「優しい」の英語は、「kind」という1つの英単語だけでは表現できません。
「優しい=kind」と固定して表現することはとても不自然な場面が多いです。
「優しい」の英語には、次のような表現がありますが、それぞれのニュアンスの違いでネイティブは上手く使い分けています。
また、「彼は優しい(He is kind.)」など人の優しさ(性格)を表現する場合と、「地球・環境に優しい(eco-friendly)」や「優しい目(gentle eyes)」、「優しい声(soft voice)」など、性格以外の優しさを表現するパターンもありますね。
詳しくは、例文などを使いながら後ほど解説しますが、その一覧になります。
- nice:人柄が優しい
- kind:行為などが優しい
- gentle:傷つけたりしない穏やかな優しい ※紳士的な優しさの場合も使います。
- tender:愛情がある優しい
- sweet(スラング):女性がよく使う「kind」と同じ意味です。
- caring:面倒見がいい優しい
- friendly:友好的な優しい
- generous:寛大な優しい
- understanding:理解がある優しい
- thoughtful:思いやりがある優しい
- compassionate:苦悩を共感し何とかしたと思う優しい ※痛みを和らげるために何か行動をするという意味も含まれます。
- have a heart of gold(スラング):めちゃくちゃ優しい
- sympathetic:苦しみを共感できる優しい
- considerate:相手の気持ちを傷つけない優しい
- warm-hearted:暖かい気持ちを持った優しい
- attentive:気配りができる優しい
- indulgent:大目に見て甘やかす優しい
など、こんなにもあるんですね。
正しい使い分けのコツは、「本来の意味から連想したニュアンスやイメージで使い分ける」ということです。
それと「何て優しいの!」と会話の中で言うケースもありますね。その表現はどうするのでしょうか?
特に「優しい」の表現は、『「性格」を英語で表現する!厳選97個の英単語とフレーズ』にある性格表現の1つで、自己紹介や誰かに友達を紹介する時など欠かせないものです。
因みに、簡単を表現する「易しい(やさしい)」は「easy」という形容詞が代表的です。
目次
- 1 よく使う「優しい」英語の使い分け!
- 1.1 「優しい」の英語|基本は形容詞を使う
- 1.2 「nice」|読み方(カタカナ)・発音
- 1.3 「優しい」の英語|niceの例文
- 1.4 「kind」|読み方(カタカナ)・発音
- 1.5 「優しい」の英語|kindの例文
- 1.6 「優しい」の英語|比較級の例
- 1.7 「gentle」|読み方(カタカナ)・発音
- 1.8 「優しい」の英語|gentleの例文
- 1.9 「tender」|読み方(カタカナ)・発音
- 1.10 「優しい」の英語|tenderの例文
- 1.11 「sweet」|読み方(カタカナ)・発音・スラング
- 1.12 「優しい」の英語|sweetの例文
- 1.13 「caring」|読み方(カタカナ)・発音
- 1.14 「優しい」の英語|caringの例文
- 1.15 「friendly」|読み方(カタカナ)・発音
- 1.16 「優しい」の英語|friendlyの例文
- 1.17 「generous」|読み方(カタカナ)・発音
- 1.18 「優しい」の英語|generousの例文
- 2 「本当に優しい!」や「何て優しいの!」など英語の言い換え表現
- 3 他にもある言い換え表現!「優しい」の英語一覧
- 4 優しい味や優しい声などはどう表現する?
- 5 まとめ:英語の「優しい」は、英単語の本来の意味からイメージしよう!
よく使う「優しい」英語の使い分け!
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「優しい」の英語|基本は形容詞を使う
「優しい」の英語は、基本的に英語の形容詞を使います。
形容詞の正しい使い方については、『英語の形容詞|これで十分!絶対に知っておきたい2つの用法』の記事も参考にしてみて下さい。
ここでは、英会話の中でネイティブが良く使う「優しい」の英語をピックアップしています。
それらのニュアンスやイメージから「優しい」の英語として捉えて下さい。
「nice」|読み方(カタカナ)・発音
「nice」は、「(人や事柄が)良い」という意味での「優しい」を表現しています。
口語でよく使う表現でもあり、人柄自体が「親切な」や「優しい」という場合によく使います。
「nice」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「優しい」の英語|niceの例文
例文
- 英語:He is so nice.
- 日本語:彼はとても優しい(いい人です)。
「nice」は人柄だけではなく、次のようなケースでもよく使われます。
- It’s a nice weather.(とても過ごしやすい・優しい天気です)
- Be nice to him.(彼には優しくししてね)
など、単純に口頭で「いい・よい」という場面で気軽に使える表現でもあります。
それと、参考までに「nice」と同じように「good(困った時に優しい)」も使われます。
「I will be a good father to my son.(私は息子に優しい父になります)」など。
「kind」|読み方(カタカナ)・発音
「kind」は、日本人でも聞き慣れたことがある単語で、「親切な」という意味です。
親切な行為をする人などによく使います。性格を表現する時にも使う形容詞です。
「kind」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「優しい」の英語|kindの例文
- 英語:Tom is a kind person.
- 日本語:トムは優しい(親切な)人です。
※「Be nice」と同様に、「Be kind to her.(彼女に優しくしなさい!/親切にしなさい!)」という表現もよく使います。
「kind」の表現は会話でも頻繁に使います。『「親切」の英語|基本表現と発音と3つの役立つフレーズ』の記事も参考にしてみて下さい。
「優しい」の英語|比較級の例
また、「彼は彼の弟よりも親切です」など比較するケースもありますね。
その場合は単純に次のような比較級を使って表現します。
「He is kinder than his brother.」など。『英語の比較級|基本の3つのパターンや比較級一覧・例文など』の記事も参考にしてみて下さい。
しかし、対象に対しての比較であれば「more kind」になります。
「He is more kind to me than to her.(彼は彼女よりも私により優しい)」など。
特によく使う「kind」なので、この比較級の使い分けについては押さえておきましょう!
「gentle」|読み方(カタカナ)・発音
「gentle」は、「傷つけない、穏やかな」という意味がある、「優しい」になります。
「gentle」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「優しい」の英語|gentleの例文
- 英語:She is gentle with the elderly. ※前置詞は「with」を使います。
- 日本語:彼女はお年寄りたちに優しい。
「gentle」は、「gentle wind(穏やかな風)」、「gentle eyes(優しい目)などとしても使います。
傷つけないという意味からもイメージがしやすいですね。
また、「Ladies and Gentlemen」の「Gentlemen」は、紳士という意味で使われているので、紳士的な優しさを表現する場合にも使います。
「tender」|読み方(カタカナ)・発音
「tender」は、「愛情がある優しい」が直訳です。
「tender」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「優しい」の英語|tenderの例文
- 英語:She has a tender heart.
- 日本語:彼女は優しい(彼女は愛情がある心を持っています)。
「tender」は柔らかいという意味もあり、「tender meat(やわらかい肉)」のような表現も出来ます。
「sweet」|読み方(カタカナ)・発音・スラング
「sweet」は、「優しい(親切な)」という形容詞で、女性が口語でよく使う「優しい」のスラングです。
意味は「kind」と同じだと思ってOKです。
「sweet」の読み方と発音記号は下記となります。
「優しい」の英語|sweetの例文
- 英語:My boyfriend is so sweet.
- 日本語:私の彼氏はとても優しい。
「sweet」は甘いという形容詞でもあり、その名詞の「sweets(複数形)」は「お菓子」という意味になります。『「お菓子」の英語|6つの表現やスラング・和菓子の説明など』の記事も見てみて下さい。
また、恋人は子供など相手を愛情を込めて呼ぶ場合は、「Sweet heart」を使うことも多いです。
それと、「sweet」より更にカジュアルなスラングで「sweety(スウィーティー)」と口語で言う場合もあります。
「caring」|読み方(カタカナ)・発音
「caring」は、「面倒見がいい」という表現です。
「caring」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「優しい」の英語|caringの例文
- 英語:Mike is such a caring person.
- 日本語:マイクはとても優しい(面倒見がいい)。
「care(ケア)」は、世話をする、介護をするという動詞なのでイメージがしやすいですね。
「friendly」|読み方(カタカナ)・発音
「friendly」は、「気さくな、親しみやすい、友好的」という意味です。
「friendly」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「優しい」の英語|friendlyの例文
- 英語:He is always friendly to everyone.
- 日本語:彼はいつも誰にでも優しい(きさくです)。
名詞が「friend(友達)」なのでイメージしやすいですね。
「friendly」も自己紹介での性格としてよく使われる表現の1つです。
「generous」|読み方(カタカナ)・発音
「generous」の「寛大な、気前のよい」で、「優しい」を表現します。
「generous」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「優しい」の英語|generousの例文
- 英語:It is generous of you.
- 日本語:寛大ですね!
寛大なという形容詞なので、「He is generous with his money.(彼はお金に関してケチじゃない)」という表現などもできます。
「本当に優しい!」や「何て優しいの!」など英語の言い換え表現
会話の中で「優しい」と言うだけでなく、誇張したり、強調したり、言い換えたりすることもありますね。
既に例文で挙げてる表現もありますが、その使い方を深堀してシッカリと使い分けや言い換えができるようにしましょう!
「とても」の副詞を使う
副詞の「very」や「so」を使うのが一般的です。
「very(so)+ 形容詞」という形で、「とても優しい」とう表現をします。
また、「such (a) + 形容詞 + 名詞」でも同様の意味となります。
下記がその例文です。
- He is very kind.(彼はとても親切で優しい)
- You are so nice.(あなたは本当に優しいね)
- She is such a caring person.(彼女はとても面倒見がよく優しいです)
など。
「very」と「so」は何が違うの?
「very」と「so」は会話でもよく出てきて、同じ「とても」という意味を指しますが根本的な違いは何なのでしょうか?
- very・・・フォーマルな言い方で、「Thank you very much.」というけケースでも使いますね。
- so・・・カジュアルの中のいい友達や家族の会話の中で口語としてよく使います。カジュアルな場合は「Thank you so much.」となります。
「形容詞+of+人」の形
何かの行動に対して、「あなたは~をするなんて、何て優しいの!」とう表現もあります。
その場合は、「It is(was) + 形容詞 + of + 人 +(to 不定詞)」という形になります。
- It’s nice of you to say that.(それを言うなんて、何て優しいの!)
- It’s generous of him to forgive me.(私を許すなんて、何て寛大で優しいの!)
など。
行動が何なのかお互い分かっている場合は、「It’s kind of you.」など「to不定詞」は不要です。
感嘆文
「What」と「How」を使った感嘆文を作ることで、「何てやさしいの!」という先ほどの形と同じ意味を表現することができます。
感嘆文の形は気持ちを込めることができ、優しさを強調することです。
- How kind you are!(あなたは何て優しいの!)
- What a friendly person she is!(彼女は何てフレンドリーで優しい人なの!)
など。
感嘆文の正しい作り方は、『2つある!感嘆文の作り方|HowやWhatへの書き換え方法と例文』の記事も参考にしてみて下さい。
最上級
「kind」のところで比較級を紹介しましたが、最高に褒める場合に形容詞の最上級を使います。
最高に褒める
- You are the sweetest person I’ve ever known.(私が知っている中で一番親切で優しいです)
- He is the most generous man in the world.(彼は世界で一番優しい男です)
など。
最上級の作り方は、『英語の最上級|使い方が分かる!5つのトレーニングや例文』を確認してみましょう!
他にもある言い換え表現!「優しい」の英語一覧
冒頭の一覧でも紹介した、「kind」や「nice」などの他の「優しい」の表現を例文付きでご紹介します。
イメージしやすいのでシッカリと言い換えられるようになりましょう!
understanding(アンダースタンディング)
理解がある優しいで、動詞の「understand(理解する)」から派生している形容詞です。
- 英語:He is so understanding that he always listens to me.
- 日本語:彼はとても理解があり優しくいつも私のいう事に耳を傾けてくれます。
など。
thoughtful(ソートフル)
思いやりがある優しいです。
- 英語:I’m jealous because she has a thoughtful husband.
- 日本語:彼女は思いやりのある優しい旦那がいて羨ましい!
など。
compassionate(コンパッショネット)
苦悩を共感し何とかしたと思う優しいで、そのために行動をするイメージも含まれます。
- 英語:She is the most compassionate person I’ve ever met.
- 日本語:彼女は私があった中で一番優しい人です。
常に人のために優しく、そして動いているニュアンスが伝わりますね。
have a heart of gold(スラング)
スラングの1つで、直訳は「金の心を持つ」となります。
下記がその例文です。
- 英語:He has a heart of gold. ※主語が三人称単数で現在形の場合は、hasとなります。
- 日本語:彼はめちゃくちゃ優しいです。
sympathetic(シンパセティック)
苦しみを共感できる優しいです。「compassionate」のように行動をする・しないは関係ありません。
- 英語:My girlfriend was sympathetic to me when I was down.
- 日本語:私が落ち込んでいる時、苦しみを共感してくれて優しかったです。
など。
considerate(コンシダレット)
よく考えて、相手の気持ちを傷つけない優しいで、「thoughful」と近いニュアンスですね。
- 英語:He is a kind and considerate person.
- 日本語:彼は親切で、しかも思いやりがあり優しいです。
warm-hearted(ウォーム・ハーティッド)
暖かい気持ちを持った優しいです。
心が暖まるような行動などでよく使います。
- 英語:I received a warm-hearted message from him.
- 日本語:彼から心が暖まる優しいメッセージを受けとりました。
attentive(アテンティブ)
常に気配りができる優しいという、表現で「気が利く」優しさをイメージして下さい。
- 英語:She is attentive to the elderly.
- 日本語:彼女は老人に気が利いて優しいです。
など。
indulgent(インダルジェント)
大目に見て甘やかす優しいという表現なので、親が子供、祖父母が孫にというケースでよく使われます。
- 英語:He spoils his daughter because he is a indulgent parent.
- 日本語:彼女は甘やかす親だから、娘をダメにします。
など。
その他の表現
上記の他にも次のような表現があります。
- benign(ビナイン):行動などがとても親切な優しい
- cordial(コージョル):誠心誠意の「優しさ」
- affectionate(アフェクショニット):愛情が深い優しい
- benevolent(ビネヴォレント):情け深い優しい
文語的に使われるケースが多く、口語的には頻繁に使われるものではありませんが、リーディングの時などに知っておくと役立ちますね。
優しい味や優しい声などはどう表現する?
例文でもいくつか紹介していますが、それ以外の表現を見てみましょう。
例えば「voice(声)」に色ろな形容詞を付けると「優しい声」となりますが、ニュアンスが異なります。
それぞれの表現をイメージしていましょう。
- gentle voice
- tender voice(soft voice)
- sweet voice
- friendly voice
- nice voice
他にも次のような表現もあります。
- tender heart(優しい心)
- user-friendly(ユーザーに優しい) ※「使いやすい」という表現になります。
- eco-friendly(環境に優しい)
- gentle on the skin(肌に優しい) ※傷つけたりしない優しい単語は「gentle」で、ここでは妥当ですね。
- It tastes mild.(辛くなく優しい味) ※「甘口」を表現するパターンもあります。
など。
それぞれの「優しい」の単語をイメージすればある程度ニュアンスが掴めてきます。
まとめ:英語の「優しい」は、英単語の本来の意味からイメージしよう!
先ずは、口語で頻繁に使う「優しい」の英語をマスターすることから始めましょう。
その人や事柄を表現する時には、その単語そのものの意味をしっかりと理解して上での使い分けが重要です。
より豊かで、そして的確な楽しい英会話のやりとりに近づきます。是非、参考にしてみて下さい。
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