「consider」と「think」の違いが分かりますか?
特にビジネスの場面(口頭やメールなど)でよく使われる「consider」ですが、その派生語もとても大切です。
形容詞の「considerate」や「considerable」、名詞の「consideration」などもセットで覚えると英語の幅がドンドン広がります。
また、「consider」という単語だけ覚えても、その使い方を知らなければ何の意味もありません。
目次
「consider」の発音
※このページには広告が含まれています。
意味や使い方の前に大切なのが発音ですね。会話で相手に正しく通じなければ意味がありません。
「consider」の発音と発音記号は下記となります。
アクセントが後ろにあるのがポイントです。
また、過去形と過去分詞は規則変化動詞なので、「considered(コンシダード)」となります。
「consider」の意味と使い方・例文
主に目的語(~を)を動詞の後ろに必要とする他動詞として使われることが多いです。
自動詞と他動詞につていの詳しは、『自動詞と他動詞の違いと2つの正しい見分け方・両方使える動詞一覧』で解説しています。
それではそれぞれの意味や表現の仕方を見ていきましょう。
~をよく考える・熟考する
シッカリと「~を・~すること」を考える時に使います。
また、「~することを熟考する」という場合は、「consider」の後ろは動名詞(動詞ing)となり、「to do(to不定詞)」とはならないので注意が必要です。
下記がその例文です。
- I considered the matter for a long time.(その事項について長い間、シッカリと考えました)
- Consider it!(ちゃんと考えて!) ※適当に答えを出す相手に対して、少し強い口調での命令文となります。
- I don’t think he considered saying such a thing.(彼はそんなことを言うことを深く考えなかったと思います)
など。「I’m considering it.(今、ちゃんと考えています)」と進行形で表現する場合もあります。
~だと思う・~とみなす
初心者の方でも知っている「think」よりも、「シッカリ考えた上でそう思う」、または、「~とみなす」という場合に使います。
「consider A B/consider A as B/consider A to be B」のどの形でも同じ意味で使われることが多いです。
下記がその例文です。
- I consider it very convenient.(それはとても便利だと思います)
- He is considered as a great actor.(彼は素晴らしい俳優だと思われています) ※「~だとみなされている」という訳でも同じです。受け身の形ですね。
- I consider that it was a wrong idea to do so.(そうしたこと悪い考えだったと思います) ※「consider that構文」の形です。
など。
因みに、『「思う」の英語|thinkばかり使わない!12種類の使い分けや表現例』の記事で、「concern」などの別の動詞も紹介しています。
~を検討する・要検討(略語)
ビジネスメールや打合せで「~を検討して頂けますか?」などお願いする場合にも使います。
下記がその例文です。
- Would you please consider our proposal?(我々の提案をご検討頂けますでしょうか?) ※「Please consider ~.」よりも更に丁寧な言い方です。
- We consider if the plan A will work.(プランAが上手くいくのかシッカリと検討します) ※「consider if ~(~がどうか熟考する)」という場合にも使います。
など。
『「検討する」の英語|ビジネスで使える8つの単語・熟語の使い分けと例文』の記事で他の表現も確認してみましょう。
また、ビジネスメールなどで「TBC」という略語を使うことがあります。
これは、「to be considered」の略で、「要検討」という意味になります。特にビジネスパーソンは知っておくと便利です。
よく使う!「consider」の派生語の意味と例文
「consider」の意味や使い方は何となく把握できたかと思いますが、実はこの派生語が色んな品詞で、日常会話やビジネスでよく使われています。
「consider」だけの使い方以外も押さえておくと様々な場面で役立ちます。
動詞:reconsider
「re」を頭に付けることで、「再考する」という場合に使うことができます。
「consider again(再び熟考する)」よりも「reconsider(リコンシダー)」の方がフォーマルでビジネスで使われます。
下記がその例文です。
- We had to reconsider our decision.(決定を再考しなくてはいけませんでした)
- The implementation of the machine will be reconsidered.(その機会の導入は再考される予定です)
など。
名詞:consideration
「検討・考慮・熟慮・シッカリ考えること」を、名詞の「considertion(コンシダレーション)」で表現できます。
下記がその例文です。
- We’ll take into consideration.(それを検討します) ※「take ~ into consideration」は「consdier ~」と同じ意味です。
- Thank you very much for your consideration.(ご検討頂きまして誠にありがとうございます) ※「あなたの思いやりに感謝します」という場合にも使う表現です。『5つの「思いやり」の英語|対義語も同時に覚えると効率的!』の記事も参考にしてみて下さい。
など。
前置詞と接続詞:considering
現在分詞(ing)にすることで、「~~にしては(~の割りには)」という場合の前置詞、また「~を考慮すれば(考えれば)」という場合の接続詞として使えます。
どちらの品詞の場合でも、「considering」を文頭に置くこともあります。
下記がその例文です。
- 前置詞・・・He looks very young considering his age.(彼の歳にしてははとても若く見えます) ※同じ意味の「for his age」と前置詞の「for」に置き換えることもできます。「for」がカジュアルな表現です。
- 接続詞・・・Considering that she is too lazy, we’d rather ask him to do us a favor.(彼女が怠けすぎることを考えると、むしろ彼にお願いしましょう) ※「Considering it, ~」、「Considering what happened, ~」など色んな形で使えます。
など。
『英語の前置詞一覧|全部で78個ある前置詞の解説と使い方』と『英語の接続詞一覧|42種類ある接続詞の簡単解説と使い方』の記事も参考にしてみて下さい。
形容詞と副詞:considerate/considerately
それぞれの発音と意味は下記となります。
- 形容詞・・・considerate(コンシダリット):思いやりがある
- 副詞・・・considerately(コンシダリットリー):思いやりを持って、思慮深く
下記がその例文です。
- considerate・・・He is always considerate of others.(彼はいつも他人に思いやりがあります) ※「considerate of ~」の形です。
- considerately・・・She takes care of it considerately.(彼女はそれを思いやりを持って扱いました)
など。
形容詞と副詞:considerable/considerably
同じ「consider」から派生していますが、先ほどの「considerate/considerately」とは意味が違うので、その点は注意しましょう。
それぞれの発音と意味は下記となります。
- 形容詞・・・considerable(コンシダラブル):相当な ※金額やサイズなど、「かなりの~」という場合に使えます。
- 副詞・・・considerably(コンシダラブリー):相当、かなり、ずいぶんく
下記がその例文です。
- considerable・・・I spent a considerable amount of time reading the book.(その本を読むのに相当な時間を費やしました) ※「a considerable amount of money(かなりのお金)」などという表現も使います。
- considerably・・・The sales increased considerably.(売り上げがかなり伸びました)
など。
まとめ:「consider」だけ覚えない!
いかがでしたでしょうか?
後半は「consider」の関連英語になりましたが、色んな場面で使えますね。
今回のように1つの単語だけを覚えるのではなく、その派生語などにも触れることで英語の基礎が付いてきます。
また、上述で紹介した別記事の中で説明していますが、「consider」と「think」や「concern」などの単語との違いも把握しておくといいでしょう。
是非、この機会にドンドン英語力を高めていきましょう!