「as well as」の正しい使い方を知っていますか?
否定文にする場合の意味、または同義語などを知っておくと英語の幅が広がります。
どちらかと言うと、フォーマルな使い方で、ビジネスメールなどの文語でもよく使われています。
似たような表現の「as well」もあったり、また「as good as」との違いは何なのでしょか?
よって今回は、英語初級者でも知っておきたい「as well as」の意味や使い方について例文を用いながら説明していきます。ビジネスなどのフォーマル文書にも是非活かして下さい。使いこなせるとかっこいいですよ。
目次
- 1 「as well as」の品詞は接続詞?
- 2 ネイティブはどんな時に「as well as」を使う?
- 3 「4つある!「as well as」の意味・訳し方一覧
- 4 A as well as B(AもBも同様に)の使い方・例文
- 5 A +動詞 as well as B(Bのように上手に)は比較級?
- 6 As well as ~(~する限り)の同義語は?
- 7 A as well as B (AだけでなくBも)の使い方・例文
- 8 否定形で表現する「as well as」の意味とは?
- 9 「A カンマ(,)+as well as B」の意味は?
- 10 文末に「as well」を付ける理由と言い換えやその意味
- 11 まとめ:「as well as」を使いこなせたら完璧!
「as well as」の品詞は接続詞?
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「as well as」の品詞は接続詞です。
英語の接続詞(Conjunction)は、文章中の単語、文、節を繋ぎ合わせる役割を持つ単語です。接続詞にはいくつかの種類があり、主なものには以下のようなものがあります。
- 等位接続詞(coordinating conjunctions):and, but, or, nor, for, yet, so など
- 重層接続詞(correlative conjunctions):either…or, neither…nor, both…and, not only…but also など
- 従属接続詞(subordinating conjunctions):after, although, as, because, before, if, since, until, when, while など
「as well as」は基本的に、前後の要素を同格の関係で繋げるときに使われます。
つまり、等位接続詞の等位接続詞の一種で、同等の関係にある文、節、句を繋ぐために使われます。
例えば、「I like coffee and tea.」(私はコーヒーと紅茶が好きです。)のように、2つの同じ種類の飲み物を繋いでいます、という使い方です。
詳しい使い方などは後ほど詳しく説明します。
ネイティブはどんな時に「as well as」を使う?
冒頭でもお伝えしていますが、「as well as」は少しフォーマルな言い方になりますが、日常会話でも、ビジネス英語の両方でネイティブは使い分けています。
日常会話
カジュアルな日常会話での口頭で使うことは、頻繁ではないのですが、強調したい時、少し丁寧に何かを説明したい時は「as well as」を使うことがあります。
後ほど説明しますが、「and」などカジュアルな表現に置き換えて表現することが多いです。
論文・研究・ジャーナル・アカデミーなど
ビジネス英語のプレゼンテーション、論文などフォーマルな文書の場面で、「as well as」が使われることが多いです。
しかし、全てが「as well as」を使われる掛けではなく、文脈で「in addition to」などと置き換えられるケースもあります。本フレーズも後ほど触れていきます。
「4つある!「as well as」の意味・訳し方一覧
「well(ウェル)」自体の単語は主に副詞と用いられ、「上手に・十分に・適切に」などとしてよく使われます。
それが、「as well as」という形になったらどのような意味になるのでしょうか?
主に3つの意味と使い方があるので、それぞを見ていきましょう。基本的に単語や文などを繋げる接続詞の役割をします。
A as well as B(AもBも同様に)の使い方・例文
AとBの両方が同様に重要であることを表す表現の場合です。
具体的には、AとBが同じ程度に重要である、同じように扱われる、同じように考慮されるという意味合いがあります。
この場合は、AとBには同じ品詞(Aが名詞ならBも名詞、など)が入ります。
下記がその例文です。
- He is smart as well as handsome.(彼が頭がよく、ハンサムです) ※この場合は「形容詞」を使っています。
- I can speak English as well as Spanish.(彼はスペイン語だけではなく、英語も話せます) ※この場合は「名詞」ですね。
など。
文頭にある「as well as doing(動詞ing)」の場合
“as well as doing”を文頭に置く場合、通常は主語を省略し、動詞の-ing形を使用して、並列構造を作ります。
この構文は、1つのアクションに加えて、もう1つのアクションまたは状態を表現するために使用されます。
下記がその例文です。
- As well as going to graduate school, he worked hard at his company.(大学院に行っていただけではなく、会社で一生懸命働きました) ※2つのアクションや状態が同等に重要であることを強調することができます
- As well as being a talented musician, he is also a skilled writer.(彼は才能ある音楽家であることに加えて、優れた作家でもある) ※この構文を使うことで、2つのスキルや特性が同じ程度に重要であることが示されています。
など。
「as well as 主語+動詞」の場合
こちらも「等位接続詞」そのものです。
つまり、2つの要素が同等に重要であることを強調するためにも使われます。
- I have been to Hawaii as well as he has.(私も、彼もハワイに行ったことがあります) ※Aの時制とBの時制は基本に合わせて、動詞の部分を省略します。元の文は「I have been to Hawaii as well as he has been to Hawaii.」です。
- He played soccer as well as I did.(彼も私もサッカーをしました) ※このケースは過去形です。元の文は「He played soccer as well as I played soccer.」となります。これが現在形の場合は、「I study for exam as well as he does.」となります。
など。
A +動詞 as well as B(Bのように上手に)は比較級?
これは、『「as ~ as(同級比較)」の使い方|否定形や言い回し10選・例文』の記事でも紹介していますが、同等比較(原級比較)というものです。
英語における同等比較(equative comparison)とは、2つのものや人物が同じ程度であることを比較する方法です。
同等比較は、「as 形容詞(副詞)as」という構文を使って表現されます。
例えば次のような例文が分かりやすいでしょう。
- She is as tall as her brother.(彼女は彼女の兄と同じくらい背が高い)
- I can run as fast as my dog.(私は私の犬と同じくらい速く走ることができる)
- He is as smart as a professor.(彼は教授と同じくらい頭がいい)
つまり、ここでの「A as well as B」は「同じようによい(上手い)」という表現になります。
下記がその例文です。
- James can speak English as well as his brother.(ジェームスは彼の兄弟ぐらい上手く英語を話せます)
- My son can play soccer as well as Mr.Tanaka.(私の息子は田中さんくらいうまくサッカーができます)
など。
as well as I doの「do(動詞)」の省略
上記の例文を見ても分かるように、「My son can play soccer as well as Mr.Tanaka.」の元の文は、「My son can play soccer as well as Mr.Tanaka can play.」ですが、最後の「can play(助動詞+動詞)」を主語だけを残して省略して表現することが基本となります。
as good asとの違いは?
よく似たような表現で「as good as」がありますが、ニュアンスが異なります。
2つの要素が同じ程度に重要であることを強調する「as well as」とは違い、「as good as」は、あるものが別のものと同じくらい優れているという比較の意味を持ちます
「as good as」との違いは?
この表現は独特で、副詞の役割となり、動詞や形容詞を修飾します。その場合は「(事実上)~同様です・同然です」という意味になります。
alsmostやnearlyと同様で、置き換えができる表現です。
下記がその例文です。
- He as good as finished working.(彼は仕事を終えたのも同然です) ※動詞(finish)を修飾しています。
- This computer is as good as new.(このコンピューターは新品同様です) ※形容詞(new)を修飾しています。
など。
As well as ~(~する限り)の同義語は?
「as far as」や「as long as」の同義語としても使われます。
下記がその例文です。文頭に置くことが多いです。
- As well as I know, he is going to get promoted soon.(私が知る限り、彼はすぐに昇進するでしょう)
- As well as I can remember, she is still a student.(私が覚えている限り、彼女はまだ学生です)
また、他にも文末に置いて「~する限りよく」という表現もあります。「as well as I can」や「as well as possible」を使います。
- I wrote the report as well as possible.(できる限り上手くレポートを書きました)
- I did it as well as I could.(できる限り上手くやりました) ※時制を一致させたので、「as well as I can」を「as well as I could」に代えました。
など。
A as well as B (AだけでなくBも)の使い方・例文
この場合は、主に、AとBが同じ種類のものや同じ程度の重要性を持つ場合に使われます。
例えば、My sister as well as my brother enjoys playing soccer.(私の妹だけでなく、兄もサッカーが好きです。)となります。
しかし、これは「and」と同じ意味で、置き換えることができるのでしょう?
「and」との違いは?言い換えは出来る?
実は同じように見えて、強調するのがAなのかBなのかによって異なります。
「both A and B」と「A and B」とは何が違うの?
これらの表現はAとBをイコールとして扱っていますが、「A as well as B」はAを強調しています。
よって少しニュアンスが違います。
しかし、日常会話ではそこまで区別せずに、「as well as」のように使われているので通常です。
また、「not only A but (also) B」という形もありますが、この場合はBを強調する表現となりますので、置き換える時は注意して下さい。
「in addition to」との違いは?
よく書き換えられるのが、「in addition to」(~に加えて)です。しかし、これは品詞が名詞(代名詞)の場合のみです。
また、こちらもニュアンスが異なります。
「as well as」は同等の重要性を持つ要素を示し、「in addition to」は主要な要素に追加される要素となります。
下記がその例文です。
- In addition to him, I went to the party.(彼に加えて、私もパーティーに言いました。)
- In addition to the doll, she bought the cloth.(人形に加えて、彼女は洋服も買いました)
など、文頭に置くのが多いですね。
このように、「and」も「in addition to」も微妙にニュアンスが異なります。
しかし、ネイティブもそこまで100%区別してつかってはいないので、大きな心配は不要です。
否定形で表現する「as well as」の意味とは?
英語には否定形も欠かせませんが、そのまま使える場合と、そうじゃない2つのケースがあります。
それぞれのパターンを見てみましょう。
not A as well as B(BほどAを~ではない)
先ずは例文を見てみましょう。
- I don’t like Japanese food as well as French.(フランス料理ほど日本食は好きではありません)
- I can’t hit balls as well as I used to.(昔ほど、ボールを打てない)
など。
要するに、「Bの方がAより~だ」となります。
つまり、1つ目の文章であれば、「I like French food more than (better than) Japanese.」と同じ意味になります。
neither A nor B(AもBも同様に~ではない)
例えば、「AもBも好きではない」という否定形の場合は、「as well as」を使えません。
その代わりに「neither A nor B」の形をとります。「not A or B」に置き換えることもできます。
下記がその例文です。
- He has neither an umbrella nor a raincoat now.(彼は傘もカッパも持っていません) ※「He doesn’t have an umbrella or a raincoat.」と同じです。
- He is neither smart nor handsome.(彼は頭もよくなく、またハンサムでもない) ※上述の「He is smart as well as handsome.」の正反対ですね。
など。
「A カンマ(,)+as well as B」の意味は?
ビジネス文書や小説など、文語で「as well as」前に句読点のカンマ(,)があるパターンがあります。
これは何を意味するのでしょうか?
この場合は、付け足した(挿入した)という位置づけで、それ自体が無くても文が成り立つケースです。
「~と同様に」と訳すのが一般的です。
「I, as well as Susan, agreed to the proposal.(私は、スーザン同様に、その申し出に同意しました)」など。
カンマの他のルールや使い方については、『よく見る!カンマ やコロンなど英語独特の句読点11種類の使い方』の記事を参考にして下さい。
文末に「as well」を付ける理由と言い換えやその意味
「~もまた(その上)」という「also」 や「too」のフォーマルな同義語して使うのが、この「as well」です。
『tooとalsoの違い|位置や使い方を例文を使って解説!as wellやeitherも』でも詳しく解説しています。
または、「as well as B」の「as B」が省略された時に使う表現です。
それと「~した方がいい」という場合にも使う表現です。その場合は「just as well」の形になることが多いです。
これらの3つの意味を使った例文が下記です。
- その上・・・I did it as well.(その上、それもました) ※「I also did it.」や「I did it, too.」と同じです。
- 省略のケース・・・He can speak English as well.(彼も同じくらい英語が上手です) ※as well(as me)など、既に誰との比較なのか分かっている場合は省略できます。しかし、そうじゃない場合は「その上、彼は英語も上手く話せます」という意味にもなるので注意が必要です。
- ~した方がいい・・・It will be just as well to do it.(それをした方がいいでしょう) ※「just as well」はちょうどいい、という場合にも使える表現ですので、留意しておきましょう。
など。
まとめ:「as well as」を使いこなせたら完璧!
いかがでしたでしょうか?
初心者の方には多少難しかったかもしれませんが、「as well as」のような表現が使えるようになると英語力がドンドン上がっていきます。
また、ここで使った「as」の活用法については、『「as」の使い方まとめ|6つ以上もある意味を例文解説で比較する!』の記事を参考にしてみて下さい。
英会話でもビジネスメールなどでも活用できる「as」となります。この機会に深堀してマスターしておきましょう!