「同意する」(賛成する)を英語で言えますか?
「同意書」などビジネスや日常生活の様々な場面で使う「同意」ですが、「agree」だけではありません。
直接的に「同意します」と「agree」を使わなくても、相手に同意の意思を伝える表現は多くあります。
また「agree」では前置詞の「to」と「with」、「on」の使い方がキーポイントとなります。
目次
「同意(する)」の基本英語と発音(読み方)
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「同意」の英語でまず覚えたいのが、動詞の「同意する」という意味の「agree」です。
同意するの英語|「agree」の読み方(カタカナ)・発音
「agree」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「agree」のベースの意味は、話し合いなどで相手の意見や提案などを「快く受け入れて同意する」となります。「賛成する」と訳すこともできます。
「agree」の例文
【例文】
- I agree with you. /あなたに同意(賛成)します。
- We don’t agree to your plan. /私たちはあなたのプランに同意できません。
※前置詞の「with」と「to」については後述します。
また、「I totally agree.」(激しく同意します)など「totally(完全に)」などの副詞を使うことで、同意の度合いを表現することもできます。
「agree」の反対語・名詞形など
対義語は「disagree(ディサグリー)」となります。
名詞形の「同意」は「agreement」です。
「agreement」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「agreement」は「agree」に、名詞化する接尾辞「ment」をつけただけなので、セットで覚えると効率的です。
この対義語は「disagreement」となります。
「agree」の後ろにくる前置詞とその使い分け
「~に同意する」という場合に使う前置詞は、主に「with」「to」「on」の3つです。
ここでは、それぞれの使い方や意味の違いを確認しましょう。
「~に同意する」の英語|「agree with ~」
「agree」と一緒に使う前置詞で、一番よく使うのが「with」で、「agree with ~」は「~に同意する」という意味です。
「agree with you(あなたに同意します)」など、誰か「人」に同意する場合は「with」を使います。
また、人の意見やアイディア、提案などに同意する場合も前置詞「with」が使えます。
下記の例文の「one’s」には「your(あなたの)」や「his(彼の)」などの所有格が入ります。
- agree with one’s opinion /(人)の意見に同意する
- agree with one’s idea /(人)のアイディアに同意する
- agree with one’s plan /(人)のプランに同意する
- agree with one’s proposal /(人)の提案に同意する
- agree with one’s suggestion /(人)の提案に同意する ※「proposal」は会議などで出される「提案」で、「suggestion」は控えめな提案で「助言」のようなものです。詳しい違いは『3つの「提案」の英語|使い方の違いや17個の関連表現!』で解説しています。
「提案・条件などに同意する」の英語|「agree to ~」
「agree to ~」の後ろには、提案や条件など合意する項目が入ります。
「彼に合意する」など「人」に同意する場合には使えません。
- agree to one’s plan /(人)のプランに同意する
- agree to one’s proposal /(人)の提案に同意する
- agree to the change/ 変更に同意する
- agree to the terms /条件(規約)に同意する
提案やプランなど、前置詞の「with」も「to」も、どちらも使える場合もあります。
「agree with」と「agree to」の意味の違い
ただし、「with」と「to」の意味にはニュアンスの違いがあるので要注意です。
「with」を使った場合、積極的な同意のニュアンスになり、心から賛成、合意しているイメージです。
一方、「to」は、手続き上必要な場合や同意する前提の場合など、機械的な同意というニュアンスで使います。
喜んで「合意する」という場合には「to」ではなく「with」を使います。
「~に合意する」の英語|「agree on ~」
「agree on ~」は、ビジネスや政治など正式な場面で多く使う表現です。
お互いの意見や条件などを調整して最終的な同意が得られた場合等に使うので、「合意」と訳されることが多いです。
- agree on the policy /政策に(最終的に)合意する
同意の英語|日常会話などカジュアルに使えるフレーズ
カジュアルに同意している、賛成しているといういたい時に「I agree.」ばかりつかうのはぎこちなくなります。
もっと気軽に、そしてネイティブも頻繁に使っているラフな言い方を4つ厳選しました。
- You’re right. 直訳:あなたは正しい ※相手が正しいことを表現することで、同意を伝えています。
- I like it. 直訳:私はそれが好きです ※アイデアなど気に入っていることを伝えて同意を表現しています。
- I think so, too. 直訳:私もそう思います ※相手の気持ちに同意するなどの時にも気軽に使えます。
- I’m on the same page. 直訳:私も同じページにいます。 ※スラング・比喩的な同意の表現の仕方です。
『「もちろん」の英語|10個の表現をネイティブ並みに使う!』や『6つの「その通り」の英語と発音|ネイティブが使うスラングやビジネス表現』の記事も参考してみて下さい。
ビジネスでよく使う「同意を得る」「同意を求める」の英語は?
相手から同意を得たり、求めたりする時の英語に「agreement」はあまり使いません。
「agreement」は「合意(お互いが賛成)」という意味合いになります。
日本語と英語のニュアンスの違いで、この場合はどちらかというと、「承諾(了承)」という意味の英語が適切です。
「consent」(コンセント)という単語です。動詞でも名詞でも使えます。
相手の意見や提案、条件などに「自発的に承諾する」という意味です。
相手の提案について、説明や説得がありそれに対して自己判断で承諾する場合に使う表現です。
尚、最近医療などで使われている「インフォームドコンセント」という言葉は、英語の「informed consent」から来ています。
- 「(人)の同意を得る」:get one’s consent
- 「(人の)同意を求める」:ask one’s consent
他にも「assent」(アセント)という単語がありますが、法律やルールなどに照らし合わせて理知的に判断し同意する場合に使う表現で、少し堅い表現です。
「assent」を使った同意の場合、自分の考えや個人的な感情などは基本的には含まれません。
「同意書」などの関連英語一覧
「同意」の関連表現を確認しましょう。
「agreement」、「consent」などの違いを意識しながら確認してみて下さい。
- 「同意(合意)に達する」:reach an agreement
- 「同意を取り消す」:withdraw one’s consent
- 「同意の印」:a sign of consent
- 「手術同意書」:surgical consent
- 「購入同意書」:purchase agreement
- 「合意解除」:termination agreement
- 「暗黙の同意」:implicit consent
- 「しぶしぶ同意する」:give grudging consent ※「grudge」は「与えるのを惜しむ」という意味です。
- 「満場一致で」:with one consent, with one assent
- 「お互い合意の上で」:by mutual consent ※「mutual」は「相互の」「共通の」という意味です。
- 「首を縦に振る」:nod assent ※「nod」は「うなずく」という意味で、「get a nod(同意をえる)」など「同意」という意味でも使えます。
まとめ:同意の英語は基本を知っていればOK!
日常の様々な場面で同意したり、同意を求められたりする場面があります。
「同意」に関する英語はまず「agree(同意)」と前置詞の使い分けを覚えましょう。
ビジネスや書類などでは、「consent」や「assent」も出てくるのでニュアンスの違いを知っておくとよいです。そして、吸収した英語はどんどんアウトプットする癖づけをして、普通に口から出せる状態までもっていきましょう。
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