お子さんが小学生で、英語の勉強で悩んでいる親御さんはとても多いです。
2020年に学習指導要領が変わり、小学3年生以上は英語の授業が必修です。
さらに、中学生、高校生では、英語で英語の授業となるので、ますます早い時期からの英語の勉強が重要になります。
しかし、急に英語が必須科目になるといわれても、「なにから始めたらいいかわからない」というご家庭も多いですよね。
英会話スクールや通信教育のように、お金をかけて学ばせることもできないという場合もあるでしょう。
また、私の経験上、親御さんもお子さんと一緒に英語の勉強に取り組むことで、お子さんはさらに英語習得への意欲が出てくるようです。
勉強をさせる、ということではなく、この機会に一緒に英語マスターを目指しましょう!
小学校就学前の幼稚園・保育園児をお持ちの方は、『幼児・子供向け英語の勉強法3選|おすすめ動画・教材・アプリ活用法など』の記事をご参考下さい。
目次
2020年から小学校で英語が必修化
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まずは、2020年からの小学校の英語教育改革の基本的な内容を確認しましょう。
大きなポイントは次の2つです。
- 3年生から英語授業が始まる
- 5年生から英語が正式科目になり成績がつく
この2つの点について、もう少し詳しく見ていきましょう。
その1.小学3年生から英語が必須授業に!
1つ目の重要なポイントは、小学3年生から英語の授業が必須となるという点です。
以前は、小学5年生から、外国語活動という科目で英語の授業が行われてきました。
2020年からは、この外国語活動が、3年生、4年生で導入されます。要するに前倒しという形です。
年間の授業時間は35時間で、週1~2時間程度の頻度で英語の授業が行われることになります。
ただし、外国語活動は、英語体験的な位置づけです。
アルファベットや、数の数え方、色、天気、曜日などを、カードやクイズなどを使ったりして楽しみながら、学びます。
体験や導入的要素が強い外国語活動の科目は、国語や算数などの授業とは違い成績はつきません。
その2.小学5年生からは英語が正式科教科に!成績がつく
2つ目の重要なポイントは、小学5年生から英語が正式教科になるという点です。
5年生、6年生は、これまで「外国語活動」でした。
体験的要素が強いものでしたが、2020年からは「英語」という正式教科になります。
英語の授業は、国語や算数、理科、社会などと同様正式教科になり、通知表に成績がつけられます。
時間数も年間35時間から、70時間とこれまでの倍になります。
5年生、6年生の2年間で学ぶ単語数は600~700語。
これまで、中学生1年生の単語数が1200語程度だったので、その半分以上を小学生のうちに学ぶことになります。
『英語の単語一覧|初心者に必要な中学英単語1128個とアプリや覚え方』の記事にもあるので参考にしてみて下さい。
また、これまで学校教育で重視されていた「読み」や「書き」に加え、新学習要領では「聞く」と「話す」も重視されます。
遊びを英語にすることで小学生には効果的な学習になる!
2020年から、英語の学習が必須ということをご説明してきました。
でも、「何から始めたらいい分からない(どの英語勉強がいいのか分からない)」というのが多くの親御さんの本音ですよね。
小学生の英語学習のポイントは、「遊びを英語にする」ことです。
遊びに英語を取り入れることで、毎日自然に英語に触れることができます。
そうすることで、ネイティブの子供たちが学ぶように、自然に英語を身に着けることができます。
特に低学年では、アルファベットや単語のドリルを勉強するよりも、英語のおもちゃで遊んだり、英語の絵本を読んだり、楽しく学ぶことが大切です。お子さんが楽しいと感じたら、自然に自分から英語を聞いたり、話したりするようになります。
逆に、無理に勉強させてしまうと、苦手意識がついてしまい、英語を自分から避けてしまうということになりかねません。
まずは、「楽しい」ということと、お子さんの「興味」を大切にしてあげましょう。
小学生におすすめ!4つの英語の勉強方法
小学生が自宅で英語を勉強するなら、特に下記の4つの勉強方法がおすすめです。
- 絵本の読み聞かせ
- 英語のアニメや動画を観る
- 英語の歌を聞く・歌う
- スマホアプリで学ぶ
どれも、遊びながら無理なく、英語にたくさん触れられる方法です。
しかも、英会話教室や教材に比べてお金がほとんどかからないので、気軽に取り入れることができます。
それぞれの勉強方法について、詳しくみていきましょう。
勉強法その1:絵本の読み聞かせ
小学生の英語学習で、ぜひ取り入れたいのが絵本の読み聞かせです。
日本語を学ぶときに絵本の読み聞かせが効果的であるように、英語学習でも絵本の読み聞かせはとても効果的です。
絵本は、絵のイメージやストーリーとーセットで触れるので、記憶に残りやすくなります。
『英語の音読|5つのやり方とコツ・おおすすめ教材や無料アプリなど』で解説しているように、英語学習では音読や多読がとても効果があります。
英語の勉強をはじめたばかりの小学生の場合、一人で音読をするのは難しいので、まずは親御さんが絵本を読んであげましょう。
でも、読めない!という親御さんも多いはずです。その点は後述します。
本を読むことで、たくさんの文章に触れられることはもちろんですが、耳で英語をたくさん聞くのでリスニングの学習にもなります。
ただ、読み聞かせをするだけでもOKですが、余裕があればお子さんと一緒に読んだり、日本語でもいいのでストーリーや感想を話してイメージを膨らませていくと、さらに効果的に学習ができます。
1ページ1語の簡単なものからの読み聞かせでOK
「英語の絵本を読むのは難しい」と感じる親御さんも多いでしょう。
最初は、1ページに1語や、1文くらいの簡単なものからでOKです。
お子さんと一緒に、英語を学んでいく感覚で始めましょう。
英語の発音が上手い下手は関係なく、先ず英語に興味を持ってもらうのが目的でもあります。
少し文字の量が多くなってきて、難しくなったり、ネイティブの音声を聞かせたかったりする場合は、CD付の絵本も販売されています。
また、Amazonでは、Audible(オーディブル)という、朗読した音声が聞けるサービスも活用できます
ただし、初めは、音声を流すより、ご両親の生の声のほうが、お子さんも興味を持ちやすいので、できれば実際に読んであげるのがおすすめです。
絵本選びで迷ったら「Oxford Reading Tree」がおすすめ
英語の絵本選びで迷ったら、「Oxford Reading Tree(ORT)シリーズ」がおすすめです。
ORTは、イギリスのオックスフォード大学が出していて、イギリスの多くの小学校でも実際に使われています。
ストーリーは全部で280話。
レベルは10段階あり、レベルごとに使われる単語や、文の長さ、文法などが、きちんと分けられていて、レベルごとの絵本を選びやすいです。
学習用絵本なので、正しい英語が使われているという点もおすすめのポイントです。
ただし、イギリスの絵本なので、語彙がイギリス英語になります。
『イギリス英語とアメリカ英語|文法・発音・単語など4つの違い』にあるように、イギリス英語とアメリカ英語では、多少違いがあるので、その点は少し注意が必要です。
アメリカ英語の絵本も取り入れるなど、バランスよく絵本選びをしましょう。
勉強法その2:英語のアニメや動画を観る
アニメや子供向動画は、子供たちが勉強感覚無しで楽しく英語が学べる教材です。
子供たちが遊び感覚で、大量に英語を浴びることができるので、とってもおすすめです。
絵本とは違い、読み聞かせの必要がないので、英語が苦手な親御さんや、一緒について学習できる余裕があまりない親御も、気軽に始められますよね。
動画はお子さんが一度はまりだすと、どんどん観るようになって、黙っていても英語を吸収していきます。
英語の動画は小学生には難しくない?
「全て英語の動画やアニメを観るのって、小学生の子供さんには難しいのでは?」と考える親御さんも多いでしょう。
アニメなどの動画は、言葉以外のジェスチャーや表情、BGMなど、文字以外の情報から読み取れる部分も多く、言葉がわからなくてもなんとなくストーリーが理解できます。
私自身も、英語がほとんどできなかったころに、英語の学習の一環で、英語で映画を見たのですが、意外にストーリーは理解できて楽しめていました。
特に、低学年のお子さんたちなんかは、日本語も発達中で頭がやわらかく、言語以外の情報から読み取る力が強いので、大人よりも早く吸収して英語の動画に慣れていきます。
また、大人のように耳が日本語に慣れきっていないので、ナチュラルな発音を覚えることができて、きれいな英語を話すことができるようになります。
そういった面から考えても、動画を使った学習はできるだけ早い段階から始めるのがおすすめです。
「YouTube」や「Netflix」を活用しよう
以前は、英語の動画で勉強するとなると、DVDをたくさん購入したり、借りたりでたくさんお金がかかりました。
最近は、DVDだけでなく、YouTubeなどお金をかけずに観られる動画配信サイトでも、高品質の子供向け動画がたくさんあります。
また、Netflix(ネットフリックス)などの動画配信サービスも、月額1000円程度で英語動画が見放題です。
英語圏の子供向けアニメがおすすめ
小学生の英語学習に使うなら、英語圏の子供向け学習動画や、アニメがおすすめです。
語学と一緒に、英語圏の文化も一緒に学べます。
ただし、お子さんが日本のアニメに興味がある場合は、英語版があればそれでもOKです。
苦手に感じるものを無理やり見せるより、楽しくみられるものを入口として選んだ方が、楽しく英語を学べます。
日常的な話題を選ぼう
ストーリーはとしては、日常的な話題が多いものがおすすめです。
歴史や科学、戦闘ものなどは、日常使わない単語が多くでてきます。
英語学習の入口としては、少し難しくなってしまいますし、覚える英語も偏ってしまいます。
例えば、ジブリ作品なら「千と千尋の神隠し」などよりも、「魔女の宅急便」のほうが日常的なシーンが多くおすすめです。
作品の選び方は『英語リスニング|映画・海外ドラマが字幕なしで分かる!2つの勉強法』でさらに詳しく解説しています。
勉強法その3.英語の歌を聞く・歌う
英語の歌も小学生の英語の学習におすすめです。
ただ長い文章を覚えるのは難しいのに、歌の歌詞だと覚えられてしまいますよね。
英語でも同じで、リズムや音階にのせると簡単にたくさん英語が覚えられます。
特に、小学生のお子さんだと、親御さんと一緒に楽しみながら歌っているうちにどんどん覚えていきます。
遊んでいるときやドライブなどのBGMで繰り返し流していただけで、いつのまにか覚えていたっていうお子さんも多いようです。
聞くだけでなく、実際に歌った方が覚えやすくなります。
手遊びや、ダンスなども交えて、五感を刺激するとさらに、英語の吸収を早められます。
YouTubeには英語の童謡がたくさんあり、専門チャンネルもあるくらいです。
日本人に聞き覚えがある英語の童謡をまとめた動画などもあるので、そんなのを活用してみると、親御さんも一緒に歌えて楽しく勉強ができるでしょう。
ゆめある英語童謡メドレー【全20曲 22分】
https://youtu.be/IjeLxuyJjec
勉強法その4.スマホアプリで学ぶ(タブレット)
すき間時間を有効に活用するために、おすすめなのがスマホアプリ(タブレットなども)を使った英語の勉強です。
ゲーム感覚で、短時間で学べるものも多く、小学生にもおすすめです。親御さんももちろん学習ツールの一つとして使えます。
ただ、英語を学べるスマホアプリはたくさんあるのですが、漢字が多く使われている大人向けのアプリも多いです。
そこで、ここでは小学生でも使えるおすすめスマホアプリを3つご紹介します。
おすすめアプリその1.「きいて!さわって!ABC英語が身につく!」
小学校低学年のお子さんや、英語を学び始めたばかりのお子さんにおすすすめのアプリです。
カードあわせやなど絵を使ったクイズが多く、ゲームを楽しみながら英語を学ぶことができます。
ネイティブの音声を使っているので、正しい発音を学ばせたいという方にもおすすめです。
下記からダウンロードできます。
おすすめアプリその2.「リトルフォックス」
英語の童話アニメや、童謡が無料で視聴できるアプリです。
毎日新しいストーリーが更新されます。
さらに、有料コンテンツを含めると約6,500作品。歴史や科学などが学べる童話など豊富なコンテンツが用意されています。
下記でダウンロードできます。
おすすめアプリその3.「Timmy’s Learning New Skills」
テレビアニメの人気キャラクター、ひつじのティミーが出てくるアプリです。
日常生活で使う英単語を、画面をタッチするだけの簡単クイズで覚えることができます
全て英語なので、感覚的に英語を覚えていけるのもおすすめポイントです。
下記からダウンロードできます。
無料で学べる!小学生の英語勉強におすすめの「YouTube」チャンネル
アニメや歌でYouTubeがおすすめとご紹介しましたが、最近は本当にクオリティーが高いものが多いです。
良いチャンネルがたくさんあるのですが、その中でもおすすめを5つ紹介します。
おすすめチャンネルその1.「Cocomelon」
英語圏の子供たちも学ぶ知育チャンネルです。アルファベットや、色、数字などを歌に合わせて学びます。
なんと、登録者は5000万人以上、幼稚園児が出てくるCGアニメがかわいくて、字幕付きのゆっくりな音楽なので親御さんも一緒に歌えます。
おすすめチャンネルその2.「Sesame Street」
言わずと知れた、アメリカの幼児教育番組「セサミストリート」です。
歌など公式チャンネルがあり、1時間程度のフルバージョンもあります。歌などもあり日本の「おかあさんといっしょ」の感覚で観ることができます。
おすすめチャンネルその3.「ELF Kids Videos」
英語のリズムに乗せて、単語やフレーズ、簡単な文法を学べるチャンネルです。
初歩的なフレーズだけでなく、少し難易度が高めのものもあるので、低学年から高学年まで幅広く学べます。
おすすめチャンネルその4.「Snoopy」
スヌーピーがでてくる「ピーナッツ」のアニメが見られるチャンネルです。
スヌーピーやウッドペッカーなど言葉をしゃべらないキャラクターもいて、会話無しのシーンもあります。数分程度の短い動画も多く、急に英語がたくさん流れると、苦手意識がついてしまいそうなお子さんにおすすめです。
おすすめのチャンネルその5.「Tayo the Little Bus」
バスが出てくる韓国アニメの英語版チャンネルです。
機関車トーマスのバス版みたいな感じでしょうか。おもちゃを工作している動画なんかもあります。乗り物が好きな男の子に大人気です。韓国のアニメですが、ネイティブが発音している音声なので英語学習に使えます。
まとめ:小学生の英語の勉強は「遊び」がポイント!
お金をかけずに自宅で英語を学ぶ方法はたくさんあります。
特に小学生は、絵本の読み聞かせや、動画、歌など遊びに英語を取り入れると、週1回英会話スクールに通うよりも効果が出ることもあります。
ただしこれらの方法は、すぐに効果がでるものではないので、気長に続けることが大切です。
単語や文法を直接学ぶ場合に比べてすぐには効果がでませんが、英語の基礎力がしっかりつくため理解し出してから、話しだしてからがとても強くなる学習法です。
小学生の時間がかけられる時だからこそ、じっくりたくさん英語のシャワーをあびさせて、英語が得意なお子さんに育てましょう。
また、忘れてはいけないのが、ただ教材を与えて後は子供次第!としないことです。
親御さんも一緒に英語に触れることを忘れないようにしましょう!
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