ネイティブも会話でよく使う「turn out」ですが、使う場面によって意味が異なる、少し厄介な熟語でもあります。
しかし、その使い方などをシッカリ習得することで、リスニングや英会話でも大変役に立ちます。
また、発音の部分も日本語読みにならないことで、かっこいい表現となります。
目次
「turn out」の正しい発音の仕方
※このページには広告が含まれています。
日本語訛りにならないように、先ずは、この熟語の正しい発音をシッカリマスターしましょう。
「turn out」の発音と発音記号は下記となります。
カタカナの読み方では、2つの単語を離して「ターン・アウト」としていますが、ネイティブでそんな発音をする人は一人もいません。
音声を聞いてもらえれば分かりますが、「ターナウト」と発音しています。
これが実際の正しい発音の仕方で、単語と単語を繋げるという、リエゾン(リンキング)という発声の仕方です。
このリエゾンですが、リスニングにも効果を発揮する英語独特の発音の仕方で、義務教育では教えてくれません。
時間のある時でもいいので、『リンキング(リエゾン)でリスニング力が劇的にUPする3つの勉強法』の記事を参考にしてみて下さい。
ネイティブのようなかっこいい発音に近づきますよ。
それでは次に「turn out」の種類について見ていきましょう。
「turn out」は2つの句動詞に分かれる?
先ず、「turn out」は熟語ですが、文法用語では「句動詞(phrasal verb)」という言い方をします。
句動詞とは「動詞+副詞」、または「動詞+前置詞」の組み合わせの形の熟語の事です。
よって「turn out」は、前者の「動詞(turn)+副詞(out)」の句動詞です。
それぞれの単語の意味は次のようになります。
- turn・・・回す、消す、つける、回転する、など
- out・・・外に、伸びて、など
この2つが重なって、色々な意味の句動詞になるのですが、これが2つのカテゴリーに分かれます。
先ずは、このポイントを掴めることで次から説明する「turn out」の意味と使い方がとても分かりますくなります。
動詞には自動詞と他動詞という2種類の動詞があります。これが2つのカテゴリーだと思って下さい。
『自動詞と他動詞の違いと2つの正しい見分け方・両方使える動詞一覧』でも書いていますが、次の違いがあります。
- 自動詞・・・「主語と動詞だけで意味が成り立つ」
- 他動詞・・・「主語と動詞のみでは意味が成り立たず、必ず目的語を必要とする」 ※「~をーする」という形
これを「turn out」に当てはめると次のようになります。
- 自動詞としての「turn out」・・・句動詞としてのみ意味が成り立つ(~になる、など)※後述しますが、厳密にはその後に「to be」や「that節」が入ることが多い
- 他動詞として「turn out」・・・句動詞だけでは意味が成り立たないので後ろに必ず目的語を入れる(~を消す、など) ※目的語は基本的に名詞・代名詞となります。
難しいことは考えずに、大まかにこの2つのカテゴリーに分かれると考えていればOKです。
よってこの先は大まかにこの2つの動詞の役割に分けて例文を使いながら様々な意味を解説していきます。
自動詞としての「turn out」の意味と例文
自動詞的な役割の場合は、主に下記の3つのパターンになることが多いです。
- 「turn out」+形容詞(副詞)
- 「turn out」+to be ~
- 「turn out」+that節
この形を押さえることが基本となります。
例文を使いながら実際の意味を見ていきましょう。
「結果として~になる」
「結果的に~になった」という過去形で使うケースが多いですね。「finally」や「after all」などの単語を付け足すことで強調することもできます。
- It turned out OK.(結果的に良かったよ) ※何か事前に失敗や心配事があったけど、結果的にいい方向で終わった、というニュアンスです。 「It turned out well.」という表現も同様ではありますが、主語が子供になると「立派に育った」などの表現にも使えます。主語が天気の場合は「晴れた」などとなります。
- It turned out like I thought it would.(結果的に私が思っていたようになった) ※「like」を「as」に代えるとフォーマルな言い方になります。
など。
もちろん、現在形や未来形で「Don’t worry. It will turn out OK.(大丈夫だよ、結果的に上手くいくから)」などの文でも使えます。
また、『「~になる」の英語|6表現の違いや使い分けと例文など』でも、becomeやgetなど他の表現との違いなどを詳しく解説しています。
「~と判明する」
「~だと明らかになる(分かった)」という場合の文は、「turn out to be~」と「turn out that節」になることが多いです。
これも「結果的に~になる」というニュアンスにも近く、どちらの意味に捉えることも可能です。
下記がその例文となります。
- It turned out to be true.(それがのちに真実だと判明した)
- It turned out that she was lying at the time.(彼女があの時に嘘をついていたと分かった)
など。
また、文頭や文中に「as it turned out」という節を置いて、「結果として」、または「のちに分かったことだが」という文章をつくることもあります。
「As it turned out, it was false.(のちに、それは真実ではないと判明した)」など。
この場合の同義語としては「find out(見つける・発見する、など)」が妥当ですね。「We found out that it was false.」という形でも同じとなります。英会話時の参考にしてみて下さい。
「集まる」
集会などに顔を出す際にも使える表現が「turn out」です。この場合は「show up」や「gather」という他の熟語でも置き換えることができますね。
下記が例文となります。
- I think they will turn out shortly.(もうじき、彼らは現れると思います)
- They turned out on time for the campaign.(そのキャンペーンに彼らは時間通りに集まった)
など。
他動詞としての「turn out」の意味と例文
ここでの「turn out」は、必ず目的語(名詞・代名詞)が後ろ、または真ん中に来る形です。
下記の2つの形です。Aは目的語です。
- turn out A
- turn A out
これが基本となります。
「~を消す」
押すスイッチというよりも、栓などを回しながら(ひねることで)明かり等を消すというイメージです。
下記がその例文です。
- Please turn out the light.(その照明を消して下さい) ※「turn the light out」でも同様です。
- I turned the gas out after cooking.(料理後にはガスの元を締めました)
など。
「~を空っぽにする」
中身を見るために、ポケットなどを外に出して空っぽにするイメージです。
- I turned out my pockets.(ポケットを空にして見せました)
- Turn out the box.(箱の中身を出して綺麗にして下さい)
など。
「~を外へ追い出す」
アパートなどからの立ち退きや会社からの解雇の場合も使う表現です。
下記がその例文です。
- We will turn him out of our company.(彼を解雇するでしょう)
- The owner turned her out last month.(家のオーナーが彼女を立ち退かせた)
など。
名詞の「turnout」の意味は?
「turnout」と1つの単語になったら、名詞として扱います。
発音は「turn out」と同じで「ターナウト」となりますが、意味が異なるので注意しましょう。
下記が主な意味です。
- 着こなし・・・「It’s a nice turnout.(いい着こなしだね)」など。
- 出席者(参加者)・・・「We had a good turn out the party.(パーティーには多くの出席者がいた)」など。
- 投票率・・・「We are seeing the 50% of turnout.(50%の投票率ですね)」など。
他にも、「生産高」や「(道路上の)車の避難所」などの意味を持つ単語です。知識として押さえておきましょう。
まとめ:「turn out」は英会話では欠かせないからシッカリ基本を押さえよう!
いかがでしたでしょうか?
「turn out」は様々な場面で使えてとても便利な句動詞(熟語)です。
特に初心者の方は、ここでご紹介した主に6つの意味を先ずは押さえることからスタートです。例文を把握して色々と応用して役立てて下さい。
海外ドラマや映画でも必ずと言っていいほど使われる表現なのでリスニングの時にも見つけてみましょう!