日本語の「消す」は、「テレビや電気を消す」、「記憶を消す」、「黒板の文字を消す」、「ろうそくを消す」、「データーを消す」など幅広く使える表現です。
しかし、英語では「消す」の意味によって表現を使い分ける必要があります。
目次
「消す」の英語の発音(読み方)や使い分け
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英語の「消す」は様々な表現があります。
その中で「削除する」、「消去する」という意味で使える4つの基本表現を確認しましょう。
「Delete」で消すを英語表現
「delete」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「delete」は「消す」、「削除する」という意味です。
日本のパソコンでも「delete」があるように、主にパソコンなどコンピューターの中で消す場合に使います。
写真やファイル、メール、SNS(フェイスブックやツイッターなど)の文字などのデータをコンピューターやサーバーから削除する場合も「delete」を使います。
【例】
- 「ファイルを削除する」:delete the file
- 「メールを削除する」:delete the mail
「Erase」で消すを英語表現
「erase」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「erase」は記録や記憶、音などを「消す」場合に使える表現です。
文字や文章の一部、リストや名簿に記載されている物を削除する場合にもこの「erase」を使います。
「delete」との大きな違いは、「delete」は主にコンピューターの用語で使うのに対し、「erase」は消しゴムなどを使ってアナログで消す場合にも使える表現です。
尚、この「erase」に「er」をつけると「eraser」で「消しゴム」という意味になります。
【例】
- 「黒板(の文字)を消す」:erase the blackboard ※「erase」の代わりに「clean」を使うこともあります。
- 「データを消す」:erase the data
「Eliminate」で消すを英語表現
「eliminate」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「eliminate」は問題や余分なもの、余計なものをリストなどの集団から消す場合に使う表現で、「排除する」と訳すこともあります。
例えば、文章の一部不適切な部分や、余計な文言などを消す場合はこの「eliminate」が使えます。
病原菌やドラッグ、寄生虫など身体に悪いものや、社会悪などを取り除くという場合にもこの表現を使います。
【例】
- 「疑いを消す(払拭する)」:eliminate a doubt
- 「可能性を消す(排除する)」:eliminate a possibility
「Remove」で消すを英語表現
「remove」の読み方、発音、発音記号は下記となります。
「remove」の元々の意味は「取り去る」、「取り除く」です。
シミや落書き、悪臭などを「消す」場合に、この「remove」が使えます。
また、その場から取り去る(もの自体は存在する)場合にも使える動詞です。
【例】
- 「壁の落書きを消す」:remove graffiti from a wall
- 「椅子を取り去る(移動する)」:remove the chair
会話でよく使う!英語の熟語で「消す」を表現
会話の中で欠かせない電灯やガスを消す場合や、テレビやパソコンなどの電化製品の電源を消す場合の表現を確認しましょう。
尚、「電気をつける」など電気に関する表現は『「電気」の英語|電気をつけるや電気屋など厳選!単語51個』で詳しく解説しています。こちらも併せてチェックしてみてください。
「Turn off」
電灯や電化製品、ガス、水道など生活の幅広い場面で、「消す」「止める」「電源を切る」という表現です。
「turn」は「回す」という意味です。
元々は電源のスイッチなどは回すことで電源を切るものが多かったため、電源のつまみ部分を回して電気の流れなどを止めるという意味で「turn off」が使われるようになりました。
電気やガス、水道などの「消す」「止める」はこの「turn off」が日常会話で一番多く使われます。
尚、「turn off」の反対の「電気をつける」「電源を入れる」は「turn on」です。
【例】
- テレビを消す/ turn off the TV
- パソコンを消す/ turn off the PC
「Turn out」
「turn out」は「明りを消す」という意味です。
先ほど紹介した「turn off」を使った「turn off the light」も「turn out the light」も結果的に明りが消えた状態になりますが、根本的な意味に違いがあります。
「turn off」と「turn out」の意味の違い
ここで使う「turn」は「変える」、「out」は「火が消えた状態」という意味で、2つ合わせると「明り(火)が消えた状態に変える」という意味になります。つまり、明りを弱めて消すとなりますが、「turn off」の場合は電流を止めた結果電灯が消えるという意味です。
日本語でも「明りを消して!」より「電気を消して!」ということが多いように、英語でも家庭など建物などの電灯を消す場合「電気のスイッチを消す」というほうが自然なので一般的な会話では「turn off」のほうが使います。
「Switch off」
「switch off」は「スイッチを消す」「電源を切る」という意味です。
この表現も、スイッチがある電化製品などに幅広く使えますが、「turn off」のほうが日常で多く使います。
尚、「switch off」の対義語は「switch on」で「スイッチを入れる」「電源を入れる」という意味です。
まだまだある!「消す」の英語表現
今まではデータ、電気などの「消す」などを見てみましたが、それ以外の「消す」の場合の英語も見てみましょう。
基本的にはここでも熟語を使います。
「ろうそくを消す」は英語で?
ろうそくの火を、息をふいて消す場合の「消す」は「blow out」を使います。
「blow」の元々の意味は「風が吹く」という意味で、「blow out」は「吹き消す」や「爆発する」という意味です。
尚、「blow」の過去形は「blew」です。
【例文】
- 「ろうそくを消す」:blow out the candles
誕生日のろうそくを消す時は、「make a wish」といって叶えたいことをそっと心の中で唱えてお願い事をします。
「消しゴムで消す」は英語で?
消しゴムで擦って消すという場合の「消す」は「rub out」を使います。
黒板の文字を消す場合も使えます。
「消しゴムで消す」は、「rub out with an eraser」です。
「rub」は「擦る」という意味で、「rub out」は「こすり取る」という意味です。
消しゴムで消す文章なども「erase」を使っても間違いではありませんが、消しゴムを使って消すことにフォーカスして伝えるのであれば「rub out」を使います。
尚、「シャープペン」や「ボールペン」など文房具に関する英語表現は『「文房具」の正しい英語一覧|間違えだらけ!22個の表現』で詳しく解説しています。
「(たばこの)火を消す」は英語で?
「たばこの火を消す」と言う場合の「消す」は「put out」を使って、「put out the cigarette」です。
「put out」は明りや火を消す場合に使う表現です。「Put out the fire.(火を消して)」などの表現をします。
また、フォーマルな「火を消す」の動詞は「extinguish」(イクスティングイッシュ)を使います。
「棒線で消す」は英語で?
文章に線を引いて消す場合の「消す」は「cross out」を使います。
「棒線で文章を消す」は「cross out a sentence」です。
「消す」の関連英語
「消す」の関連表現を確認しましょう。
- 「砂消しゴム」:ink eraser, sand eraser ※「砂」は「sand」です。
- 「修正テープ」:correction tape
- 「修正液」:whiteout ※動詞の「修正液で消す」は「white out」です。
- 「消火器」:fire extinguisher ※「extinguisher」だけでもOKです。
- 「消防士」:fire fighter ※以前は「fireman」と言っていましたが、男女どちらでも使えるように現在は男女どちらでも使えるように「fire fighter」を使うのが一般的です。
- 「消防署」:fire fighter
- 「消防車」:fire engine, fire truck
- 「消臭剤」:air freshener ※「air freshener」は「ファブリーズ」のように部屋の空気をきれいにする消臭剤です。身体や衣服に使う「消臭剤」は「deodorizing spray」や「Deodorizer」です。
まとめ:「消す」の英語はイメージしながら覚えよう!
ここで紹介した「消す」の英語表現は基本的な表現です。
特に電気や明りを「消す」の「turn off」の熟語は毎日の生活で使う表現なので先ずは覚えておきましょう。
また、例えば「ろうそくを消す」は「blow out」など機械的に暗記するのではなく、「blow out」は「息で消す」など意味もしっかり覚えてイメージできると他の「消す」の熟語なども覚えやすくなり応用できるようになります。
最終的には、覚えた英語をどんどんアウトプットして、実際の英会話でもとっさに口から出せる状態にしていきましょう!
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