「人を疑う」、「疑う余地がない」、「常識を疑う」、「病気を疑う」、「怪しい(怪しむ)」など、表現を英語ではどのように言うのでしょうか?
「疑う余地がない」という表現もありますね。
基本的な言い方はありますが、それだけがネイティブが使っている表現ではありません。
動詞、形容詞、名詞などを使った様々なフレーズがあります。
また、関連記事の『「疑問に思う」の英語|wonderなどビジネスでも使う4表現と例文』もご参考下さい。
目次
基本の「疑う」の英語と違い・発音
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直訳でそのまま「疑う」という意味を持つ代表的な単語は、suspectとdoubtの2つです。
それぞれを先ず見てみましょう。どちらも、「怪しんでいる」という場合に使える表現でが、意味の違いもしっかり押さえておきましょう!
suspect
「suspect」の発音と発音記号は下記となります。
例文は下記となります。
- I suspect that he is the one who did that.(彼がそれをやった張本人だと疑っています)
- He is suspected.(彼は疑われています) ※受け身でも使われます。
- Are you suspecting me?(あなたは私を疑っているのですか?) ※日常会話でもよく使われる表現です。
また、「suspect」は名詞で使われる場合も多いです。その場合はアクセントは前になり、「サ」を強調して、「容疑者」という意味になります。
形容詞の、「suspicious(サスピシャス)」で表現する場合は下記となります。
- 英語:I’m suspicious about him. ※「suspicious about ~」という表現はよく使います。
- 日本語:私は彼を疑っています。 ※「私は彼を信じていません」という訳でもOKです。
doubt
次は「doubt」です。
「doubt」の発音と発音記号は下記となります。
発音のポイントは「b」を発音しないことです。
下記が例文です。
- I doubt it.(それは疑わしいと思う) ※日常会話の一言の表現としても使われます。「I doubt him」など人を疑う時にも使えます。
- I doubt that he is sick.(彼が病気だとは思っていない/疑っている/怪しんでいる)
名詞もそのまま「doubt」をつかって、否定形の「No doubt about it.」で使うと、「そうだね、信じている」という表現になります。
また、形容詞の「doubtful(ダウトフル)」を使う場合は下記のような表現になります。
- 英語:It seems doubtful. ※「I’m doubtful about ~」などとしても使います。
- 日本語:疑わしい。
「suspect」と「doubt」の違い
では、この2つはどのような違いがあるのでしょうか?
「suspect」のところで用いた下記の表現です。
例文:I suspect that he is the one who did that.(彼がそれをやった張本人だと疑っています)
これは、「彼がやったと思っている」という文ですね。
ここの「suspect」を「doubt」に代えてみます。
例文:I doubt that he is the one who did that.
この意味はどうなるでしょうか?
これは「彼がやったとは思っていない」という意味になります。
真逆ですね?
要するに下記のような違いと覚えておくと簡単です。
- suspect:~だと思う(疑う) ※浮気を疑う、などの時も使います。「suspect」より柔らかく表現したい場合は、「think」でも構いません。
- doubt:~だと思わない(疑う) ※否定形にすると逆に「信じる」という表現になります。
色々ある!ネイティブがよく使う「疑う」の英語
「suspect」や「doubt」以外の類語、またはスラングもあります。
どれも英会話には欠かせない表現をピックアップしたいので、それぞれを見てみましょう。
question
価値を疑う、問題を感じる時に「question(クエスチョン)」を使います。
下記が例文です。
- 英文:I have never questioned your work. ※「excuse(言い訳)」、「ability(才能)」、「honesty(誠実さ)」、「love(愛)」など様々な名詞も使えます。
- 日本語:あなたの仕事に疑いを持ったことがありません(信用しています)。
wonder
不確定で、~かどうか思う(疑う)と会話でもカジュアルに使えるものです。
「suspect」や「doubt」よりも柔らかい言い方だと思って下さい。
しかし、悪いことばかりで使うことはありません。様々なシチュエーションで使える便利な表現が「wonder(ワンダー)」です。
- 英語:I wonder if he will come.
- 日本語:彼が来るかどうか疑わしい。
skeptical
日本語では「懐疑的な」という形容詞です。
信用していないという場合に使うのが、「skeptical(スケプティカル)」です。
- 英語:I’m skeptical about everything he says.
- 日本語:彼が言うことは信用できない。
「skeptical person(懐疑的な人)」などでも使える表現です。
smell a rat
スラングの一つで、「rat(ラット/ネズミ)」を猫が嗅ぎつけるというイメージが起源です。
怪しいと思う、という場合に使われるスラングです。
「I smell a rat.」という短いフレーズで表現するのが一般的です。
簡単!「否定形」をつかった「疑う」の英語
さて、今までは「疑う」とう肯定形の英語を見てきましたが、そうでなくても否定形で表現する場合も多々あります。
この感覚は英会話を習得する上で大切で、その単語が思い浮かなければ、知っている単語の否定形などで言う習慣が出来れば英会話力がドンドンUPしていきます。
don’t think
「~と思わない」=「疑う」という表現が一番簡単ですね。
「He」などの三人称単数が主語であれば、「He doesn’t think」などとなります。
- 英語:I don’t think so.
- 日本語:そうは思わない(それは違うと疑っている)
など。
don’t believe
これも「think」の否定形と同じで、少し強い「疑う」になりますね。
「doubt」と同じニュアンスです。
- 英語:I don’t believe he succeeded.
- 日本語:彼が成功したとは信じていない(疑っている)
など。
また、「否定形+believe」と同じニュアンスを一つの単語で「distrust(ディストラス)」という動詞もあります。
「疑う余地がない」の英語
ビジネスでも会話でも「疑う余地がない」という場合もありますね。
下記がその例文です。
- There is no room for doubt. ※「It leaves no room for doubt.」でもOKです。
- It is certain. ※「certain(確かな)」という一つの単語でも表現できます。
- No doubt about it. ※「No question about it.」
また、次の「~を疑う」という場合もありますね。「wonder」を使った例文は下記です。
- 常識を疑う:I wonder if she has a common sense. ※「common sense」は「常識」です。
- 神経を疑う:I wonder what he is thinking.(何を考えているのかわからない) ※「I can’t believe it.」などでもOKです。
このように直訳しなくても表現できますね。
今回は「疑う」の英語をご紹介しましたが、まずは「suspect」と「doubt」の使い分け、またあまり難しく考えずに「think」の肯定、否定形を使うのも一つの方法です。
様々なパターンを身に付けましょう!
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