |
会計コンサル | 統合デューディリジェンス、統合戦略・方針立案支援、スタンドアロン・セパレーションコスト分析など |
総合商社の経理財務 | 決算・税務関連業務、営業グループの会計業務、国内外事業会社や海外現地法人での管理業務など |
なお、日本で働くUSCPA資格者の勤務先例に関しては『米国公認会計士/USCPA|日本で働く場合、どんな勤務先で働ける?』でまとめています。
メリット4:給与アップの可能性
USCPAの資格を持つことにより、就職・転職先の企業にもよりますが、高い給与を得る可能性があります。
特に、グローバルな企業や国際的な監査法人で働く場合には、一般的な平均年収と比べても高い給与が期待できます。
アメリカの米国公認会計士(USCPA)|勤続年数・レベル別の年収
アメリカでの公認会計士の給与は、経験年数によって大きく異なります。
役職・レベル | 年収(ドル) | 100円/$換算 | 130円/$換算 |
エントリーレベル(1年未満) | 40,000〜65,000ドル | 400~650万円 | 520~845万円 |
ジュニアレベル(1〜3年) | 52,000〜87,000ドル | 520~870万円 | 676~1131万円 |
シニアレベル(4〜6年) | 66,000〜110,000ドル | 660~1100万円 | 858~1430万円 |
マネージャー兼ディレクター | 150,000ドル以上 | 1500万円以上 | 1950万円以上 |
日本で米国公認会計士(USCPA)の年収
日本で働く場合の米国公認会計士(USCPA)の年収も一般的なビジネスパーソンの給与よりもアップが見込め、就職・転職時にも武器になります。
大手4大監査法人(BIG4)と中堅クラス監査法人の年収比較
日本での米国公認会計士の大手監査法人と中堅クラスの監査法人の年収では、大手に比べて中堅クラスの方が少し低くなります。
【日本での米国公認会計士の大手・中堅監査法人の年収比較】
役職・レベル | 大手4大監査法人 | 中堅クラスの監査法人 |
パートナー | 1500万円以上 | 1300万円以上 |
シニアマネージャー | 1200万円程度 | 1000~1200万円 |
マネージャー | 900~1100万円 | 800~1000万円 |
シニアスタッフ | 700~850万円 | 500~650万円 |
スタッフ | 500~650万円 | 400~550万円 |
大手監査法人から会計事務所、会計コンサル、総合商社の経理や財部部門への転職なども含めて、どれも実務経験や能力、条件によっては1000万以上になる転職のケースもあります。
メリット5:英語力をアピールできる
USCPAの資格を取得するには、英語での勉強や読解力が必要です。USCPA試験に合格するためには、一般的にTOEIC800点以上の英語力を身につける必要があると言われます。
したがって、USCPAの資格を取得していることが、専門知識の英語スキルもあり、非常に高い英語力を持っていることにつながります。
USCPAを取得するメリットに関する詳しい記事は『米国公認会計士(USCPA)資格取得のメリット、デメリット』でまとめています。 |
大学生がUSCPAの資格を取得するメリット
大学生の場合、日本の大学生がUSCPAの資格を取得しておくメリットとしては、社会人とも共通している部分では以下です。
- グローバルな職業機会の拡大
- 高い職業評価と報酬
- 幅広い知識と技能の習得
- 財務・会計における専門性の強化
- プロフェッショナルとしての信頼性の向上
この他に、
- 大学生なら勉強時間を確保できる
という点が大きなメリットとなります。USCPA試験は約1000時間の勉強が必要だと言われています。そんな中、仕事に追われる社会人が勉強するとなると、かなりのハードワークが必要です。
その点、大学生の場合、勉強時間を確保することができるので有利です。
大学生のメリットの詳しい情報は『大学生が米国公認会計士(USCPA)を取得するメリット』の記事で、大学生がUSCPAの資格を取得するメリットとUSCPA資格取得のために知っておくべき各種情報を紹介しています。 |
USCPA資格取得のデメリット
USCPA資格取得のデメリットは以下です。
デメリット1:日本の公認会計士の資格ではない
米国公認会計士(USCPA)の資格を得ても、日本の公認会計士と同じ業務ができるかというと、そうではありません。
USCPAは、日本の公認会計士資格とは違い、日本での会計監査業務の提供ができず、会計監査以外のアドバイザリー業務などを行うことが考えられます。
ただし、財務・会計・経理の幅広い仕事を求めている外資系企業などのグローバル企業もあるため、日本の公認会計士がやる仕事以外の部分も考えた場合は役に立つスキルです。
デメリット2:日系企業から評価されないこともある
USCPAの資格は、米国内の会計や財務分野で最も有用です。
よって、米国以外の地域での有用性は限定的で、日本でも外資系企業やグローバル企業の経理・財務部門などからの評価が高くても、日系企業からは評価されないこともあります。
デメリット3:試験が難しく、お金と時間がかかる
USCPAと公認会計士では公認会計士の試験の方が難易度が高いですが、それでもUSCPAの資格試験も非常に難しいとされています。
よって、試験に合格し、USCPAのライセンスを取得するまでに多大な労力と勉強時間、費用などがかかる可能性があります。
ただし、その価値がある人にはあります。
USCPAのデメリットの詳しい記事は『米国公認会計士(USCPA)資格取得のメリット、デメリット』でまとめています。 |
米国公認会計士(USCPA)試験の概要
まず、USCPAの試験は英語のコンピュータ試験です。テストセンターのコンピュータを使って解答する試験方式(CBT:Computer Based Testing)になります。
USCPA試験問題の科目数
USCPA試験問題の科目は4科目です。
USCPAの試験科目 | 試験時間 |
FAR:Financial Accounting and Reporting(財務会計) | 4時間 |
BEC:Business Environment and Concepts(ビジネス環境及び諸概念) | 4時間 |
AUD:Auditing and Attestation (監査及び証明業務) | 4時間 |
REG:Regulation (諸法規) | 4時間 |
USCPA試験問題の科目内容、出題形式
FAR(財務会計)とは
FAR(Financial Accounting and Reporting)とは、財務会計のことです。財務会計の中には、メインの企業会計のほか、政府会計、非営利組織会計があり、それらの知識が問われます。
FARの出題形式
FAR問題の出題比率は、企業会計8割、政府会計と非営利組織会計が2割です。出題形式は、MC問題(4択問題)とTBS問題(総合問題)の2パターンに分かれ、全てが計算問題です。
BEC(ビジネス環境及び諸概念)とは
BEC(Business Environment and Concepts)とは、ビジネス環境及び諸概念のことです。
企業を取り巻くビジネス環境全般を取り扱う科目で、試験範囲は財務管理、管理会計、経済、ファイナンス、IT、コーポレートガバナンスなどです。
BECの出題形式
その特徴は、MC問題(4択問題)とTBS問題(総合問題)に加え、WB問題(記述問題)が出題される点です。
AUD(監査及び証明業務)とは
AUD(Audit and Attestation)とは、監査や証明業務に関する科目です。
AUDの出題形式
出題の特徴は、メインは監査業務となり、監査・証明・レビュー業務が8割、職業倫理が2割となります。
出題形式はMC問題(4択問題)とTBS問題(総合問題)ですが、上述のFAR科目と違って、計算問題はほとんど出題されません。
REG(諸法規)とは
REG(Regulation)とは、法規に関する科目です。大きく税法とビジネス法の2つに分かれます。
REGの出題形式
出題形式は、MC問題(4択問題)とTBS問題(総合問題)です。暗記やインプットする量が多い科目です。
USCPAの試験概要、科目内容に関する詳しい記事は『米国公認会計士|USCPAの試験問題と出題形式とは?』にまとめています。 |
USCPA試験の合格基準、合格率、科目別合格率
USCPA試験の合格基準、合格率は以下のとおりです。
試験項目 | 米国公認会計士(USCPA) |
合格基準 | 各科目75点以上取得(99点満点) |
試験の特徴 | 1科目ずつ受験でき、各科目の有効期限は18カ月(1年半) |
合格率 | 約30%(日本人のみ)※全体は約50% |
USCPA試験の合格基準|各科目99点満点中の75点以上
USCPA試験の合格基準は、4科目どれも99点満点中75点以上で合格となります。
なお、USCPA試験では、一度に全ての科目を受ける必要はありません。何科目か不合格でも再受験で合格すればOKです。
ただし、科目合格は18カ月の有効期限があるので、最初に合格した科目の有効期限内に残りの科目を合格する必要があります。
USCPA試験の合格率は50%程度
USCPA全体の合格率で言うと、全体の受験者の合格率は50%程度です。
合格率からは、受験者数の半分が合格する資格試験ということで、人によっては難しく見えないかもしれませんが、全体受験者数から日本人のみ合格率にすると、もっと低くなります。
USCPA試験の全受験者の国籍は、アメリカが大多数で、次いで日本とインド、中国、その後は韓国やUAE、カナダなどとなっています。
USCPA試験の日本人の合格率は30%程度
一方、日本人だけのUSCPAの合格率は、約30%程度となります。
USCPAの試験は全て英語であるため、ある程度の英語力や会計知識に関する英語力がないと、そもそもの問題自体を読み解くのも一部の記述問題に英文で答えるのも難しくなるでしょう。
USCPAの科目別合格率(全受験者)
AICPA(The American Institute of Certified Public Accounting:米国公認会計士協会のサイト)のウェブサイトの記事では、2022年の各四半期ごとに科目別の合格率が掲載されていて、年間の科目別の合格率は以下のとおりです。
科目 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 合格率 |
AUD (監査及び証明業務) | 46.35% | 49.13% | 48.67% | 47.21% | 47.90% |
BEC(ビジネス環境及び諸概念) | 57.33% | 61.53% | 59.91% | 60.30% | 59.85% |
FAR(財務会計) | 44.95% | 45.66% | 44.30% | 40.67% | 43.76% |
REG (諸法規) | 60.03% | 61.25% | 61.78% | 56.41% | 59.85% |
合格率の数値から判断すると、BECとREGは他の科目よりも簡単で、FARが一番難しい科目になっています。
USCPAの科目別合格率(日本人)
2014年の少し古いデータになりますが、NASBA(The National Association of State Boards of Accountancy:米国各州会計士委員会協会)の各国籍別の合格率などを記したレポートから日本人の科目別合格率を参考までに記載します。
※引用元:NASBAウェブサイトのレポート
USCPA全体受験者と日本人の科目別合格率を比較すると以下のとおりです。
科目 | 日本人合格率 | 全体合格率 |
AUD (監査及び証明業務) | 28.6% | 47.90% |
BEC(ビジネス環境及び諸概念) | 28.1% | 59.85% |
FAR(財務会計) | 38.4% | 43.76% |
REG (諸法規) | 36.4% | 59.85% |
USCPAの全体受験者では、FARの合格率が一番低く、BECやREGの合格率が高くなるのに対して、日本人の受験者は逆にFARの方が合格率が高くなっていて、AUDとBECの方が合格率が低くなっています。
USCPAの合格率に関する詳しい記事は『米国公認会計士・USCPA|日本人の合格率、科目別合格率』にてまとめています。 |
米国公認会計士(USCPA)の難易度、会計資格との比較
USCPAと公認会計士、簿記1級の合格率・難易度比較
USCPAと日本の公認会計士、簿記1級の会計関連の資格で難易度を比較したものは、以下になります。
比較項目 | USCPA | 日本の公認会計士 | 簿記1級 |
合格率 | 約30%(日本人のみ) | 約10% | 平均10%未満 |
試験日 | 1年中毎日受験可能 ※テストセンター休業日除く | 年1回のみ(短答式:12・5月 論文式:8月) | 年2回(6月、11月) |
試験形式 | MC:Multiple choice(4択問題) TBS:Task-Based Simulations(総合問題) | 短答式試験、論文式試験 | 記述式 |
試験言語 | 英語 | 日本語 | 日本語 |
試験科目 | 4科目 | 短答式試験4科目、論文式試験5科目 | 4科目(商業簿記、会計学、工業簿記、原価計算) |
公認会計士や簿記1級よりも難易度が低い
日本の公認会計士は最難関資格の一つで難易度が高いと言われており、合格率は約10%程度、簿記1級も難易度が高く、その年によって違いますが約10%前後の合格率となります。
一方、米国公認会計士(USCPA)の日本人の合格率が約30%程度なので、日本の公認会計士や簿記1級と比べると難易度は数字上は低いと言えます。
USCPAの受験回数は制限がないのでチャンスは増える
日本の公認会計士の試験は、例年、第I回短答式試験を12月上旬に、第II回短答式試験を5月下旬に、論文式試験を8月下旬に実施、簿記2級・3級は年3回、簿記1級は年2回の実施となります。
一方、USCPAの試験日は日本でも受験可能(東京・大阪の会場)で年間を通じて受験できますので、都合に合わせて受験日が選べます。
しかも、USCPAの各科目の年間受験回数に制限はありません。ただし、同一科目の再受験は受験結果発表(受験日から1か月後程度)後に申込することが可能になります。
よって、USCPA試験の方が受験回数に制限がない分、より合格するチャンスが増えます。
試験形式、言語の違い
日本の公認会計士試験は一問一答形式などの短答式問題と理論の論述問題が日本語で出題され、簿記1級は日本語での記述式となっています。
一方、USCPAの出題形式は4択問題に加えて、資料から数値を入力したり、語句を穴埋めしていく総合問題も英語で出題されます。
よって、言語が英語になる分、英語力ができない人にはUSCPAは難易度が高いと言えます。
USCPAが難易度が高いと言われる理由
日本人にとってUSCPAの試験が難易度が高いと言われる理由には、以下のようなものがあります。
試験範囲が広い
USCPA試験は、会計、融資、税務、監査など多岐にわたる分野を含んでいます。これらの分野について広く深い知識が必要であるため、勉強の範囲が非常に広くなります。
英語力が必要
USCPA試験は、英語での試験であるため、日本人にとっては語学力が必要になります。さらに、専門用語や複雑な文章が多く出題されるため、会計知識に関する英語力が求められます。
関連記事:『米国公認会計士|USCPA合格に必要な英語力とコツ』
出題形式が複雑
USCPA試験は、多肢選択問題や論述問題など、複数の出題形式があります。また、問題文が長く、複雑であることが多いため、読解力や解釈力が必要です。
アメリカの会計法規を学ぶ必要がある
USCPA試験では、アメリカの会計法規や監査基準についての知識が求められます。これらの法律や基準は、日本とは異なるため、独学で勉強する場合には、理解が難しい場合があります。
USCPAの難易度に関する詳しい記事は『米国公認会計士は難しい?USCPAと簿記1級など難易度比較』や『米国公認会計士・USCPA|日本人の合格率、科目別合格率』をご覧ください。 |
米国公認会計士(USCPA)の受験資格と各要件
米国公認会計士(USCPA)は誰でも受験できるわけではありません。受験資格があり、下記の要件を満たす必要があります。
USCPA受験資格|大学生・大卒の場合
米国公認会計士(USCPA)の受験資格 | |
学位要件 | 単位要件 |
・4年制大学を卒業している ※在学中や高卒・短大卒でも受験可能な州もある | ・会計単位・ビジネス単位を一定数以上取得していること |
日本でも、2か所の試験会場でコンピューターで試験を受けることができます。USCPAの試験は出願した州に関係なくすべて同じ内容で英文で出題されます。
USCPA受験資格|学位要件
受験資格の要件の1つ目は、「4年制大学を卒業していること」です。アメリカの大学だけでなく、日本の大学を卒業している場合も要件を満たします。
ただし、4年制大学を卒業していない場合でも、大学在学中や高卒・短大卒でも受験可能な州もあります。
USCPA受験資格|単位要件(単位取得の要件)
受験資格の2つ目の要件は、「会計単位・ビジネス単位を一定数以上取得していること」です。
会計単位とは
会計単位とは、会計学、財務会計、財務諸表論、管理会計、原価計算、監査論、税法、国際会計などの科目です。
ビジネス単位とは
ビジネス単位とは、経済学部、経営学部、商学部などで、広告・銀行・ビジネス・商業・経済・経済学・その他関連の専門科目として認められている科目が該当します。
なお、受験資格における単位要件は、州によっても変わり、わかりづらいので、USCPAの予備校などで一度相談する方が早いです。
USCPA予備校に関しては『米国公認会計士|USCPA予備校を比較!一番おすすめは?』で紹介していますが、人気でおすすめなのはアビタスです。 |
USCPA受験資格|大学の理系など単位が足りない場合
大卒であっても、理系の学部などで必要な会計単位やビジネス単位を満たさない場合があります。
その場合は、USCPA予備校を活用すれば、単位認定試験を受けることで単位要件を満たすことができます。
アビタスでは下記より資料請求(無料)やオンライン説明会に参加できますので、必要な方は情報入手をしましょう。
USCPA受験資格|短大卒・高卒の場合
米国公認会計士(USCPA)の受験資格は、「4年制大学を卒業していること」というのが学位要件です。
ただし、モンタナ州など一部の米国の州では、高卒でも受験可能な州もあります。
モンタナ州|受験資格、単位取得の要件
モンタナ州は、大卒の卒業要件はないですが、4年制大学の学位が求められますので、
・Upper Divisionに該当する会計24単位(Financial Accounting、Auditing、Taxation、Management Accountingを含む必要あり)
・ビジネス24単位
※Upper division:簿記や基礎会計学を除く、大学3年4年時に取得する専門科目相当
の特定単位を取得すれば受験可能です。
ニューヨーク州|受験資格、単位取得の要件
ニューヨーク州でも、高卒でも受験可能ではありますが、総取得単位が120単位と現実的には難しいようです。
・総取得単位120単位
・以下4つのエリアの指定科目を取得していること
Financial Accounting(upper division)、Auditing(upper division)、Taxation、Management Accounting)
※USCPA予備校のアビタスの単位で出願可能
ただし、USCPA予備校のアビタスの単位で出願可能という記載があります。そのため、予備校に相談したり、資料請求や説明会に参加してみると、高卒の場合でもどの州が可能なのかが明確になると思います。
ライセンス取得には4年制大学の学歴、実務経験などが必要
USCPA試験に合格しただけの場合、「USCPA全科目合格者」となります。
その後、USCPAのライセンスを取得することで、名刺の肩書などに「USCPA」と記載することができます。
USCPAのライセンスとは
USCPAのライセンスとは、業務を行うための免許です。
USCPAライセンスを取得するには?
ライセンス取得には、4年制大学の学歴、実務経験などが必要です。例えば、高卒で社会人の方であれば、働きながら通信制の大学に通うなどの選択肢もあります。
また、ライセンス取得の要件は、各州で異なりますので確認する必要があります。
なお、USCPA予備校のアビタスでは、日本人がライセンス取得しやすい州として、グアム州とワシントン州を上げています。
USCPAの受験資格に関する詳しい記事は『【大卒/高卒】米国公認会計士(USCPA)の受験資格と各要件』でまとめています。 |
米国公認会計士(USCPA)の受験料、各種費用
USCPAに合格し、ライセンスを取得するためには、学習、テキスト・教材、受験料、各種費用からライセンス登録・維持費用など、以下の費用がかかります。
米国公認会計士(USCPA)「勉強」の費用
USCPA予備校の受講費用
USCPAの資格を取得するためには、合格するために必要な知識を身につけるための学習費用が必要です。
通常、USCPAに合格するためには、独学では難しい試験のため、米国公認会計士向けの試験対策コースを受講することが推奨されています。
その際、一般的には、テキスト・教材を含めた受講費用は約30万円から100万円程度になります。
USCPA予備校各社の費用・テキスト・各種情報に関しては『米国公認会計士|USCPA予備校を比較!一番おすすめは?』の記事にて詳しく解説しています。 |
独学でUSCPAを取得する際のテキスト・教材費用
独学で勉強する場合は、予備校の費用はかかりません。その場合、自分でテキスト・参考書・教材を購入する費用がかかります。
テキストや教材等の費用としては、個人の準備するものによって異なりますが、市販のもので数万円~10万円程度となります。
関連記事:『米国公認会計士|USCPAは独学でも取得できるのか?』 |
USCPAの「受験手続」にかかる各種費用・料金
USCPA受験手続にかかる費用は、一般的な受験料金だけではありません。
USCPAの受験資格を得るために必要となる「大学からの証明書」などの準備費用を含めると、5つの費用がかかります。
受験の各種費用 | 内容 | 費用・料金 |
学歴評価 | アメリカ以外の大学を卒業している場合、自分が大学で取得した学位・単位がアメリカの学位・単位と同等であることを証明するもの | 約2~3万円 |
出願料 | 試験申込時、受験票を発行するために必要な費用 | 約1.8~3万円 |
再出願料 | 2回目以降も受験する際の出願料金 | 約1~1.5万円 |
国際会場手数料 | アメリカ・カナダ以外で受験する際の手数料。1科目あたり約4.5~5.8万円で、4科目分かかります。 | 約18~23.2万円 |
受験費用 | USCPAの受験料。1科目あたり約2.8万~3.5万円。 | 約11.2~14万円 |
※受験要件、学歴評価、出願料金などは、州によって異なります。
※米ドルの為替レートによって、日本円の費用も変動します
※再受験の際には、再出願料金と受験科目分の受験料金と国際会場手数料がかかります
USCPA合格後の「ライセンス登録」の費用
USCPA試験に合格しただけの場合、「USCPA全科目合格者」となります。その後、USCPAのライセンスを取得することで、名刺の肩書などに「USCPA」と記載することができます。
日本で業務を行う場合には、ライセンス取得は必須ではありません。
ライセンス取得には、4年制大学の学歴、実務経験などが必要です。ライセンス取得の要件は、各州で異なりますので確認する必要があります。
USCPAライセンスの登録費用は、いくつかの項目に分かれていますが、トータルで約7万円~となります。なお、州によってその費用は異なります。
ライセンス登録に必要な費用項目 | 料金 |
ライセンス登録費用 | 約3.9~4.9万円($330) |
AICPA倫理試験費用 | 約2.9~3.6万円($245) |
予備校サポート費用 | 約1万円~ |
ライセンス登録費用の合計 | 約7.8~9.5万円 |
USCPAの「ライセンス維持」費用
ライセンス登録後、USCPAのライセンスを維持していくための維持費用がかかります。
維持費用には、ライセンス更新料とCPEの費用があります。
ライセンス更新料
USCPAのライセンス登録後は、3年に一度、維持費用が必要になります。
維持費用は州によって異なりますが、ワシントン州ですと約$230の費用となっています。
CPE費用
USCPAのライセンスを保持するためには、毎年一定のCPE(継続的専門教育)単位を取得する必要があります。
CPEの取得には、セミナー、オンラインコース、研修などを受講する必要があり、その費用はCPE提供機関によって異なりますが、一般的に1CPE単位あたり10ドルから50ドル程度の費用がかかります。
よって、ライセンス維持費用は、年間約3~4万円程度かかってきます。
USCPA資格取得に関する学習・受験・ライセンス取得等の費用に関しては『米国公認会計士(USCPA)の受験料と各種費用を解説』の記事で詳しく解説しています。 |
米国公認会計士(USCPA)合格に必要な勉強時間
USCPA合格に必要な勉強時間は約1000時間~1500時間
米国公認会計士(USCPA)の試験は全て英語です。出題形式は4択問題、総合問題、記述問題となります。
そんなUSCPA試験に合格するために必要な時間は、一般的に約1000時間または1000時間~1500時間位が目安となります。
USCPA合格|社会人の勉強時間、勉強期間
あくまで個人差はありますが、必要勉強時間が1000時間なので、単純に1日3時間勉強した場合は、約333日間かかる計算になり、約1年間の期間を要します。1500時間の場合は、約1年半の期間となります。
このレベルであれば、忙しい社会人が働きながら勉強する場合でも、気合があれば何とか実現可能な勉強時間を確保できると思います。
USCPAと公認会計士、簿記1級の勉強・学習時間比較
始めて勉強する方だと、この1000時間は他の資格と比べてどうなのか気になる方もいらっしゃるでしょう。
同じように難しい試験と言われている「公認会計士」や「簿記1級」との一般的な勉強時間の比較は以下のとおりです。
会計資格 | 必要な勉強時間 |
米国公認会計士(USCPA) | 約1000~1500時間 |
公認会計士 | 約4000時間 |
簿記1級 | 約600~2000時間 |
公認会計士の必要な勉強時間が一般的に約4000時間と言われますので、それに比べると、USCPAの勉強時間は公認会計士の4分の1または3分の1の時間数になります。
簿記の勉強時間は一般的に600~1000時間または800~2000時間と言われています。振れ幅が大きいですが、個人差はあるものの、米国公認会計士(USCPA)の勉強時間とある程度変わらない勉強時間数です。
ただし、USCPA試験は全て英語なので、英語が苦手な場合はまた必要な勉強時間も変わってくるかと思います。
USCPA試験の科目別に必要な勉強時間と期間
また、USCPA試験の科目別の勉強時間と期間(1日3時間計算)は以下になります。なお、あくまで目安であり、個人差があることをご了承ください。
科目 | 必要時間 | 期間(1日3時間の勉強) |
FARの勉強時間 | 400~700時間 | 約4.4~7.7カ月 |
BECの勉強時間 | 200~300時間 | 約2.2~3.3カ月 |
AUDの勉強時間 | 240~400時間 | 約2.6~4.4カ月 |
REGの勉強時間 | 240~380時間 | 約3~4カ月 |
USCPAトータル時間 | 1000~1500時間 | 約1年~1年半 |
USCPA合格に必要な勉強時間と期間に関する詳しい記事は『米国公認会計士(USCPA)|必要な勉強時間は?社会人は?』にまとめています。 |
USCPAの試験合格に必要な英語力
英語力の目安|TOEIC700~800点、英検1~2級程度
結論から言うと、米国公認会計士(USCPA)に必要な英語力は、一般的にはTOEIC700点~800点または英検1級~2級程度の英語力があれば好ましいと言われています。
ただし、米国公認会計士(USCPA)の資格試験に対して、TOEICスコアや英検1級2級に合格して証明書が必要ということではありません。
TOEIC、英検よりも「英語の会計知識」が大事
つまり、TOEICや英検は、あくまで一般的にわかりやすい目安としての英語力なだけです。
USCPAの試験自体は、会計知識に関する英語力の方が重要なため、必ずしもこのような英語力がなくては合格できないわけではありません。
TOEIC | ビジネスや日常生活における英語のコミュニケーション能力、ビジネス英語力 |
英検 | 英語の4技能を総合的に図り、アカデミックな要素が強い |
USCPA | 会計知識に関する英語力、専門的な英語 |
USCPAの試験はそもそも英語力を図るテストではないため、TOEICや英検の実績よりも、むしろUSCPAの試験に出題する会計知識に関する英語力を持つことの方が大事になります。
会計知識に関する英語があれば、それ以外は一般的な英語力でOK
圧倒的な合格実績を誇るUSCPA予備校のアビタスによると、
「大学受験や高校時代に勉強した英語力であれば、USCPAを目指すことは可能」 「問題文は比較的ベーシックな英文法で書かれており、基礎知識がそれなりにあれば、文法に関してはそこまで苦労しないでしょう」 「英語力そのものより、いかにUSCPA用の英語をマスターするかが重要」 ※引用元:アビタスHP |
だと説明されていて、USCPAに必要な英語知識自体は高くないと言われます。
つまり、USCPAに必要な英語知識をインプットし、会計に関する英単語や英文に慣れれば、あとは英語以外のUSCPAに必要な試験対策を立てていけばOKということになります。
記述問題に回答するにはどのくらいの英語力が必要なのか?
なお、USCPA試験のBEC科目にあるWC問題では、記述問題のため、英文で回答しなければなりません。
そのため、英語のライティングで苦手意識がある人ほど難しく感じるかと思います。
この場合の英語への対策やコツとしては、
- WC問題に関する用語をマスターする
- 部分点をもらうつもりで箇条書きでも書けるようにする
- それぞれの自分の英文回答パターン、言い回しを持つ
こういった型をうろ覚えじゃなく、しっかり型としてアウトプットできるようにしておくことになります。
USCPA試験に必要な英語力に関する詳しい記事は『米国公認会計士|USCPA合格に必要な英語力とコツ』や『米国公認会計士・USCPA|英語できない人も合格できる?』にまとめています。 |
USCPAを独学で取得可能?メリット、デメリットは?
結論から言うと、米国公認会計士(USCPA)試験は非常に難しいとされており、独学での合格は困難とされています。
しかし、独学での合格は不可能ではありません。USCPAを独学で取得するメリット、デメリットは以下のとおりです。
USCPAを独学で取得するメリット
独学のメリット1:費用・コストを最小限に抑えられる
USCPAを独学で取得する場合、一番のメリットはUSCPAの予備校費用を大きく抑えられることです。
独学のメリット2:勉強時間、スケジュールを調整できる
独学で勉強する場合、自分のスケジュールに合わせて勉強時間を調整できて、自分の理解に基づいて勉強の進み方を柔軟に調整し対応することができます。
USCPAを独学で取得する場合のデメリット
USCPAを独学で取得する場合のデメリットは以下のとおりです。
USCPAの試験合格率の低下
米国公認会計士試験は、非常に難易度が高く、合格率が低いことで知られています。独学で勉強する場合は専門的な指導を受けられず、試験対策に必要な知識やスキルを把握しづらいことから、試験に合格する可能性が低下する可能性があります。
不十分なテキストや教材
独学で勉強する場合、自分でテキストや教材を選び、試験に必要な知識を自分で習得する必要があります。
しかし、市販の教材には正確性に欠けるものがある場合があり、適切な情報にアクセスできない場合があります。
日本語のテキスト・教材も市販されていない
また、USCPA試験の日本語のテキストや教材は市販されていません。
一般的に、USCPA試験も日本語で学習した方がより早く理解できて効率的なのですが、予備校で作られたオリジナル日本語のテキスト以外は市販されていないのが現状です。
また、オークションサイトなどで入手できたとしても最新版ではない場合があります。日本語版で効率よく勉強したい人は、独学よりも予備校を活用した方が良いと言えます。
アカデミックな指導が不足
独学で勉強する場合、専門的な指導を受けることができないため、アカデミックな専門知識が不足する可能性があります。
また、指導者がいないため、質問や疑問点に対する回答を得ることが難しくなります。
精神的な負荷
学習や試験準備に必要な時間やエネルギーを自己管理し、モチベーションを維持する必要があるため、精神的な負荷が大きくなる場合があります。
英語での出願手続が難しい
USCPA受験では、学歴審査や単位認定、受験申込等の手続きを全て自分で英語で行う必要があります。
しかも、USCPA受験やライセンス取得に必要な単位は州によって異なり、事前にしっかり確認しておかないと、受験資格の要件を満たせなかったりする場合もあり、全て自分で英語で対応していくことになります。
一方、USCPAの予備校を活用すると、受験やライセンス取得に関して必要な情報やマニュアルを入手できて、受験の申込手続きなど、勉強以外のことに必要以上の時間を取られなくなります。
学位・単位要件も自分で調べる必要がある
USCPAの受験条件には「学位要件」「単位要件」の2つを満たす必要があります。
日本の大学を卒業している場合、単位不足が発生しているケースもあります。その際、不足単位がある場合は、単位取得をしていくための調査、手続きなどのアクションを自力で行うことになります。
USCPAに必要な学位・単位要件を満たしていない人は、予備校のほうが効率よく単位を取得できるため、独学はあまりおすすめとは言えません。
独学の場合、USCPAに合格した後のライセンス手続きも大変
USCPAに合格した後も様々な手続きが必要です。
その際、独学の場合は、合格実績を他の州に移してライセンス登録を行うことや、会計単位やビジネス単位についての成績表の発行、倫理試験の実施、実務経験証明書の発行等を自分で行う必要があります。
よって、手続き方法を熟知していない人は、自力で行う場合にかなりのストレスが発生することが考えられます。
一方、予備校を活用した場合は、ライセンス取得手続きに関する情報を網羅したマニュアルを入手できて、相談にも乗ってくれ、ライセンス申請も低価格で有料で行ってくれるので、自分で調べる時間も大幅に軽減できて安心です。
このように独学では費用面のメリットはあるものの、様々なデメリットの方が大きいでしょう。
USCPAの独学に関する詳しい記事は『米国公認会計士|USCPAは独学でも取得できるのか?』にまとめています。 |
米国公認会計士(USCPA)の予備校と各社比較
米国公認会計士(USCPA)の予備校選びの候補となるのは以下の4社です。
USCPA合格者実績NO1の予備校|アビタス
アビタスはUSCPAの合格者数がNO1のUSCPA専門校です。USCPA合格者の半数以上がアビタス受講生です。
アビタスでは、初心者でもUSCPAの万全な試験対策からライセンス取得、合格後のキャリア形成まで安心のサポート体制が整っています。
USCPA合格後に関しても、転職エージェントがキャリアアップをサポートしてくれます(転職成功者も年間100人以上)。
USCPA取得を検討している方や合格率を高める方法を知りたい方は、アビタスで有益な情報を入手しておくと良いでしょう。
現在、無料で資料請求や説明会に参加できるので、気になる方は公式サイトでチェックしましょう。
資格大手の学校|TAC
TACは、会計関連の資格、国家資格をはじめ、様々な資格を取得するための講座を提供している専門予備校です。
TACのUSCPA講座では、世界最大級の受験対策校のBecker社と連携し、Beckerオンライン演習ソフトを使って、本試験と近似したインターフェースでの問題演習ができます。
また、シミュレーションの解き方を動画で解説していますので、効率的な解き方の流れを知ることができます。
資格大手の学校|大原
TACと同じく、資格学校として有名なのが大原です。
大原は、簿記・税理士・公認会計士・公務員・医療事務・医療秘書・基本情報技術者などの資格取得と就職をサポートする専門学校です。
大原の講師による日本語の講義と、アメリカで人気のRoger講師による英語の両方の講義を受講することができます。
安めのUSCPA予備校|プロアクティブ
プロアクティブは、USCPAに特化した専門予備校となります。
バイリンガルのニューヨーク州公認会計士である佐々木講師が、バイリンガルスタイルで英語中心の講義を行います。
単位の追加取得が必要ない人には、プロアクティブの講座がUSCPAの予備校では最安値となります。
USCPA予備校4社の費用・料金比較
詳しくは、『米国公認会計士|USCPA予備校を比較!一番おすすめは?』の記事でも紹介していますが、予備校4社の費用は以下のとおりです。
※プロアクティブは単位取得費用が含まれておらず、アビタスや大原は単位取得の費用まで含まれ、価格に差があるため、トータルの受講費用で考える必要があります。
※追加単位分の費用は同程度の単位数を取得した場合にかかる費用で比較しています。
予備校 | 追加単位なし | 15単位込みの場合 | 39~40単位込みの場合 |
アビタス | ライトパック 616,300円 ※15単位込み | ライトパック 616,300円 | フルパック 804,300円 ※40単位以上込 |
TAC | 通学:494,000円 通信:535,000円 ※単位取得料含まれない | 通学:584,000円 通信:625,000円 ※15単位,6,000円/単位 | 通学:734,000円 通信:775,000円 ※39単位,6000円/単位 |
大原 | 通学&Web:655,000円 Web:635,000円 ※24単位込み | 通学&Web:655,000円 Web:635,000円 ※24単位込み | 通学&Web:754,500円 Web:734,500円 ※39単位,19,900円/3単位 |
プロアクティブ | eラーニング:319,000円 通学:385,000円 通信:385,000円 ※単位取得料含まれない | eラーニング:504,000円 通学:570,000円 通信:570,000円 ※15単位,37,000円/3単位 | eラーニング:800,000円 通学:866,000円 通信:866,000円 ※39単位,37,000円/3単位 |
※各予備校の料金は変動する場合があります
追加単位なしでの受講費用で一番最安値は、プロアクティブとなります。ただし、単位取得の追加料がかかっていくと、他の予備校と変わらないもしくは高くなる場合があります。
また、単位を追加取得する場合には、予備校4社ともそこまで費用の差はありません。
単位認定試験の受験可能な場所が違う
なお、単位認定試験の場所に違いがあります。
アビタス、大原、プロアクティブは自宅で受験可能でテキストも見れます。一方、TACはテストセンターに足を運び、何度も受験する必要があり、テキストも見れない為、その分の負荷がかかります。
なお、予備校選びで費用も大事ですが、難関資格なので安さだけで判断せずに、自分自身にとってUSCPAの合格率が高くなる予備校選びを行うことが大切です。
USCPA予備校の問題集・テキスト・教材を比較
次に、USCPA予備校4社のテキスト・教材を比較します。
違いは、予備校オリジナル教材を使用しているか、提携先のテキストを使用しているかになります。
予備校 | テキスト | 言語 |
アビタス | オリジナル | 日本語+英語 |
TAC | Becker+オリジナル | Becker:英語 オリジナル:日本語 |
大原 | Roger | Roger:英語 レジュメ:日本語 |
プロアクティブ | オリジナル | 全て英語 |
アビタスのテキスト・教材の特徴
- 日本のビジネスパーソンが短期合格するための完全オリジナル教材
- インプットとアウトプットの効率的な反復を可能にする「スモールユニット方式」
- 1,000時間で全試験範囲をカバーできるプログラム
- 各トピックは、日本語に英語を併記する形で詳細な解説あり
- 日本語中心とした解説では図解も豊富、ポイントを一目でつかめる
- 時間短縮・学習効率に直結させるために全ての問題に動画解説あり
- 索引は日本語/英語の対訳形式、単語帳としても活用できる
TACのテキスト・教材の特徴
- テキストや問題集は世界最大級の受験対策校のBecker社との連携による教材
- 日本語と英語併記のテキスト・問題集
- 基礎から合格レベルの知識を無理なく習得
- 「初学者の方がこれだけで合格できる」がコンセプト
- 日本語で丁寧で分かりやすい解説として参考書・辞書としても使用できる
- テキスト・教材のボリュームがかなり多い
大原のテキスト・教材の特徴
- Rogerのテキストを使用(全て英語)
- 講義内で出てくる難しい英単語や専門用語を和訳した「KEY TERMS」
- 英語での理解が難しい問題の日本語解説など各講義の日本語レジュメ
- 過剰な情報を排除し、必要な情報を正確に提供する構成、カラーで見やすくデザイン
プロアクティブのテキスト・教材の特徴
- 全て英語のオリジナルテキスト・教材
- USCPAの本試験とのギャップをなくすために、英語のみのテキストを使用
- 講義自体は、バイリンガルでニューヨーク州公認会計士の佐々木洋和氏が日本語で授業
- 書き込み式によるテキスト
- 重点ポイントの解説のために例題が掲載
- 講義を聴きながらキラーフレーズや仕訳を書き込み
以上、予備校4社のテキスト・教材の特徴を簡単に紹介しました。実際にUSCPAに合格して使用した人の声や口コミを見るとアビタスの教材が評判が良いです。
USCPA予備校のサポート体制を比較
USCPAは一発で合格できるかわかりませんし、4科目の全てに合格するまでに数年かかる場合もあります。
そんな時でもサポート期間が十分な期間があり、受験資格を得るための単位取得のサポート、受験の申込手続きなど様々なサポートがあることは重要です。
さらにはUSCPA試験を受ける州によって受験資格が異なるため、細かい部分までサポートしてくれる予備校なのか、USCPAに合格し、自力では手続きが煩雑なライセンス取得の際のサポート、その後の就職・転職までのサポート体制までもあるかなど、予備校各社で違います。
USCPA予備校4社のサポート体制比較
予備国 | サポート期間 | 無料受講可能期間 | 質問対応 | 自習室 | 受験手続/ライセンス取得サポート | 転職支援 |
アビタス | 5年間 | 5年間 | 無制限 | あり | あり | あり |
TAC | 2年間 | 2年間※5年間継続再受講制度有(有料) | 50件 | あり | あり | あり |
大原 | 2.5年 | 1年間 | 無制限 | あり | あり | なし |
プロアクティブ | 5年間 | 5年間 | 無制限 | なし | あり | あり |
USCPA予備校各社を比較すると、TACは2年、大原は2.5年(無料受講可能期間は1年)に対して、サアビタスとプロアクティブの5年間とサポート期間が長いです。
共にサポート5年のアビタスとプロアクティブを比較した場合、その違いとして自習室がアビタスにはあって、プロアクティブにはありません。
質問対応に関しては、TACは総合本科生コースで50件、科目別本科生・講義セット20件/科目、Becker30コース30件, Becker会計士専用コース30件,Becker日本語講義10件など制限があります。
一方、TAC以外のUSCPA予備校では質問は無制限となります。
USCPA予備校各社の合格実績
合格者数NO1の実績はアビタス
USCPAの合格実績を掲載している予備校は「アビタス」です。
2023年2月末時点では、合格者数は5761名。圧倒的な合格者数を誇り、年々合格者数も増えています(2020年は受験者の3人に2人が合格)。
アビタスへの入会理由も、合格実績を重視する人がダントツで多く、次いで手厚いサポート体制を理由に挙げている人が多いです。
一番おすすめのUSCPA予備校はアビタス
詳しくは『米国公認会計士|USCPA予備校を比較!一番おすすめは?』の記事でまとめていますが、USCPA予備校各社を比較すると、一番おすすめはアビタスと言えます。
合格実績NO1の予備校による最短で合格するための工夫された日本語と英語表記のオリジナル教材があって、USCPA合格者全体の半分以上がアビタス受講生であり、サポート体制も長期の5年間なので、勉強から単位取得、受験手続、合格後のライセンス取得、さらに転職サポートまでオールインワンのUSCPAに特化した安心の予備校となっています。
USCPA取得を検討している方は、まずはリアルな情報を収集しておくことです。
アビタスでは、無料で資料請求やオンライン説明会が開催されていますので、気になる方は資料請求や無料説明会に参加してみましょう。
USCPAの給与・年収、仕事内容
アメリカや日本での各レベル別の米国公認会計士(USCPA)の年収とその仕事内容、USCPA保持者の転職と年収は以下のとおりです。
ここでは、『How much do accountants really earn?(Accounting Today)』の記事から引用・参考にしたものを紹介しています。 |
アメリカの公認会計士|勤続年数・レベル別の年収
アメリカでの公認会計士の給与は、経験年数によって大きく異なります。
役職・レベル | 年収(ドル) | 100円/$換算 | 130円/$換算 |
エントリーレベル(1年未満) | 40,000〜65,000ドル | 400~650万円 | 520~845万円 |
ジュニアレベル(1〜3年) | 52,000〜87,000ドル | 520~870万円 | 676~1131万円 |
シニアレベル(4〜6年) | 66,000〜110,000ドル | 660~1100万円 | 858~1430万円 |
マネージャー兼ディレクター | 150,000ドル以上 | 1500万円以上 | 1950万円以上 |
アメリカ|エントリーレベル(1年未満)の年収
米国労働統計局のデータによると、エントリーレベルの公認会計士は、会社の場所と規模に応じて、$ 40,000から$ 65,000の間で稼ぐことが期待できます。
アメリカ|ジュニアレベル(1~3年)の年収
アメリカでの公認会計士は経験を積むにつれて、自信を持ってより多くの職務を遂行することができるため、1〜3年の経験を持つジュニアレベルの米国公認会計士は、52,000ドルから87,000ドルの収入が期待できます。
アメリカ|シニアレベル(4~6年)の年収
シニアレベルでは、より高い収入と特典がもたらされます。この時点で、ほとんどの公認会計士はすでにキャリアパスを選択しています。
例えば、税務問題を専門とする人もいれば、監査を専門とする人もいます。企業分野でも、4年から6年の経験を持つ上級会計士は、66,000ドルから110,000ドルの収入を期待できます。
アメリカ|マネージャー兼ディレクターの年収
マネージャー兼ディレクターは、通常7年以上の経験を持っています。この経験レベルの公認会計士は最大15万ドル以上を稼ぐ人もいます。
アメリカの公認会計士(USCPA)|平均年収が高い州
米国労働統計局によると、平均年収が高い州は下記のとおりです。
順位 | 年収の高い州(米国) | 平均年収 |
1位 | ワシントンD.C. | 96,880ドル |
2位 | ニューヨーク | 95,430ドル |
3位 | ニュージャージー州 | 91,400ドル |
4位 | バージニア州 | 84,530ドル |
5位 | カリフォルニア | 83,540ドル |
海外の公認会計士(CPA)の年収
アメリカ以外の海外の公認会計士(CPA)の年収は以下のとおりです。
国・地域 | CPA平均年収(単位) |
---|---|
日本 | 約930万円 |
アメリカ | 約8万ドル |
イギリス | 約6万ポンド |
ドイツ | 約8万ユーロ |
カナダ | 約9万カナダドル |
オーストラリア | 約10万豪ドル |
韓国 | 約5,500万ウォン |
中国 | 約23万人民元 |
ただし、各国の統計方法や通貨の変動などにより、数字に誤差がある可能性があります。また、経験・勤続年数や所属する会計事務所の規模によっても異なります。
あくまで目安であり、個人の職業や業種、スキルや経験、地域、企業規模、業績などによっても大きく変わってきますし、各国の経済状況や産業構造、労働市場、為替、税制、インフレの状況などにも影響されます。
日本でのUSCPAの年収
大手4大監査法人(BIG4)と中堅クラス監査法人の年収比較
日本での米国公認会計士の大手監査法人と中堅クラスの監査法人の年収では、大手に比べて中堅クラスの方が少し低くなります。
役職・レベル | 大手4大監査法人 | 中堅クラスの監査法人 |
パートナー | 1500万円以上 | 1300万円以上 |
シニアマネージャー | 1200万円程度 | 1000~1200万円 |
マネージャー | 900~1100万円 | 800~1000万円 |
シニアスタッフ | 700~850万円 | 500~650万円 |
スタッフ | 500~650万円 | 400~550万円 |
日本のUSCPA|4大監査法人(BIG4)の年収
日本において、BIG4とも呼ばれる大手監査法人(BIG4)に位置付けられるのは、以下の4つの会計事務所です。
- あずさ監査法人 (Azusa Audit Corporation)
- PwCあらた有限責任監査法人 (Arata LLC)
- トーマツ (Deloitte Tohmatsu Group)
- EY新日本有限責任監査法人 (EY ShinNihon LLC)
この4大監査法人の年収は、パートナーが1500万円以上、シニアマネージャー 1200万円程度、マネージャーが900~1100万円、シニアスタッフが700~850万円、スタッフは500~650万円と言われています。
日本のUSCPA|中堅クラスの監査法人の年収
中堅クラスの監査法人の年収では、パートナーが1300万円以上、シニアマネージャーが1000~1200万円、マネージャーが800~1000万円、シニアスタッフが500~650万円、スタッフが400~550万円となっています。
また、上記以外に、外資系企業やコンサルティング会社であれば、年収500~700万円位で、スキルや能力次第で若い人でも1000万円を超える場合もあり得ます。マネージャー以上になるとより高年収となります。
米国公認会計士(USCPA)の仕事内容
米国公認会計士(USCPA)は、会計や税務、監査の専門家として、
・米国の税法に基づく法人税や個人所得税の申告などの会計業務
・試算表や帳簿のチェック、英文財務諸表、決算書などの会計業務
・国内や海外の会計、税務、経営に関するコンサルティング
・国内と海外とのパートナー企業などとの会計業務の対応
・その他企業のグローバルな事業展開のサポート等
といった業務などを行います。
日本においても、米国に本社を置く外資系企業やグローバル企業などの会計業務では、米国の会計基準で会計処理を行う必要のある場合など、米国公認会計士(USCPA)が必要な業務を担当することもあります。
日本でもUSCPAとして独立できる?
米国公認会計士の独立は可能ですが、日本の公認会計士とは業務範囲が違い、日本では会計監査業務の提供はできないというのが難点です。
独立の例としては、米国に本社を持つ企業など、日本の支社や関連会社でも「英語で扱う会計業務などが発生しているけど英語による会計業務が社内で苦手な会社あるいは人手不足な会社」などに、会計監査以外のアドバイザリー業務を行うことが考えられます。
関連記事:『米国公認会計士|USCPAの年収は高い?独立・転職先は?』 |
日本で働く場合のUSCPAの転職先・求人情報
各USCPAの求人・転職サイトを見る限り、下記の年収の幅に近い数字になっています。
企業 | 仕事内容 | 想定年収 |
監査法人 | 財務諸表監査、内部統制監査、金融商品取引法に基づく内部統制監査(J-SOX)、金融アドバイザリーサービス、その他証明業務など | 600~1000万 |
会計事務所 | M&A実務支援、Financial Advisory Service、組織再編・IPO・企業再生コンサルティング、企業・無形財産等評価サービスなど | 800~1200万 |
会計コンサル | 統合デューディリジェンス、統合戦略・方針立案支援、スタンドアロン・セパレーションコスト分析など | 500~1000万 |
総合商社の経理財務 | 決算・税務関連業務、営業グループの会計業務、国内外事業会社や海外現地法人での管理業務など | 500~1500万 |
※企業によって想定年収に違いがあります。
大手監査法人から会計事務所、会計コンサル、総合商社の経理や財部部門への転職なども含めて、どれも実務経験や能力、条件によっては1000万以上になる転職のケースもあります。
日本で働くUSCPA資格者の勤務先例
USCPA資格保持者は、どんな勤務先で働いているのでしょうか?
USCPA予備校・アビタスによると、アビタスの卒業生の場合は、以下の勤務先例があります。
勤務先例1.監査法人・会計事務所・コンサルティングファーム
【監査法人・会計事務所・コンサルティングファームの勤務先例】
監査法人トーマツ、トーマツコンサルティング、アビームコンサルティング、中央青山監査法人、プライスウォーターハウスクーパースフィナンシャル・アドバイザリー・サービス、IBMビジネスコンサルティングサービス、新日本監査法人、新日本アーンストアンドヤング、あずさ監査法人、KPMGビジネスアシュアランス、他多数(敬称略) |
※アビタス卒業生の勤務先例より引用
勤務先例2.経理・財務
【経理・財務の勤務先例】
アディダスジャパン、アメリカンエキスプレス、アリコジャパン、EDS、AIG、HSBC、SAPジャパン、クレディリヨネ銀行、ゴールドマンサックス証券、AIGエジソン生命保険、GE横河メディカルシステム、シティバンク、スターバックスコーヒージャパン、日本ゼネラルモータース、DHL、デルコンピューター、ドイツ証券、日本IBM、日本オラクル、日本コカコーラ、日本コダック、日本サンマイクロシステムズ、日本トイザらス、日本ヒューレットパッカード、モトローラ、ファイザー製薬、フィリップモリス、フォード自動車日本、富士ゼロックス、プルデンシャル生命、メリルリンチ証券、ロームアンドハースジャパン、他多数(敬称略) |
※アビタス卒業生の勤務先例より引用
勤務先例3.金融機関(三菱商事、三井物産など)
【金融機関の勤務先例】
三菱商事、三井物産、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、オリックス、ミレアホールディングス、ソニー生命保険、野村證券、大和証券、野村総研、ソニー、シャープ、キャノン、資生堂、武田薬品工業、伊藤忠商事、花王、トヨタ自動車、日産自動車、日本たばこインターナショナル、NTTコミュニケーションズ、他多数(敬称略) |
※アビタス卒業生の勤務先例より引用
USCPAの求人情報の見つけ方
日本でのUSCPAの求人を見つける方法としては、以下のような方法があります。
1.転職サイトの利用
マイナビ、リクナビ、DODAなどの転職サイトには、USCPA資格を持った人材を求める求人情報が掲載されていることがあります。
転職サイトに登録し、検索条件を設定して求人情報を収集すると良いでしょう。
2.会計事務所や企業の採用ページの利用
大手会計事務所や企業には、USCPAを求める求人が掲載されていることがあります。
それらの企業や会計事務所の公式サイトに採用情報が掲載されている場合があるので、確認してみてください。
3.USCPA関連のイベントやセミナーに参加する
USCPA関連のイベントやセミナーに参加することで、USCPA関連の情報や求人情報を得ることができる場合があります。
また、参加者同士の交流もできるため、自分にあった求人情報を聞くこともできます。
4.予備校の転職支援・人材紹介会社の利用
人材紹介会社に登録し、USCPAを持った人材を求める企業とのマッチングをしてもらうこともできます。
また、アビタスなどUSCPA予備校では、試験対策やライセンス取得のサポートだけでなく、その後の転職先まで転職エージェントに相談・求人情報・転職支援をしてくれる予備校もあります。
まとめ USCPAを目指すなら予備校で情報収集をしておくこと
以上、米国公認会計士(USCPA)に関する各種情報を解説しました。
USCPAを取得するためには、試験対策から単位取得、受験手続、ライセンス取得まで様々な準備が必要になります。
そのためにも、まずはUSCPA予備校で必要な情報を収集するのがおすすめです。
人気の予備校「アビタス」では、無料で資料請求やオンライン説明会が開催されていますので、気になる方は資料請求や無料説明会に参加してみましょう。