英会話で「I need to talk to you.」と「I need to talk with you.」のように、動詞の後ろの前置詞が違うパターンを見かけますか、違いがあるのでしょうか?
また、「May I talk to him?」と「May I speak to him?」と、動詞が違う形もありますが、この違いは何なのでしょうか?
日本語に訳すと「talk」と「speak」は同じ「話す」とうい動詞ですが、英語では少しニュアンスが異なります。
目次
「talk to」の意味と例文
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さて、先ずは「talk to ~」の形から見ていきましょう。
一方的に話すパターン
前置詞の「to」は「~へ」と一方通行のようなイメージがありますね。
「I go to school(学校へ行く)」や「I give it to you.(それをあなたにあげます)」など。
これも「talk to」に当てはまり、一方的に話すパターン、または話し手が明確な場合に使います。
下記がその例文です。
- I need to talk to you.(あなたと話す必要があります) ※相手は話す予定がなかったとしても、あなたが何か話す必要があるパターンですね。これは一方的に話すパターンです。
- What’s wrong with you? Talk to me.(どうかしたの?私に話してみて) ※相手を気遣った後に、相手に何かを話させるという形ですね。
など。
このように、相談というよりも、何かを打ち明ける、話し始めるというイメージになります。
話し合うパターン
しかし、「talk to」でもお互いが意見を言ったり、話し合う時でもこの形を使います。
下記の例文がそのパターンです。
- I talked to him about the meeting.(会議について彼と話す・話し合いました) ※このケースは、前置詞の「about(~について)」とお互いに会議について話し合ったイメージになります。
- We talked to each other.(お互い話し合いました) ※「お互い(each other)」を使うことで話し合った様子が思い浮かびますね。
など。
要するに、「talk to」は基本的に一方的に話すイメージがあるかもしれませんが、話の内容によっては「話し合う」という場合もあるのでその点は留意しておきましょう!
「talk with」の意味と例文・「talk to」との違い
さて、「talk with ~」の形はどんな意味でしょうか?
「with」は一緒にというイメージがありますね。これは「talk with」でも同様で、お互いに話し合うという場合のみに使います。
下記がその例文です。
- I talked with him and we decided to meet again.(彼を相談をしてまた会うことを約束しました) ※一方的に会うことを決めたのではなく、相談したイメージですね。
- Let’s talk with each other.(一緒に話し合いましょう!)
「talk to」も話し合う場合に使いましたね。明確にどちらを使わなければという線引きは難しいのですが、「talk with」の方が少しフォーマルなニュアンスがあります。
「talk」と「have a talk」の違いは?
例えば、「Let’s talk.」と「Let’s have a talk.」ですがこれには明確な違いはありません。
しかし、「walk(歩くという行動のみ)」や「take a walk(散歩するなどの意味もある)」など意味が異なるパターンもあるので注意しましょう。
話は戻りますが、友達同士で少しおしゃべりをする時に「Let’s have a talk.」を使うと堅苦しく感じます。
その場合は「Let’s have a chat.」という表現が、カジュアルで一番しっくりきますね。
「speak with/to」との違いは?
さて、冒頭でも少しふれましたが、同じ「話す」という単語の「speak」と何が違うのでしょうか?
先ず基本を押さえましょう。
話す相手が必要じゃない
「speak」を使う場合は、次のようなケースがありますね。
- I speak English.(英語を話します) ※誰に相談もする必要もなく、単に言葉に出して話すイメージですね。よって、相手が必要な「I talk English.」という形にはならないですね。しかし、「I talked to him in English.(彼とは英語で話しました)」はOKです。
- Speak slowly, please.(ゆっくり話して下さい) ※相談するというより、話す自体のスピードが速いので「speak」を使います。
何となくイメージできましたか?
「talk」には絶対に相手が必要ですが、「speak」には必要ではないパターンです。
相手をよく知らない場合
しかし、相手がいて「speak」を使うパターンもあります。
さて、下記の違いが分かりますか?
どちらもビジネスの電話で「田中さんとお話しできますか?」という意味になります。
- May I speak to Mr.Tanaka?
- May I talk to Mr.Tanaka?
実は「speak」を使う場合は、相手のことをよく知らない(または初めて)という場合に使います。
一方、「talk」はすでに知っている人と話す場合です。
「speak to」と「speak with」との違いは?
これは「talk to」と「talk with」と同じように、前者が一方的、後者が話し合うというイメージでOKです。
しかし、話し合う時に「have a speak」という言い方はしないので注意しましょう!
まとめ:前置詞や動詞の違いのニュアンスに慣れよう!
いかがでしたでしょうか?
前置詞の「to」や「with」だけでも少し意味合いが異なったりしますね。前置詞のイメージをすることがとても大切です。
『英語の前置詞一覧|全部で78個ある前置詞の解説と使い方』の記事も参考にしてみて下さい。
しかし、これも慣れですし、仮に間違ったとしても全く違う意味で相手に伝わることはあまりないので気にしないでください。
失敗を恐れずにドンドン使って習得しましょう!その姿勢が英語上達には大切ですから。