「宗教」を英語で言えますか?
日本文化を説明する時や、相手の文化を知るとき、その背景にある「宗教」の話題は避けて通ることができません。
また、多くの日本人の場合、ひとつの「宗教」を信じているわけではなく、「あなたの宗教は?」と英語で聞かれたら返答が難しいですよね。
目次
「宗教」は英語でなんて言う?
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「宗教」は英語で「religion」です。
宗教の英語|「宗教」の読み方(カタカナ)・発音
「religion」の読み方・発音と発音記号は下記となります。
宗教の英語|「religion」の形容詞は?
関連した単語で、形容詞の「宗教(上)の」は「religious(リリジャス)」です。これも、よく使う表現なのであわせて覚えておきましょう。
世界の様々な「宗教」を英語で表現
世界には様々な宗教があります。
主な宗教名と「~教徒」の英語での言い方を確認しましょう。
- キリスト教:Christianity(クリスティアニティー) ※キリスト教徒:Christian(クリスチャン)
- 仏教:Buddhism(ブディズム) ※仏教徒:Buddhist(ブディスト)
- 神道:Shinto ※神道信者:Shintoist
- イスラム教:Islam(イズラム) ※イスラム教徒:Muslim(モズリム)
- ヒンドゥー教:Hinduism(ヒンドゥイズム) ※ヒンドゥー教徒:Hindu(ヒンドゥー)
- プロテスタント:Protestant ※プロテスタント教徒:Protestant
- カトリック:Catholic ※カトリック教徒:Catholic
- 道教:Taoism(タオイズム) ※道教信者:Taoist(タオイスト)
- ユダヤ教:Judaism(ジュデイズム) ※ユダヤ教教徒:Jew(ジュー)
ここで紹介した宗教は、よく使われるものばかりなので覚えておくと便利です。
英語で「宗教」の聞き方・答え方
文化交流をする場合に、よく出てくるのが「宗教」についての話題です。
相手の「宗教」を尋ねたり、相手から自分の「宗教」を聞かれたりすることがあるかも知れません。
「宗教」について相手に聞かない方がいい!?
「宗教」については、少し繊細でプライベートな問題なので触れないほうがいい場合もあるので注意が必要です。
お互いの文化について話していたら、話題に結構出てくることもあるので「タブー」とまでは言えませんが、ビジネス上の関係などではあまり踏み込んで聞かないほうが良いでしょう。
絶対に英会話で出てくる話題ではないのですが、聞き方や答え方を覚えておくだけでもOKです。
「あなたの宗教は何ですか?」とストレートに聞く場合は「What is ~?」の疑問文を使います。
- 英語:What’s your religion?
- 日本語訳:あなたの宗教は何ですか?
- 音声:
「信仰」と言う意味の、「faith(フェイス)」を使って以下のように聞くこともできます。「th」の発音に注意です。
- 英語:What’s your faith?
- 日本語訳:あなたの信仰は何ですか?
- 音声:
その他にも、「宗教的信仰」と言う意味の「religious belief」を使ってもOKです。
【回答例】
- 英語:I’m a Shintoist.
- 日本語訳:私は神道信者です。
- 音声:
「What is ~?」を使った疑問文は簡単ですがストレートな聞き方なので、言うタイミング、使い方によっては唐突に聞こえる場合もあります。
全ての人が「宗教」を信じているというわけではありません。
そこで、「何か信じている宗教はありますか?」と聞いて、「ない」と答える余地を残すのが一般的です。
- 英語:Do you believe any religion?
- 日本語訳:信じている宗教はありますか?
- 音声:
宗教の場合「have」をつかってもOKですが、ここでは「信じる」と言う意味の「believe」を使って聞いています。
【回答例】
- 英語:Yes, I’m a Buddhist.
- 日本語訳:はい。仏教徒です。
- 音声:
また、下記も回答の1つです。
- 英語:No, I’m not religious.
- 日本語訳:いいえ、私はあまり信心深くないんです。
- 音声:
※「Do you~」で聞かれているので、「Yes」か「No」で答えます。
「宗教」を英語の自己紹介で表現
自己紹介で自分の「宗教」を伝える場合はとても簡単です。
しかし、上述通り、あまり触れない場合があるケースがあるので、あえて自分から紹介するより相手に聞かれた場合ぐらいの感覚で大丈夫です。
- 英語:I’m a Buddhist.
- 日本語訳:私は仏教徒です。
- 音声:
「Buddhist」の部分を、自分の信じている宗教に変えて伝えましょう。
多くの日本人の場合、特定の宗教を信仰していない人も多いですよね。
その場合は、こんな表現が使えます。
- 英語:I’m not religious.
- 日本語訳:私は信じている宗教はありません。
- 音声:
また下記も大丈夫です。
- 英語:I don’t have a specific religion.
- 日本語訳:私は特定の宗教を信仰していません。※「specific(スペシフィック)」は「特定の」です。
- 音声:
ただし、日本の場合、仏教や神道が文化に根付いていて、神様や仏様の存在を信じている人も多いので、その場合は「仏教と神道を両方信仰しています。」と伝えるのがよいでしょう。
- 英語:I believe in both Buddhism and Shinto.
- 日本語訳:私は仏教と神道を両方信じています。
- 音声:
海外の人の多くは、何らかの宗教を信じていて、それが生活の一部になっています。
そのため、宗教を聞かれたときなどに「無宗教」とか、「信じている宗教がない」というと、「倫理観が薄い人」のように聞こえて、なんだか気まずい雰囲気になることがあります。
全く信じていない人なら別ですが、お墓参りや初詣にいくなら、「仏教や神道を信じている」といったほうが会話はスムーズの場合もあります。
この他に「atheist/エイシエスト」(無神論者)や、「agnostic/アクノースティック」(不可知論者)と言う表現もあります。
「atheist」(無神論者)は、「神」やそれにあたる存在はいないと考えている人です。はっきり「神は存在しない」という意見を持っているので、日本人によくある「無宗教」とはニュアンスが違います。
「agnostic」(不可知論者)は「神」がいるかいないかは、わからないが自分には証明できないと考えている人です。こちらも、「無宗教」とニュアンスが違いますが、「atheist」よりはニュアンスが近いです。
「宗教」に関連する英語一覧
「宗教儀式」など、宗教に関する様々な英語表現を見てみましょう。
- 「参拝者」「礼拝者」:worshippers, followers
- 「宗教儀式」:a religious ceremony
- 「宗教の教義」:the doctrines of a religion ※「doctrine」は「教義」と言う意味です。「a religion」を「Shinto」とすると、「神道の教義」という意味になります。
- 「(宗教の)宗派」:sect
- 「宗教上のしきたり」:religious ritual
- 「宗教上の習慣」:religious custom
- 「宗教上の理由で」:for religious reasons
- 「宗教家」:a man of religion
- 「宗教界」:religious circles
- 「宗教学」:the science of religion
- 「宗教裁判所」:religious court
- 「宗教会議」:religious conference
- 「宗教改革」:religious reformation
- 「宗教建築」:religious architecture
- 「宗教美術」:religious art
- 「宗教画」:religious painting ※painting の代わりにpictureを使ってもOKです。
- 「宗教団体」:a religious organization
- 「宗教法人」:a religious corporation
- 「宗教弾圧」:religious oppression
- 「宗教戦争」:religious war
- 「宗教学者」:religious scholar
- 「(仏教の)僧」:Buddhist monk
- 「ハラル」:halal ※「ハラル」とはイスラム教のルールで許されている食品のことです。
- 「ゴスペル」:gospel
まとめ:「宗教」の英語は繊細なので基本を押さえて慎重に使いましょう!
「宗教」については、まず世界の主な「宗教」の英単語を覚えましょう。
「宗教」は繊細な話題なのですが、「宗教」によって食べられない物があったり、生活に直接かかわる部分なので、結構会話にでてきます。
そのため、最低限、相手の「宗教」の聞き方と、自分の「宗教」伝え方を知っておくと便利です。
日常会話ができるようになって、少し余裕がでてきたら、日本の仏教や神道についても、少し説明できるようにしておくとよいでしょう。
日本の宗教は文化に根付いていて、海外の人も興味を持っている人が多くいます。日本の文化の説明については、『「日本文化」を英語で紹介|正確に伝えるための8つの基本』の記事でも紹介していますので参考にしてみて下さい。
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