「お世話になります」を英語で言えますか?
日本語の「お世話になります」は、ビジネスや日常など幅広い場面で使えるとても便利な表現ですよね。
ビジネスでは「いつもお世話になっております」など、メールの書き出しの挨拶文としては欠かせない表現です。
しかし、英語では、この「お世話になります」をそのまま訳せる表現がありません。伝えたい相手や、場面、伝えたいニュアンスによって使い分ける必要があります。
目次
「お世話になります」は直訳できない!?
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日本語でよく使う「お世話になります」や「お世話になっています(お世話になっております)」「お世話になりました」ですが、実はこれらは日本文化独特の表現です。
特に「お世話になります」は、これから一緒に仕事をしたり、お世話になる人に事前に「これからどうぞよろしくお願いします」という意味であいさつをしたりするのですが、英語ではこのようなあいさつはあまりしません。
英語ではお世話になった後に、「ありがとうございました」と感謝を伝えるのが一般的です。
そのため、日本語の「お世話になります」をそのままのニュアンスで英語に直訳することができません。
あえて直訳するとしたら「Thank you in advance.(前もってありがとうございます)」ですが、多少押しつけがましいニュアンスになるのであまりおすすめしません。
尚、「よろしくお願いします」や「お疲れ様でした」など、ビジネスなどで定番の日本語あいさつフレーズも英語に直訳できないフレーズが多いので要注意です。
「よろしくお願いします」の英語フレーズについては、『英語で「よろしくお願いします」|6つの場面で使い分ける!』でも解説しています。
基本の挨拶での「お世話になります」の英語表現
初めて会った人に「はじめまして!これからどうぞよろしくお願いします」というニュアンスで「お世話になります」と言いたい場合は下記のフレーズが基本となります。
- Nice to meet you.
- It’s nice meeting you.
- I’m glad to meet you.
これらの表現は、とても幅広く使える便利なフレーズです。
仕事上で初めて会う人にも使えますし、ホームステイ先のホストファミリーに初めて会った時などにも使える基本表現です。
「Nice to meet you.」もビジネスでも使えますが、目上の人に対してや、フォーマルな場面で使いたい場合は下記のフレーズなどが使えます。
- It’s my pleasure to meet you.
- I’m honored to meet you.
ビジネスで使う「お世話になります」の英語フレーズ
ビジネスの場面でも「お世話になります」の表現をよく使いますよね。
特に多いのが、これから一緒に仕事をする人に対しての「お世話になります」です。
メールでは「いつもお世話になっております」という定例文があるくらいです。
新しい会社や新しい部署に配属された時には同じ会社の同僚に使いますし、取引先の方と新しいプロジェクトをすることになった場合にも使いますよね。
この場合は、英語では「お世話になります」よりも「一緒に仕事ができるのが楽しみだ」という表現を使うことが多いです。
「一緒に仕事をするのが楽しみです」とい伝えるフレーズは下記となります。
I look forward to working with you.
会社や部署などチームを代表して伝える場合、主語は「We」を使ってもOKです。
更に丁寧な表現を使いたい場合は、下記のフレーズが使えます。
It’s my pleasure to work with you.
この表現は、丁寧なフレーズのため、新しい同僚などに使うと少し距離感を感じてしまいます。目上の方や、社外の方に使いましょう。
取引先の方に向けて、「今後(来週から)の取引でお世話になります」という場合は下記のフレーズです。
We look forward to doing business with you from next week.
直訳すると「私たちは、あなた(あなたたち)と一緒に来週からビジネスをするのが楽しみです」となります。
この場合、会社同士の取引なので、この場合の主語は「We」を使うことが多いです。
ビジネス英語については『ビジネス英語|絶対に押さえておきたい8つのコツと勉強法』でも詳しく解説しています。こちらも是非参考にしてください。
メールでの「お世話になります」の英語表現
日本語では、あいさつ文として気軽に使う「お世話になります」ですが、メールなどでも書き出しとして「お世話になります」や「お世話になっています(いつもお世話になっております)」などと書くことが多いですよね。
英語のメールでは、このようなあいさつ文を極力省いて、すぐ本題に入るのが基本です。
そのため、メールの書き出しの「お世話になります」のようなお決まりフレーズはありません。
メールの書き出しでよく使うフレーズを確認しましょう。
初めてのメールで「自己紹介」でお世話になりますを表現する英語フレーズ
初めてメールを送る場合は、自己紹介文を入れるのが一般的です。
【例文】
- I am Taro Tanaka, a sales manager at ABC Company. /ABC会社営業部長の田中太郎です。
2回目以降のメールでお世話になりますを表現する英語フレーズ
2回目以降のメールでよく使うフレーズは下記となります。
【例文】
- I hope you’ve been well. /お元気にされていることと思います。
- I hope things are going well. /諸事順調なことと存じます。
メールの返信で使うお世話になりますの英語フレーズ
相手のメールに返信する場合は、単純に「ご連絡いただきありがとうございます」というニュアンスで下記のフレーズが使えます。
【例文】
- Thank you for your e-mail. /メールを頂きありがとうございます。
- Thank you for getting in touch./ご連絡いただきありがとうございます。
- Thank you for your inquiry. /お問い合わせありがとうございます。
ホテルなどサービス業の方が予約した相手などにも使えるフレーズでもあります。
お世話になっている人に感謝を伝える英語フレーズ
いつも、色々サポートしてもらっていて、あえて「お世話になっています」等表現を使いたい場合は、下記の表現を使いましょう。
【例文】
- Thank you always for your cooperation. /いつもお世話になっております。
- I appreciate your continuous support. /いつもお世話になっております。
2つとも同じ意味ですが、「appreciate」を使った文のほうが、より丁寧です。ただし、よくメールでやりとりをする仲であれば、あえて「Thank you~」の文を使ったほうが、親近感があり好印象です。
また、これらは文末(結び)に使うことが多いです。
ビジネスメールの書き方については『英語のビジネスメールの書き方|恥をかかない7つの注意点』で詳しく解説しています。
ホームステイ先や留学先で使う「お世話になります」の英語
ホームステイや留学先、ビジネス研修などでお世話になる人に「お世話になります」という場合も、英語では「~を楽しみにしています」という表現を使うのが一般的です。
そこで使えるのが、先ほどビジネスで紹介した「I look forward to ~ing」の表現より、更にカジュアルな「I’m looking forward to ~ing.」です。
現在進行形にすると日常会話的になります。『look forward to|意味の違いを13個の例文で紹介』の記事も参考にしてみて下さい。
【例文】
- I’m looking forward to meeting you. /お会いできるのを楽しみにしています。
- I’m looking forward to staying with you. /一緒に過ごせるのを楽しみにしています。
「I’m looking forward to~ing」の表現は、留学先の学校の先生への「お世話になります」等にも使えます。
【例文】
- I’m looking forward to studying with you. /一緒に学べるのを楽しみにしています。
ホームステイ先の家族への「お世話になります」は「Thank you」のフレーズを使って、「受け入れていただきありがとうございます」という言い方もできます。
【例文】
- Thank you very much for accepting me as a part of your family. /私を、家族の一員として受け入れていただきありがとうございます。
ご両親から、娘さんなどお子さんを受け入れてくれるホストファミリーに、「お世話になります」という意味でも使えます。
その場合は「me」を「my daughter(娘)」や「my son(息子)」に変えればOKです。
まとめ:お世話になりますの英語は基本は感謝や楽しみというフレーズ
「お世話になります」のような、日本語のあいまいなあいさつフレーズは、英語でそのまま訳せないことが多いです。
「お世話になります」は、英語では、「I’m looking forward to ~ing」を使った「~を楽しみにしています」というフレーズや、「Thank you」を使った感謝のフレーズを使うことが多いです。
英語のあいさつでは、特に感謝のフレーズをたくさん使います。感謝を伝える「ありがとう」のフレーズは『英語でありがとう|丁寧やフランクな言い方とスラングや略語22選』で詳しくご紹介しています。こちらも、是非参考にしてください。
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