「概要」を英語で何というか知っていますか?
ビジネスや、大学など様々な場面で出てくる、「概要」という言葉ですが、その場によって使う英語で、伝えたい意味も違ってきます。
また、概要の反対語(対義語)は「詳細」ですが、「detail」や「specific」以外の役立つ表現を『「詳細」の英語|基本とその他4つの表現を完全マスター!』で解説していますのでご参考下さい。
概要と詳細をセットで覚えると英語の幅が広がります。
最後には、どれくらい「概要」の英語を理解したのかを試せる、「まとめクイズ」を用意していますので、是非チャレンジしてみましょう!
目次
「概要」の英語:基本の英単語と違い(使い方)
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日本語の「概要」にあたる英訳は一つではありません。
「概要」の意味がある基本の単語と意味を確認しましょう。
英語の「Overview」で「概要」を表現
「Overview」の発音や意味は下記となります。
意味は、「大要」や「あらまし」となります。趣旨を要約したものではなく、文章や本の内容を全体的にまとめた形の概要です。
後述する「summary」もまとめですが、口語的に「overview」を多く使う傾向があり、アカデミックな言い方でもあります。
英語の「Outline」で「概要」を表現
「Outline」の発音や意味は下記となります。
意味は、「概要」、「アウトライン」、「あらまし」、「略図」などとなります。
キーポイントを並べる形の概要です。リストになっている概要が基本的に「outline」ですね。
日本語でもアウトラインという言葉を使うのでイメージしやすいのではないでしょうか。また、「outline」は「概要をまとめる」という意味の動詞としても使うことができます。
英語の「Abstract」で「概要」を表現
「Abstract」の発音や意味は下記となります。
意味は「適要」や「要約」、「要旨」です。
論文の概要を書く場合は「abstract」を使う場合が多いです。この概要は文頭に書きますが、論文を読むかどうかの判断材料にする部分で重要な部分です。比較的短くまとめて、結論などは含めない形の「概要」です。
論文での概要の書き方は、『英語の「論文」|絶対に押さえたい9つの書き方の基本と例文』を参考にしてみて下さい。
しかし、ビジネスのプレゼン(プレゼンテーション)の場合は、「Introduction(序文)」の部分に概要を書くことが多いです。『英語でプレゼンテーション|3つのパートで使える例文集一覧』を参考にしてみて下さい。
英語の「Summary」で「概要」を表現
「Summary」の発音や意味は下記となります。
意味は「概要」、「要約」となります。
論文の「概要」としても使われます。日本語の「まとめ」の意味でも使われる単語で、比較的幅広く使えます。
「概要」の中で一番使う単語です。動詞形は「summarize(サマライズ)で「要約する」「まとめる」「概要をまとめる」の意味で使います。学校の宿題などで、本を読んで「概要をまとめる」や、ニュースを見て「概要をまとめる」などの場合、「summary」が使われます。
英語の「Digest」で「概要」を表現
「Digest」の発音や意味は下記となります。
意味は、「摘要」、「要約」、「ダイジェスト」です。
まとめというより、噛み砕いて短く概要を説明しているニュアンスです。
「digest」は、もともと「消化する」という動詞(dɑɪdʒést:アクセントが後ろ)でも使います。そこから、整理する、かみくだく、要約するという意味が派生して「概要」の意味でも使われます。
その他にも、「schema(スキーマ/概要や図や図式など)」、「roundup(ラウンダップ/ニュースなどの総括やまとめ)」、「review(リヴュー/過去の出来事の総括)」など他にも「概要」あたる英語表現がありますが、まずはここでご紹介した「概要」の基本の表現を押さえておくだけで英会話では困らないでしょう。
「概要」に関する英語表現やフレーズ
ビジネスや日常英会話の様々なシーンで良く使われる英語表現をご紹介します。
- ~についての概要:「summary of ~」 ※summaryの部分は概要の内容に応じて、変えて使えます。
- 概要を伝える(概要を説明する):「brief ~」、「present the summary of ~」 ※会議や、プレゼンテーション、スピーチの場合はこちらを使います。
- 概要によると:「according to the abstract」 ※abstractの代わりにsummaryでもOKです。
- 概要をまとめる:「give someone a summary of ~」※provide a summaryでもOKです。他に、「summarize(動詞)」、「outline(動詞)」、「sum up(動詞)」などもあります。
- 概要を書く:「make an outline」 ※文章を書く時、プロジェクトを立ち上げる時などに、先に概要を書く場合に主にこの表現を使います。
- 概要を把握する:understand the outline of ~ ※「grasp(グラスプ)」という動詞でも構いません。
- 概要説明:「summary」や「overview」で問題ありません。
- プロジェクト概要:「project summary」 ※ここでは「概要」として「profile」を使ってもOKです。
- 事業計画概要:「executive summary」 ※ビジネスシーンで使われる概要です。学術的な論文の概要に比べこちらは文章自体が長く、これを読めば大よその計画内容が把握できるものです。
- 会社概要:「company profile」 ※「corporate outline」も同様です。パンフレット等にまとめられたものは「company brochure」です。会社や場面によって、様々な表現が使われています。
- 会議の概要:overview of the conference ※会議で詳細を書く議事録は「minute」と言います。
- 概要仕様書:outline specification
- 概要書:outline ※もちろん「summary」などでも問題ありません。
- 概要図:schema
- 概要資料:overview material ※または「overview document」でもOKです。
- 概要設計:overview design
まとめクイズ:英語の「概要」は場面毎に覚える!
日本語の「概要」は、英語では様々な場面に応じて使い分ける必要がありますが、大まかな意味はここで、ご紹介しました。
「概要」は、この意味ではこの単語!とはっきり言えない部分があり、場面ごとに覚える必要があります。
それでは、最後に次の問題を解いてみましょう!
【問題】
- 文章や本の内容を全体的にまとめた形の「概要」の英語は?
- 日本語の「まとめ」の意味でも使われる単語で、比較的幅広く使える「概要」の英語は?
- 「会社概要」の英語は?
- 論文などで使われる「適要」や「要約」の英語は?
- プロジェクトを立ち上げる時などに使う「概要を書く」の英語フレーズは?
いかがでしたか?
今すぐ読んだ「概要」に関する英語でも、多少はてこずりますよね。答えを確認して、徐々にでいいのしっかりマスターしましょう!
【解答】
- overview
- summary
- 「company profile」、「corporate outline」
- abstract
- make an outline
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