「should」は、『英語の15個の助動詞が今すぐ分かる一覧と使い方』でも紹介している品詞の1つです。
しかし、そのちゃんとした使い方を知っていますか?
「should」を見ない・聞かない英文はないくらい重要な英語ですが、その意味や活用法を把握している英語学習者があまり多くないのも事実です。
よって今回は、英会話(口語)や英文(文語)でも絶対に欠かせない「should」の主な使い方について例文を用いながら解説します。仮定法や倒置のでの意味なども把握しておきましょう。
目次
「Should」の品詞は?何動詞?
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冒頭でも既にお伝えしていますが、「should」は助動詞の1つで、英会話や英語上達には欠かせない英語です。
英語の助動詞とは、動詞の前に置かれる、文法的な機能を持つ単語のことを指します。
「助動詞+動詞の原形」の形です。「should」も同じ形をとります。
また、「should」は助動詞「shall」の過去形です。
「shall」は「~しましょう(未来)」でよく使われる助動詞で、「Shall we go?(行きましょうか?)など丁寧な言い方です。
しかし、これが過去形の「should」となると、その使い方が多岐にわたるので、これが英語学習者を悩ませています。
「should」の発音と短縮形
「should」の発音と発音記号は下記となります。
発音のポイントととしては、「should」単体では「d」をほとんど発音しないところです。
日本語読みに「シュッド」と「d」を強く発音しないように注意しましょう。
また、「should」は短縮形でよく使われます。
下記がその例です。
- should not(否定形)・・・shouldn’t ※発音は「シュドゥント」となります。
- should have + 過去分詞(完了形)・・・should’ve + 過去分詞 ※口語では短縮形で使うことが多く、発音は「シュドゥヴ」となります。
さあ、この「should」ですが、どんな時に使うのでしょうか?
時制の一致で使う「should」(shallの過去形)
これは「can」の過去形が「could」、「will」の過去形が「would」、「may」の過去形が「might」の場合と同じです。
例えば「主節(主になる英文)」の時制が現在形から過去形に変わった場合、それに付随する節(従属節・従位節)も時制を一致させて過去形で表現するというものです。
『英語の時制の一致|誰でも簡単に理解できる大原則のルール』の記事も参考にして下さい。
「should」は「shall」の過去形なので、このルールに沿うという形です。
「shall」の意味もいくつかありますが、未来の行動を示す「will」のフォーマルで使わえることが多いです。
それを踏まえて、次の時制の一致の例文を見ていましょう。
- 現在形・・・I don’t know when he shall do it.(それを彼がいつするのか知らない)
- 過去形(時制の一致)・・・I did not know when he should do it.(それを彼がいつするのか知らなかった) ※「I don’t know when he shall do it.」で主節の「I don’t know」が過去形になったので、その後ろ(従属節)も過去形になり、「shall」が「should」に変わりました。
義務(~すべき・した方がいい)で使う「should」
「shall」の過去形とは別に、相手に義務を伝えたり、提案したりする場合に使う助動詞の1つが「should」です。
「主語 should 動詞の原形」の構文(疑問文も)
下記がその例文です。和訳にすると「~すべき」や「~した方がいい」というのがスムーズです。
- He should study harder.(彼はもっと勉強すべきです)
- What should I do now?(今、何をしたほうがいいでしょうか?)※「Should I ~?」の構文も(疑問文)もよく英会話では使います。
- You should be there on time.(時間通りに来た方がいいよ)
など。
しかし、「should」以外にも同じように義務・提案を意味する助動詞がありますが、その違いは何なのでしょうか?
「ought to」や「had better」などとの違い・言い換え
『すべき・した方がいいの英語|10以上の例文やビジネスでの丁寧な表現』でも「should」以外の助動詞を紹介しています。
でも、その義務・提案の強さに違いがあります。
「ought to」と「should」はほぼ同じで、一番弱い提案・義務の強さです。それをするかしないかは相手次第です。
つまり、上司や目上の人に提案する時は「should」がいいでしょう。「ought to」はその文語的表現です。よって言い換えも可能です。
次に強いのが「had better」である程度強制力があります。それをしないと何か罰があるなどのニュアンスがあります。
そして「have to」や「need to」の順番になり、「should」の正反対で一番強い提案(命令に近い表現)が「must」になります。
よって気軽に相手に提案する場合は、「should」がベストです。自分に対しても「Should I stay here?(ここにいた方がいいかな?)」などカジュアルな表現になります。
下記が義務の強さを弱い方から並べています。参考にしてみて下さい。
- should(文語的はought to)
- had better
- need to
- have to
- must
「主語 should not(短縮しない)」の訳し方
会話の中では、「should not」を「shouldn’t」をあえて短縮しないケースもあります。
ニュアンス的には、例えば、「You should not do it(短縮しない)」の方が「You shouldn’t do it(短縮)」よりも弱い否定の意味を持つとされています。
shouldが省略されるケースとは?
提案や主張を表現する文章では、「should」が省略されるケースがあります。
しかし、ここで注意してほしいのが、英語の大原則である「主語+助動詞+動詞の原形」です。
この「動詞の原形」がキーです。「should」が省略されても、主語が三人称単数(it, he, sheなど)であっても、動詞の原形になる点です。
『3つの「提案」の英語|使い方の違いや関連表現・フレーズ一覧』でも説明していますが、下記がその例文です。
- I suggest that he go there now.(彼に今、そこに行くように提案します) ※「he should go」の「should」が省略されているので、「he goes」(三人称単数のs)にはなりません。
- It is necessary that she attend the meeting.(彼女はその打ち合わせに参加する必要があります) ※これも「should」が省略されているだけなので、「she attends」(三人称単数のs)となりません。
など。
主節の英語が、「suggest」の他にも「propose(提案する)」、「recommend(お勧めする)」、「insist(主張する)」や「command(命令する)」などの場合も同様に「should」は省略されます。
推量・可能性(多分~だろう)で使う「should」
「多分~だろう(かもしれない)」という場面でもよく使われる助動詞の1つが「should」です。
「could」や「must」などとの違い
『「~かもしれない」の英語|MayやMightだけじゃない9表現と例文』の記事でも「多分~でしょう」や「~のはずです」という、「should」以外の助動詞も紹介しています。
これも先ほどの提案や義務の場合と同じで、それぞれニュアンスやその強さが異なります。
例えば、「彼は多分正しいはず」という和訳があったとします。
それぞれの代表的な助動詞でのニュアンスや確信の度合いを見てみましょう。
- He could be right.・・・「could」は一番低い確信で、10%~20%程度のニュアンスです。
- might be right.・・・「might」は30%程度のニュアンスです。
- He may be right.・・・「may」は50%で、半信半疑のニュアンスです。
- He should be right.・・・「should」は約80%程度で、ある程度の自信があります。
- He must be right.・・・「must」はほぼ100%で、「彼は正しいに違いない」というニュアンスになります。
など。
よってこのケースで「should」を使う場合は、何かしらの根拠があるケースが多いです。
「Should be.」の意味
主語の「It」などを省略省略して、「Should be.」と言うケースがありますが、「そのはずだよ」と強い推測や確信となります。
何かを質問された返答として使います。
会話の中で、省略する主語とbe動詞の後ろは異なります。下記がその例文です。
- 強い推測や予想 「Should be.」は、推量や予想を表す場合に使われます。会話の中で「Is this the mail she sent?(これは彼女が送ったメールですか?)」と質問された場合の返答で、「This should be the email she sent(これは彼女が送ったメールだろう)」と表現することができますが、その主語(This)とbeの後ろ(the mail she sent)を省略して、「Should be.」とした形です。
- 強い確信 「Should be.」は、確信を表す場合にも使われます。会話の中で「Is she arriving soon?(彼女はもうすぐ着くの?)」と質問された場合の返答で、「She should be arriving soon(彼女はもうすぐ着くはずだ)」と表現することができますが、その主語(She)とbeの後ろ(arriving soon)を省略して、「Should be.」とした形です。
仮定法で使う「should」とその倒置法(Should you ~)
『英語の仮定法|すぐにマスターできる簡単な2つの基本ルール』でも説明していますが、if節の中に「should」を入れる場合がります。
それは仮定法未来の1つで、「万が一~ならば」という時に使います。
また、この「万が一~ならば」という場合には「if」を省略して、「Should you ~, 」と倒置にするケースが少なくありません。
「Should you ~」となっても疑問文ではないので注意が必要です。
これは倒置法と言って、『英語の倒置|否定の副詞や目的語・5例文の動詞の形や位置等を確認』でも解説しています。
それぞれの例文は下記となります。
- If any trouble should happen, I will handle it.(万が一、トラブルが発生しても私が対応します) ※「トラベルが発生することは無いとは思うけど」というニュアンスが含まれています。
- Should you have any questions, please let us know.(もし質問があれば、私たちに教えて下さい) ※「If you should have any questions,」の倒置ですね。
など。
「should+完了形(have 過去分詞)」の意味は?
「should」と「have+過去分詞」の組み合わせは、過去のことについての後悔などを表現する時に使います。
肯定:should have
肯定文の中で使う場合は、「~すべきだった(でもしていない)」という意味になります。
下記がその例文です。
- I should have asked him beforehand.(彼に前もって聞きておくべきでした) ※でも聞いていなかったから後悔しているというニュアンスです。
- You should’ve called me.(私に電話すればよかったのに) ※「should have」の短縮形を使うことが口語では多いです。
など
否定:should not have
否定形の場合は、「わざわざしなくてよかった」というニュアンスになります。
相手に感謝を伝える場合にも使える表現です。
下記がその例文です。
- You shouldn’t have.(そんなことしてなてもよかったのに) ※プレゼントをもらった時など「Thank you.」と一緒に言うと感謝の気持ちを表現できます。
- I shouldn’t have said that to him.(彼にそんなこと言わなくてもよかった) ※でも言ってしまったという後悔のフレーズですね。
など。
まとめ:「should」と他の助動詞も一緒に覚えよう!
いかがでしたでしょうか?
冒頭でお伝えしているように、「should」は数多くある英語の助動詞の1つです。
他にも、will, would, can, could, may, mightなど様々な意味と使い方があります。
この機会に、「should」だけではなく、色々な助動詞にも触れておくことをお勧めします。是非、英語力アップに活用してみて下さい。