「never」を正しく使えていますか?
色々な時制や命令形、また慣用句、倒置法などで使うことがある「never」ですが、ここでシッカリとマスターしましょう!
また、英会話では欠かせない「never」ですが、似たような単語の「ever」とはどう違うのでしょうか?
目次
「Never」の発音と意味
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先ずはシッカリと発音できるのか確認していきましょう。
「never」の発音と発音記号は下記となります。
簡単そうで、実は正しく発音できていない日本人が多いです。というのも、日本人が苦手で日本語には無い「v」と「r」の発音があるためです。
英会話では頻繁に出来てくる「never」だからこそ、完璧に発音しておきたいですね。
少しでも「v」と「r」の発音に不安がある方は、『Vの発音を今すぐマスターできる簡単な2つの練習方法』と『RとLの発音がビックリするほど上達する簡単トレーニング』の記事で紹介しているトレーニングを実践してみて下さい。
また、詳しくは後述しますが、「never」は副詞で、「not」や「no」の強調だと思って下さい。
否定を更に誇張する時などにもあえて使うことも多いです。
下記が主な意味です。
- 決して~しない
- 一度も~したことがない
- 一つも~ない
- 絶対に~するな
- まさか~じゃないですよね
など。現在形、現在完了形、命令形、倒置法など色んな形で表現の仕方が微妙に異なりますが、基本は否定の強調です。
倒置法以外は、「never」を置く位置は「一般動詞の前(I never do it.など)」、または「be動詞の後ろ(I’m never proud of myself.など)」が基本となります。
それぞれのパターンや例文を次から細かく見ていきましょう。
また、相手からの質問に対して、「嫌だ!」や「絶対に違う!」など、短く強い否定をする場合は「Never!(または、No, never!)」だけで答えることも多いです。主語や動詞が相手が話の中で分かっているパターンですね。
色んな時制で使う「never」の意味と例文
ここでは、「never」がよく使われている時制での使い方やその意味などを見ていきましょう。
現在形
日頃からの習慣や性格などの強い否定として使われることがあります。
- 通常の否定・・・He does not see a movie.(彼は映画は見ません)
- 「never」の否定・・・He never sees a movie.(彼は決して映画を見ません) ※(自分の意志で)彼は一度も映画を見たことがありません、と同じ意味です。
ここでお気付きになりましたか?
あくまで「never」は否定を表す副詞(助動詞でない)なので、主語が三人称単数で現在形の場合、動詞の形が変わります。
この場合は「see」が「sees」ですね。通常の否定の場合は動詞に変化はないので、その点も注意が必要です。
下記が現在形の「never」を使った例文です。
- She never says such as thing.(彼女は決してそんなことは言いません)
- I never scold anyone.(私は誰も叱りません) ※「never」という否定なのでその後ろの代名詞は「anyone」や「anything」と「any」を使うのが基本です。
- It’s never too late.(遅すぎるという事は決してない!) ※「やりなよ!」という強い後押しの時でも使うフレーズです。
など。
現在形は後述する「命令形」で使うことが多いので、後ほど確認しておきましょう。
過去形
ある一点の過去(例えば、昨日、今日の午後など)において、「一度も~しなかった」という場合にも使えます。
下記がその例文です。
- I never saw her today.(彼女を今日一回も見なかった)
- He never showed up in the meeting.(彼は一度も会議に姿を見せなかった) ※時間通りに来なかった、などでもなく、一回も現れなかったという意味になります。
- I never knew that.(それまで・今まで全然知らなかった) ※現在完了形の「I have never known that.」と同じ意味合いになり、カジュアルな言い方が過去形です。
など。
未来形
未来形の強い否定の場合にも「never」を使いますが、先ずは助動詞の「will」との位置関係や形の違いを見ていましょう。
- 通常の否定・・・He will not come.(彼は来ないでしょう) ※「He won’t come.」も同様です。
- 「never」の否定・・・He will never come.(彼は絶対に来ないでしょう)
助動詞の「will」はそのままで「not」と「never」が入れ替わった形となります。
ここで気になるのがもう一つの「be going to」の未来形を表す形ではないでしょうか?
「never」は「be動詞の後ろ」という基本があるので、「He is never going to come.」となります。
また、『「will」と「be going to」の決定的な4つの違いと例文』で2つの違いを説明していますが、「never」を使った場合もニュアンスが異なります。
下記がその例文です。どちらも日本語では「絶対に雨は降りません」となります。
- will・・・It will never rain. ※何の根拠もない、その場で「そんなことは絶対にない」という推測です。
- be going to・・・It’s never going to rain. ※天気予報などの確固たる確信があったり、既に前から予定されていたりする「そんなことは絶対にありえない」というニュアンスになります。
しかし、「will」は強い意志を表現するパターンもあり、「I will never forget it.(私は決して忘れません)」とその場で決めた強い決意を表現する場合もありますので留意しておきましょう。
『willの意味と使い方|助動詞だけじゃない!?3品詞での活用・例文など』も参考にしてみて下さい。
現在完了形
これまで一度も~したことがない、という経験の否定が基本です。
また、驚いた時に「まさか~じゃないよね!」というパターンもあります。
下記がその例文です。
- I have never been to South Africa.(南アフリカに一度も行ったことがありません) ※現在完了形の「never」の位置は、助動詞の「have/has」の後ろになるので注意しましょう。
- You have never done that!(まさかそれをやってないよね!) ※疑いを持っている時にも使う表現です。
など。
また、初心者の方は「現在完了形」がピンときていないかもしれません。疑問がある方は、『英語の現在完了形|過去形との違い・4つの用法や例文と時間軸イメージ』の記事も参考にしてみて下さい。
命令形で使う「never」の意味と例文
「Don’t 動詞の原形」よりも、「決して~してはいけない」という強い否定の命令の場合に使うのが「Never 動詞の原形」の形です。
下記がその例文です。
- Never do that again!(それをまた絶対やっちゃダメ!)
- Never give up!(諦めるな!)
- Never mind.(気にしないでいい!) ※しかし、「It’s OK.」と同じような軽いニュアンスで言う場合もあり、声のトーンなどで判断します。
など。
上記は口語の表現ですが、文語で「~しないように命令した・された」と表現する場合もありますね。
下記がその使い方と意味となります。通常の否定の命令との違いも見てみましょう。
- 通常の否定・・・I told him not to go out.(彼に外出するなと言いました) ※「I said to him, “Don’t go out.”と同じ意味です。
- 「never」の否定・・・I told him never to go out.(彼には絶対に外出するなと言いました) ※上記よりも更に強い命令をしたことを表しています。
因みに、命令形については『英語の命令文|ニュアンスの違い命令形の作り方・30個の例文一覧』の記事でも紹介しています。
仮定法での「never」の使い方と意味
助動詞の「would」や「could」を使うことで、「もし私があなただったら」、「もし同じ条件だったら」などの仮定法が含まれている表現をすることができます。
また、それが現在の事なら(仮定法過去)、過去の事なら(仮定法過去完了)という時制を1つずらして表現しますが、その「if節」を省略して表現できます。
少しややこしいですね。
仮定法の基礎知識については、『英語の仮定法|すぐにマスターできる簡単な2つの基本ルール』の記事で解説しているのでご確認下さい。
ここでは、その仮定法の意味を持つ「would never」、「could never」の表現をご紹介します。日常会話でも使う形ですので押さえておきましょう!
would never
「would not」よりも強い否定が「would never」です。
(一定条件では)決して~しないでしょう、決して~しなかったでしょう、と言うニュアンスです。よって実際は(自分や相手など)それをしているという事になります。
『「would」の意味と5つの使い方|doやwill、couldなどの違いも解説・例文』でも詳しく解説していますが、下記がその例文です。
- I would never do that.(私ならそんことはしません) ※「If I were you.(もし私があなたなら)」などが省略されている形です。
- I would have never joined the team.(私ならそのチームには加入しなかっただろう) ※通常の否定形なら「would not have 過去分詞」となりますが、「never」の場合は、「would have never 過去分詞」の並びが基本となるので注意が必要です。
- I would never thought of that!(そんなこと思いもしなかった) ※でも現実はそうだった、という会話でも頻繁にでる表現の仕方です。
など。
could never
「could not」よりも強い否定が「could never」です。
例え~しようとしてもできない、出来なかったという場合に使います。
詳しくは、『「could」の意味や7つの使い方|canやwouldなど他の助動詞との違いなど』でも解説していますが、下記がその例文です。
- I could never ask her out.(私なら彼女をデートに誘えない) ※でも、あなたの話相手などはそれが出来るというニュアンスです。
- I could have never done that without your help.(あなたの助けが無かったらそれはできなかった) ※でも、実際は助けがあったてできているという意味です。
など。
よく使う!「never」が含まれている慣用句
ここでは、会話の中やメッセージとしてもかっこよく使われている表現をご紹介します。
さりげなく使えるとネイティブのように聞こえますよ。
Never say never.
直訳は、「決って~できない(ない)と決して言うな」という命令形になります。
つまり、「Never say never.」は、次のような意味になります。
- 無理なんて言うな! ※「できないなんて言わない」も同様です。
- 決して諦めるな! ※「Never give up!」と同じ意味ですね。
など。相手を𠮟咤激励するには完璧なフレーズですね。
Now or never.
直訳は「今、それか決して~ない」となります。
少し分かりずらいですね。次のような意味で「Now or never.(または、It’s now or never.)」は使われています。
- 今しかない! ※「今やらなければいつやるの?」という意味でもありますね。
- 今が絶好のチャンス!
など。
この機会は二度と来ないかもしれないという意味なので、ことわざの「一期一会」の英訳としても使われることが多々あります。
『「一期一会」の英語|意味と基本文・短くてかっこいい5つのことわざ』の記事でも、「Now or never.」を紹介しています。
Never say die.
直訳は「死ぬと決して言うな」となります。
下記のような意味で使われることがあります。
- 弱音を吐くな!
- 元気を出して!
- 諦めないで!
など。上述の「Never say never.」と同じシチュエーションで使うことが多いですね。これも𠮟咤激励のフレーズです。
その他
今までのようなフレーズではありませんが、「never」を使った表現をいつくかご紹介します。
- on the never-never(分割払いで) ※「on installments」と同じ意味ですが、口語的な表現ですが面白いですね。
- never-ending love(永遠の愛) ※「never-ending story(終わりのない話/果てしない物語)」など映画のタイトルにもありますね。「never-ending ~」という形です。
- Neverland(理想郷) ※どこにもない国というニュアンスで、ピーターパンである架空の国も指しますね。
など、会話の中で活かしてみて下さい。
「never」の倒置法
通常の英文で、「never」を強調するためにそれを頭に持ってくる倒置法という形があります。
基本的には文語でよく活用されます。下記はどちらともに「彼は決して果物を食べない」となります。
- 通常の形・・・He never eats fruits.
- 倒置の形・・・Never does he eat fruits.
現在形のケースですが、基本は次の形となります。
「Never do/does/did(過去形の場合) + 主語 + 動詞の原形」と「Never have/had(現在完了・過去完了の場合) + 主語 + 過去分詞」となります。
しかし、これが「be動詞」の場合は、単純な倒置で、「Never is he shy.(彼がシャイなんて絶対にない)」となります。
倒置の形の作り方などについては、『英語の倒置|否定の副詞や目的語・5例文の動詞の形や位置等を確認』を参考にしてみて下さい。
「never」と「ever」の関係と違いは?
「never」を説明するのに欠かせないのが、似たようなスペルの「ever(エヴァー)」です。
というのも、「ever」の否定形(not ever)が、「never」だからです。
「ever」の意味は主に下記となります。
- かつて(今まで~した) ※例文:「Have you ever seen the movie?(その映画を見たことがありますか?)」
- いつも 例文:「He is ever complaining.(彼はいつも文句ばかり言っている)」
など。
「never」とは真逆の意味ですね。
この真逆の意味をあえて否定する形で、更に強調するという言い方があります。
「I will never ever talk to him again.」(彼とは絶対に二度と話すことはありません)、など。
「主語 never ever 動詞」の順番になります。
先ほど紹介した倒置法の口語版というイメージでもOKです。ネイティブもこの形はよく使うので覚えておきましょう。
「ever」の役割については、『everの意味と使い方|完了形や否定形などでの活用やneverとの違い・例文』で詳しく解説しています。
まとめ:「never」を上手く使えたらネイティブ!
いかがでしたでしょうか?
色んな場面で必要な「never」ですが、使いこなせるようになると英会話やメールなどのやり取りでも円滑になります。
「それくらい知っているよ!」と思いがちな「never」ですが、使い方など奥が深い単語です。
是非、この機会にちゃんと習得してドンドン使って、役立てて下さい!