ご了承ください(ご了承下さい)を英語ではどのように表現するのでしょうか?
「よろしくお願いします」と同じように日本独特の表現でもあるのですが、その意味を理解することで英語での表現をしやすくなります。
よろしくお願いしますについては、『英語で「よろしくお願いします」|6つの場面で使い分ける!』の記事をご参考下さい。
マイスキ英語でもいつも検索される英語表現の一つです。
「予めご了承ください」、「申し訳ございませんが、ご了承ください」などの表現は、ビジネスやメールでも欠かせないものですね。
これは英語でも同じです。
「ご了承ください」とはそもそもどんな意味?類語は?
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ビジネスで口頭表現やメールでも丁寧な言い方として多くの社会人が使っている「ご了承ください」。
その意味を知っていますか?
大きな意味として、「理解を得る」や「納得してもらう」という2つの目的があります。
「了承」とは、相手の事情に対して理解、納得、または受け入れるという意味があります。
相手から「理解を得る」ための「ご了承ください」を使う場面例
すでに発生した(事実)、またはこれから発生することに関して理解を得る場合に「ご了承ください」を使います。
下記がその例となります。
- こちらは禁煙地区のためご了承ください(ご遠慮ください)
- 当店では現金もみの支払いとなりますのでご了承ください。
次の「納得してもらう」でもそうですが、まだ発生していない場合は、「予め(あらかじめ)」を付けるのが一般的です。
相手に「納得してもらう」ための「ご了承ください」を使う場面例
ビジネス取引の場面でとても使う表現でもあるのですが、下記が例文となります。
- こちらのコースであれば不利益が発生する可能性がございますが、それは自己負担となります。予めご了承ください。
- 数に限りがございますので予めご了承ください。
わざとそういうことはしないのですが、どうしても発生した(発生する場合があるので)それは納得して受け入れて下さいというニュアンスです。
英語で表現するには「類語」を使うとわかりやすくなる?
では、この「ご了承ください」ですが、英語で表現するとどのような表現がいいのでしょうか?
それは、「理解して頂いて感謝する」、「理解して頂くようにお願いする」というのがベストです。
「理解して頂く」という類語を使うことで表現がしやすくなります。
「ご了承ください」を類語の日本語で置き換えると次のようになります。
- ご理解ください。 ※一番カジュアルな言い方です。
- ご理解ありがとうございます。 ※感謝の気持ちを表現しています。「ご理解いただけますと幸いです。」でもOKですね。
- ご理解お願い致します。※「ご理解ください」の丁寧な言い方です.。
カジュアル・ビジネスメールでの「ご了承ください」の英語表現一覧
さて、先ほど「ご了承ください」を表現するには「理解して頂く」という類語を使うといいと解説しました。
それを踏まえた上で、様々な「ご了承ください」の英語表現を見てみましょう!
カジュアルに使える「ご了承ください」
さて、ここではさほど丁寧ではないけど口頭でも簡単に使える「ご了承ください」を解説します。
「Thank you for your understanding.」
これが一番口頭などでも使われる表現です。
「Thank you for ~.」で「~をありがとう」と感謝の気持ちを表現しています。
メールの最後に使っても問題ありません。
カジュアルなトーンで言うと、「理解してくれてありがとう」という感じになりますね。
また、「Thank you very much for your understanding.」と「very much」を付けることで感謝の気持ちの大きさを表現してもOKです。
丁寧なビジネスメールなどで使える「ご了承ください」
「Thank you for your understanding.」を更に丁寧にした言い方はいくつかあります。
日本語で言うと下記のような感じです。
- ご了承くださいますようお願い申し上げます
- ご了承の程お願い申し上げます(ご理解の程よろしくお願い申し上げます)
このような表現をビジネスの口頭やメールでしたい場合は次の丁寧な言い方を使うようにしましょう。
「I appreciate your understanding.」
「thank」より「appreciate(アプリーシエイト)」が更に丁寧な言い方になります。
また、「thank」は人に対して感謝しているニュアンスに近いのですが、「appreciate」は人の行動などに感謝しているという時に使います。
『「感謝」の英語|ありがとうの3つの基本とメッセージ集』の記事も確認しておくと使い方がさらにわかりやすくなります。
「I would appreciate your understanding.」で「would」を付ける場合もありますが、仮定法の一つで、「もし理解して頂けますと感謝いたします(理解していただけますと大変嬉しく思います)」というニュアンスになります。
「We kindly ask for your understanding.」
「kindly ask for ~」は「どうか~をお願いします」という熟語として覚えておきましょう!
「I appreciate your understanding.」という表現ばかりメールで送るよりも、このような表現など交互に使うことで英語の幅が広がります。
「Please kindly understand this matter.」(この件についてどうかご理解ください)という表現もありますが、「We kindly ask for your understanding.」の方がさらに丁寧な言い方と捉えて下さい。
また、似たような表現で、「We will hope you understand this matter.」とお願いする英文もあります。
「予めご了承ください」の英語
「予めご了承ください」と、まだ発生していないけど、「事前にご理解ください」という場合は多いですよね。
「予め」には「beforehand」や「in advance」などの表現があるのですが、ビジネスメールなどで表現する場合は、「in advance」が使われます。
- Thank you for your understanding in advance.
- I appreciate your understanding in advance.
などでOKです。
しかし、この「in advance」は英語では必須ではないので、付けなくても問題ありません。
「予め」の英語については、『「予め」の英語|意味と3つの表現やビジネスでも使えるフレーズなど』の記事をご参照ください。
「申し訳ありませんが、ご了承ください」の英語
「申し訳ありませんが(ございませんが)、ご了承ください」という場合もありますよね。
申し訳ありませんが、だから「I’m sorry」や「Excuse me(us)」などと考えていませんか?
日本の文化は、「申し訳ないけど~」という場面が多いのですが、英語では不要です。これがポイントです。
なので、今まで解説した「Thank you for your understanding.」や「I appreciate your understanding.」などの表現のみで構いません。
これが日本語が英語に直訳できないところですが、謝るより、感謝する表現が英語としては適切な場合が多いということを留意しておきましょう!
しかし、実際に何か自分たちのせいで不具合があって、謝る場合は「I(We) apologize for ~.」という表現を頭に付けることはOKです。何もしていないのに謝るのは避けましょう!
その場合は、『「ごめんなさい」の英語|発音・カジュアルやビジネスでの11表現』の記事を参考にしてみて下さい。
「何卒ご了承ください」の英語
これは、「ご了承ください」の丁寧な言い方の「I appreciate your understanding.」で構いません。
「何卒、ご理解の程お願い致します」という意味です。
更に「感謝の程度」をアップして表現する場合は、「I greatly appreciate your understanding.」と「greatly(すごく)」という副詞を付けることで表現することができます。
「悪しからず(あしからず)ご了承ください」の英語
「悪気はないけどご理解ください」という意味合いになります。
これも、「申し訳ございませんが」という類義語で表現できます。
「I apologize for the inconvenience. But please kindly understand this matter.」などで表現できますが、基本的に悪いこと、失敗していない場合は謝るフレーズを使うことは避けましょう!
「~の可能性があることをご了承ください」の英語
予定の変更がある可能性がある場合、希望に添えない可能性がある場合に使うのがこの表現になります。
可能性がある場合は、「It might be ~」や「It could be ~」という副詞の表現が使えます。
「Please kindly note that it might be a change in the plan.」というような表現が使えます。
後ほど紹介しますが、「~に留意してください」という時に「Please kindly note that ~.」という表現が使えます。
または、「It might be a change in the future. But we would appreciate your kind understanding.」という英文でもOKです。
それと「Please kindly understand that it might be a change in the future.」でも同様です。
「数に限りがございますのでご了承ください」の英語
数に限りがございますが・・・という表現は販売店でのセール、また仲介での卸業など様々な業種で使えるの表現ですね。
その場合は、ご了承くださいの前に、「There are limited limited numbers.(There is a limit to what we have.など)」を付けるといいでしょう。
例文として、「There is a limit to what we can sell before Christmas. So please kindly understand in advance.」などです。
「ご留意ください(ご注意ください)」の英語
ご理解くださいと同じようなニュアンスになりますが、そのような場合は、「Kindly note that ~.」という表現が使えます。
「Please kindly note that we don’t have enough stock at this moment.(現時点で十分な在庫がないことをご了承ください(ご留意ください)」などの表現です。
note(ノート)は動詞で「留意する」、「注意する」という時に使える単語です。
まとめ:主語は「I」だけではない「ご了承ください」の英語
厳密ではないのですが、会社を代表している場合は、「We」という主語にすることがベターです。
「We really appreciate your understanding.」などになります。
日本語は主語を抜いて話すことが多いですが、英語では必須です。
今回の「ご了承ください」でも、日本語には主語がありません。よろしくお願いいたしますや了解しましたの英語でも同様ですね。
このポイントは押さえるようにしましょう。
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