
あなたは自分の英語の発音をネイティブのようにかっこよくしたいと思っていますか?
でも、いつまでたっても、「日本語訛り(なまり)」のままで、でもその解決方法が分からない・・・
海外に留学や滞在などしなくても、英語の発音がネイティブ並みにきれいな日本人の方は沢山います。
では、何が違うのか?
そこには、日本人の発音とネイティブの発音の決定的な違いが存在するのです。
目次:
0.「日本人訛りの英語の発音」とは?ネイティブとの違いは1つだけ
1.日本語訛りの英語発音を矯正|「リンキング」編
1-1.英語の発音に欠かせない「リンキング(リエゾン)」とは?
1-2.「リンキング(リエゾン)」の具体的な発音練習方法
2.日本語訛りの英語発音を矯正|「リダクション編」
2-1.意外と知らない英語発音の「リダクション」とは?
2-2.「リダクション」の具体的な発音練習方法
3.日本語訛りの英語発音を矯正|「アクセント」編
3-1.英語のリズムを生み出す「アクセント」とは?
3-2.「アクセント」の具体的な発音練習方法
0.「日本人訛りの英語の発音」とは?ネイティブとの違いは1つだけ

「日本語訛り」の英語とはそもそもどういう発音の仕方なのでしょうか?
それは、「リズム」(イントネーション)です。
- 英語:英語の発音に抑揚があるリズム
- 日本語:一遍調子の、のペーっとしたリズム
次の画像にあるように、上が英語、下が日本語だとお考え下さい。
これが決定的に違う一番大きな特徴の発音なのです。
私もそうなのですが、英語を習得した方やネイティブは、日本人訛りの英語は本当に聞きにくいのです。
英語はリズムで話す言語であり、日本語の一遍調子(フラット)の音は、英語として耳に入ってこないのです。
でも、日本人はこのフラットな英語の音に慣れているため、日本人同士でグループで話す英会話スクールなどでの日本人の英語は聞き取れるが、ネイティブの英語が聞き取れない現象が起きるのです。
では、どこからそのリズムの違いが生まれているのでしょうか?
そこには、3つの大きな要因があり、これらを順に矯正していく必要があるのです。
次から、その3つの要因と具体的な練習方法を見ていきましょう。
1.日本語訛りの英語発音を矯正|「リンキング」編
まず、日本語訛りの英語発音を解消するのに、最初に取り組んでほしいのが、リンキング(リエゾン)です。
1-1.英語の発音に欠かせない「リンキング(リエゾン)」とは?
「リンキング(リエゾン)」は何なのでしょうか?
簡単に説明すると、「音と音のつながり」です。
日本人は全ての音を、ぶつ切りのように発音するのが特徴的です。
どのようなものなかの?
下記がその例です。カタカナで日本人の発音を表現しています。
- 英語:When I woke up, it was already nine o’clock.
- 日本語発音:ウェン・アイ・ウォーク・アップ、イット・ワズ・オーレディー・ナイン・オクロック
一方、ネイティブの発音がどうなるかをカタカナで表現してみます。赤字の部分に注意してみて下さい。
- 英語:When I woke up, it was already nine o’clock.
- ネイティブ発音:ウェナイ・ウォーカップ、イット・ワゾーレディー・ナイノクロック
要するに、2つの音がつながり、そしてあたかも一つの単語のように発音しているのです。
日本語訛りの発音で「9個」、ネイティブ発音で「5個」のみの単語を発音している感覚です。約半分ですね。
この大きな違いが、英語のリズムに影響して、日本語訛りの発音を加速させているのです。
日本人にも馴染みのある「Thank you(サンキュー)」ですが、実はこれもリンキングの1つであり、既に多くの日本人の方が自然と実践しているのですが、英文の中でそれが出来ていないだけなのです。
1-2.「リンキング(リエゾン)」の具体的な発音練習方法
まず最初に、英会話の中で特に多い「N」の発音とその次の音のリンキング(リエゾン)について、見てみましょう。
英語の発音自体、舌の位置が重要になります。これは他の発音でも同様です。
『ちゃんと通じる!英語の発音が一気に上手くなる意外な5つの音』の記事でも書いているように、日本人は「N」の発音を「ん」という舌の位置で発音しており、これがりキングが出来ない理由の一つになっています。
先ほどの例文「When I woke up, it was already nine o’clock.」にも、赤い字の部分の2か所の「N」の発音の部分で、リンキング(りえぞん)が起こっています。
例文の「Nine」と同じように、数字の「One」すらも、多くの日本人が正しく発音していないのです。
- 日本語の「ん」の音・・・舌がどこにも付いていない音
- 英語の「N」の音・・・舌の先が「上の前歯の付け根」についている音
先ずはこの舌の位置を意識するようにしましょう。
もちろん、その他にもリンキング(リエゾン)は無数に存在しているので、下記の問題例文でどこの音が重なってネイティブが発音しているのか、トライしてみましょう!
問題例文:どの音がリンキングしているでしょうか?
- The staff is cleaning the bed.
- The man is drinking some water.
- One of the men is wearing a hat.
- He is picking up a piece of paper from the floor.
- They are standing in line in front of the fitting room.
答え:赤字の部分が正解です。
- The staff is cleaning the bed.
- The man is drinking some water.
- One of the men is wearing a hat.
- He is picking up a piece of paper from the floor. ※3つの単語がリンキングしていますね。
- They are standing in line in front of the fitting room.
それぞれの実際のネイティブの音声を聞いてみましょう!
ここでご紹介した英文だけでもいいので、実際に自分でリンキングを意識して発音してみて、それを「ボイスレコーダー(無料アプリなど)」で録音して聞いて、比較してみましょう!
先ずは、1つのリンキングから、徐々に英文全てにあるリンキングをトライしてみて下さい。そのコツがすぐにつかめるはずです。
2.日本語訛りの英語発音を矯正|「リダクション編」
リンキング(リエゾン)と同じような、ネイティブの発音の特徴に「リダクション」というのがあります。
2-1.意外と知らない英語発音の「リダクション」とは?
先ほども、英語の発音には舌の位置が大切なのは解説しましたが、この「リダクション」にも大きく影響します。
日本人の英語の特徴は、ぶつ切りで、全ての単語を「一つずつはっきりと発音」しようとしますが、一方、ネイティブの発音には「リダクション」と言って、「音が落ちる(なくなる)」ものが多いのです。
例えば、次の英語をどう発音していますか?
- 英語:Good night
- 発音:グッ・ナイ
これが、リダクションです。「good」の「d」の音が落ちていますね。「t」もほとんど発音しません。
先ほどもお伝えした「Thank you」のように、日本人は既に英語の特徴的な、リンキング(リエゾン)とリダクションを実践しているのですが、どうしても英語を話す時となると、その発音が出来ていないのです。
要するに、ここでは、「Good」の「d」と「night」の「n」の舌の位置が同じなため、前の音(d)を発音していないのです。
また、「night」の「t」は文の最後にあり、舌をその位置に置いているだけで、ほとんど発音しません。それでもネイティブの発音と同じで通じるのです。
2-2.「リダクション」の具体的な発音練習方法
このように、英語では発音を発音記号のようにハッキリと発音しない場面が多くあります。
ここでは、英会話でも使える「リダクション」の発音をいくつかピックアップしましたので、カタカナの部分をそのまま発音する癖をつけていきましょう!
- Good morning → グッ・モーニン ※「d」と「g」を発音しない
- sit down → シッ・ダウン ※「t」を発音しない
- twenty → トゥエ二ー ※「t」を発音しない
- want to → ウォントゥー ※「want」の「t」を発音しない
- like him → ライキム ※「h」を発音しない
- extactly → イグザクリー ※「t」を発音しない
- a lot of → ア・ララ ※「f」を発音しない
- shut it down → シャリッ(シャティ)・ダウン ※「shut it」がリンキングで、「it」の「t」を発音しないリダクションのミックス
3.日本語訛りの英語発音を矯正|「アクセント」編
「リンキング(リエゾン)」と「リダクション」は、2~3語の英単語の中での英語の発音で、リズムを作る方法でしたが、ここでは、一英文を通して日本語訛りの発音を矯正する方法をご紹介します。
3-1.英語のリズムを生み出す「アクセント」とは?
「アクセント」という言葉は聞いたことがありますね。
一英文の中で強調して強く発音するおところを、アクセントといいます。「ストレス」とも表現します。
下記のように、英語のリズムと日本語の違いを、冒頭でお伝えしました。
- 英語:英語の発音に抑揚があるリズム
- 日本語:一遍調子の、のペーっとしたリズム
日本語訛りの一遍調子のリズムを、英語のリズムに変えていく最終的なコツが「アクセント」になるのです。
下記が「一英文でのアクセントの基本」となるので、そこを押さえるだけでもあなたの英語の発音が全く変わってきます。
- 主語と動詞(またはingの動名詞)
- 場所
- 時間
たったこれだけです。
他の「be動詞」や「前置詞」、aやtheなどの「冠詞」は強く発音しません!
実際の音声を聞いてみましょう!
3-2.「アクセント」の具体的な発音練習方法
「リンキング(りえぞん)」のところで聞いた音声をここでも活用してみましょう。
さて、どこにアクセントを置きますか?
太字がアクセントの箇所となります。先ほどご紹介した「アクセントの基本」通りです。
- The staff is cleaning the bed.
- The man is drinking some water.
- One of the men is wearing a hat.
- He is picking up a piece of paper from the floor.
- They are standing in line in front of the fitting room.
実際の発音の音声です。
こちらも是非、ボイスレコーダーなどをを使ってネイティブの音声と比較してみましょう!それだけで、すぐに英語の発音らしいリズムが身についてきます。
まとめ:日本語訛りを解消したらリズニングにも効果が出る!
ここでご紹介した「リンキング(リエゾン)」、「リダクション」、そして「アクセント」を自分で身に付けることで、英語のリスニングにも効果絶大となります。
つまり、英語のリズムで聞けるようになるのです。
その時に必ず思うはずです。「日本語訛りの英語は聞きにくい」と。
是非、ここでご紹介した3つの発音矯正トレーニングを実践して、ネイティブの英語の発音を手に入れましょう!
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