「So far, so good.」という表現を聞いたことがありますか?
「so far」を使ったフレーズでは代表的な表現です。英会話でもよく使われます。
この「so far」ですが、他の動詞や英文と一緒に使ったり、また使う場面では意味が異なるのが特徴の1つです。
また、発音も簡単そうで簡単じゃないですね。
目次
「so far」の発音と注意点
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「so far」の発音と発音記号は下記となります。
ここでの発音のポイントは、何と言っても「far」ですね。
日本語には無い「f」と「r」の発音が入っています。
「f」の発音のコツは、『Fの発音が自然と上手くなる簡単な2つのコツ』でも解説している通り、上の前歯を乗せている下唇を前に弾くというところです。
また、「r」の発音ですが、『RとLの発音がビックリするほど上達する簡単トレーニング』でも解説している通り、巻き舌にしなくてもいいので、舌の先をどこにも付けないだけのイメージで声を前に出す感覚です。
日本人はどうしても「r」の発音時に声がこもるのでその点を注意しましょう。
また、これから「so far」の意味を例文などを使って解説していきますが、それぞれの単語の主な意味を押さえておくと理解しやすいです。
- so・・・(副詞)このように、これくらい
- far・・・(副詞)遠くに
「今まで」と時間を意味する「so far」
冒頭で質問している「So far, so good.」の意味ですが、「今のところ順調ですよ」となります。
直訳では、「(過去から)今まででは、これくらいいいですよ」となります。
『「現時点では」の英語|ビジネスメールでも使える9個の表現と意味』でも紹介していますが、「現時点では」という意味でも通じます。
いずれにしても、「過去から今まで(今までのところ)」という場合に使います。
下記がその例文です。
- I haven’t so far heard anything from him.(今のところ、まだ彼から何も聞いていません)
- So far he has been nice to us.(今のところ、彼は私たちに対して無礼がありません)
- I have never skipped class so far.(今まで授業をさぼったことはありません)
など。「so far」は文頭、文中、文末のどこでも置けます。
しかし、「今まで」を強調したい場合は、文頭に置くことが多いです。
また、「今まで」という時制から上記の例文のように、現在完了形が多いですが、あまり気にせずに現在形や進行形で使うこともカジュアルな会話では多いですね。
しかし、「so far」の意味から、過去形では使えないので注意しましょう。
下記がその例文です。
- How does it look so far?(どんな調子?)
- So far I understand the point.(今までのところ、要点は理解しています)
- I’m enjoying the party so far.(今のところパーティを楽しんでいますよ)
など。
また、何かの質問に対して、一言で返す代表的なフレーズが「So far, so good.」でしたが、「Any question?(何か質問ありますか?)」に対して、「None so far./Not so far.(いいえ、今のところありません)」などもあります。
この場合の「so far」を言い換えるなら、類義語(フレーズ)の「until now(今まで)」がいいでしょう。
「He’s been answering all questions until now.(彼は今まで全ての質問に答えています)」など、現在完了形と一緒に使います。
『「~まで」の英語|4つのパターンと期間や距離などで使える例文一覧』の記事も是非参考にしてみて下さい。
「そんな(こんなに)遠くまで」と距離を意味する「so far」
「far」のそもそもの意味から、距離をイメージすることもできますね。
「far away(遠い)」という熟語もあるくらいです。
例文を見てみましょう。
- It’s not so far.(そんなに遠くありません)
- I came so far.(こんなに遠くまで来ました)
- Is it so far from the station?(その駅からそんなに遠いのですか?)
など。
その「so far」はどっちの意味?
さて、下記の2つの英文ですが、違いを確認してみましょう。
- Thank you so far.(今までありがとう・これまでありがとうございます) ※「今までのところ感謝してるよ」など気軽にも使えます。
- Thank you for coming so far.(こんなに遠くまで来てくれてありがとう)
要するに、時間なのか、距離なのかは文脈により異なりますので、その点はリスニング時など注意しておきましょう。
「~する限り」と程度・範囲を意味する「so far」
このケースは、so far as 主語+動詞の形で、基本的に文頭で置くことが多いですね。
『「as ~ as(同級比較)」の使い方|否定形や言い回し10選・例文』で紹介している、「as far as ~」と全く同じ意味で「~する限り」となります。
下記がその例文です。
- So far as I’m concerned, the plan looks interesting.(私としては、その計画は面白いと思います)
- So far as I can remember, he was there, too.(私が覚えている限りでは、彼もそこにいました)
など。
「insofar as」って何?
たまに文語で「insofar as」という表現を見かけるのですが、これは「so(as) far as」と同じ意味になりますが、とてもフォーマルです。
「That’s the best idea insofar as I know.(私が知る限り、それが最高のアイデアです)」など。
実際に使わないとしても、知識として押さえておきましょう。
また、最後になりますが、「so far」は「ある限度まで」と制限(限られた範囲)で使われることもあります。
その場合は「only」を付けて、「only ~ so far」という形で表現されます。その中でも「only go so far(そこまでしかできない)」の表現がよく使われます。
下記がその例文です。
- He could only go so far in his business.(彼のビジネスでの成功はここまででした)
- Her honesty only went so far.(彼女の誠実さはここまででした)
など。
その逆の「only」がなく、「go so far as to」の形で「ついに~までする」と制限が無い表現もあります。
- He went so far as to say such a thing.(彼はついにそんなことまで言ってしまった)
- I went so far as to own my company.(私は会社を作るまでやってしまいました)
など。
程度や範囲がある表現、または限界が無い表現のどちらでも使える便利なのが「so far」の特徴の1つです。
まとめ:「So far, so good.」だけじゃない!
いかがでしたでしょうか?
「so far」の使い方は色々ありましたね。
しかし、「so」と「far」の個別の意味をある程度把握するだけでも、その意味のイメージが何となく掴めるかと思います。
「So far, so good.」での意味しか分からないだけにならないように、英語での表現力の幅を広げる意味でも、今回はご紹介した使い方や例文を参考にしてみて下さい。