英語のリスニングは、コツさえわかれば上達するのだろうか?
答えは、Yesです。
ネイティブは英語に触れていく中でそのコツを自然と身に付けています。だから、リスニングの時にも苦痛を感じていません。
実は、そのコツは日本語と英語の大きな違いから生じているものなのです。
だから、多くの日本人が知らないのは当然。
仮にネイティブがこのコツを身に付けておらず、単語を知っているだけでは、あなたと同じようにリスニングに苦労するはずです。
目次
リスニングのコツその1|最初の3単語に集中すること
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とにかく英語の最初の3単語をしっかり聞くことでリスニング力がUPします。
英語のリスニングが上達しない原因
英語のリスニングで上達しない人の共通点として、最初の部分を聞き逃していることが一番の原因です。
英語のリスニングは最初の部分が重要
英語は日本語と構造が逆になっています。日本語の場合、最後の方に重要な意味が来るのに対して、英語では最初の方に重要な意味が含まれます。
例えば、日本語の場合、
「昨日、私は私の友人とテニスをしませんでした」
上記のように、テニスをしたのか?しなかったのか?これからするのか?しないのか?その重要な結果が後半に来ています。
一方で、英語の場合、
「I didn’t play tennis with my friend yesterday.」
というように、前半部分にどうなったかの結果が来ています。ようするに、「誰が」、「現在・過去・未来」、「肯定・否定」、「何を」などの情報が最初に詰まっています。
このように英語の会話やリスニングの場合、前半部分をしっかり聞き取らなければ結果について把握できなくなります。
特に、日本語を母国語とする日本人は生まれながらにして、無意識のうちに日本語感覚のリスニングのコツが身についているため、自動的に会話の後半に耳を傾けて聞くようになっています。
これが英語のリスニング上達を邪魔してしまう原因です。
英語は意識的なリスニングが重要
そこで、この原因を取るためにも、英語のリスニングは意識的に前半に耳を傾けながらリスニングをすることが重要になります。
つまり、英語のリスニングのコツは最初の部分を聞き取れるようにすること。その中でも特に英語のリスニングにおいて最初の3語が主語や動詞などの重要な意味が含まれるケースが多いので、そこをしっかり意識的に聞けるようになっていく事です。
その意識が英語のリスニングに対する瞬発力をつけることにつながります。
最初のリスニングでは意味やスペルは考えないこと
また、現時点ではリスニングのコツとして、意味を理解しようとしないことです。英語のリスニングで英語を日本語に和訳しようとするのは日本人の悪い癖だからです。
あくまで最初の3語に集中することです。スペルも気にしないで下さい。私たち日本語を自然に習得したことからわかるように、本来の言語習得メカニズムでは文字情報は最後となります。
リスニングのコツを掴め!3単語トレーニング問題
それでは、現時点で最初の3単語がしっかり聞き取れているか確認しましょう。
(トレーニング問題)
最初の3単語が何だったかを当てて下さい。3単語以外は不要です。
(解答)
- Can you go down to the stockroom?
- Do you have any objections?
- Does the computer have a spreadsheet program?
- How far is it to downtown?
- Where shall I file this report?
英語では、重要なことは最初の3単語に凝縮されていますが、日本語はその逆となっており、特に日本人は意識をして英語の最初を聞くことが重要なコツのです。
“英語で最初の3単語が重要な理由”
英語はS+VやS+V+Cといった文法で成り立っており、主語、動詞、目的語などという言語の語順が日本語とは異なります。詳しくは英文法はたった1つの基礎で全てがスムーズになるで明していますので、合わせて確認してください。
リスニングのコツその2|複数の単語を聞くこと
英語のリスニング2つ目のコツは、単語と単語がつながっている音を聞き取ることです。このつながりを聞き取ることで、英語のリスニングが簡単になります。
実は、この音と音のつながりは、学校では教わりません。
しかし、英語の中ではとにかく多く使われていて、英語をリスニングする際には絶対に欠かせないものなのです。
次の動画でどのような場合なのか、確認しましょう。
(動画内容)
音がつながり、1つの音に聞こえるケースの解説。
それでは、実際に英文を聞いてみましょう。
(トレーニング問題)
※1つの英文がいくつの単語数なのか当てて下さい
(解答)
- 8つ(One of the men is wearing a hat)
- 5つ(What are the main symptoms?)
- 7つ(Supply is not keeping up with demand)
このような英文などは、書店にある参考書などについているCDの短いどの英文にてトレーニングが可能です。最初の3単語と同じで、何度でも繰り返してトレーニングしてコツをつかんで下さい。
また、このトレーニングはTOEICのリスニングのスコアアップにもつながり、とても効果を発揮します。
注意点:リスニングのコツを掴むためのポイント
英語のリスニングのコツを早く掴み、リスニング力を向上させるためにも、下記のポイントに注意しましょう。
コツ注意1|大人はリスニングで流し聞きしても上達しない
日本語を既に身につけた大人の場合、英語のリスニングで単に流して聞いていてもリスニング力は思うように上達しません。
現時点でのあなたの脳の場合、流して聞いても、脳は重要な内容だと判断しないため、英語のリスニングを普通にやってもスルーしてしまいます。大人がリスニングを上達させるためには最大のコツは、意識的なリスニングを行うことです。
コツ注意2|英語のリスニングは前から順に聞いていく
英語のリスニングが苦手な日本人の場合、リスニングを聞いた後に、返り読みのような感覚で意味を理解しようとします。
しかし、意味を理解しようとすることよりも、その前に後ろの記憶に残っている音から意味を理解しようとするような悪い癖を取ることの方がよっぽど大事になります。
そもそも、英語の最初の部分が重要ですので前を聞く癖をつけなければならないことは上述したとおりで、リスニングのトレーニングを行う上でそのような癖をつけている方はそもそも違うジャンルのスポーツをやっているようなものです。
コツ注意3|「正解を気にしない」リスニングに徹底する
日本人の場合、英語のリスニングで最初の3語を聞くと、その答えが正解かどうかすごく気になる人が多いはずです。しかし、正解は気にしないことです。長期的な視点で考えると、音を音として捉える癖をつける方が重要になります。
コツ注意4|リスニング時に文字やスペルを浮かべない
どうしても知っている単語を聞くと文字やスペルが頭に浮かんでしまう。または、知らない音を聞くと英語のどの音かも当てはめられなかったりする方もいると思います。
また、知らない音を英語のどの音かに当てはめられなくて全然OKです。そういう音だと思えばよくて、完璧な音ではなく、例えば、I をアという感覚でも問題ありません。何となく似ていればそれでOKです。頭に聞こえたとおりにリスニングの音をそのまま録音する感じです
コツ注意5|長い文章のリスニング後半の音は無視する
英語のリスニングのコツとして最初の3語など前半部分の音に意識を集中するように伝えましたが、おそらく、長い文章になると後半の音なんて忘れてしまうかと思います。今は、英語のリスニングで後半の部分は無視して頂いて結構です。
コツ注意6|今までのようなリスニングの勉強感覚は捨てよう
今までの受験英語や学校英語のようなリスニングの勉強法は捨ててください。リスニングのコツは単に最初の音を掴むことです。なので、今までのような勉強感覚は要りません。子供のころに自然に日本語をマスターしていったように、あくまでゲーム感覚で楽しんで取り組みましょう。
中学や高校、大学入試、受験対策のリスニングのコツ・勉強法は?
高校や大学入試でも英語のリスニング問題は重要な配点を占めています。
高校や大学入試、受験勉強でもリスニング学習のコツは同じです。
- 最初の3単語に集中する
- 複数の単語を聞けるようになる(音と音のつながってもわかる)
- 聞き流しではなく、意識的にリスニングを行う
- 返り読みせずに頭から聞く癖をつけること
これらを意識しながら、学校の教科書や受験対策用の問題集や参考書で行ってみてください。
リスニング初心者は主語と動詞を意識する
また、英語初心者でリスニングが苦手な人の場合、最初から全ての音を聞こうとしなくてもOKです。まずは、最初の音を聞くのに加え、主語と動詞を意識して聞けるようになりましょう。
主語と動詞には重要な内容が含まれるので、そこからおおよその意味がわかるようにしていくことです。徐々にレベルアップしていきましょう。
まとめ:英語を聞き流して聞いてもリスニング力は上達しない
ここでご紹介した2つのコツのように、多くの日本人が知らない英語との違いを理解して、集中してトレーニングをする必要があります。
そしてそれを習慣化することで、ネイティブと全く同じようなリスニング感覚を身につけることができるのです。
BGMのように英語を単純に聞くだけの練習は全くの無意味なのです。何度も言いますが大人のリスニング上達のコツとは「意識的リスニング」なのです。
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