「~を楽しみにしている」の「look forward to ~」は、学校でも習う構文で、よく知られている表現ですよね。
しかし、「look forward to ~」の表現、ちゃんと使いこなせていますか?
ほぼ同じ意味の「be looking forward to ~」がありますが、実は微妙なニュアンスの違いがあることを知っていましたか?
また、『「お世話になります」の英語|メールやビジネスでも使える20フレーズ』の記事にもあるように、日本語独特の「お世話になります」という場合にも使えるとても便利なフレーズです。
目次
「look forward to」の基本表現と例文
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「look forward to ~」の基本の意味は「~を楽しみにする」です。
それぞれの単語の意味を見てみましょう。
- look・・・見る、目を向ける
- forward・・・前へ向かって、先へ
- to・・・~へ、~を、~のために
よって、「look forward to」を使うケースは必ず「将来」です。
「look forward to」の後ろに入るのは「名詞(動名詞)」です。
ここでの「to」は不定詞ではありません。
不定詞については、『英語の「不定詞」|3つの用法を簡単に5分でマスターする!』の記事をご参考下さい。
前置詞の「to」となるので、その後は名詞(動名詞)になるのが英文法の基本です。
「to」の後ろなので、「動詞の原形じゃないの?」と思った方もいるかもしれません。
よって、「look forward to」の後ろに動詞を入れる場合は、動名詞の「~ing」の形にします。
詳しくは、『英語の「動名詞」とは?3つの役割と不定詞や現在分詞・現在進行形との違い』の記事をご確認ください。
英文法をしっかり勉強している人が、特に間違えやすいポイントなので要注意です。
これは、『英語の前置詞一覧|全部で78個ある前置詞の解説と使い方』にもある他の前置詞のケースでも同様です。
例文を確認しましょう。
【例文】
- I look forward to the meeting tomorrow. /明日の打ち合わせが楽しみです。
- I look forward to talking with you. /あなたとお話しできることを楽しみにしています。
- I look forward to hearing from you. /あなたからのご連絡を(声が聴けるのを)楽しみにお待ちしています。 ※ビジネスメールなどで返信を待つ場合にも使える表現です。『英語メールの結び|ビジネスでの丁寧・カジュアルで使える26選!』も参考にしましょう!
全てフォーマルな言い方となります。
「looking forward to」との違いとは?
本来は「look forward to ~」ですが、カジュアルな日常会話でよく使うのは「be動詞 + looking forward to ~」です。
何が違うのか?
カジュアルかフォーマルかというニュアンスの違いのみです。意味は全く変わりません。
「be動詞 + looking forward to ~」がカジュアルな表現で、友達と会話する場面などでよく使います。SNSやチャットで友達と会話する時も「looking forward to」を使います。
ビジネス会話やビジネスメール、目上の人との会話では「look forward to~」を使います。逆に友達との会話でこちらの表現を使うと、少しかしこまりすぎた印象になってしまうので要注意です。
「look forward to ~」と「be動詞 + looking forward to ~」の例文を確認しましょう。
【例文】
- カジュアル:I’m looking forward to the party. /パーティーを楽しみにしているよ。
- フォーマル:I look forward to the party. /パーティーを楽しみにしております。
「お会いできることを楽しみにしています」は英語で?
ビジネスでもSNSでの親友など、初めて会う場合に使えるのが、「お会いできることを楽しみにしています」ですね。
ここで注意したいのが、2つの動名詞です。
ひとつは「meeting」を使ったフレーズで、もうひとつは「seeing」を使ったフレーズです。
どちらも同じ日本語訳の「お会いできることを楽しみにしています」になります。
しかし、ニュアンスが異なります。
- I look forward to meeting you.
- I look forward to seeing you.
「meeting」の文は、基本的に初めて会う人に使う表現で、「seeing」の文は、一度は会ったことがある人に使う表現です。
まだ会ったことがない人にメールやチャットなどで、「お会いできるのを楽しみにしています」という場合は「I look forward to meeting you.」 が正しい表現です。
『「会いたい」の英語|8つもあるフレーズと使い方の違い』の記事も是非ご参考下さい。
過去形の「楽しみにしていました」は英語で?
基本の表現では、現在形の「look forward to~」の表現を紹介しました。
では、過去から(今まで)楽しみにしていた、ずっと楽しみにしていたという場合は、現在完了形を使います。
「I looked forward to~」と過去形にすると、ある1点だけ楽しみしてた、またはそれが実現しなかったという意味合いになるので、その場合は過去から今まで楽しみにしていたという現在完了形がいいでしょう。
現在完了形は「have + 動詞の過去分詞形」を使います。
詳しい現在完了形の作り方などは、『英語の現在完了形|過去形との違い・4つの用法や例文と時間軸イメージ』の記事も見て習得しておきましょう!
その後ろに来る表現は、「look forward to ~」ではなく「be動詞 + looking forward to ~」を使うことが多いです。
【現在完了の形】have(has) been looking forward to ~
例文を見てみましょう。
【例文】
- I have been looking forward to working with you. /あなたと働けるのを楽しみにしていました。
- He has been looking forward to meeting you. /彼はあなたとお会いできるのを楽しみにしていましたよ。
「look forward to」以外の英語表現
「楽しみにしています」を「look forward to ~」の表現ばかりでは英会話力に幅がでません。
英語では大事な言い換え(別の表現を使う)というがコツです。
ここでは、例として同じ意味の「can’t wait」と「be動詞 + excited」の2つを見てみましょう!
『「嬉しい」の英語|ネイティブが使う4つの表現とスラング』の記事も参考にしてみて下さい。
「can’t wait」
「楽しみで待つことができない」という場合に使えるのが、「can’t wait」です。
【例文】
- I can’t wait to see you. /会うのが楽しみだよ(待ち遠しいよ)。
- I can’t wait to do business with you. /あなたの一緒に仕事ができるのが楽しみです。
カジュアルな会話だけでなく、フォーマルな会話でも使える便利な表現です。
「be動詞 + excited」
「楽しみでワクワクしている」という場合に使えるのが、「be動詞 + excited」です。
「excite」は「興奮させる」という意味で、人が「興奮している」「ワクワクしている」という場合は受動形の「be excited」の形を使います。
【例文】
- I’m so excited about the travel. /旅行がとても楽しみです。
- I’m very excited to meet you. /あなたにお会いするのが本当に楽しみです。
例文のように「とても楽しみにしている」という場合は、「so」や「really」、「very」などが使えます。
「so」はややカジュアルで、「very」は少しかしこまった表現です。
まとめ:「look forward to」の使い方を押さえておこう!
「look forward to ~」と「be looking forward to ~」の使い分けは、押さえておきたいポイントです。
ほんのちょっとの違いですし日本語に訳すと同じなのですが、ビジネスの場面で「be looking forward to~」を使うと失礼だったり、少し幼稚な表現に聞こえてしまったりする場合があるので要注意です。
最後に紹介した、「can’t wait」や「be excited」も、ネイティブたちがよく使う表現です。「look forward to」と併せてどんどんアウトプットしていきましょう!
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