「発生する可能性がある」、「感染した可能性が高い」などで使う「~の可能性がある」ですが、英語ではどう表現するのでしょうか?
例えば、英語では直訳というより名詞での「possibility」、形容詞での「likely」、助動詞での「could」、副詞での「probably」など色々なパターンで表現するのが一般的です。
しかし、その可能性があるというニュアンスも使う単語で、その可能性が高いのか低いのかの使い分けが必要になります。
目次
英語の形容詞・名詞で「可能性がある(不可能です)」を表現
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先ずはダイレクトに「~の可能性がある」というのをネイティブがよく使う名詞と形容詞でご紹介します。
possible・possibility
「possible(ポッシブル)」は「可能性がある・実行できる」という意味がある形容詞です。
一方で、「possibility(ポッシビリティー)」はその名詞で「可能性」という意味で、これらを使って「可能性がある」の例文を作ってみます。
下記がその一部です。
- It’s possible for you to do it.(それをできる可能性があなたにはあります)
- Would it be possible to have a meeting tomorrow?(明日打合せを持てますか?) ※「~することが可能でしょうか?」というとても丁寧な聞き方で、ビジネスの場面などフォーマルな表現として活用して下さい。「Would it(that) be possible to ~?」の形です。
- There is a possibility that he will come.(彼が来る可能性がある) ※「possibility that構文」の形です。
- He has a possibility to overcome the problem.(彼にはその問題を解決する可能性があります) ※「possibility to ~(~ができる可能性がある)」の形です。
など。
risk・chance
「risk(リスク)」は「危険の恐れ(可能性)」、「chance(チャンス)」は「見込み・可能性・危険の恐れ」という意味があります。
下記がその例文です。
- There is a risk of being punished for doing that.(それをやっていると罰を受ける可能性があります)
- I take a risk of losing my friends over my comments.(そのコメントにより友達を失う可能性の方を取ります)
- I have a chance to talk to my favorite singer.(私のお気に入りの歌手と話せる可能性があります)
- There is a chance of missing it.(それを逃す可能性があります)
など。
「chance」はいい意味や、危険な意味での「可能性」の両方で使える単語です。「He doesn’t take any chances.(彼は危険を犯さない)」など。
potential
「potential(ポテンシャル)」は「(潜在的な)可能性がある」という形容詞と、「(将来的な)可能性」という名詞の両方で使える単語です。
下記がその例文です。
- 形容詞・・・He has a potential talent.(彼は潜在的な才能があります)
- 名詞・・・You have the potential to succeed in your business.(あなたは仕事で成功する可能性があります)
など。「potential」とはその人やモノが持っている潜在的な可能性など、見込みがある場合に使います。
likely
断言はできないけどその可能性がある(確率がある程度ある)という場合に使うのが「likely(ライクリー)」とう形容詞です。
下記がその例文です。
- He is very likely to have been infected.(彼は感染した可能性が高い) ※「very likely」で強調しています。
- She seems likely to refuse the offer.(彼女はその申し入れを断る可能性が高い感じがする)
など。
副詞でも「likely」は使われれますが、その場合は「多分」や「おそらく」と訳されます。
~%
「~%(パーセント)」と可能性を確率(パーセント)で表す場合もありますね。基本的に口語のみでの表現です。
「It’s 100% that it will happen.(それは100%の確率・可能性で起こるだろう)」など。
半々(の可能性)と言う場合は、「fifty-fifty(フィフティー・フィフティー)」という表現もあります。「It’s fifty-fifty that he will pass the test.(彼が試験に受かる可能性は50%です)」など。
英語の助動詞で「可能性がある」を表現
英語にあり、日本語にない特徴として、単語1つでその程度を変えることが出来るということです。
その代表的なのが助動詞です。「can」や「will」などですね。
例えば、「それは真実の可能性がある」という英文を作る時、「It ( ) be true.」という表現になりますが、カッコ内に入る助動詞によりその可能性の程度が異なります。
『「~かもしれない」の英語|MayやMightだけじゃない9表現と例文』でも解説していますが、ここでその程度を一覧にするので参考にして下さい。
上から可能性が高い順番です。
- must・・・ほぼ100%の可能性
- would・・・80~90%の可能性
- should・・・70~80%の可能性 ※「would」よりも少し低いニュアンスです。
- may/can・・・50%の可能性 ※canとmayは同じようなニュアンス。
- might・・・30%の可能性
- could・・・10~20%の可能性 ※ほぼ可能性が無い場合も使えます。
しかし、どこにも明確にその可能性の程度は書いて無く、あくまでニュアンス的に上記のようなイメージを持って下さい。
また、一言で「Must be.」や「Could be.」などと表現することも多いです。
英語の副詞で「可能性がある」を表現
「It will ( )happen.(それは多分起こるだろう)」という文を作る際に、カッコ内に入る副詞でその可能性の程度を変えることもできます。
『「多分(たぶん)/おそらく」の英語|3つの基本英単語とその使い方』でも詳しく解説していますが、上から可能性が高い順番です。
- definitely/absolutely・・・ほぼ100%の可能性
- most likely・・・約90%の可能性で完璧に自信があるわけではない
- probably・・・約80%の可能性
- likely・・・約60~70%の可能性
- maybe/perhaps・・・約50%の可能性
など。これも助動詞同様に可能性の程度が明記されているわけでもなくイメージとなります。
また、「Maybe.」や「Definitely.」など一言の返事で済ませることもカジュアルな英会話のでは多いです。
対義語(反対語)の「可能性がない(不可能です)」を表現
さて、可能性があるのであれば、その反対の「不可能です」もありますね。
今までご紹介した表現の否定形を作るだけでその意味になります。
下記がその例文です。
- That’s not possible.(それは不可能です)
- There is no chance to get it.(それを手に取ることは不可能です) ※「There is no possibility that you can get it.」と同じです。
- You have zero % to do so.(あなたにそれが出来る可能性はゼロです)
- It can’t be.(その可能性は無いでしょう)
など。
または、下記のように他の単語を使ってもできます。
- never・・・You can never concentrate on it.(あなたがそれに集中することは絶対に不可能です) ※「never」については、『「絶対」の英語|絶対に~する・しないなど使える例文30個』の記事も参考にして下さい。
- impossible・・・It’s impossible!(それは不可能です=それは無理です!) ※「possible」の反対語です。
- unlikely・・・It’s unlikely that he understands the point.(彼が要点を理解した可能性は低いです) ※「likey」の反対語です。
または、『「ありえない」の英語|意味と6表現の使い分けとスラングや例文』でも解説しているように、その可能性は無い・低いを一言、またはフレーズで表現することもあります。
下記を和訳する時はどれも「まさか!そのはずがない(可能性が低い)」となります。
- No way! ※「No kidding!」なども同様です。
- You must be joking. ※友達同士では「Liar!(嘘つき!)」と表現してもOKです。
- I can’t believe it.
など。
まとめ:「可能性がある」の程度は単語次第
いかがでしたでしょうか?
「可能性がある」という表現は、1つの単語が違うだけでもその程度の強さのニュアンスが異なってきます。
言い換えれば、色々な形の表現が入れ替えるだけで可能という事です。
特に助動詞や副詞を使った英語独特の表現の仕方については、その単語が持つ意味をシッカリと把握しておきしょう。色々な場面で役立つので、英語上達には欠かせない要素です。
ここでの例文などを是非参考にして、英会話などに活かして下さい。