「私はそうだと思う」、「多分そうだと思う」、「不思議に思う」、「悪くないと思う」、「思うようにいかない」などなど、例を挙げるとキリがないくらいの表現がある「思う」。
日本語では「思う」と一言でいいのですが、英語では度合いやニュアンスの違いにより類語や表現を使い分ける必要があります。
皆さんが一般的に「思う」を英語にする時に使う英語は「think」を思い浮かべる方が多いかと思いますが、それだけではちゃんとした意図が相手に伝わりません。「think」以外の表現が必要になります。
例えば、『「疑問に思う」の英語|wonderなどビジネスでも使う4表現と例文』の記事にもある「疑問に思う」は「think」だけでは表現できません。
目次
「思う」の基本!「think」の意味・発音など
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日常会話でもビジネス英語でもとにかく多く使われるのが、「think」。
先ずは、この「think」の使い方などを押さえましょう!
「think」の発音と発音記号は下記となります。
発音のポイントは「th」の箇所です。カタカナ読みのように「シンク」と発音すると「sink(沈む)」という意味になります。シッカリと、「th」を発音できるようになりましょう。
発音練習やコツは、『英語のTHの発音|2つの舌の動きで飛躍的に上手くなる方法』の記事を参考にしてみて下さい。
また、過去形は「thought(読み方:ソート)」という単語になりますが、ここも「th」の発音をシッカリしましょう!
一般的に「自分の考え」で個人的に~と思うという際に使うのが、「think」です。「考える」、「熟考する」という場合にも使う単語です。
「I think that ~(SVの英文).」という形で表現されることも多いです。
下記がその例文です。
- I think so.(私はそう思います) ※「I think so, too.(私もそう思います)」、「I don’t think so.(私はそう思いません)」などでよく使う表現です。
- I don’t think it’s too bad.(そんなに悪くないと思う) ※「Not (too) bad」と短縮して言うこともあります。
- I think (that) he should work harder.(彼はもっと働くべきだと思います) ※口語の際は、「that」は省略することが多いです。
- I really think (that) she is so kind.(彼女は本当に優しいとつくづく・しみじみと思います)
- I strongly think (that) he is saying a right thing.(彼が正しいことを言っていると心から強く思います) ※「strongly(強く)」などの副詞も使えます。「心らか思う」とう場合ですね。
- I think I want to go on a business trip.(出張に行きたいと思っています)
- What do you think?(あなたはどう思いますか?)
- I think about you.(あなたのことを思っています) ※「think of」との違いは後述します。また、上記の例文を使うと、「あなたはそれについてどう思いますか?」は「What do you think about it?」となります。
- I’m thinking about doing that.(それをしようと思っています。)
「think about」と「think of」のニュアンスの違いは何?
日本語ではどちらも「~について思う・考える」となりますが、相手に伝わる意味が異なるので使い方に注意が必要です。
違いは次の通りです。
- think about ・・・「(一般的に)~ついて考える」、「ある事柄について周りのことも考える」などがあります。
- think of ・・・「~のみのことを強く考える」、「思いつく」などがあります。
よって、家族や恋人など近い人に対して使うのは「I think of you.」です。
「I think about you.」となると、あなたとその周りの事柄などたくさん考えているというニュアンスです。一般的に考えている・思っているという感覚で使ってOKです。
また、「ふと思う」という場合は「I happen to think about ~」などの文が使えます。
「think」の類語で「思う」を表現する!
「think」以外で「思う」を表現する英語は多くあります。
それぞれのニュアンスや意味の違いを確認して、ネイティブのようにシッカリと使い分けができるようになりましょう!それと違いが分かるようになるとリスニングにも役立ちます。一石二鳥ですね。
では、それぞれを見ていきましょう!
guess
「think」以外でよく使われる言い方が「guess(ゲス)」です。
「think」のカジュアルな言い換えという認識の方が多いようですが、微妙に異なります。
というのも、「guess」には「多分(おそらく)~だと思う」というニュアンスが含まれるからです。
下記が例文です。
- I guess so.(おそらくそうだと思います)
- I guess not.(多分そうじゃないと思います) ※「I don’t think so.」に近い表現です。
- I guess (that) it will rain.(多分雨が降ると思います)
- Guess what?(何だと思う?) ※話の途中で話題を変えたりするときも使える表現です。
また、口語ではよく使われますが、文語では基本的に使わえることが少ないので注意しましょう。
『guessの意味と使い方|2品詞(動詞と名詞)での例文や熟語一覧など』の記事でも詳しく解説しています。
これに似ているのが「feel(フィール)」ですね。「~と感じる」という場合に使います。
「I feel (that) he is doing his best.(彼は一生懸命頑張っていると感じる)」という感覚で「~だと思う」となります。「think」よりも弱いですね。
「なんとなく~だと思っている」という場合にも使えますね。
suppose
「guess」のフォーマルな言い方が「suppose(サポーズ)」となります。
ビジネスメールや文語的にも使われる表現です。こちらもある程度の根拠はあるけど、確信がない「多分~だと思う」というニュアンスになります。
下記が例文となります。
- I suppose (that) the project will be finished by tomorrow.(そのプロジェクトは明日までに終わると思います)
- I suppose so.(私もそう思います) ※とてもフォーマルな言い方となります。
expect
「~になるだとうと思う」という予測や期待する時に使うのが「expect(エクスペクト)」です。
「きっと~だろう(~ではないか)と思う」とう場合に使えます。
ある程度の「確信・根拠」がある場合ですね。
例えば次のような場合に使います。
- I expect him to pass the exam.(彼はテストに合格すると思います) ※彼が一生懸命勉強していることを知っている、または成績がいいことも知っている場合などに使えます。「think」よりも確信度が高いですね。
- I expect to get a promotion.(昇進すると思います) ※営業成績がよかったりある程度の自信がある時に使います。
「expect」については、『「expect」の6つの正しい使い方や意味を例文で徹底解説!』にて詳しく解説しています。
assume
「推測する・仮定する」というニュアンスで「~だと思う」という場合に使うのが「assume(アスーム)」です。
ネガティブなニュアンスで「(推測して)決めつける」という意味にもなります。
「思い込んでてっきり~だと思った(過去形)」という場合にも使える単語です。
- I assume so.(そうだと思います) ※「(推測して)決めつけている」というニュアンスも含まれます。
- I assumed (that) he is bad at singing.(てっきり彼は歌が苦手だと思っていた) ※この場合は苦手ではなかったという事になります。
believe
「(信じて)~だと思う」と強い言い方の場合に「believe(ビリーヴ)」を使います。「expect」よりも強く、ある程度の根拠がある場合ですね。
- I believe you.(あなたの言っていることは正しいと思う・信じる・問題ないと思う) ※「trust(トラスト)」は「人」ですが、「believe」は事柄を信じる時に使います。因みに「Trust me.(私のことを信じて)」で「Believe me.(私の言っていることを信じて)」となります。「trust」のニュアンスが更に強いですね。
- I believe (that) she will submit the report on time.(彼女が報告書を時間通り提出すると思っています) ※彼女のこれまでの勤務態度や才能などの根拠があり、thinkよりも確信度が高い場合に使います。
suspect
「~であると思う(疑う)」場合は、「suspect(サスペクト)」を使います。
名詞で使う場合は「容疑者」という意味にもなります。
また、「suspect」と同じように使われるのが、「doubt(ダウト)」ですが意味が全く異なります。
- I suspect that he did that on purpose.(彼がそれをわざとやったと思っています・疑っています) ※「I think that ~」置き換えることもできます。
- I doubt that he did that on purpose.(彼がそれをわざとやったとは思っていない) ※つまり、信じていないという意味になります。「I don’t believe that ~」と同じ意味になります。
詳しくは『「疑う」の英語と発音|2つの違いと使い分けと6パターン・例文』でも解説しています。
wonder
「不思議に思う」、「疑問に思う」という場合によく使うのが、「wonder(ワンダー)」です。
- I wonder why she did such a thing.(なぜ彼女がそんなことをしたのか不思議に思う)
- I wonder if you have time.(あなたが時間があるのか疑問に思う) ※「お時間ありますか?」という場合に使えます。
「wonder」の詳しい使い方は、『「疑問に思う」の英語|wonderなどビジネスでも使う4表現と例文』や『wonderの正しい発音・意味|3つの品詞での使い方を例文で解説!』でも解説していますので参考にしてみて下さい。
consider
『considerの意味と使い方|7つもある派生語と例文も紹介!』でも詳しく解説していますが、「(よく考えて)~だと思う」という場合には、「consider(コンシダー)」を使います。
- I consider it very useful.(それは本当に役に立つと思う) ※しっかり考えた末の意見というニュアンスが含まれます。
- I have never considered changing my job(今の仕事を変えようと考えたことすらなかった) ※深く熟考したことがなかったという意味が含まれます。
また、熟考というニュアンスから、日本語で言うと「検討する」という場合に使う単語でもあります。
その場合は「take into consideration」という熟語も使うことができます。『「検討する」の英語|ビジネスで使える8つの単語・熟語の使い分けと例文』の記事も参考にしてみて下さい。
I’m sure that ~
「(確信して、きっと)~と思う」という場合に使うのが、「I’m sure that ~.」という表現です。
「~だと知っています」という、「expect」よりも高い確率で自信がある場合に使います。
- I’m sure that you will like it.(きっとそれを気に入ると思います。) ※「I hope you’ll like it.(あなたが気に入ってくれることを願う」という文より強いですね。
- I’m sure about that.(それについては確信があります)
「I bet ~(~に賭ける・賭けてもいい)」というスラング的な表現にも置き換えることができます。
I’m afraid that ~
「(申し訳ございませんが・残念ながら)~だと思います」と言う場合に使うのが、「I’m afraid ~」の表現です。
ビジネスでもよく使う表現で丁寧な言い方です。
- I’m afraid so.(残念ながらそう思います)
- I’m afraid that he cannot make it.(申し訳ございませんが、彼は間に合わないと思います) ※質問などされて相手にネガティブなことを言う場合は、「I’m afraid not.(残念ながらそうは思いません)」という表現でも可能です。
in my opinion
「私が思うに~」と自分の意見を言う場合は「in my opinion」という表現を使うケースがあります。
ビジネスの場面が多いですね。「opinion(オピニオン)」は「意見」という単語です。
「In my opinion, it doesn’t go well.(私が思うに、それはうまくいかないと思います)」など。
因みに、「否定+go well」や「否定+work(well)」は「思うようにいかない(うまくいかない)」という表現です。
agree
最後の「思う」の表現になりますが、同じように思う(賛同する)場合は、「agree(アグリー)」を使います。
「I agree with you(あなたと同じように思います)」などよく会話でも聞きます。
詳しくは、『「同意(する)」の英語|基本と3つの単語の違いやフレーズ集』の記事も参考にしてみて下さい。
まとめ:他にもネイティブが使う「think」以外の表現はまだまだある!
実は、上記で説明したものばかりではなく、ネイティブが「I think」の代わりに使う表現はとても多く存在ます。
- I’d say ~.
- As far as I’m concerned, ~.
- The way I see it, ~.
- It seems to me that ~.
- To me, ~.
- From my point of view, ~.
- Honestly speaking, ~.
- I feel that ~.
- Personally speaking, ~.
これらは「I think」のニュアンスに近く、そのまま代替えとして使えます。
慣れてきたらこれらの表現も使ってみましょう!英語の幅が広がりますね。