「耳」の「ear」は基本単語で多くの方が知っている英語ですね。
しかし、「耳鳴り」や「耳かき」、「耳がいい(悪い)」、「耳鼻(咽喉)科」など「耳」に関する表現は意外に知らないものも多いのではないでしょうか。
また「ear」を使った日常的に会話でも登場する関連英語も多く存在します。
目次
「耳」は英語でなんて言う?
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「耳」は英語で「ear」です。
耳の英語|「ear」の読み方(カタカナ)・発音
「ear」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「アー」の伸ばす音は「r」の音です。舌を口の内側に触れさせずに少し引いた状態で発音します。「r」の正しい発音の仕方については、『RとLの発音がビックリするほど上達する簡単トレーニング』の記事を参考にしてみて下さい。
耳の英語|「ear」の複数形
また、「両耳」や一般的な「耳」について話す場合は複数形の「ears」(イヤーズ)を使います。
日常会話でよく使う「耳垢」や「耳かき」は英語で?
ここでは、日本語でも日常的に使う耳かきや耳掃除に関する英語をご紹介します。
「耳垢」の英語
「耳垢」(みみあか・みみくそ)は英語で「earwax」です。
「wax in ear」という表現もあります。
「耳垢が溜まっている」は英語で「have a build-up of earwax」です。
「build up」は「蓄積する」や「増える」という意味で、ここでは名詞形で使っています。
「耳かき」に関する英語
「耳かきをする」は、英語で「remove earwax」です。
「remove(リムーヴ)」は「取り除く」という動詞です。
「耳を掃除する」という意味で「clean one’s ears」でもOKです。「one’s」には「my」などの所有格が入ります。この場合は基本的には複数形の「ears」を使います。
「綿棒」は英語で「cotton swab」ですが、アメリカ英語では商品名の「Q-tip」を綿棒の総称として使うことが多いです。一般的な「綿棒」のことを言う場合は複数形で「Q-tips」を使います。
「綿棒で耳かきをする」は「remove earwax with a Q-tip」です。
日本で使うような「耳かき」は「ear pick」で、「竹製の耳かき」は「bamboo ear pick」です。
欧米の一般的なドラッグストアでは「ear pick」は手に入りにくいです。仮にあったとしても金属製の耳かきが多く、日本の竹製の耳かきは特に手に入りにくいです。長期で海外へ行く場合は日本から持って行きましょう。
耳鼻科や耳が悪い(遠い)など耳の不調は英語で?
飛行機の気圧の変化で耳が詰まってしまうなど、海外旅行で耳の不調が起きた場合に使える表現や耳の病気に関する表現を確認しましょう。
「耳鼻科」は英語で?
「耳鼻(咽喉)科」を辞書で引くと「otolaryngology」と長い専門用語が出てきますが、一般的にネイティブの会話ではそのような英語は使いません。
「ENT」を使います。「ENT」は「ears, nose(鼻), and throat(喉)」の略です。
口語では「ear(nose) doctor」などでも問題ありません。例えば、「I have to see a ear doctor.」などです。
耳の不調や病気を伝えるための英語
耳の不調や病気を伝えるための英語表現をリストにまとめました。
海外で病院へ行く場合や、海外から来た方の付き添いで病院に行く場合に役立つ表現をご紹介しています。この機会にチェックしてみてくださいね。
- 「耳だれ」:discharge
- 「中耳炎」:otitis media, middle ear infection
- 「内耳炎」:inner ear infection
- 「外耳炎」:outer ear infection
- 「点耳薬」:eardrop ※「点眼薬(目薬)」は「eyedrop」です。
- 「耳痛」:earache
- 「耳が痛い」:one’s ears hurt ※片耳が痛い場合、「my left ear hurts(左耳が痛い)」などどちらの耳か伝えます。
- 「耳がかゆい」:one’s ear itch ※「itch」は「かゆみ」で、耳以外にも使えます。
- 「耳が遠い(悪い)」:be hard of hearing, have trouble hearing ※「hearing」は「聴覚」「聴力」「聞くこと」などの意味です。直訳的な意味は「聞くことが難しい」「聴覚に問題がある」で、つまり「耳が遠い」となります。「聞こえにくいのですが…」と症状を医者に伝える場合は「I can’t hear well.」でもOKです。「hearing」の「r」を「l」にしてしまうと「healing」で「ヒーリング」「癒し」という意味なので要注意です。
- 「聴力を失う」:lose one’s hearing
- 「聴覚障害」:hearing-impaired, deaf ※「impair」は「損なう」「害する」という意味で「impaired」は過去分詞形です。「deaf」は「聴覚障害」だけでなく「聞く耳をもたない」という意味でも使います。尚、「視覚障害」は「blind」です。
- 「耳鳴り」:ear ringing, tinnitus ※「耳鳴りがする」は「one’s ears are ringing」又は「have tinnitus」です。
- 「耳が詰まった感じがする」:one’s ears feels plugged up ※「plug up」は「塞ぐ」「(隙間などを)詰める」という意味です。「右耳が詰まった感じがする」という場合は「one’s right ear feels plugged up」です。
尚、「病院」に関する英語は『「病院」の英語|2つある表現と病気の症状や診療科の英語』で詳しく解説しています。
「ear(耳)」を使った英熟語(イディオム)
「耳」はとても身近な言葉で、日本語でも「聞き耳を立てる」や「障子に耳あり」など様々な慣用句で使いますよね。
英語も「ear」を使ったイディオムがたくさんありますが、そのなかでもよく使うものを確認しましょう。
- have good ears:「耳がいい」 ※「耳が悪い」は「have bad ears」と表現することもできます。
- with attentive ears:「聞き耳を立てて」 ※「attentive」は「注意深い」という意味です。
- prick up one’s ear:「耳をそばだてる」「聞き耳を立てる」「熱心に聞く」 ※「prick up」は「(耳が)そばだつ」という意味で、動物の耳などが「ぴんと立つ」という意味でも使います。
- be all ears:「一心に耳を傾ける」「熱心に聞く」 ※相手の話しに興味がありもっと話してほしいという時に、「I’m all ears.」と言えば「一生懸命聞いています。もっと聞かせてください!」というニュアンスになります。
- give ear to something:「~に耳を傾ける」「~に耳を貸す」
- lend an ear to something:「~に耳を貸す」 ※「lend」は「貸す」という意味です。
- cover one’s ears:「耳をふさぐ」
- have one’s ear to the ground:「世の中の動向に注意する」「何が起こっているのか知ろうとする」 ※「have」の代わりに「keep」を使ってもOKです。直訳すると「耳を地面につける」となり、地に耳をつけてその変化に注意を傾けているイメージです。
- going one ear and out the other:「右の耳から入って左の耳から抜ける」 ※「聞く耳を持たない」や「馬の耳に念仏」の訳としても使われます。
- play it by ear:「即興でやる」「臨機応変に対応する」 ※ここで使う「play」は、「演奏する」という意味で、「play it by ear」はその場に流れている音楽を耳で感じて、それに合わせて演奏するというイメージです。そこから、演奏だけでなく「その場の状況に合わせて臨機応変にやること」や、「その場で対応を決める」という場合に使われる表現です。
- have no ear for music:「音痴である」 ※直訳すると「音楽の耳が無い」となります。つまり、音が合わせられずうまく歌えない「音痴」です。
- Wall have ears.:「壁に耳あり」 ※日本語でも「壁に耳あり、障子に目あり」という言葉がありますが、それと同じでどこでだれが聞いているかわからないので、秘密は言うべきではないという意味で使います。「障子に目あり」は「Doors have eyes.」です。
- from ear to ear:「大きな口を開けて」 ※一方の耳からもう一方の耳までとどくように口角を上げた状態のことです。「beam from ear to ear」は「満面の笑みを浮かべる」となります。
- make one’s ears burn:「恥ずかしい思いをさせる」 ※「burn」はもともと「燃える」という意味ですが、身体の一部に使う場合は「火照る」という意味になります。恥ずかしい思いをすると耳が火照って真っ赤になりますよね。その状態にさせることつまり、「恥ずかしい思いをさせる」となります。
- Cute as a bug’s ear.:「小さくて可愛い」 ※直訳すると「虫の耳のように可愛い」です。虫の耳が可愛いというよりも、虫の耳のように小さくて可愛いという意味で使います。
「耳」の関連英語
「耳栓」などその他の「耳」の関連表現を確認しましょう。
- 「耳にする」:hear
- 「地獄耳」:big ears
- 「耳たぶ」:earlobe(s) ※片耳の耳たぶに限定して話す場合以外は、一般的には複数形を使います。
- 「耳の穴」:earhole
- 「耳栓」:earplug(s) ※一般的には複数形で使います。「plug」は「塞ぐ」という意味です。
- 「ピアス」:earring(s) ※日本語の「イアリング」はクリップタイプのものを指しますが、英語では耳にあけた穴に通すピアスが「earring」です。
- 「イヤフォン」:earphone(s) ※「イヤフォンを耳につける」は「put one’s earphones on」です。
- 「餃子耳」:cauliflower ear(s), boxer ear(s) ※柔道やボクシングなど格闘技で変形してしまった耳のことです。
- 「パンの耳」:heel of bread ※パンの端の部分が硬いことから英語では「かかと」という意味の「heel」を使います。チーズの端も同じように「heel」を使って「heel of cheese」です。
- 「耳障りな音」:earsore ※「sore」は「痛み」という意味で「目障り」は「eyesore」です。
まとめ:耳の英語は基本は複数形という癖付けを忘れずに!
「耳(ear/ears)」の表現は日常の様々な場面で使いますし、身体のなかでも重要な部分なので慣用句でも色々使えます。
「耳」は顔に2つあるため、片方を特定する場合を除き基本的には複数形です。「ピアス」や「耳栓」など「耳」と合わせて使うものも同様です。
複数形にし忘れてしまうことが多いので要注意です。もちろん、複数形の「s」をつけなくても伝わりますが、このような細かい点に注意していくとナチュラルで正しい英語が使えるようになります。
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