英語の辞書をちゃんと活用できていますか?
または、自分にあった英語の辞書を探していますか?
英語学習で欠かせないのが辞書です。
多読する時に辞書を調べないという学習法もありますが、精読のように正しい英語の言葉の使い方を学んでいくためには辞書は欠かせません。
でも、意外と英語の辞書の使い方がわからない人や、きちんと活用できていない人が多いですよね。
あなたに合った英語の辞書を正しく使えば英語力は効率的に伸びていきます。
現時点のご自身の英語レベルに合わない辞書であれば、それだけで英語学習に苦痛を感じてしまいます。
よって今回は、効率的な英語の辞書の「使い方」や、あなたに最適な辞書の「選び方」をご紹介します。電子辞書と冊子の辞書の使い分け方や、辞書を使った単語学習方法もご紹介します。辞書を最大限に活用して、英語力アップに繋げてください。
目次
英語辞書はこれがおすすめ!サイト・アプリなどまとめ一覧
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付け焼刃の英語ではなく、しっかりした英語を学びたい人には英和辞典、和英辞典等の辞書は欠かせないツールです。
英語を習得した人は、100%と言っていいほど、辞書を持っています。
では、あなたにはどんな辞書が合うのでしょうか?
選び方、使い方、辞書を使った勉強法の詳しくは後述しますが、ここではすぐに選べて使える辞書の一覧を作りましたので、是非参考にしてみて下さい。
インターネットはアプリ(オンライン)や紙媒体の本の辞書を中心に2つに分けてご紹介します。
おすすめのインターネット・オンラインサイト(アプリ)の無料の英語辞書
最近はインターネット(オンライン)で検索すれば無料で英語の意味を調べることができます。
『おすすめ英語翻訳|音声なども使った無料で正確なアプリ・サイト7選』で解説しているように、次のような翻訳サイトもあり、すぐに和英・英和訳をしてくれて大変便利です。
- google 翻訳 アプリ:iphone(iOS)/android
- エキサイト翻訳 アプリ:iphone(iOS)/android
- Weblio翻訳 ※下記でご紹介する辞書のアプリと同様です。
などが代表的です。
PCでもスマホでもすぐに調べることができる翻訳サービスは役立ちます。それを辞書代わりとして使うのも一つの方法です。
また翻訳ではなく、辞書自体のサービスもあります。アプリがある無料オンライン辞書もあります。
など。
無料で使えるなら、それを使えばいいじゃないかと思うかもしれませんが、そこに落とし穴があります。
インターネット環境がマストで、オンラインのみでしか調べることができないということと、実は、無料の辞書は、販売されている辞書に比べ内容が薄いというデメリットがあるのが現実です。
これはアプリも同様です。
手軽さではオンライン翻訳や辞書(アプリなど)がいいのですが、精読する、語彙力をドンドン伸ばしていく!という意味では無料のインターネット(オンライン・無料アプリ)辞書はおすすめしていません。
おすすめの有料(本・電子・アプリ)の英語辞書
インターネット環境が無くても使えるのが、紙媒体やアプリの辞書です。
無料の辞書アプリもありますが、有料の辞書は、何度も編集を繰り返して英語学習者が効率的に英語を学習するためにはどのように伝えればよいかを試行錯誤して作られています。
一方、無料のオンライン辞書は意味や簡単な例文がわかればよい人向けに簡単に作られています。
要するに初級者向けですね。無料アプリもあくまで簡単に調べる場合のみとなります。
単語の簡単な意味だけ調べるのであれば無料の辞書でも事足りますが、ちゃんと英語を学ぼうと思ったら情報量としては全然足りません。
単語の微妙なニュアンスや、用例、文法など細かいことをきちんと把握するためには、有料の辞書(紙媒体・アプリ)を用意する必要があるので、おすすめしています。
初級者(小学・中学レベル)
- 「エースクラウン英和辞典」(三省堂) ※アプリ版はこちらになります。iphone、ipadのみです。
- 「ワードパル英和辞典」(小学館)
- 「ライトハウス英和辞典」(研究者)
中級者(高校生レベル)
- 「フェイバリット英和辞典」(東京書籍)
- 「Eゲイト英和辞典」(ベネッセコーポレーション)
上級者レベル(大学生・社会人)
- 「リーダーズ英和辞典」(ビッグローブ) ※アプリはアマゾンからダウンロードできます。
- 「ジーニアス英和大辞典」(ビッグローブ) ※このアプリも、アマゾンでダウンロードできます。
それぞれの英語の辞書の使い方
英語の辞書は、英和辞書、和英辞書だけでなく様々な種類の辞書があります。
それぞれの辞書の使い方をご紹介します。
英語の辞書|「英和辞書」編
英和辞書は英語学習で一番大切な辞書です。英文や単語の意味や用法を確認して英語を日本語で理解するために使う辞書です。
英和辞書からベストな意味を想像する
英文を読む時には、英和辞書で調べた単語をそのまま鵜呑みにするのではなく、でてきた意味をヒントに前後の内容からベストな意味を想像しましょう。
英文を読む時だけに英和辞書を使う人が多いかもしれませんが、日本語で書きたい文を英語に訳して英文を書く場合にもこの英和辞書は必須です。
英和辞書は英語表現、英作文の精度を上げる
和英辞書を使って、わからない単語を調べただけで英作文をすると英語と日本語が1つの意味でそれぞれ対応しているわけではなく、微妙なニュアンスや使い方の差があるため、ネイティブが読むとまったく意味がわからない英文になってしまいかねません。
そこで、調べて出てきた単語をさらに英和辞典で確認し、詳しい意味や用法など、あなたが伝えたいことがその単語で表現できるかを確認してから文章に使うよう心がけましょう。
英語の辞書|「和英辞書」編
和英辞書は日本語で言いたい言葉を英語では何と言うかを調べることができます。
英語学習をする上ではもちろん欠かせない辞書ですが、英和辞書のところでご説明したとおり、これだけに頼ってしまうと正しい英文に変換できないことがあるので、英和辞典や英英辞典と併せて使う必要があります。
英語の辞書|「英英辞書」編
英英辞書は、英語の単語を英語で説明している辞書です。国語辞典の英語版と考えるとイメージがしやすいです。
単語の正確なニュアンスや使い方がわかる
英英辞書は難しそうと感じて敬遠されがちですが、中級以上の英語学習者は英英辞典を1冊は持っていると便利です。単語の詳しいニュアンスや使い方は英語で確認すると正確に理解することができます。
英英辞書といっても、ネイティブ用の難しいものだけでなく英語学習者のための分かりやすい物が発売されています。「オックスフォード現代英英辞典」や「ロングマン現代英英辞典」
などが有名で、現地の語学学校などでも使用されています。
英英辞書の注意点
英語を学ぶためには全て英語の環境を整えるほうがよいと、英和辞書を使わず英英辞書だけを使用する学習法もあるようですが、英語初心者が知らない単語を英英辞書で確認することはおすすめしません。
直接的な意味ではなく、説明文になるのでなぞなぞを解いている気分になって、面倒になってしまいます。また、わかりにくい単語もでてきて時間がかかる上、心が折れてしまう原因になってしまいます。
時間的な効率性や、長期的に無理なく使うということを考えると、日本語の意味を知っている単語の詳しいニュアンスや使い方を調べる場合に使うことがオススメです。
知らない単語は、一度英和辞書で調べて意味を理解してから英英辞書で調べると意味がわかりやすく効率的です。
英語の辞書|類語辞典
英作文や日常会話などで同じ表現の繰り返しを避けたり、良い印象を与える英文を書くために必要なのが類語辞典(thesaurus)です。類語辞典で標準的なものは、「Concise Oxford Thesaurus」「Oxford American Writer’s Thesaurus」
また、初心者や類語辞典の入門レベルに最適なのが「Roget’s International Thesaurus」です。実用的な工夫が入っています。
英語の辞書|「ポケット辞書」編
英和辞書と和英辞書がセットになったコンパクトなポケット辞書があります。
小さい分、記載されている語彙数は少ないですが重要な単語はカバーされているので持ち歩くのには便利な辞書です。
持ち歩くのなら電子辞書のほうが軽いし、早く検索できるのでポケット辞書は必要ないと思うかもしれませんが、ポケット辞書は慣れると電子辞書よりも早く調べることができるようになります。
おすすめのポケット辞書は、
日常会話から専門用語、略語まで、収録項目数・英和8万5千、和英7万8千、合計16万3千。
英語を使う仕事をしている人でもかなりの部分が補える優れた小型辞書。語数が多いのに軽くて持ち運びにも便利です。
特に、リーディングなどでたくさん辞書を使う場合は、ポケット辞書が1冊あると便利です。
英語の辞書|「電子辞書」編
電子辞書は薄くて軽くて便利です。英和辞書、和英辞書だけでなく英英辞書もついている便利なものも増えています。
発音の音声がついていたり、実物の写真がついていてわかりやすいです。
また、国語辞典もついている場合は、英和辞書で調べても日本語の意味が詳しくわからなかった場合、さらに調べることができるのも電子辞書の良い点です。
英語の辞書|「オンラインの無料辞書」編
オンラインの無料辞書は無料で使えて便利です。インターネットで英文を読んでいる時には、調べたい単語をコピーして、検索窓にペーストすれば意味を調べることができるのでとても便利です。
オンラインの辞書は内容が薄いことも多いので、簡単な意味や用法を調べる場合のみに限定することをオススメします。
英語の辞書|「アプリ」編
今やスマホのアプリは隙間時間や効率的に勉強するのに欠かせないアイテムです。
これからご紹介する辞書でもアプリで展開しているのもあるので選んだ辞書にアプリがあるのか確認してみてましょう。
これも有料版をおおすすめしています。本格的に英語学習を始めるのであれば無料アプリでは役不足になります。その点は注意しましょう。
英語の辞書の選び方
辞書はそれぞれ特徴がありレベルや目的によって使える辞書が変わるため全ての学習者にオススメの辞書はありません。
あなた自身の目的とレベルにあった辞書を見つける必要があります。
ここでは、辞書を選ぶ時の「ポイント」や「目安の収録単語数」の例をいくつかご紹介します。
英語の辞書は目的やレベルごとに変える
まず、辞書を選ぶ際に確認したいのが、あなた自身の英語のレベルです。
上述でお伝えしている「おすすめの辞書」で紹介した辞書を更に詳しく解説しています。
「初級者向け」の辞書選び(小学生・中学生)
英和辞典の例で見ると、英語学習の初心者向けでは収録語数50,000語程度の
・「エースクラウン英和辞典」(三省堂)
収録項目英和51,000語。最重要語はイメージイラストや特別レイアウトで整理され、わかりやすく解説されている。
新課程教科書に掲載されている表現・用例が満載で学校推薦NO.1の学習英和辞書。
自分がいま覚えるべき単語がすぐにわかる「エースクラウン単語ランキング」も導入。
・「ワードパル英和辞典」(小学館)
50,000項目を収録。会話にすぐ使える「ひとこと」欄、応用力が確実につく「テスト」欄、同音・類音・句動詞などをまとめた「単語力」など、コラム類も充実。その特徴はコロケーションの見やすさです。
テスト欄で受験対応の辞書のような形式を取り、発音には仮名表示を併記。ページ数を減らし、利用者の負担を軽減するなど、初心者が使いやすいスタイルを取っている。
ただし、発行から10年以上経過して古さはあります。しかしながら、英語の再学習をしたい社会人、英語初心者には非常に有効な英和辞書。
・「ライトハウス英和辞典」(研究社)
収録語句約70,000語。新語・新語義、会話や作文に役立つ用例・成句を多数収録し、重要な名詞と動詞の結びつきを「コロケーション」欄にまとめて表示されている。
挿絵も多く見やすく、発音と例文も分かりやすい。「コーパスで学ぶコロケーション+1」では、日本人には思いつきにくい、頻度の高いコロケーション・フレーズが紹介されている。
「コミュニケーションの鍵——ポライトネス」では、相手との関係や状況に応じた適切な英語を使うためのヒントを豊富な用例とともに解説。
発音とリスニングの基礎が身につく「つづり字と発音解説」で付録だけど本格的なCD付で実例を収録。
「中級者向け」の辞書選び(高校生)
進学校の高校生や予備校生などの中級レベルのであれば60,000語前後収録されている
・「フェイバリット英和辞典」(東京書籍)
頻出単語が大きな赤字なので、学校の授業中や社会人の学習でも探している単語が見つけやすく、わかりやすく、使いやすく、英語表現が身につくように工夫した英和辞典。
例文提示、用法上の注意や語の文化的背景も詳しく解説し、単語を無為な暗記ではなく意味のある単語として学べます。
日常会話例も付録にまとめ、時事用語、コンピュータ用語、環境・福祉関連などの言語も充実しており、英語学習に必要十分な約6万2千項目が収録。
・「E ゲイト和英辞典」(ベネッセコーポレーション)
言葉の意味の核(コア)を明らかにし、言葉の意味を概念で把握できる英和辞書。
必要な単語にはイメージイラストをつけられています。コアを押さえることで、多義語のさまざまな意味展開もすっきり理解できる評判の高い辞書です。75,000語を収録、巻末に和英9,000語付。
などがあります。
「上級者向け」の辞書選び(大学生・社会人)
英語上級者は80,000語~100,000語収録されている研究社の「リーダーズ英和辞典」や大修館書店の「ジーニアス英和大辞典」がオススメです。
・リーダーズ英和辞典
新英和大辞典収録項目数28万(見出し語、派生語、準見出し、イディオムを含む)、現代英語の語彙・用法を的確に反映。読むための情報に的をしぼり、大辞典級の豊富な語彙をコンパクトに収録。
・ジーニアス英和大辞典
用例や語法解説は新聞・雑誌・百科事典などの膨大な生の英語データに基づき、的確で明快。豊富な写真・図版を多用し、地名・人名のほか生活語彙などの文化的情報も充実している。リーダーズはかなり多いく分厚いのでジーニアスの人気が高いです。
最高レベルの英語辞書
また、語彙量や解説量などが最高レベルの英和辞典は「新英和大辞典」「ランダムハウス英和大辞典」「ジーニアス英和大辞典(上記)」です。
これらの英語辞書が手元に1冊あると非常に心強いです。値段が高額のものは電子辞書で買うのもおすすめです。
英語の辞書は実際に手にとって分かりやすいものを選ぶ
特に電子辞書を選ぶ場合は収録語数が気になってしまう人も多いと思いますが、少ない場合はそれぞれの単語の解説が詳しいですし、ページの配置や解説方法などそれぞれの辞書ごとに特徴があります。
実際に辞書を手にとって中身を見て読みやすいものをいくつか選びましょう。選んだ辞書で、いくつか知っている単語を調べて比べてみましょう。その中で自分にとって分かりやすいものを選ぶとよいでしょう。
目的別|おすすめの英語の辞書紹介
英会話や生きた英作文を作成したい時に役立つ英語辞書
英会話や英作文が上達する英英辞典
生きた英文、英作文を作成したい時には、英英辞典を使って、実用的に単語や英文に触れていくことです。そして、書きたい英文内容の精度を高めたり、ピッタリな英語表現にするためには、英和辞典や和英辞典を併用することです。
初心者用としては、定義が分かりやすく説明も詳しい英語辞書は「オックスフォード現代英英辞典」「ロングマン現代英英辞典」です。
また、「Collins COBUILD Advanced Learner’s Dictionary(Collins コウビルド英英辞典)」は、単語についてこういう状況だったらこう言いますというように人に説明するような英文と例文が豊富で英作文力やスピーキング力が身につきます。
上級者向けには、語彙数が豊富な「Concise Oxford English Dictionary」があります。
英会話上達に役立つワンランク上の英和辞典
本気で英語を使いたい人に一番おすすめしたいのが「ロングマン英和辞典」です。
フルカラーで見やすく、情報量が豊富でも重要語は冒頭にあるので意味を把握しやすい。
図表等も充実しており、頻度の高い単語には記号が記され、様々な状況をシュミレートした実用的なコミュニケーションがわかります。
英語小説、洋書などを読むときに役立つ英語辞書
英語翻訳、通訳の現場ベースの英語辞書
英語の辞書は古くなると使えない!?
既に長い間辞書を持っている方には、辞書の買い替えをおススメしています。
英語の辞書の買い替え理由その1.「言葉や情報の鮮度が古くなる」
日々社会は変化していています。特にインターネットが普及してからはそのスピードが速くなっています。その変化とともに、使われる言葉も変化します。
例えば、ニュースで聞く「TTP」(環太平洋戦略的経済連携協定/ Trans-Pacific Partnership)ですが、2005年から始まった協定なのでそれ以前の辞書には存在していない言葉です。身近なところで言えば、SNSの「Facebook」なども古い辞書には存在していない言葉です。
このような言葉がたくさん存在しています。辞書が古くなればなるほど、掲載されていない言葉がたくさんでてきてしまうので、ある程度年月がたった古い辞書は買い変える必要があります。
英語の辞書の買い替え理由その2.「辞書は常に改良されている」
有料で販売されている辞書は、常に「より分かりやすく、伝わりやすい辞書」にするために更新されています。
単純な変化で言えば、カラー化されて見やすくなっていたりします。単語の意味の掲載方法も、わかりやすく重要なものが大きくなっていたりという工夫をしているものもあります。
10年、20年前の辞書をずっと使っている人は、本屋さんへ行って同じ辞書の新しいものを探してみてください。見やすさに驚くはずです。
時間の効率化や、効果的な英語学習を考えると、使いやすさの面から言っても辞書は新しいものに買い替えることをオススメします。
英語の辞書の買い替え理由その3.「レベルによって必要な辞書が変わる」
辞書自体の内容やスペックが変わるという辞書の変化だけでなく、あなた自身の英語力の変化も辞書を変えたほうがいい理由の1つです。
辞書は、それぞれ特徴があります。
難易度が高い単語は掲載されていないけれど、その分基本の単語の解説がしっかりしていて文法もとてもわかりやすく丁寧に解説されている辞書もありますし、高度な単語を含めて語彙数が多く簡単な文法説明は記載されていない辞書もあります。
それぞれ、初心者向けのものや、中、上級者向けとレベルや用途によって得意とする分野が辞書ごとに異なります。
小・中学生が、高度な辞書を使っても、効率的に学ぶことができないですし、難しい説明が多く、辞書の使用を諦めてしまうかもしれません。しかし、逆に上級者が簡単すぎるものを使えば、調べたい単語が掲載されていないので困ってしまうでしょう。
このように、レベルに応じて辞書を使い分ける必要があります。5年も学習を続けていくと、あなたの英語のレベルや学習の目的や、触れる英語の分野も少しずつ変化してくると思います。
その都度、状態にあわせた辞書に買い替えて、適切な辞書を使うことが大切です。
英語の辞書に記載されている情報を知る
ここでは、実際に英語の辞書を使う際に知ってた方が効率が上がる情報をご紹介します。
英語の辞書に記載されている「基本情報」
辞書にはどんな基本的な情報が記載されているのか確認してみましょう。
- 品詞/名詞、動詞、形容詞など、その単語の種類が書かれています。
- 発音/発音記号が記載されています。単語によってはアメリカ英語とイギリス英語で発音が違う物もあり確認することができます。また、電子辞書やアプリは、発音を音で確認することもできます。
- 区切り/ひとつの単語はいくつかの部分に分けることができます。その区切りのどの部分にアクセントをつけるが記載されています。
- 意味/言葉の日本語訳と、意味の説明が書かれています。
- 語形変化・活用/名詞の複数形、動詞の過去形や過去分詞形、形容詞の比較級・最上級などそれぞれの単語の変化形を確認することができます。
- 加算名詞・不可算名詞(名詞)/数えられる名詞と数えられない名詞の確認は辞書を見ればすぐにわかります。
- 語源/単語の語源も辞書で確認することができます。単語を覚える時に便利です。
- 用例/
どのような文で使われるか用例も記載されています。辞書のなかでも意外に重要なのが用例です。日本語訳を見るだけでは微妙なニュアンスがわからず、間違った使い方をしてしまうことがあります。用例を確認して、意味をしっかり理解することで正確な英語を使うことができます。 - 関連語/単語によっては、その単語の類義語などの関連した語句が記載されているものもあります。
その他にも、文法やその単語を使った熟語や慣用句の情報が記載されています。
英語の辞書で大切な「発音記号」
英語辞書を本で買った時のでデメリットもあります。
それは「発音記号」は読めても、実際の発音が聞けないという点です。
ある程度上級者になると、発音記号だけを見て実際の発音の音が分かるのですが、初級者は無理ですよね。
よって、その場合は実際に発音が聞ける電子辞書やアプリ、もしくは無料のインターネット(オンライン)の辞書でも音声を聞けるので、それらのツールの活用もおすすめしています。
因みに、日本人が不得意な発音記号があるので、『英単語・英語発音記号|日本人が不得意な記号の読み方25選』の記事を勉強の際に参考にしてみて下さい。
英語の辞書のその他の重要「記号」
辞書は少ないスペースで多くの情報を記載するために記号が多用されています。
辞書で一般的に見られる記号の意味を確認しましょう。
- Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ/文型(第1文型~第5文型まで)
- abbr. = abbreviated/省略形、短縮形
- adj. = adjective/形容詞
- adv. = adverb/副詞
- conj. = conjunction/間接詞
- n. = noun/名詞
- pl. = plural/複数形
- pp. = past participle/過去分詞
- pt. = past tense/過去形
- sb. = somebody/誰か
- sing. = singular/単数形
- sth. = something/何か
- C = countable noun/ 加算名詞(数えられる名詞)
- U = uncountable noun/ 不可算名詞(数えられない名詞)
- S = 主語
- V = 述語
- O = 目的語
- C = 補語
- M = 副詞的修飾語
- v.i. =. verb intensive = 自動詞
- v.t. = verb transitive = 他動詞
- 動 = 動詞
- 名 = 名詞
- 形 = 形容詞
- 前 = 前置詞
- 代 = 代名詞
- 副 = 副詞
- 接 = 接続詞
- 間 = 間投詞
最後のように日本語で記載されている場合もあります。
その他には、*(アスタリスク)など単語の前に記号がついている辞書もあります。単語の重要度に応じてこの記号がかわります。
アスタリスクの場合、数が多いものが基礎で重要な単語という意味です。
英語の辞書を使ったおすすめの勉強法・単語学習法
ここでは、冊子の辞書を使って、今すぐお手軽にできる単語学習法をご紹介します。
辞書で調べた時に、下線やチェックなどわかりやすい目印をつけます。次に同じ単語をひいたときには波線など2回目だとわかる目印をつけます。3回目も同様に印をつけて3回目は単語と意味を書きだし1日の終わりに3回目の単語だけ覚えます。
3回も調べたということは、良く出てくる単語でしかも意味が覚えられていないということなので、この方法だと重要が高い単語をたくさん効率的に覚えることができます。
または、『TOEIC満点者が教える!英単語の覚え方マスター法』の記事にあるように、単語の「点」だけではなく「線」で覚えるようにすると更に効率が上がります。
また、初心者には、『英語で日記は効果的!初心者でもすぐに書ける21つの基本例文』でも解説しているように、英語で日記を書く勉強法もおすすめしています。
上級者向け|英語の辞書でインプット力とアウトプット力を鍛えるおすすめの方法
英語には主に、インプットする能力=英語を聞き取る能力(リスニング力)とアウトプットする能力=英語で会話する能力がありますが、英語でコミュニケーションをはかるためには、この2つの能力が欠かせません。
この2つは車の両輪のようなもので、どちらが欠けても、スムーズなコミュニケーションをはかることができません。
そこで、英語上級者向けには、英英辞書を使ったインプット力とアウトプット力を同時に鍛える方法をお伝えします。
英語のDVDやCD、音声を用意する:無料
まずは英語のDVDやCD、音声を用意します。
おススメなのは日常生活でつかう会話表現が入っているホームドラマ、映画やスポーツでも自分が興味を持てるものでもOKです。
『英会話を無料でマスター!初心者も英語が上達する最短学習法』でご紹介してる無料サイトなども参考にしてみて下さい。
音声を流しながら、聞き取った文章を書き出す
上記で用意したDVD(もしくはCD、音声)を流しながら、聞き取った文章を書き出します。聞き取れない単語や文章は無視して構いません。
これを1日10分程度やってみてください。
つまり、ディクテーションという勉強法です。正しいやり方は、『英語のディクテーション|初心者にも効果が出る7つのコツ』を参考にして下さい。
書き出した文章の中で、意味が分からない単語を英英辞書で調べる
ここで英英辞書の出番です。書き取った文章を見て、意味が分からない単語があれば英英辞書で調べます。英語の上級者で本格的な英語回路の切り替えを行っていく上で、英和辞書は使いません。日本語というハシゴは外していきます。
ちなみに、英英辞書で調べた単語と文章はノートに書き留めておくことです。英英辞書で調べた文章は最初から完璧に理解している必要はありません。
書き出した文章をスマホやICレコーダーに吹き込み、ネイティブと自分の発音の違いを比べる
次に、書き出した文章を自分で読んで、スマホやICレコーダーに吹き込みます。そして、自分の発音とDVDやCD、音声からのネイティブの発音と比べてみます。
おそらく、自分とネイティブの発音が全然違うことに気づくはずです。ここで大事なのが、まずは自分の発音の悪さに気づくことです。
自分の発音を知ることが発音矯正の第一歩となり、このすり合わせでネイティブの発音やリズム感が身についていきます。
英語の発音を上達させるコツは、『英語の発音|初心者でもネイティブ並みに話せる発音矯正法』でも解説しています。
英英辞書で調べた単語とその説明文をスマホやICレコーダーに吹き込み、フラッシュバックさせる
仕上げは、英語で説明する力をつけます。なぜ、英語で説明する力が必要なのかというと、会話は基本的に「説明」を主体にしているからです。
例えば、日本語で「英英辞書って何ですか?」と聞かれたとすると、あなたは「英単語の意味を日本語ではなく、英語の文章で説明している辞書です」など自分なりの説明をするはずです。
なぜ、こうした答え方ができるのかというと、それはあなたにものごとを説明する力が備わっているからです。
例えば、「station」と言われた時に「a place where trains stop」などと英語で説明できる能力がなければ「英語をしゃべる能力」=「英語をアウトプットする能力」が身についているとは言えません。
そこでこの説明力を鍛えるために最適なのが英英辞書を活用する方法で、英英辞書で書き出した単語、英文をフラッシュバックさせることです。
フラッシュバック法とは『TOEIC満点者が教える!英単語の覚え方マスター法』で教えているように、英文から抜き取った単語(3語位)だけを見て、元の英文(ここでは単語を説明している英文)を復元させることです。それを単語から文章、文章から単語といった形で双方向にフラッシュバックさせます。
英英辞書によるフラッシュバックの手順
手順を簡単に説明すると、まず、ノートなどに書き取った単語と文章をスマホやICレコーダーに吹き込みます。
そして、単語を聞いただけで文章、または文章を聞いただけで単語がフラッシュバックされるようになるまでトレーニングを続けます。
このトレーニングを続けることによって、インプット力とアウトプット力を同時に鍛えながら、英会話に必要な説明力をしっかり身につけられるようになります。
英英辞書の説明文の単語がわからない場合
また、わからない単語を英英辞書で調べたとしても、その説明文の中にも知らない単語が出てくることが多々あります。その場合も、英和辞書を使わず、上級者はすでに英語を英語で捉える感覚が身についていますので、英英辞書を使い続けてみて下さい。
あなたの脳を英語回路に切り替えるためには、ある程度の脳に英語を染み込ませる熟成期間が必要なのです。
説明が書かれているおすすめ英英辞書
上記の中で、単語の意味をしっかり英語で説明してくれている英英辞書として、市販されている英英辞書はたいてい役に立ちます。
その中でもおススメなのは、「Collins CobuildのEnglish dictionary」(コリンズコウビルド英英辞典)です。
用例やその単語が使われる状況などを、説明体で解説してあります。単語の意味そのものに対する説明だけでなく、それをこんなふうに使えばこんな意味になるといった解説も加わっていて、インプット自体が文章力の訓練にもなります。
まとめ:英語の辞書はあなたの強力な武器になる!
英語学習で辞書は欠かせません。
あなた自身のレベルと目的にあった、新しい辞書を用意してきちんと活用することで英語の上達スピードがアップします。
時間がないと辞書などの学習方法やツールを見直す機会があまりないかもしれませんが、普段使う物なので、一度時間をかけて見直すとかなり有効に使え効率アップします。
是非、辞書の選び方、使い方を見直してみてください。
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