ネイティブの会話で頻繁に出てくる「How about ~?」ですが、どんな場面で使っているのか把握していますか?
簡単そうに見えて、正しい使い方を実は知らない日本人の方が多いフレーズでもあります。
ビジネスメールなどフォーマルな文語で使うことはありませんが、ビジネスの会話でも欠かせない表現です。
また、これに似ている「What about ~?」との違いと共通点は何なのでしょうか?
疑問詞の「How」が「What」に変わっただけですが、間違うと失礼になる場合もあります。
目次
「How about ~?」の意味と例文・類義語
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「How about ~?」は何かを提案するときや、誰かを誘ったりする時によく使われます。
相手を思いやったりする気遣いのフレーズのイメージだと思って下さい。ニュアンスとしては優しい表現です。
基本としては、文法的にも「How about 名詞(動名詞ing)?」の形ですが、そうではないパターンも多いです。
意見や状況を聞く時(聞き返す)
相手に同じ意見を聞いたり、相手の考え方、状況を確認する時に使います。
あなたが何かの意見や回答をした時に、聞き返すフレーズですね。
要するに「あなたの方こそどうななの?」というニュアンスですね。
下記がその例文です。
- How about you?(あなたはどう思いますか?・あなたの体調はどうですか?)
- How about your school?(あなたの学校生活はどうですか?)
など。
提案する時・類義語
「How about if ~?(~するのはどうなの?)」という形をとるパターンもあります。
下記がその例文です。
- How about next week?(来週はどうでしょうか?) ※何かの約束はしたけど会う時をどうするかの提案ですね。
- How about if you go talk to your boss?(上司に話すというのはどうなんですか?)
など。
例えば、2つ目の文をフォーマルな言い方に置き換えるすると、「I suggest that you go talk to your boss.」となります。
カジュアルであれば、「Why not go talk to your boss?」、「You should go talk to your boss.」など類義語(フレーズ)が使えます。
『3つの「提案」の英語|使い方の違いや関連表現・フレーズ一覧』の記事も参考にしてみて下さい。
誘う時・類義語
「一緒に~しましょう」などの場面でも使えます。
下記がその例文です。
- How about going out for lunch?(一緒にランチに行きませんか?)
- How about we meet again sometimes?(たまにはまた会いませんか?) ※「How about 主語+動詞?」という形でも使いますね。
など。
「Why don’t we ~?」や「Let’s ~.」に言い換えることもできます。『「~しましょう」の英語|Let’s以外の5つの表現と提案フレーズなど』の記事も参考にしてみて下さい。
「What about ~?」の意味と例文:「How about ~?」との違い
さて、「How about ~?」に似ている感じがする「What about ~?」ですが、どのような場面で使うのでしょうか?
下記が主な意味です。
- ~はどうするの?(~はどうするつもりですか?)
- ~の方はどうなんですか?
など。
よって同じ名詞を後ろに入れても全く違う意味になります。
次の2つの例文の違いを確認しましょう。
- How about your work?(仕事はどんな調子ですか?) ※相手に気遣いの質問を聞き返すパターンですね。
- What about your work?(仕事はどうするつもり?) ※「休むのはいいけど、仕事はどうするの?」などの場面が想像できますね。
如何でしょうか?この2つは全く違いますね。言い方によっては語気が強いニュアンスにもなります。
それでは、「What about ~?」の例文パターンを見ていきましょう。「What about 名詞・代名詞 ?」の形が基本となります。
- What about me? Should I go there, too?(私はどうなるの?私もそこに行けばいいの?) ※「What about John?(ジョンはどうするの?)」など、他の名前や代名詞を持ってきてもOKです。
- What about it? I don’t care.(だから何?関係ないね) ※「それがどうしたって言うの?」という場面で使う、少し怒った口調で表現します。
- What about rice? Does it come with the plate?(ご飯はどうなりますか?そのおかずと一緒についてきますか?) ※レストランの注文などで聞くフレーズです。
- You said you can speak Spanish. What about English?(スペイン語を話せると言っていましたが、英語の方はどうですか?)
- What about the problem. We can’t ignore it.(その問題をどうするつもり?無視できないよ)
など。
「How about/What about ~?」が共通して使える場面
さて、先ほども例文の比較で見ましたが、意味や語気なども全く違いましたよね。
しかし、これが同じ意味で使えるフレーズがあるのです。主に2パターンなのでそれぞれを見ていきましょう。
驚いた時
「それはすごい!」、「いいね!」という場合に次のフレーズを使います。
この場合は「?(クエスチョンマーク)」よりも「!(ビックリマーク)」を文末に付けることが多いですね。
- How about that!
- What about that!
間違っても代名詞の「it」にしないで下さいね。全く違う意味になります。
「Wow! How/What about that! It’s just incredible.(わー、すごいね。信じられない)」などの例文の中で使えます。
また、これは感嘆文の一種ですね。『2つある!感嘆文の作り方|HowやWhatへの書き換え方法と例文』の記事も参考にしてみて下さい。
相手の意見を聞く時
「あなたはどう思いますか?」や「あなたの場合はどうですか?」と相手に聞き返す時に同じフレーズを使います。
- How about you?
- What about you?
例えば身近な例と言うと、「How’s it going?(最近どう?)」と相手に聞かれた時に、「Good. What/How about you?(いいよ、あなたは?)」という挨拶のやり取りですね。
これはどちらを使っても構いません。
しかし、喧嘩口調での「What about you?(あなたは何なのよ!何様?)」という意味もあるので、使う場面で注意が必要です。
まとめ:「How about ~?」と「What about ~?」はシッカリと使い分ける!
いかがでしたでしょうか?
似たような疑問詞ですが、使う場面で意味が大きく異なる場合があるので注意が必要ですね。
短いフレーズですが、自然に使えるようになるとネイティブ感覚ですね。オンライン英会話でのレッスンや、会社での会話などで使う機会があればドンドン試してみましょう!
ここで紹介した例文などを見返して、あなたの英会話上達に役立てて下さい。