
日常会話では「好きですよね?」やビジネス英語など丁寧に「そうですよね?」など、相手に同意を求める場合に使う表現ですが、英語では基本的に付加疑問文という文法の一つを使います。
英語では、「tag question」(タグ・クエスチョン)と言います。
日本語では少し難しい文法用語になりますが、意味は「~ですよね」と覚えておけばOKです。
日本語はそのまま一つの言葉でいいですが、英語ではそれが主語や時制は何なのか、動詞は何なのかなどの違いで法則があります。
また「付加疑問文」というので、その疑問文には相手に答える必要があります。
目次:
0.「right」や「correct」を使った同意(ですよね)
1.肯定文を使った付加疑問文(ですよね)
・be動詞
・一般動詞
・助動詞
・命令形
・Let’s
2.否定文を使った付加疑問文(ですよね)
・be動詞
・一般動詞
・助動詞
3.付加疑問文(ですよね)への答え方
・肯定文の場合
・否定文の場合
4.否定疑問文(同意)との違い
5.その他の「~ですよね」の英語表現
・ほんとそうですよね
・やっぱりそうですよね
0.「right」や「correct」を使った同意(ですよね)

ネイティブも気軽に日常会話で使い、日本人でも簡単に使える「ですよね」は「right」を使う英文です。
正しいことへの同意を求める場合によく使います。
例えば、次のような例文です。
- You like this, right?(あなたはこれ好きですよね?)
- He didn’t come to work yesterday, right?(彼は昨日仕事に来なかったですよね?)
「right」は「正しい」という形容詞でも使います。とてもカジュアルな表現で、「だよね」という意味が近いです。
一方、『3つの「正しい」の英語|使い方や発音などを完璧マスター!』の記事にもある「correct」(コレクト)はよりフォーマルな「ですよね」になります。
「You are the one who did it, correct?(あなたがやったんですよね?)」など、少し威圧的なニュアンスはありますが、映画や海外ドラマなどでもよく聞く表現です。
友人同士などは「right」を使うのが一般的です。
1.肯定文を使った付加疑問文(ですよね)
「right」や「correct」も同意を得るために使われる表現ですが、同じように「付加疑問文」もビジネスでも日常会話でも頻繁に使われます。
特にビジネス英語では「right」などを使うより、これから解説する「付加疑問文(ですよね)」がベストです。
それが、肯定文での付加疑問文なのか、否定文なのか、また時制によっても形が異なるので慣れるまでは多少時間がかかるかもしれませんが、とても便利な文法です。
先ずは肯定文からみていきましょう。
be動詞
ここでは動詞が「be動詞」の場合をみていきます。
因みに「be動詞」と後述する「一般動詞」の違いなどは、『英語の動詞一覧|2種類ある動詞の基本と使い方・活用方法』をご確認下さい。
それぞれのよく使われる時制で見てみましょう。
- 現在形の場合:This is right answer, isn’t it?(これは正しい答えですよね?)
- 過去形の場合:They were great, weren’t they?(彼からは素晴らしかったですよね?)
- 現在完了形の場合:Mike has been there, hasn’t he?(マイクはそこに行ったことがありますよね?)
などとなります。
つまり、肯定文の場合の付加疑問文の後ろの形は、「, 否定+代名詞(主格)?」となります。
否定の形はその前の文の時制に合わせる必要があります。
主語が何であれ、後ろは代名詞(主格)を使うこともポイントです。『英語の人称代名詞が5分で分かる一覧表』の記事も参考にしてみて下さい。
- これは難しいですよね:It’s difficult, isn’t it?
- これらの洋服は可愛いですよね:These clothes are cut, aren’t they?
一般動詞
一般動詞の場合の肯定文の場合も、「, 否定+代名詞(主格)?」の形は同様です。
「right」を使った表現の時でご紹介した「あなたはこれ好きですよね」なども次のような形になります。
「You like this, don’t you?」です。
他の例文も見てみましょう。
- 現在形の場合:James likes to play baseball, doesn’t he?(ジェームスは野球をするのが好きですよね?)
- 過去形の場合:We did our best, didn’t we?(私たちは全力を出し切りましたよね?)
- 現在完了形の場合:You have already finished your homework, haven’t you?(すでに宿題は終わりましたよね?)
などとなります。
助動詞
『英語の15個の助動詞が今すぐ分かる一覧と使い方』で解説している「can」や「will」などの助動詞も付加疑問文を使うことが多いです。
例文を見てみましょう。
- You can go there right now, can’t you?(今すぐそこに行けますよね?)
- The train will arrive soon, won’t it?(電車はもうすぐ着きますよね?) ※「will not」の短縮形が「won’t」です。
- It must be right, mustn’t it?(それは正しいに違いないですよね?) ※この場合の「must」は「~に違いない」となります。また、日常会話的に「must」英文の付加疑問文は「isn’t it?」というネイティブも多いです。文法的には正しくないのですが、口語では両方使えます。しかし、「mustn’t」という表現はほとんど使われなくなっている表現でもあります。
また、ここで「have to ~(~しなければならない)」という助動詞がありますが、これを付加疑問文とする場合は「have to」を助動詞ではなく、一般動詞として扱います。
「You have to be there on time, don’ you?(時間通りにそこに行かないといけないよね?)」となります。少しややこしいですが、覚えておきましょう!
命令形
ここでは、今までの「~ですよね」という付加疑問文ではないバージョンの形を解説します。
命令形の付加疑問文です。命令形を付加疑問文にすることで少し優しいニュアンスになります。
後ほど説明する否定文でも、後ろに「, will you?」を付ければOKです。
- Let me try it, will you?(それをトライさせてよ)
- Be quiet, will you?(静かにしてね)
- Don’t do it, will you?(それしないでね)
などです。
Let’s
「~しましょう」という場合に使うのが「Let’s ~.」ですね。相手を何かに誘うフレーズです。
これも付加疑問文にすることで、より丁寧な誘いになります。
「Let’s get together next week, shall we?(来週一緒に集まりましょうよ)」などとなります。
後ろに、「, shall we?」を付け加えるのみでOKです。
2.否定文を使った付加疑問文(ですよね)
上記の反対である「否定文」での付加疑問文の形はどうなるのでしょうか?
それぞれのケースを見ていきましょう。
be動詞
「be動詞」の否定文での付加疑問文は次のようになります。
- 現在形の場合:He is not a student, is he?(彼は生徒ではないですよね?)
- 過去形の場合:You were not sure about it, were you?(あなたはそれを知らなかったですよね?)
- 現在完了形の場合:We haven’t met yet, have we?(私たちはまだ会ったことなかったですよね?)
肯定文とは逆で、後ろの方は「, 肯定+代名詞(主格)?」の形になります。
一般動詞
「一般動詞」の場合も形は同様です。
- 現在形の場合:Anna doesn’t come along with you, does she?(アナはあなたとあまり仲が良くないですよね?)
- 過去形の場合:He didn’t pass the exam, did it?(彼は試験に合格しなかったですよね?)
- 現在完了形の場合:He has not come yet, has he?(彼はまだ来てないですよね?)
などとなります。
助動詞
「助動詞」の否定文も後ろの形は同じです。
- It won’t rain, will it?(雨は降らないですよね?)
- He can’t do it, can he?(彼はそれを出来ないですよね?)
などとなります。
3.付加疑問文(ですよね)への答え方
さて、「~ですよね?」と相手に聞かれた場合の答え方はどう返答するのでしょうか?
基本的には、「be動詞」であろうが、「一般動詞」であろうが、最初の文が肯定か否定かのみで判断します。後ろにくる付加疑問文の形に惑わされないのがポイントです。
「Yes/No」で答えるのが一般的です。
肯定文の場合
- 付加疑問文:It is beautiful, isn’t it?(これはきれいですよね?)
- 答え方:Yes, it is.(そうですね)
否定文の場合
- 付加疑問文:He never talks much, does he?(彼はあまりしゃべりませんよね?)
- 答え方:No, he does not.(はい、あまりしゃべりません) ※日本語では「はい」となりますが、英語では「No」のなるのでその点は注意しましょう。
4.否定疑問文(確認)との違い
さて、ここまでご説明した付加疑問文と次のような「否定疑問文」で混乱する場合があります。
- Aren’ you tired?(疲れてないの?)
- Don’t you have to go to school today?(今日、学校に行かなくていいの?)
否定形から始まる疑問文の例です。日常会話でもよく使います。
主に、「~じゃないの?(ないんですか?)」と何かを確認、または驚いている時に使います。
『英語の「否定疑問文」|意味やニュアンス・2つの返答の仕方や例文』の記事を参考にしてみて下さい。
一方で付加疑問文は、「(私はそう思っているけど)そうですよね」という同意を求めるニュアンスに近いです。
しかし、否定疑問文の「Isn’t it beautiful?」で同意を得る場合もあります。その場合の意味は「きれいですよね?」となり、語尾のアクセントが上がらずに、肯定文のように下げるのがポイントです。
5.その他の「~ですよね」の英語
「~ですよね(だよね・ですね)」を表現する場合は、主に「付加疑問文」を使いますが、それ以外にも「ほんとそうですよね」という同意する場合の表現と「やっぱりそうですよね」と納得する場合もありますね。
その場合はどのような英語がいいのでしょうか?
ほんとそうですよね
これは相手にどいいする時に使う表現ですね。
その場合は基本的に「agree(アグリー)」を使います。
「I totally agree with you.(直訳:完全にあなたに同意します=ほんとそうですよね)」などとなります。
『「同意(する)」の英語|基本と3つの単語の違いやフレーズ集』も参考にしてみて下さい。
やっぱりそうですよね
「やっぱりそうか」という時は、すでに知ってました、そう思っていましたの表現などがしっくりきます。
- I knew it.
- I thought so.
などです。
『「やっぱり」の英語|使い分けよう!5つのパターンやスラングと例文』では他の表現も解説しているので活かしてみて下さい。
まとめ:付加疑問文を使えると初心者から次のステップへ
付加疑問文を使えるということは、英語に余裕が出てきたという証拠です。
これは先ほど解説した否定疑問文も同様です。
先ずは「付加疑問文」の形をご紹介した例文を繰り返す見て確認することでその感覚を身に付けましょう。それがスタートです。
また映画や海外ドラマを見る際にもその点を注意してみることで、英語のリスニング能力も自然と上がってきます。決して難しい文法ではないので慣れることを優先しましょう!
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