「厳しい環境」、「厳しい人」、「厳しい環境」など、「厳しい」は日常の様々な場面で使う表現です。
日本語の「厳しい」は色々な意味で使うため、その場面などにより、英語ではいくつも単語があります。
目次
「厳しい」の2つの基本英語と使い分け
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「厳しい」は英語では色々な表現がありますが、まず知っておきたい基本の単語は「severe」と「strict」の2つです。
その他にもあるので、それらも続いて確認しましょう!
英語の「severe」で「厳しい」を表現(読み方・発音)
「severe」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
日本語では「シビア」ですが、そのまま発音すると伝わらないので要注意です。アクセントの場所など確認しましょう。
「severe」は一番幅広く使える表現です。
「severe」の「se」は「離れて」という意味の接頭辞です。「vere」の部分はここでは「親切心」「容赦」等の意味で使われていて、「se」とあわせると「容赦から離れた」、つまり「容赦がない厳しさ」や「ひどく厳しいこと」を表します。
天候や災害、病気や傷、痛みの状態がひどい、罰が厳しい、評価が特に厳しい場合などで使います。
不快な気持になるほどの場合が多く、厳しさの度合いが高いのが特徴です。
【例】
- severe winter:厳しい寒さの冬
- severe critic:厳しい評論 ※「critic(クリティック)」は「評論・批判」などを意味します。
- severe injury:厳しい怪我(ひどい怪我) ※「injury(インジャリー)」は「怪我」です。
- severe damage:厳しいダメージ(ひどいダメージ)
英語の「strict」で「厳しい」を表現(読み方・発音)
「strict」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
ルールや規律、法律、条件などの制限に、「厳格である」という意味の厳しさです。
「strict」の語源はラテン語で「(紐などが)ゆるみがなく強く引っ張られた状態」を指します。境界線がはっきりしていて、隙がなく、ルール以外の物は受け付けない厳しさのイメージです。
【例】
- strict about rule:規則に厳しい
- strict control:厳格な管理
- strict budget:厳しい予算 ※「budget(バジット)」は「予算」です。
- strict regulation:厳しい規則 ※「regulation(レギュレーション)」は「規則」です。
- strict parents:厳しい両親 ※「My father is very strict.」(私の父は厳しい)などと会話で表現することも多いです。
- strict warning:厳しい警告 ※「warning(ウォーニング)」は「警告」の英語です。
まだまだある!その他の「厳しい」の英語
ここでは、基本の「severe」と「strict」以外の「厳しい」の表現を見てみましょう!
英語の「tough」で「厳しい」を表現
「tough」(タフ)「骨の折れる」、「困難な」という意味です。
「つらい」や「難しい」と訳すこともあります。
【例】
- tough life:厳しい人生
- tough decision:厳しい決断 ※「decision(ディシジョン)」は「決断」の英語です。
英語の「stern」で「厳しい」を表現
「stern」(スターン)は「厳格な」という意味です。
まじめで頑固な厳しさに使われる表現です。厳しい人、厳しい顏、厳しい扱いなどです。
「stern」の厳しさは、愛情や思いやりの要素は薄く、その人自身が頑固な性格で「厳しい」というニュアンスになるため、ネガティブな意味で使われることが多いです。
「容赦ない」と訳されることもあります。
【例】
- stern eye:厳しい目(怖い)
- stern master:厳格な主人
英語の「harsh」で「厳しい」を表現
「harsh」(ハーシュ)の本来の意味は「耳障りな」や「不快な」で、不快な感覚を表す表現です。
そこから、人が不快に感じるような過酷厳しさにも使うことができます。
「severe」との違いは、「harsh」は特に人に対しての過酷さを意味するという点です。
【例】
- harsh punishment:厳罰 ※「punishment(パニッシュメント)」は「罰」という意味です。
- harsh living conditions:厳しい生活水準
- harsh reality:厳しい現実
- harsh words:厳しい言葉
英語の「austere」で「厳しい」を表現
「austere」(オースティア)は、主に道徳的な厳しさに使う表現です。
また、禁欲的、自制的な場合や、質素で飾り気のない生活や状況に使います。
【例】
- austere life:禁欲的な厳しい生活
- austere budget:厳しい緊縮予算
これはどう表現する?「厳しい」を使った様々な英語
これまでは、「厳しい」の基本的な英語をお伝えしてきましたが、日本語のニュアンスでそのまま使うとおかしい場合もあります。
よってここでは、会話でもよく使う「厳しい」の場面で、ご紹介した単語とは違う表現を用いる場合をご紹介します。
「スケジュールが厳しい」は英語でなんて言う?
「スケジュールが厳しい」という時は、「tight」(タイト)を使います。
「tight」は「きつい」や「堅い」等の意味があり、詰まって隙間がないイメージです。
スケジュール以外にも、余裕がなく厳しい予算などにも「tight」が使えます。
「スケジュールが厳しい」の英語例文
【例文】
- 英語:My schedule is too tight.
- 日本語:スケジュールが厳しすぎる。
「ハードスケジュール」と言う意味の「heavy schedule(ヘヴィー・スケジュール)」を使ってもスケジュールが厳しいことを伝えることができます。
【例文】
- 英語:I have a heavy schedule.
- 日本語:スケジュールが厳しい。
「厳しい環境」は英語でなんて言う?
「環境」は「environment(エンヴァイオロメント)」です。
「厳しい環境」をどんな文面で使うかによって、「厳しい」で使う単語が変わります。
成長するための「厳しい環境」であれば「challenging environment」が使えます。
天候などが悪く動植物にとって生きるのが厳しい環境であれば「severe environment」、会社で生産工程などルールが厳しい環境であれば「strict environment」です。これはすでにご紹介した単語が使えます。ニュアンスで使い分ける必要があります。
「厳しい上司」や「厳しい客」は英語でなんて言う?
仕事や上司の「厳しい」も、どのような厳しさかで表現が変わります。
「ルールに厳しい」という意味であれば、これまで紹介した「strict」も使えます。
「高い要求をする」、「多くを求める」という意味であれば、「多くを要求する」と言う意味の「demanding」(ディマンディング)が使えます。
【例】
- demanding job:厳しい仕事(きつい仕事)
- demanding boss:厳しい上司(口うるさい上司、多くを求めてくる上司)
- demanding customer :厳しい客(要求が多い客)
「demanding」は「多くを要求しすぎる」というネガティブな意味なので、使うシチュエーションには注意必要です。
「厳しいトレーニング」は英語でなんて言う?
「厳しいトレーニング」は「server training」という場合もありますが、単純に「きついトレーニング」という意味で「hard training」でもOKです。
まとめ:「厳しい」の英語はニュアンスにより使う単語が違う!
「厳しい」は英語にするとたくさん単語があります。
単語によって、大まかに使える表現が決まっていますが、「厳しい環境」や「厳しい人」など伝えたいニュアンスによって都度選ぶ必要がある場合も多いです。
特に「難しい」や「厳しい」等の形容詞は、日本語の説明だけで完全に理解することは難しいので、例文などにもたくさん触れて英文での使い方に慣れていきましょう。
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