「a/an/the」の冠詞をつけないケース、つまり「無冠詞」という英文法はどういう場合なのでしょうか?
私たちが日常会話で話す日本語では「冠詞」という概念がないので、シッカリと押さえておく必要があります。
『もう悩まない!aとtheや英語の冠詞の使い方やルールを5分で解決』でも基本的な解説はしていますが、ここでは更に掘り下げて解説しています。
目次:
1.そもそも何故、英語には冠詞をつけるのか?
2.冠詞をつけない3つの基本ルール
・ルールその1.複数形の場合
・ルールその2.不可算名詞として総称の場合
・ルールその3.固有名詞の場合
3.その他の「冠詞がつかない」パターン
・限定詞(this、eachなど) +名詞
・単数の可算名詞なのに冠詞がつかない?
・後ろの名詞に冠詞は付けない?
・形容詞の前に冠詞をつけないケース
4.冠詞をつけないと意味が変わる事例:time
まとめ:無冠詞のパターンを押さえて英語の幅を広げよう!
1.そもそも何故、英語には冠詞をつけるのか?
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冠詞があることで、その後ろは名詞、または名詞句(形容詞+名詞など)があるということを教えてくれるとても便利な文法なのです。
冠詞があることで、それが特定の名詞なのか、大まかな区切りの名詞なのかという判断などができます。
例えば次のようなケースです。
- 不定冠詞:an apple ・・・ 沢山ある中の一つのリンゴで特定していない
- 定冠詞:the apple ・・・ 何か以前に関係があった特定のリンゴとなります ※友達にもらったリンゴ、昨日テーブルで見たリンゴ、など
日本語での名詞の「リンゴ」は「リンゴ」でそれに冠詞はつきませんね。
英語に冠詞があることで、その名詞が含む意味がある程度見えてくるのです。
上記のように基本的に可算名詞(数えられる名詞)の単数形には冠詞が必要です。
しかし、逆に冠詞をつけないルールとパターンがあります。
それは何故なのでしょうか?
冠詞をつけない、無冠詞の基本ルールから見てみましょう。
2.冠詞をつけない3つの基本ルール
さて、名詞(可算名詞)であっても、定冠詞も不定冠詞もつけないケースはどのような時なのでしょうか?
ルールその1.複数形の場合
このルールが最も代表的なものです。
可算名詞であっても、複数形であればその前に冠詞はつけません。
次のような例です。
- I wrote e-mails.(メールを書きました)
- He ate bananas.(彼はバナナを食べました)
- I will bring chairs.(椅子を持ってきます)
- There are balls in my room.(私の部屋にボールがあります)
少しぎこちない英文となりましたが、名詞の複数形の前に冠詞はつけないのはお分かりいただけたでしょうか?
ルールその2.不可算名詞として総称の場合
仮に可算名詞であっても、それが総称を指す場合は不可算名詞扱いとなり、それには冠詞はつけません。
不可算名詞も基本的には冠詞はつけません。
- I love coffee.(コーヒーが好きです)※「coffee」は不可算名詞です。
- I like apple.(リンゴが好きです)※ここでの「apple」は果物としての「リンゴ」の総称を指しているため、冠詞がつきません。または「I like apples.」でも同様です。
因みに、仮に不可算名詞(下記の例文であれば、milkとwaterです)を特定する場合、冠詞をつけることがあります。その際の冠詞は「the(定冠詞)」のみです。
- I ordered the milk on net.(私はそのミルクをインターネットで注文しました)
- I did not drink the water.(私はその水は飲んでいません)
ルールその3.固有名詞の場合
名詞が唯一無二の存在の場合、つまり固有名詞の場合も冠詞はつけません。
下記の例も不可算名詞の仲間です。
- 場所:Japan, New Yorkなど
- 人の名前:Sam, Kenjiなど
- 数字:One, Tenなど
- 月・曜日:January, Mondayなど
3.その他の「冠詞がつかない」パターン
さて、3つの基本的なルールは把握できたかと思いますが、他にも細かなルールも存在します。
限定詞(this、eachなど) +名詞
this car(この車)のthis, each person(それぞれの人)のeachなどを限定詞といいます。
代名詞のmy、数量詞のmany、冠詞のtheもこの限定詞の仲間です。
要するに冠詞はこれらの限定詞と同時に併用できないというルールがあります。
よって、「a my car」や「the a person」には絶対になりません。
単数の可算名詞なのに冠詞がつかない?
単数の可算名詞なのに冠詞がもつかない場合もあります。
例えば次のようなケースです。
- school:He goes to school.(彼は学校に行きます)
- hospital:She was in hospital.(彼女は入院していました)
- home:I’m coming home.(帰宅中です)
- bed:Time to go to bed.(寝る時間だよ)
例えば、可算名詞の「school」には「学校で勉強する」という動作が含まれており、このような場合は冠詞はつけません。
または、先ほどの基本ルールその2(総称として捉える)という考え方もあります。
下記の違いが分かりますか?
- 無冠詞:She was in hospital. → 彼女は病院にいて入院をしているという動作が含まれています。
- 定冠詞:She was in the hospital. → 彼女はその病院の建物の中にいましたが、入院なのかは不明です。
よって、「go to school」や「go to bed」なども慣用句(熟語)として一つの塊として捉えてもいいでしょう。
また、手段を表現する場合も冠詞をつけません。
- car:I came here by car.(ここには車で来ました)
- foot:It takes 10 minutes on foot.(徒歩で10分かかります)
後ろの名詞に冠詞は付けない?
英文には2個以上の名詞が続くことがありますが、次の違いが分かりますか?
- a cup and a saucer
- a cup and saucer
cup(コップ)とsaucer(受け皿)という名詞でどちらとも可算名詞の単数ですが、後者は冠詞の「a」がついていませんね。
これはイメージがとても大切となります。
「a cup and a saucer」はそれぞれ別の個体であり、バラバラに買ったり置いてあるイメージです。
一方、「a cup and saucer」は2つで一組というイメージで、セットになっています。
いかがでしょうか?
日本語にはない冠詞の感覚ですが、この冠詞のある・なしで英語をイメージすることができるようになります。
形容詞の前に冠詞をつけないケース
「a new car(新しい車)」など、「形容詞+名詞」を一つの塊の「名詞句」として捉えて、その前に冠詞を置くのが一般的なルールです。
しかし、この冠詞の位置にも例外があります。
次の例文のような「all」、「such」、「half」のような場合は、形容詞の前に冠詞をつけずに「形容詞+冠詞+名詞」という語順になるので注意が必要です。
- all the people
- such a thing
- half an hour
4.冠詞をつけないと意味が変わる事例:time
不可算名詞の「time」を使った、次の英文の違いが分かりますか?
- 無冠詞:Do you have time?
- 定冠詞:Do you have the time?
冠詞がある・なしで意味が全く異なるケースの代表例で、2つとも英会話でもよく使うので注意が必要です。
答えはこちらです。
- 無冠詞:Do you have time? → (自由な)時間がありますか? ※相手に予定を聞く時によく使うフレーズです。
- 定冠詞:Do you have the time? → (今)何時ですか? ※英会話で「What time is it now?」で時間を聞くことはほぼありません。
全然、意味が違いますよね?
「the time」とすることで、限定した(特定している)時間、つまり今の時間を指しています。
最後になりますが、「Time is money.(時は金なり)」などでも使う「time」ですが、基本的には不可算名詞ですが、これが可算名詞になる時があります。
それは「three times(3回)」や「at a time(一度に)」など回数として数えれるケースです。
「a long time(長時間)」、「a good time(良い時間)」なども数えることができる時間として捉えて、冠詞をつけるケースがあります。
その場合は、無冠詞にはならず、不定冠詞(a/an)をつけるのが一般的です。
- It takes a long time to understand.
- I had a great time yesterday.
など。
知識としてしっておきましょう!
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まとめ:無冠詞のパターンを押さえて英語の幅を広げよう!
ここでの基本を頭に叩き込んだから、そのパターンの英文に多く触れることで、自然と慣れていきます。
冠詞・無冠詞の英文法だけではなく、「多読」をすることで、英文法全体に強くなることができます。いちいち各英文法を深く理解するのではなく、ドンドン読み進めることで自然と習得させる勉強法です。
日本人が何となく日本語の英文法を理解してるのと同じやり方です。
もちろん、声を出して読む「音読」もいいでしょう。『英語の「多読」|5つの効果・おすすめの無料アプリ・サイト・教材など』の記事などをご参考下さい。