
外国人の患者さんが外来で診察に来ているのに、日本語で対応したりしていませんか?
片言の英語で話したとしてもしっかり通じているのかも分からないことは多々あります。
「英語でしっかりと対応したい!」
というお医者さんは私の生徒さんでも少なくはありません。
医療用語の英単語は言えるんだけど、というパターンがとても多いです。
また、今回の医療英語などについては、専門性が高いため下記の医師に監修して頂いております。
監修医師:佐久間郁行
東京医科歯科大学医学部卒
医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会専門医・指導医
ACP(American College of Physicians)正会員
Licensed Associates of the Faculty of Homeopathy(UK)
目次:
1.内科の英語と発音・略
・消化器内科の英語
・神経内科の英語
・循環器内科の英語
・心療内科の英語
・内科医院(クリニック)の英語は?
・外科の英語は?
2.お医者さん(内科医)と患者の医療英会話フレーズ集
・リスニングに役立つ!内科の患者が答える症状の英語フレーズ
・診断後に伝える!医師(内科医)が使う結果や薬の英語フレーズ
1.内科の英語と発音・略

「内科」の英語は「internal medicine」です。
「Internal Medicine」の発音と発音記号は下記となります。
それぞれの単語の意味は次の通りです。
- 「internal」:内側の、体内の
- 「medicine」:医学、薬
「Internal Medicine」の略語は「IM」となります。
基本的に「internal medicine」は内科医学を指すものですが、海外の病院内ではこの表記で案内されているところもあります。
他にも下記の表記もあります。
- Internal Department ※「department(ディパートメント)」は「部署、科、省」などを表す英語です。
- Department of Internal Medicine」
他の「~科」というのも、この「department」を使うことが多いです。
また、自己紹介などで「私は内科医です」ということもありますね。
内科医(または医師)は「physician(フィジシャン)」か、更にフォーマルな言い方の「internist(インター二スト)」という表現もあります。
しかし、通常の会話の中では、「I’m a doctor.」とうシンプルな英文がベターです。医者同士など少し踏み込んだ会話の場合には「internist」がいいでしょう。
因みに、患者は「patient(ペイシェント)」と表現します。
内科にも神経内科、消化器内科など様々な内科がありますね。
「一般内科」は「General Internal Medicine」と言いますが(general-ジェネラルは一般の~という英語)、その他の内科とその内科医はなんと表現するのでしょうか?
また、「内科医院(クリニック)」や「外科」の英語も確認しておきましょう。
消化器内科の英語
消化器内科は、「gastroenterology」です。
「gastroenterology」の発音と発音記号は下記となります。
胃腸科などもこの表現になります。
消化器内科医は「gastroenterologist」(ギャストロエントロロジスト)となります。
発音が多少難しいかも知れません。RとLの発音がキーポイントです。
是非、『RとLの発音がビックリするほど上達する簡単トレーニング』の記事もご参考下さい。
神経内科の英語
神経内科は、「neurology」です。
「neurology」の発音と発音記号は下記となります。
神経内科医は「neurologist」(ニューロロジスト)となります。
循環器内科の英語
循環器内科は、「cardiology」です。
「cardiology」の発音と発音記号は下記となります。
「cardiology」は「心臓学」や「心臓内科」などでも同様になります。
循環器内科医は「cardiologist」(カーディオロジスト)となります。
心臓専門医もこの表現になります。
心療内科の英語
心療内科は、「psychosomatic medicine」です。
「psychosomatic medicine」の発音と発音記号は下記となります。
略して「PSM」と表現することもあります。
心療内科医は「psychotherapist」(サイコセラピスト)となります。
内科医院(クリニック)の英語は?
大きな病院ではなく、個人経営のクリニックで、内科専門のところもありますね。
そのような医院の場合は下記のような表現になります。
- clinic of internal medicine
- internal medicine clinic
などとなります。
hospitalは大きな病院、clinicは個人経営の医院だと思って下さい。
『「病院」の英語|2つある表現と病気の症状や診療科の英語』の記事もご参考下さい。
外科の英語は?
内科の英語と一緒に「外科(surgery)」の英語も押さえておきましょう。
外科にも整形外科、脳外科など、様々ありますがここでは総合的な「外科」の英語表現をご紹介します。
「surgery」の発音と発音記号は下記となります。
「surgery」は手術、手術室という意味などもあります。
また、病院では「surgical department」(サージカル・ディパートメント)や「department of surgery」とも表記されます。
「一般外科」を英語で訳すと一般内科と同様に「general surgery」と「general」を使います。
また、外科医は「surgeon」(サージョン)と言います。
2.お医者さん(内科医)と患者の医療英会話フレーズ集
患者さんが内科に外来で通院された時に使う症状や対応英語フレーズなどをご紹介します。
先ず、一般的な医師(内科医)が使う表現をここで押さえておきましょう!
- 今日はどうなされましたか?:How can I help you today? ※「What can I do for you today?」や下記の「What seems to be the trouble?」などでも同様です。
- 症状は何ですか?:What are your symptoms? ※「What seems to be the trouble?」、「Please describe your problem.」など。
- いつからですか?:When did it start? ※「When did you notice the problem (pain)?」など。
- どれくらいの期間ですか?:How long have you had this problem (symptom) ?
- 脈拍を計りますね。:I will take your pulse. ※「measure your pulse」でも同様。「pulse(ポース)」は脈という英単語。
- 血圧を測りますね。:I will check your blood pressure.
- 息を吸って下さい、息を吐いて下さい。:Breath in, breath out.
- 深呼吸して下さい。:Take some deep breahts.
- (喉を見るので)口を開けて、舌を出して、あーと言って下さい。:Please open your mouth, stick out your tongue and say ahh.
- 服(上半身)を上げて下さい。:Lift up your cloth from the waist up.
- 後を向いてください。:Turn around.
- うつ伏せなってみて下さい。:Lie down on your stomach. ※「Lie down on your back.(仰向けになって下さい)」
- 採血します。:We will do a blood test. ※「We will take a blood sample.」など。
- 採尿します。:We will take a urine sample. ※「urine(ユーリン)」は尿です。
リスニングに役立つ!内科の患者が使う症状の英語フレーズ
ここでは、外国人の患者さんがお医者さんに伝える症状の英語フレーズをご紹介します。
厳密に言うと、外科に相当するものもあるかも知れませんが、ここでは総合的な診断という形で患者さんを診断しているイメージになります。
- 具合が悪いです。/I feel sick.
- 頭が痛いです。/I have a headache.
- お腹が痛いです。/I have a stomachache.
- 熱があります。/I have a fever.
- 咳が出ます。/I have a cough.
- 咳が止まりません。/I cannot stop coughing.
- めまいがします。/I feel dizzy.
- 寒気がします。/I feel chilly.
- 下痢をしています。/I have diarrhea.
- 吐き気がしています。/I feel like vomiting.
- 偏頭痛がします。/I have a migraine.
- 耳鳴りがします。/My ears are ringing.
- アレルギーがあります。/I have allergies.
「~が痛い」という表現は他にもあります。『「痛い」の英語|4つある表現と28個の役立つフレーズ一覧』の記事のフレーズなども押さえておくとベターです。
また、下記が重要な症状の主な英単語となります。
- 発熱:fever
- かぜ:cold
- インフルエンザ:influenza, flu
- 咳:cough
- 鼻水:runny nose
- 発汗:sweat
- 傷:wound, injury
- 便秘:constipation
- 下痢:diarrhea
- しゃっくり:hiccup
- かゆみ:itch
- 吐き気:nausea
- 貧血:anemia
- めまい:dizziness
- 耳鳴り:ringing in the ear
- むくみ:puffiness
- 食中毒:food poisoning
- 偏頭痛:migraine
- 血便:bloody stool
- 鼻血:nasal bleeding
- 食欲不振:poor apatite
- 冷え:feeling cold
- 動悸:palpitation
- 高血圧:high blood pressure
- 低血圧:hypotension
- 喘息:asthma
- 息切れ:shortness of breath
- 蕁麻疹:nettle rash
- 不眠:insomnia
- 不整脈:irregular pulse
- 切り傷:cut
- 引っかき傷:scratch
- やけど:a scald
- ねんざ:sprain
- 刺し傷:puncture
- 骨折:fracture
- たんこぶ:bump
- 脱臼:dislocation
- 打撲:bruise
- 突き指:sprained finger
診断後に伝える!医師(内科医)が使う結果や薬の英語フレーズ
診断後に患者さんに診断結果や処方する薬の簡単な説明をすることがありますね。
ここでは、その時に使える約立つフレーズをご紹介します。
それぞれを見てみましょう。
病名や診断結果時に使えるフレーズ
- 何の問題もありません。:It seems that you have no trouble. ※「You have nothing to worry about.」など。
- 恐らく普通の風邪です。:You got just cold.
- もう少し詳しく調べる必要があります。:We need to check further in detail. ※「check」が「examine(イグザミン・検査する)」でもOKです。
薬を処方する際に使えるフレーズ
- 3日間分の抗生剤を処方しておきます。:I will prescribe some antibiotics for three days.
- 念のため、解熱剤も処方します。:For the time being, I will also prescribe some fever reducers. ※「解熱剤」は「antipyretic(s)」でもOKです。
- 咳がひどい場合は、咳止めも飲んで下さい。:Take a cough medicine if coughing gets worse.
「処方する」の英語は「prescribe(プリスクライブ)」となります。処方箋は「prescription(プリスクリプション)」となります。
また、薬の英語に関しては、『「薬」の英語|海外で通じる薬の種類や英語の違いをマスター!』もご参考下さい。
随時更新:内科の医療英語でストレスフリーに
ここでは、一般的な症状やその対応の英語フレーズをご紹介しました。
しかし、今現在ここに記載されていない、こういう症状の時、またこの場合の対応英語フレーズは?などありましたら、お気軽にお問い合わせください。
随時更新していきます。
下記にコメント欄があるので、ご活用ください。
しかし、今回は一般内科の英語限定でお願い致します。患者からの症状や質問、それに対応する医師が使う英語など。
これから患者さんとの英会話を通常業務のようにできると素晴らしいですね。ここでご紹介した様々な英語表現を参考にしてみて下さい。
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