「彼は~らしい」、「彼女は~っぽい」など、人から間接的に伝え聞く、伝聞(でんぶん)でのフレーズがありますね。
噂などを第三者に伝える時もこのような表現をよく使います。
また、「~らしい」、「~っぽい」は「自分らしい」、「日本人らしい」など、ふさわしい、似合っている時などに使う表現もあり、それをそれぞれ英語で言い換える必要があります。
目次
伝聞での「~らしい」の基本英語
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「どうやら(どうも)~らしい(みたい)」など人から聞いた話を第三者に伝える表現がありますね。
また、人から聞いたけど、それを自分なりに解釈する時もこのような表現は使います。
これは英語でも同様です。この2つのパターンでの英語フレーズをご紹介します。
先ずは自分で解釈する表現のパターンから見てみましょう。
It seems (that) ~
「~と思われる」、「~のように見える」、「~らしい」という場合に使う動詞が「seem(シーム)」です。
例えば、天気予報などを見たり、第三者から聞いて自分で解釈して「今日はいい天気になるらしい」という表現をしたとしましょう。
その場合は、「It seems that the weather will be fine today.」など、この「seem」を使います。
ラフな言い方だと、「It seems like the weather will be good today.」という表現になりますが、英会話的に全く問題ありません。
または、主語を「It」ではなく、「The weather」にして、「The weather seems to be fine today.」でも同様です。
それと、「それOKらしいよ」などと言う場合は「It seems OK.」という表現も多々あります。
これも自分なりの解釈になります。
「It looks (like) OK.」というのも同様ですね。「見たところ大丈夫らしい(大丈夫でしょう)」というニュアンスになります。
「It sounds (like) ~.」は、「それは~らしいというふうに聞こえる(自分の解釈も含める)」という場合に使えます。
『「seem」の意味と8つの用法|lookとの違い・かっこいい名言も紹介!』の記事も参考にしてみましょう。
I heard (that) ~
自分の解釈を入れるのとは対照的に、ただ単に噂を聞いて相手に伝える場合は、「hear(ヒア)」の過去形の「heard(ハード)」を使います。
これは自分の意見が入らないパターンです。
「I heard (that) ~」という形になり、直訳すると「私は~だと聞きました」となります。
また、「It seems/It looks」は、どちらかと言うと、「見た感じ(視覚的)~らしい」というニュアンスが強いのですが(決して見た目だけではないケースも多い)、「I heard」の英文は、「どうやら~らいしい」という確定ではないけど、そう聞いたというニュアンスですね。
下記のような例文です。
- I heard that he is going to go abroad.(どうやら彼は海外に行くらしい)
- I heard you are playing soccer.(あなたがサッカーをしているっぽいけど、本当?)
- I heard he looks like you.(彼はあなたに似ているらしい)
「It seems OK.」と「I heard it’s OK.」の違いは?
上記2つの英文を使うと簡単です。
どちらとも「OKらしい(OKっぽい)」という和訳になりますが、ニュアンスが全く異なります。
- 「It seems OK.」・・・何かの情報を基に、自分で解釈して「OKらしい」と相手に伝えている。
- 「I heard it’s OK.」・・・単純に第三者から聞いた情報を伝えて、責任は無し。
仮に自分の解釈でも、相手に確認を促す場合もありますね。
そのケースは、「It seems OK. But you should confirm it with him.(OKらしいけど、彼と確認した方がいいですね)」などの英文にします。
It appears (that) ~
この表現は、ビジネス、またフォーマルな場面で使う「~らしい」という表現に使う動詞が「appear(アピア)」です。メールなど文語的でもあります。
フォーマル的に言うと、「~のように見受けられる」というのが適切でしょう。
It appears that the new business will be succeeded.(新しいビジネスが成功するらしい)、など。
これを副詞の「apparently(アパレントリー)」を使って「The new business apparently will be succeeded.」と表現することもできます。
また、「It seems to be ~./It seams ~」と同じように「It appears to be fine./It appears fine.」などの形でもよく使われます。
『appearの意味と使い方|発音や派生語・例文やseemとの違いなど』の記事を参考にしてみて下さい。
maybe
自分での解釈か、単純な伝聞なのか判断がつかないのが、「maybe」という表現です。
多くの日本人の方が耳にした英語でしょう。会話の中でもとにかく頻繁に出てくる表現の一つです。
直訳すると「多分~らしい(でしょう)」ですね。その代表的なのが「mabye(メイビー)」です。
この「maybe」ですが、その可能性が50%の場合のみに使えます。
それ以上の可能性の場合は、「probably」、それ以下は「could」など使い分けが必要です。詳しくは、『「多分(たぶん)」の英語|3つの基本英単語とその使い方』の記事もご確認ください。
英会話で使える!「自分らしい」などの英語フレーズなど
「~らしい」と言っても次のような表現はどうするのでしょうか?
せっかくなので、この機会に覚えておきましょう!
- 自分らしい(自分っぱい):That’s how I am.(直訳:それが私の感じです) ※または、「That’s me.」などでも同様です。「自分らしくありたい(I want to be myself.)」や「Be yourself.(あなたらしく!)」、「That’s so him.(彼らしい)」などの表現もあるので押させておきましょう!
- 日本らしい(日本っぽい):It’s like Japan. ※「日本人っぽい(It’s very(so) Japanese./It’s typical Japanese.)」などの表現もあります。
- 夏らしい(夏っぽい):summery ※「夏っぽいこと(summery things/something summery)」、「夏っぽい服(summery cloth)」などとして使います。因みに「冬らしい」は「wintry」という単語を使います。スペルに注意です。
今回は「~らしい(~っぽい)」という少し曖昧な英語での表現の仕方と使い分けをご紹介しました。
日本語では一つの単語で表現できるけど、英語ではニュアンスの違いで違う英語を使うという事が多々あります。是非、この際その微妙な感覚に触れて慣れておきましょう!