英語の現在分詞を説明できますか?
動詞のing形を使う現在分詞ですが、「過去分詞はなんとなくわかるけど、現在分詞って何?」という方も多いのではないでしょうか。
目次
英語の現在分詞の基本
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英語の分詞とは、下記の2つの性質を持つ単語です。
- 動きを表す動詞
- 名詞を修飾する形容詞
英語では「分詞」は「participle」です。
「part」は、「役割」や「部分」という意味ですが、「participle」は「部分的なもの」ではなく「複数の役割や部分を合わせ持つ」というイメージです。
現在分詞は、動詞に「ing」をつけた形です。
英語では、「present participle」と表現します。
【現在分詞の例】
- do + ing → doing
- be + ing → being
- sing + ing → singing
動詞の原形の後ろに「ing」をつけるだけですが、語尾によって多少変化する場合があります。
例えば、「take」のように「e」で終わる単語は、「e」をとって「ing」をつけて「taking」となります。
ただし、「see」のように、「e」の音を発音する場合は、「e」を取らずにそのまま「ing」をつけて「seeing」となります。
現在分詞は、「現在」という言葉がついていることからもわかるように、今起きていること、進行していることや、まだ終わっていない未完了のイメージです。
あえて訳するとすれば、「~しているところの」「~している状態の」となります。
現在分詞には不規則変化形がない
現在分詞は、語尾が多少変化する場合はありますが、全く違う形に変化することはありません。
過去分詞は「cut」のように全く変化しない動詞や、「make→made」のように不規則に変化する動詞がありますが、現在分詞はこのような形にはなりません。
英語の現在分詞と過去分詞の違い
英語の分詞は、現在分詞の他に過去分詞があります。
この違いについて、少し解説します。
まず、形の違いですが、現在分詞は「動詞+ing」ですが、過去分詞は「動詞+ed」です。
現在分詞は、未完了や進行の形で使いますが、過去分詞は、受け身と完了の文で使います。
意味は、受け身が「~された(状態)」で、完了が「~し終えた(状態)」となり、どちらも過去の行為による結果を表す表現です。
『英語の過去分詞|4つの使い方・単語一覧の覚え方と例文など』にて更に詳しく解説していますので、ご参考下さい。
英語の現在分詞の役割とは?
現在分詞には主に3つの役割があります。
それぞれを見てみましょう!
その1.形容詞的用法
現在分詞の1つ目の用法が、形容詞的用法です。
形容詞的用法では、現在分詞を名詞と一緒に使い、その名詞を修飾します。
現在分詞の位置は、基本は名詞の前です。
【例】
- a crying baby (泣いている赤ちゃん)
- a talking man (話している男性)
上記の例のように、前に現在分詞を置いて「~している〇〇(名詞)」となります。
現在分詞を形容詞的用法で使う場合、基本の位置は「名詞の前」なのですが、後ろに置く場合もあります。
名詞の後ろに現在分詞を置くのは、現在分詞にさらに情報がついている場合です。
【例】
- a man driving a car (車を運転している男性)
- a girl painting a picture (絵を描いている女の子)
現在分詞にさらに情報がついている場合、前に置くと「a driving a car man」のように説明する部分が長くわかりにくくなってしまうので、後ろに置きます。
この他に、第3文型(SVC)の文や第5文型(SVOC)の、補語として形容詞を使う場合もあります。
文型については、『英語の5文型(語順)の見分け方・例文と簡単マスター勉強法』の記事をご参考下さい。
また、動名詞は現在分詞ではありません。
現在分詞は「~している状態の」という意味なのに対し、動名詞は「~していること」となり動作そのものを表し、名詞化した表現となります。
詳しくは、『英語の「動名詞」とは?3つの役割と不定詞や現在分詞・現在進行形との違い』の記事をご確認ください。
その2.進行形
今まさにしていることを表す進行形も、現在分詞を使う表現です。
進行形は「be動詞 + 現在分詞」の形で、時間軸の中のある時点で、ちょうどまさに進行形で行っていることを表す表現です。
【例文】
- She is playing the piano. /彼女はピアノを弾いています。
- I’m doing my homework. /私は宿題をしています。
最初の例文を見ると、彼女はまさに今ピアノを弾いていて、弾き終わっていない進行中だということがわかります。
進行形は、6つの形があります。
6つの形とは、現在進行形、過去進行形、未来進行形と、それぞれに完了を加えた現在完了進行形、過去完了進行形、未来完了進行形です。
基本の3つの進行形については、『英語の「進行形」|3つの時制の現在・過去・未来でのingの使い方』で詳しく解説しています。
その3.分詞構文
現在分詞のもう1つの使い方が、分詞構文で使う用法です。
主に書き言葉で使う表現(文語)です。
分詞構文とは現在分詞(~ing形)から始まる句と、主節が合わさった文です。
主節とは主語と動詞を含んでいて文として通じる部分です。
分詞構文の句と主節は、コンマで区切りを入れて繋げることが多いです。分詞構文の代表的な例が「when」や「while」を使う文の書き換えです。
下記の文章を分詞構文に書き換えてみましょう。
【例文】
- 英語:When I watched a movie, I felt sleepy.
- 日本語:映画を観ているとき、私は眠気を感じました。
上記の文を分詞構文に書き換えると、下記となります。
【分詞構文】
- 英語:Watching a movie, I felt sleepy.
- 日本語:映画を観ているとき、私は眠気を感じました。※意味は変わりません
上記の文では「watching」が現在分詞です。
「when」や「while」を使った、「~の時」、「~しながら」など同時に起こっていることを伝える文、意外に下記の表現でも分詞構文を使います。
- 理由 ※as, becauseを使う
- 結果や説明 ※andを使う
- 譲歩 ※thoughを使う
- 仮定や条件 ※ifを使う
その他にも、慣用表現などでも分詞構文があります。
まとめ:現在分詞の基本は動詞に「ing」
現在分詞は、進行形以外にも、形容詞的用法や分詞構文など、様々な文で使います。
基本は、「動詞にingをつけて名詞に説明を加える」形容詞的用法です。
また、せっかくですので上述した過去分詞との違いもこの機会に押さえておきましょう!
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