
「should」は、『英語の15個の助動詞が今すぐ分かる一覧と使い方』でも紹介している助動詞の1つです。
しかし、そのちゃんとした使い方を知っていますか?
「should」を見ない・聞かない英文はないくらい重要な助動詞ですが、その意味や活用法を把握している英語学習者があまり多くないのも事実です。
目次:
1.「should」の発音と短縮形
2.時制の一致で使う「should」
3.義務(~すべき・した方がいい)で使う「should」
・他の助動詞との比較(いつ使う?)
・shouldが省略されるケースとは?
4.推量・可能性(多分~だろう)で使う「should」
5.仮定法で使う「should」とその倒置法
6.「should+完了形(have 過去分詞)」の意味は?
・肯定:should have
・否定:should not have
1.「should」の発音と短縮形

「should」は助動詞「shall」の過去形です。
「should」の発音と発音記号は下記となります。
発音のポイントととしては、「should」単体では「d」をほとんど発音しないところです。
日本語読みに「シュッド」と「d」を強く発音しないように注意しましょう。
また、「should」は短縮形でよく使われます。
下記がその例です。
- should not(否定形)・・・shouldn’t ※発音は「シュドゥント」となります。
- should have + 過去分詞(完了形)・・・should’ve + 過去分詞 ※口語では短縮形で使うことが多く、発音は「シュドゥヴ」となります。
2.時制の一致で使う「should」
これは「can」の過去形が「could」、「will」の過去形が「would」、「may」の過去形が「might」の場合と同じです。
例えば「主節(主になる英文)」の時制が現在形から過去形に変わった場合、それに付随する節(従属節・従位節)も時制を一致させて過去形で表現するというものです。
『英語の時制の一致|誰でも簡単に理解できる大原則のルール』の記事も参考にして下さい。
「should」は「shall」の過去形なので、このルールに沿うという形です。
「shall」の意味もいくつかありますが、未来の行動を示す「will」のフォーマルで使わえることが多いです。
それを踏まえて、次の時制の一致の例文を見ていましょう。
- 現在形・・・I don’t know when he shall do it.(それを彼がいつするのか知らない)
- 過去形(時制の一致)・・・I did not know when he should do it.(それを彼がいつするのか知らなかった) ※「I don’t know when he shall do it.」で主節の「I don’t know」が過去形になったので、その後ろ(従属節)も過去形になり、「shall」が「should」に変わりました。
3.義務(~すべき・した方がいい)で使う「should」
「shall」の過去形とは別に、相手に義務を伝えたり、提案したりする場合に使う助動詞の1つが「should」です。
下記がその例文です。和訳にすると「~すべき」や「~した方がいい」というのがスムーズです。
- He should study harder.(彼はもっと勉強すべきです)
- What should I do now?(今、何をしたほうがいいでしょうか?)
- You should be there on time.(時間通りに来た方がいいよ)
など。
しかし、「should」以外にも同じように義務・提案を意味する助動詞がありますが、その違いは何なのでしょうか?
他の助動詞との比較(いつ使う?)
『すべき・した方がいいの英語|10以上の例文やビジネスでの丁寧な表現』でも「should」以外の助動詞を紹介しています。
でも、その義務・提案の強さに違いがあります。
「ought to」と「should」はほぼ同じで、一番弱い提案・義務の強さです。それをするかしないかは相手次第です。
つまり、上司や目上の人に提案する時は「should」がいいでしょう。「ought to」はその文語的表現です。
次に強いのが「had better」である程度強制力があります。それをしないと何か罰があるなどのニュアンスがあります。
そして「have to」や「need to」の順番になり、「should」の正反対で一番強い提案(命令に近い表現)が「must」になります。
よって気軽に相手に提案する場合は、「should」がベストです。
自分に対しても「Should I stay here?(ここにいた方がいいかな?)」などカジュアルな表現になります。
shouldが省略されるケースとは?
提案や主張を表現する文章では、「should」が省略されるケースがあります。
『3つの「提案」の英語|使い方の違いや関連表現・フレーズ一覧』でも説明していますが、下記がその例文です。
- I suggest that he go there now.(彼に今、そこに行くように提案します) ※「he should go」の「should」が省略されているので、「he goes」にはなりません。
- It is necessary that she attend the meeting.(彼女はその打ち合わせに参加する必要があります)
など。
主節の英語が「propose(提案する)「recommend(お勧めする)」、「insist(主張する)」や「command(命令する)」などの場合も同様に「should」は省略されます。
4.推量・可能性(多分~だろう)で使う「should」
『「~かもしれない」の英語|MayやMightだけじゃない9表現と例文』の記事でも「多分~でしょう」や「~のはずです」という、「should」以外の助動詞も紹介しています。
これも先ほどの提案や義務の場合と同じで、それぞれニュアンスやその強さが異なります。
例えば、「彼は多分正しいはず」という和訳があったとします。
それぞれの代表的な助動詞でのニュアンスや確信の度合いを見てみましょう。
- He could be right.・・・「could」は一番低い確信で、10%~20%程度のニュアンスです。
- might be right.・・・「might」は30%程度のニュアンスです。
- He may be right.・・・「may」は50%で、半信半疑のニュアンスです。
- He should be right.・・・「should」は約80%程度で、ある程度の自信があります。
- He must be right.・・・「must」はほぼ100%で、「彼は正しいに違いない」というニュアンスになります。
など。
よってこのケースで「should」を使う場合は、何かしらの根拠があるケースが多いです。
英会話の一言で「Should be.」と言うケースがありますが、「そのはずだよ」と強い確信となります。
5.仮定法で使う「should」とその倒置法
『英語の仮定法|すぐにマスターできる簡単な2つの基本ルール』でも説明していますが、if節の中に「should」を入れる場合がります。
それは仮定法未来の1つで、「万が一~ならば」という時に使います。
また、この「万が一~ならば」という場合には「if」を省略して、「Should you ~, 」と倒置にするケースが少なくありません。
これは倒置法と言って、『英語の倒置|否定の副詞や目的語・5例文の動詞の形や位置等を確認』でも解説しています。
それぞれの例文は下記となります。
- If any trouble should happen, I will handle it.(万が一、トラブルが発生しても私が対応します) ※「トラベルが発生することは無いとは思うけど」というニュアンスが含まれています。
- Should you have any questions, please let us know.(もし質問があれば、私たちに教えて下さい) ※「If you should have any questions,」の倒置ですね。
など。
6.「should+完了形(have 過去分詞)」の意味は?
「should」と「have+過去分詞」の組み合わせは、過去のことについての後悔などを表現する時に使います。
肯定:should have
肯定文の中で使う場合は、「~すべきだった(でもしていない)」という意味になります。
下記がその例文です。
- I should have asked him beforehand.(彼に前もって聞きておくべきでした) ※でも聞いていなかったから後悔しているというニュアンスです。
- You should’ve called me.(私に電話すればよかったのに) ※「should have」の短縮形を使うことが口語では多いです。
など
否定:should not have
否定形の場合は、「わざわざしなくてよかった」というニュアンスになります。
相手に感謝を伝える場合にも使える表現です。
下記がその例文です。
- You shouldn’t have.(そんなことしてなてもよかったのに) ※プレゼントをもらった時など「Thank you.」と一緒に言うと感謝の気持ちを表現できます。
- I shouldn’t have said that to him.(彼にそんなこと言わなくてもよかった) ※でも言ってしまったという後悔のフレーズですね。
など。
まとめ:「should」と他の助動詞も一緒に覚えよう!
いかがでしたでしょうか?
冒頭でお伝えしているように、「should」は数多くある英語の助動詞の1つです。
他にも、will, would, can, could, may, mightなど様々な意味と使い方があります。
この機会に、「should」だけではなく、色々な助動詞にも触れておくことをお勧めします。是非、英語力アップに活用してみて下さい。