
人称代名詞を簡単に見れる一覧表をお探しですか?
また、人称代名詞とはそもそも何なのでしょうか?
その役割などは?
英語の文法用語で難しそうな印象がありますが、とても便利で、「リズムなどに合わせて覚えることができる」とても簡単なものです。
目次:
0.人称代名詞とは?
1.単数の人称代名詞
・主格
・所有格
・目的格
・所有代名詞
・ポイント1.リズムに合わせて単数の人称代名詞を覚える
・ポイント2.例外がある単数の人称代名詞
2.複数の人称代名詞
・主格
・所有格
・目的格
・所有代名詞
・ポイント1.単数と複数のYou(二人称)の人称代名詞は同じ
・ポイント2.複数の三人称代名詞は同じ
3.再帰代名詞も覚えておくと便利!
4.人称代名詞を理解した?問題を解いてみよう!

0.人称代名詞とは?
そもそも人称代名詞とは何なのでしょうか?
簡単に説明すると、話し手(一人称)、受け手(二人称)、それ以外の人、またはモノ(三人称)を指す代名詞です。
代名詞とは、読んで字のごとし、「何かの代わりになる名詞(置き換える名詞)」です。
人称代名詞とはとても便利な文法です。
例えば、「Tom(トム)」という男性の友人がいたとします。
会話の中で「Tom」を何度も連呼すると少しうざったいですよね。その場合に「He, his, him」と置き換えることで、とても簡潔で分かりやすい文になりますね。
日本語では「彼は(が)」、「彼の」、「彼を」となりますね。ずっと「トムが」、「トムの」、「トムを」と繰り返さなくても済みます。
今の例は、三人称単数のケースですが、これが複数の場合、または一人称、二人称のケースで表現が異なります。
フランス語やドイツ語、中国語でも人称代名詞は頻繁に使われる文法ですが、英語と比較すると難しい部類に入ります。
因みに、人称代名詞を英語で表現すると「personal pronoun」となります。
「pronoun(プロナウン)」は「代名詞」という単語です。
1.単数の人称代名詞
先ずは単数の人称代名詞を覚えることを優先しましょう。
下記がその表となります。
(単数) | (〜は) | (〜の) | (〜を・に) | (〜のもの) |
(私は・が) | (私の) | (私を・に) | (私のもの) | |
(あなたは・が) | (あなたの) | (あなたを・に) | (あなたのもの) | |
(彼は・が) | (彼の) | (彼を・に) | (彼のもの) | |
(彼女は・が) | (彼女の) | (彼女を・に) | (彼女のもの) | |
(それは・が) | (それの) | (それを・に) |
先ほども説明していますが、人称の区別について再確認しておきましょう。
「人称について」
- 一人称:話をする本人(話し手)
- 二人称:話をする相手(聞き手)
- 三人称:一人称、二人称以外の第三者(人・モノ)
また、人称代名詞には大きく分けて4つの役割があります。
「主格」、「所有格」、「目的格」、「所有代名詞」です。
「格について」
一人称単数を使って例を見ていましょう。
- 主格:主語として使われる(例)I am a student.(私は生徒です)
- 所有格:名詞を所有する(例)My desk(私の机)
- 目的格:目的語として使われる(例)You like me.(あなたは私を好きです)
- 所有代名詞:「〜のもの」という意味になる(例)It’s mine.(それは私のものです)
それぞれの役割について少し深堀しましょう。
主格
これは人称代名詞が主語になる時です。
先ほどの例文にもありましたが、「私は・が」などが「主格」になります。
下記がその例文となります。単数の人称代名詞を使っています。
- 一人称単数:I woke up at 8 this morning.(私は今朝8時に起きました)
- 二人称単数:You are so kind.(あなたは優しい)
- 三人称単数その1:He is the one who did it.(彼がそれをした張本人です)
- 三人称単数その2:She studies English.(彼女は英語を勉強しています)
- 三人称単数その3:It is my bag.(それは私のバッグです)
所有格
人称代名詞が、その後の名詞を所有する場合に使います。
必ず、「所有格+名詞」の形になり、和訳では「~の」となります
下記がその例文となります。
- 一人称単数:Those are my textbooks.(それらは私の参考書です)
- 二人称単数:It’s up to your decision.(あなたの決断次第です)
- 三人称単数その1:His name is called.(彼の名前が呼ばれました)
- 三人称単数その2:I have her cap.(私は彼女の帽子を持っています)
- 三人称単数その3:He has to repair its part.(彼はその部品を修理しないといけない)
目的格
目的語にあたる人称代名詞の際に使います。
和訳にすると「~を・~に」などになります。基本的に「動詞(句)や前置詞の後ろ」が多いです。
下記が例文です。
- 一人称単数:You called me yesterday.(あなたは昨日、私に電話をしました)
- 二人称単数:I want to play with you.(私はあなたと遊びたい)
- 三人称単数その1:I will help him.(私は彼を助けます)
- 三人称単数その2:You should give her some advice.(あなたは彼女にアドバイスをするべきです)
- 三人称単数その3:She did it right.(彼女はそれを正しくやりました)
動詞句とは「look at(~を見る)」や「believe in(~を信じる)」など熟語で「動詞と前置詞」で1つの単語として成り立っているものを指します。
その場合も、目的格が必要になります。
所有代名詞
所有格と何が違うのでしょうか?
所有格の場合は「所有格+名詞」と名詞が必要でしたが、所有代名詞の場合は、名詞が不要でそのまま完結します。
日本語にすると「~のもの」という感じにります。
- 一人称単数:It’s mine.(それは私のものです)
- 二人称単数:I like yours.(私はあなたのものが好きです)
- 三人称単数その1:I will support his.(私は彼のものを支持します)
- 三人称単数その2:He doesn’t have hers.(彼は彼女のものを持っていません)
ポイント1.リズムに合わせて単数の人称代名詞を覚える
単数の人称代名詞は、リズムに合わせて覚えればとても簡単になります。
「覚える順序」
1.主格 → 2.所有格 → 3.目的格 → 4.所有代名詞の順番に発音します
「It以外」の音声のサンプルをご用意しましたので、是非参考にして下さい。
- 一人称(I)
- 二人称(You)
- 三人称(He)
- 三人称(She)
ポイント2.例外がある単数の人称代名詞
単数の人称代名詞では、「It」の所有代名詞だけがない、ということを覚えよう。
例えばリズムで覚えようとしても、Itだけは最後までなく、主格 → 所有格 → 目的格でストップすることを注意しましょう。
※複数でも同様である(しかし、彼らのもの・彼女らのもの、には存在する)
また、主格の「It」は和訳しないことも多く、主語が明確でない場合などでも使うのが「It」になります。
「It’s my pleasure.(嬉しいです/光栄です)」や先ほどの例文ありました、「It’s up to your decision.(あなたの決断次第です)」の時も、「It」をあえて和訳しない方がスムーズになります。
2.複数の人称代名詞
さて、上記では単数の場合を見てきましたが、ここでは複数の場合を確認しましょう!
複数形の人称代名詞の表は下記となります。
(複数) | (〜は) | (〜の) | (〜を・に) | (〜のもの) |
(私達は・が) | (私達の) | (私達を・に) | (私達のもの) | |
(あなた達は・が) | (あなた達の) | (あなた達を・に) | (あなた達のもの) | |
(彼らは・が) (彼女らは・が) (それらは・が) | (彼らの) (彼女らの) (それらの) | (彼らを・に) (彼女らを・に) (それらを・に) | (彼らのもの) (彼女らのもの) (なし) |
複数形の場合は、統一して「They, Their, Them, Theirs」となります。
よってそれが人(男性・女性)、または「モノ(物)」かは、その前の何を指しているかにより訳が変わります。
主格
複数の場合は、「私たちは・が」などが「主格」になります。
下記がその例文となります。複数形の人称代名詞を使っています。
- 一人称複数:We are baseball players.(私たちは野球選手です)
- 二人称複数:You cannot do that.(あなたたちはそれができません)
- 三人称複数:They go to school together.(彼らは一緒に学校に行きます
また、「those(それら)」や「these(これら)」の主格もありますが、これは指示代名詞といい、人称代名詞とは少し異なります。指示代名詞は、会話などの中で1回目から使えます。
一方、「they」は、過去に何かを話していないと、人称代名詞として使えません。「They」が誰を指しているのか分からないですからね。
所有格
複数形でも必ず、「所有格+名詞」の形になり、和訳では「~たちの」となります
下記がその例文となります。
- 一人称複数:We look for our books.(私たちは私たちの本を探します)
- 二人称複数:Are they your belongings?(それらはあなたたちの持ち物ですか?)
- 三人称複数:These are their balls.(これらは彼女らのボールです)
目的格
和訳にすると「~たちを・~たちに」などになります。
単数計同様に、「動詞(句)や前置詞の後ろ」が多いです。
下記が例文です。
- 一人称複数:He will talk about us soon.(彼はもう少ししたら、私たちについて話すでしょう)
- 二人称複数:She invited you to the dinner.(彼女はあなたたちを夕食に招待しました)
- 三人称複数:I collected them.(私はそれらを集めました)
所有代名詞
日本語にすると「~たちのもの」という感じにります。
- 一人称複数:Those bags are ours.(それらのバッグは私たちのものです)
- 二人称複数:I like yours.(私はあなたたちのものが好きです)
- 三人称複数:I don’t like to have theirs.(私は彼らのものを所有したくない)
ポイント1.単数と複数のYou(二人称)の人称代名詞は同じ
単数形と複数形のYou(二人称)は主格、所有格、目的格、所有代名詞は全て同じスペルになります。
一人称と三人称の場合は、単数と複数で変化するのですが、Youだけは例外です。
ポイント2.複数の三人称代名詞は同じ
単数では3つある三人称ですが、複数になると全て同じスペルになります。
既に例文でも慣れたかと思いますが、単数では「He、She、It」で、複数形は統一した人称代名詞(They, Their, Them, Theirs)となります。
3.再帰代名詞も覚えておくと便利!
人称代名詞の次に覚えるといいのが、「再帰代名詞」という代名詞です。
人称代名詞からの流れであるために、覚えやすいです。
再帰代名詞はいつ使うのか?下記の2パターンの場合によく使います。
- 主格と目的格が同じ人称の場合
- 強調したい時
下記がその例文です。
日本語にすると、「~自身で/~自身を」などとなります。
- I believe in myself.(私は私自身を信じます) ※「look at ~」などでもよく使います
- I did it by myself.(私はそれを自分自身でやりました) ※「I did it myself.」という言い方もあります。
単数の場合:
(単数) | (〜自身) |
herself itself |
複数の場合:
(複数) | (〜自身) |
単数形の「self」の「f」の部分が、複数形の場合「ves」に代わります。
三人称複数の再帰代名詞は、1つ(themselves)に統一します。
また、再帰代名詞の場合のみ、二人称代名詞の単数(yourself)と複数(yourselves)が違うので、その点は注意が必要です。
4.人称代名詞を理解した?問題を解いてみよう!
如何でしたでしょうか?
最後に小テストを用意しました。正しい選択肢をサクッと答えましょう!
問題:
- He is(we /our/us)father.
- They are(you/your/yours).
- It can talk(me/them/itself).
- I don’t know(its/them/us).
- (He/His/Theirs)sister loves games.
解答:
- our:He is our father.(彼は私たちの父親です)
- yours:They are yours.(それらはあなたたちのです)
- itself:It can talk itself.(それは一人でしゃべっています)
- them:I don’t know them.(私は彼らを知りません)
- His:His sister loves games.(彼の妹はゲームが大好きです)
まとめ:定期的に一覧表を見て口ずさんでみよう
単数の人称代名詞のように、複数の人称代名詞もリズムで覚えましょう。
しかし、一人称や目的格などの文法用語を暗記するのが大事なのではなく、どの場面でどれを使うのかが分かることが最重要です。 色々な英語の文章に触れることで癖づけをすればベストですね。
また、人称代名詞に慣れてきたら、会話でも使う他の代名詞(関係代名詞)もマスターしてみましょう!『英語の「関係代名詞」|7種類の使い分けと簡単なコツを習得』を参考にしてみて下さい。
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