「get over it」を正しく使えていますか?
代名詞の「it」を他の名詞などに置き換えることで、英語表現の幅がドンドン広がります。
また、似たような表現気に「get it over with」というのもありますが、違いを知っておかないと相手に対して失礼になるかもしれません。
『英語の「get」の使い方・意味|16の必要熟語や例文集』の記事でも分かるように、getには様々な熟語がありますね。
目次
「get over it」との正しい発音とは?
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口語で主に使う「get over it」だからこそ、発音はシッカリしたいですね。
いくら意味や使い方が分かったとしても、相手にちゃんと伝わらなければ本末転倒です。
「get over it」の発音と発音記号は下記となります。
または、「ゲット・オーバーリット」と「Get」で区切る発音の仕方も間違えではありません。
ここで重要なのが「リンキング(リエゾン)」です。英語には音と音を繋げて発音するという特徴があり、「Thank you(サンキュー)」も同じで、区切って発音せずに、1単語のように表現します。
これは「get over it」も同様で、スムーズに相手に伝わるにはこのリンキングがとても重要です。
この発音の仕方は、リスニング力もUPするとても重要な英語の要素なので、『リンキング(リエゾン)でリスニング力が劇的にUPする3つの勉強法』の記事も参考にしてみて下さい。
「get over it」の意味と例文
「get over it」は基本的にカジュアルな口語的表現で、文語の中では、後述する同義語を使うケースが多いですね。
それぞれの意味を見ていきましょう。
乗り越える・克服する
下記がその例文です。
- I got over my cold.(風邪から回復しました) ※「I’m over my cold.」と同じ意味です。また、「I’m getting over my cold.(風邪から回復中です)」などの表現もできます。
- You’ll get over the problem.(その困難を乗りえて!) ※「You can get over it.」などの表現もOKです。
- How do you get over it?(どのようにしてそれを克服するつもりですか?)
など。
立ち直る・忘れる
下記がその例文です。
- Get over her!(彼女のことは忘れなよ!) ※振られた友人などへの声掛けですね。「Forget about her!」と同じです。「Get over it and move on.(忘れて先に進もう!)」という励ましのフレーズもあります。
- I can’t get over the fact that he lied to me.(彼が私に嘘をついたという事実から立ち直れない・忘れられない)
など。
一言で「I can’t get over it.」と言っても、ニュアンスが微妙に異なりますね。
同義語
「get over it(~)」と同じ意味を持つ文語的単語は「overcome(オーバーカム)」です。
過去形は「overcame(オーバーケイム)」、過去分詞は現在形と同じ「overcome」です。「打ち克つ」という意味があります。
例文は次のようになります。
- I overcame my fears.(怖さに打ち克ちました)
- I have to overcome the problem.(その問題を乗り越えなければいけません)
など。
「Get over yourself!」はどんな意味?
相手に「Get over yourself!」を言う時がありますが、直訳は「あなた自身を克服しなさい」となりますね。
この場合は、相手が調子に乗っている、わがまま、上から目線などの場合に「うぬぼれるな!」という場合に使うフレーズです
「get it over with」との違いは?
さて、この「get over it」とここで説明する「get it over with」と混乱して間違って使っている方も少なくありません。
「get ~ over with」は熟語で、仕事など面倒なことを済ませるという意味で使われます。
要するに下記がその違いです。
- get over it・・・乗り越える・忘れる
- get it over with・・・さっさと終わらせる
「get ~ over with」を使った例文が下記です。
- Let’s get it over with and go out for a drink!(それをとっと済ませてお酒を飲みに行こうよ!)
- I couldn’t get this job over with in time.(この仕事を時間通りに終わらせられなかった)
など。
因みに、「get it over」という表現は、この2つの違いがあるので紛らわしいのであまりしません。それぞれのシッカリとした形「get over it」と「get it over with」の形で表現することが一般的です。
番外編:get over here
それでは、「get over here」は「ここを乗り越える?」にはなりませんね。
「ここに来る」という表現で、「ここの場所に着く」というニュアンスがある表現です。
「come here」よりも動きがあり、カジュアルで動作的な表現です。
下記がその例文です。
- Get over here!(ここに来い!) ※「Come here!」より強い表現ですね。
- I finally got here.(ようやくここに着きました) ※「arrive」よりもカジュアルで、着いた!というところを強調しています。
など。
また、「I got this over the line.(言い過ぎた・やり過ぎた)」などの表現もあります。
まとめ:「get over it」をいろんな形にして活かそう!
「get over it」を「get over 名詞・代名詞」など様々な表現にして英会話で使ってみましょう!
また、発音も大切でしたね。
できれば「get」と「over」をリンキングをするととてもスムーズですが、実はそれぞれ独立して発音することで強調するパターンにもなります。
「ゲット・オバー・~」の形です。場面により使い分けをしてみましょう!
「get」は特に熟語が多い動詞でもあるので、混乱しないように気を付けましょうね。