英文を読んでいる時に遭遇する、カンマ( , )やピリオド( . )ですが、その意味を知っていますか?
日本語にも句点( 。)と読点( 、)というのがありますね。
リーディングやライティングにも欠かせないのが、この句読点です。
正しい単語や文法で書いているのに、句読点の付け方が間違っていてはすべてが台無しです。
目次
英語の句読点とは?役割と種類
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句読点の役割は、文を読みやすくすること、これが第一です。
これはどの国の言語でも同様です。
英語でも、句読点が表す意味を理解することで、リーディング力が自然と高まります。また、ライティング時も相手に正確に英文が意味する内容を伝えることができます。
因みに、句読点を英語では「punctuation(パンクチュエーション)」と言います。
ここでは、よく使われる11種類の句読点について例文を使いながら説明していきます。
- カンマ/コンマ( , )
- ピリオド( . )
- クエスチョンマーク( ? )
- エクスクラメーション・マーク/ビックリマーク( ! )
- コロン( : )
- セミコロン( ; )
- アポストロフィ( ‘ )
- クォーテーション・マーク( ” ” )
- ハイフン( – )
- ダッシュ( - )
- エリプシス( … )
それではそれぞれの句読点のルールを見ていきましょう!
カンマ/コンマ( , )
あなたは日本語を書く時に「カンマ(読点)の位置」を気にしたことがありますか?
カンマは息継ぎ的な役割がありるのですが、英語では曖昧に使うということではなく、ある程度決まったルールが存在します。
10以上のルールが存在する「カンマ」ですが、ここでは頻繁に目にする主なルールを見ていきましょう。
因みに英語では「comma」で、カンマの後には、1つスペースが入るのは共通のルールです。
半角の1スペースですね。
- 3つ以上の名詞などを連続する場合例えば次のような英文です。andやorでつなぐ前の単語や句(2単語以上)の前にカンマを置きます。
- I like apple, banana, and orange.(私はリンゴとバナナ、そしてオレンジが好きです)
- I woke up, brushed my teeth, had breakfast, and went to work.(起きて、歯を磨いて、ご飯を食べて、そして仕事に行きました)
文中で等位接続詞を使う場合(接続詞の前)
andやbut、or、nor、forなどが等位接続詞と言われていますが、その前にコンマを置きます。
- He prepared the document, but it was not used in the meeting.(彼はその資料を準備しましたが、それは会議で使われませんでした)
- I sponsored the team, and they won the championship.(私はそのチームのスポンサーをして、そのチームが優勝しました)
因みに、口頭では「but」や「and」は文頭で使うこともありますが、文法的にはNGです。このように文中に使います。
『文頭で使えない3つの英語の接続詞とは?カンマの位置にも注意!』の記事もご参考下さい。
文頭で副詞を使う場合(副詞の後ろ)
however, moreover, thereforeなど文の頭にくる接続副詞と言われていますが、それらがくるとカンマをその直後に置きます。
- However, your request was rejected.(しかし、あなたの要求は却下されました)
- Therefore, he performed well.(したがって、彼のパフォーマンスが良かった)
数字が3桁以上の場合
英語で3桁ごとにカンマで区切るのは通常です。
数字が一瞬で見やすくなるのでとても重要な役割です。特にビジネスで見る場合に役立ちます。
- 1,000
- 3,321,000
この場合はスペースは不要ですので、その点は注意して下さい。
ピリオド( . )
日本語で言うと句点( 。)で、「full stop(完全にストップ)」とも言われています。
つまり、ピリオドを見るとその文章はそこで一旦の区切りという事になります。
口頭で「Period!」という場合もありますが、その場合の意味は「はい、おしまい!」となります。
論文などフォーマルな文(ビジネスメールなど)の場合、ピリオドの後の、次の文の間にはスペース1個が通常です。
しかし、友達同士などカジュアルば文章であるなら2つでもOKで、より見やすくなるので2個にする方も少なくありません。
文章の最後に付ける
文章の最後には付けますが、メールの件名などタイトルなど文ではない場合の後ろにはつけません。
英語には全てピリオドが必要というわけではないのでその点は注意です。
- I went to school.(学校に行きました)
- Request for Quotation(見積依頼)※メールの件名の例で、ピリオドが不要です。
略語に付ける
英語には、「p.m.(午後)」や「Mr.(男性の敬称)」など略語が多く存在します。
この時はピリオドと発音せずに、ドット(dot)、つまり「点」と言うのが一般的です。
下記も例の一部です。
月や曜日
- Wed.(水曜日)
- Jan.(一月)
職業
- Prof.(教授)
- Dr.(医師)
また、略語とピリオドには「略語のピリオドが文末にある場合は、それを文章のピリオドとする」というルールがります。
つまり、2つのピリオドとドットが重なることはなく、1つは不要という事です。
- I went to work at 9 a.m.(朝の9時に仕事に行きました)
- I made some friends in U.S.A.(アメリカで友達を作りました)
クエスチョン・マーク( ? )
日本語で疑問符と言われるもので、英語で「question mark」と書きます。
『英語の質問集|5つの場面でよく使う疑問文の作り方・疑問詞の用法』でも詳しく説明していますが、疑問文の後ろに使います。
文章の最後ですが、この場合、ピリオドは要りません。
また、最後の単語と疑問符の間にスペースは空けません。
- Will you come with me?(一緒に来ます?)
- Did you know that?(それ知ってました?)
エクスクラメーション・マーク/ビックリマーク( ! )
日本語で感嘆符やビックリマークと言われる句読点です。
英語では、「exclamation mark」と書きます。
感嘆文の後ろにつける
「何て~」という感情表す時に使うのが感嘆文で、文頭に「How」と「What」が来ます。
- How beautiful!(何て美しいの!)
- What a day it is!(何て日なの!)
など、ピリオドは不要です。
また、疑問符と同じで最後の単語との間にスペースは不要です。
感嘆文については、『2つある!感嘆文の作り方|HowやWhatへの書き換え方法と例文』の記事を参考にしてみて下さい。
強調したい感情の時に使う
感嘆文以外で使う場合は、何か感情などを強調したい時です。
これは日本語でも同じですね。
- No way!(嫌です!)
- Go!(行きなさい!)
など。
コロン( : )
英語では「colon」と書きます。
ピリオドやカンマと違って使用頻度は落ちますが、リーディングの際など目にします。
前の文章の内容を補足する場合が一番多い使い方です。ピリオドで区切りると次の文と関係が内容になりますが、関係がまだ継続する時に使います。
つまり、追加情報を付加した時によく使います。
(例文)
We did well: we spent lots of time, and the preparation was perfect.(私たちはよくやりました。時間をかけて準備は完璧でした)コロンの後もスペースを1つ空けます。
セミコロン( ; )
英語では「semicolon」と書きます。
コロンとセミコロンを混乱している方は多いのではないでしょうか?
それはネイティブでも同様です。
考え方としては、コロンより更に関係性が強い2つの文を繋げる時に使うという感覚でOKです。
よって、書く人によっては、コロンになったり、セミコロンになったりします。上記の例文もそのままセミコロンになっても違和感はありません。
(例文)
Watching soccer was boring; now it always makes me excited.(サッカーを見ることはつまらなかったけど、今はいつも興奮します)セミコロンの後ろもスペースが1つ必要です。
アポストロフィ( ‘ )
英語では「apostrophe」と書きます。
単語の右上に付ける句読点で主に2つのルールがあります。
省略形の時に使う
「I am」=「I’m」や「do not」=「don’t」などの省略形の場合に使います。
英語では頻繁に出てくるパターンです。
単語間のスペースは不要です。
誰か(名前)の所有を表す時
「誰々の~」と所有を表現する場合に使います。
「Tom’s bag(トムのバック)」など。
この場合は、名前と「s」の間にアポストロフィを入れます。
クォーテーション・マーク( ” ” )
日本語では引用符、英語では「quotation mark」と書きます。
ここでは「ダブル・クォーテーション・マーク」と言わえるものを紹介します。
次の2つのケースでよく使います。
自分も含め、誰かが言った文などを引用する場合
直接話法のケースで使います。
(例文)
I said, “I really don’t like it.”(私は、それが本当に嫌いだと言いました)言葉を強調する場合
ある単語を強調する場合に使います。
次の写真のように、ハンドサインを使うケースも多いです。
皮肉を込めた場合にもよく使います。
(例文)
You told me that he was cool and “handsome”.(あなたは私に彼はクールで、”ハンサム”だと言ったよね)つまり、彼はハンサムではなかったという皮肉となります。
ハイフン( – )
英語で「hyphen」と書きます。
2つ以上の単語をつなぐ場合によく使います。単語の間にスペースは不要です。
下記が一例です。
- well-known(有名な)
- 3-years-old child(3歳の子供)
- all-you-can-eat(食べ放題)
- son-in-law(義理の息子)
ハイフンという言い方をしない?
基本的に口語で「dash(ダッシュ)」という言い方をします。
例えば、「well-known」を説明する場合、「well dash known」となります。
次にダッシュの使い方をご説明しますが、ハイフンとは全く違いますのでその点は混乱しないようにしましょう。
ダッシュ( - )
英語で「dash」で、厳密に言うと、ハイフンより少し長い、またはdashの前後にスペースを入れることでダッシュとする場合もあります。
付随情報を入れる場合が多いですが、フォーマルな文章で使うのは推奨されていないので、その場合はコロンやセミコロンがベターでしょう。
また、よく見るケースとして、n-dash(ダッシュより短く、ハイフンより少し長い)というのがありますが、範囲や関係がるものを説明する時によく使います。
- We open 9:00 a.m.–8:00 p.m.(朝9時から夜8時まで営業しています)
- We won the game 2–1.(二対一で勝ちました)
など、この場合はスペースは不要で、ここでもハイフンを使っても問題はありません。
エリプシス( … )
ピリオドが3つあるパターンで、日本語で「三点リーダー」と言われています。
英語では「ellipses」と書きます。
丸々文章を省略、または一部を省略する場合に使います。
基本的に前後に1つずつスペースを入れます。
(例文)
In Germany, car makers … now on the uptrend.まとめ:まずは英語ニュースなどを見て読んで慣れるのもOK
いきなり書いて覚えるのは結構大変です。
なので、英文を読みながら自然と「あっ、こんなところで使われてる」などの感覚で自然に身に付けていくのがいいでしょう。
しかし、ランダムにピックアップした興味がない英文よりも、日本語のニュースがいいでしょう。
『おすすめの英語ニュース|無料サイトやアプリ7選とリスニング勉強法』の記事も参考にしてみて下さい。