日常会話だけではなく、ビジネスの場面でもよく使わえる「go through」。
この「go through」ですが、様々な意味があり、使う場面で意味が多少異なります。
しかし、動詞の「go(行く)」と「through(~を通り抜けて・~最初から最後まで)」というイメージができればとても理解しやすくなります。
目次
「通り抜ける」を「go through」で表現
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物理的にAがBの中を通り抜けるという場合に使います。
- I went through the tunnel(そのトンネルを通り抜けました)
- The strong wind went through the warehouse.(強風が倉庫を突き抜けました)
※「went」は「go」の過去形で、これからのご紹介する意味や例文でも多くでてきますので押さえておきましょう。
左から右のように通り抜けるイメージです。
「(困難などを)経験する」を「go through」で表現
単純に何かを経験するというより、苦労しながら過ごしているイメージの時に使います。
- I’m going through a hard time now.(今、辛い時間を過ごしています)
- He went through a lot.(彼はいくつもの困難を経験してきた)
何とか通り抜けるように頑張っているイメージですね。
「くまなく調べる・確認する」を「go through」で表現
時間をかけて調べたり、確認したりする時にも使えます。
最初から最後までというイメージから来ていますね。
- My mother went through my bag.(母が私のバッグをくまなく調べました) ※look intoなど他の同義語もあります。『「調べる」の英語|日常会話とビジネスで使い分ける厳選11類語・例文』の記事を参考にして下さい。
- I have to go through the data tonight.(今晩、そのデータをひとつひとつ確認しないといけません) ※他にも同義語として『6つの「確認(する)」の英語|使い方やフレーズを習得!』にあるような、check、confirm, verifyなどがあるので確認しておきましょう。
など。
「説明する」を「go through」で表現
これも最初から最後までをくまなく、一通り説明するイメージですね。
- Let me go through the document again with you.(もう一度、その資料を説明させて下さい)
- I have to go through the product’s features.(その商品の特徴について説明しなければいけない)
他にも、同義語として『「説明」の英語|説明書や説明会でも使う厳選12個の表現』にあるような explain, presentなどあります。
「目を通す・読む」を「go through」で表現
look through, read throughなどに言い換えることもできます。
- Let me go through your report.(報告書に目を通しますね)
- He just went through the book.(その本をちょっと一通り見ただけです)
など。
「(法案などが)通過・可決する」を「go through」で表現
ビジネス用語になりますが、次のようなケースでも使えます。
- The bill is supposed to go through next week.(法案は来週通過するはずです)
- The budget went through.(予算案が可決しました)
「be動詞+passed(通過する)」というのが同義語になります。「The budget was passed.」など。
「go through with」はどんな意味?
前置詞の「with」もついていますが、ここでは「~と一緒に経験する、確認する」などの意味ではなく、別の意味として考えて下さい。
実は、「貫徹する」、「やり通す・実行する」などの意味があります。
- He went through with his plan.(彼は自分の計画を貫徹した)
- I couldn’t go through with it.(それを実行できませんでした)
「go through」を使った有名な名言やフレーズは?
さて、「go through」を使ったとてもいい言葉があるのでご紹介します。
- Grow through what you can go through.(直訳:あなたの経験から成長しよう) ※有名な本のタイトルにもなった言葉で、人生において、障害を気にして何もしないのではなく(それでは成長しない)、あなたが経験することから得ることができる成果や結果を優先しようというニュアンスです。
- If you’re going through hell, keep going.(直訳:あなたが地獄を経験しているのなら、続けなさい) ※元イギリス首相で、作家でもあるウィンストン・チャーチル(Winston Churchill)の言葉で、最後までやってみろ、あきらめるな、続けて前進することが大切というニュアンスです。
など、会話で使えるか分かりませんが、知識として覚えておくと英語の幅が広がりますね。
「get through」との違いは?
「go through」はよく、「get through」と使い方を間違ってしまう方が多いです。
「get through」は、「困難を切り抜けて成果を出す」というイメージです。
売り上げ達成、試験の合格などなど、様々なシーンで使えます。
- I finally got through!(ようやく切り抜けた!成功した!)
- Let’s get through it!(一緒に乗り越えて、成果を出そう!)
また、「come through」も「get through」と同じようなニュアンスで使えます。
まとめ:スラングの「go through the roof」をイメージできる?
さて、ここまでで「go through」のイメージを掴めましたか?
それでは問題です。
次の2つのスラングはどんな意味になるでしょうか?
- go through the roof(直訳:屋根を突き抜ける)
- go through the motions(直訳:動きを一通りやる)
下記が例文ですが、答えを見てみましょう。
- He’s really going through the roof now.(彼はいまめちゃくちゃ怒っています) ※堪忍袋の緒が切れる、というイメージですね。また、価格が高騰する時などにも使える表現です。
- She is not studying at all. She is just going through the motions.(彼女は全然勉強していませんよ。ふりをしているだけです)
これが分かったら完璧です!自信を持って英会話にドンドン活用してみて下さい。