中学校でも習う「start」と「begin」とですが、どちらも和訳では「始まる」や「始める」となりますが、そこに違いはあるのでしょうか?
また、これに似た表現(類義語)で「commence」、「initiate」、「launch」などもあります。
それと、「start to do(不定詞)」と「start doing(動名詞)」の違いも分かりますか?
目次
「start」と「begin」の発音と例文・違い
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先ずは英会話でも色々な場面で使う「start」と「begin」の単語から見ていきましょう。
start
カジュアルな場面で多く使われるので「start」です。
「start」の発音と発音記号は下記となります。
過去形と過去分詞は「started(スターティッド)」です。
止まっている状態から動き出すイメージが「start」です。
よって対義語(反対語)は、動いている状態が止まるという「stop」になります。過去形と過去分詞は「stopped」となり「p」が2つ連なるので注意が必要です。
コンピューターや機械などの起動、ビジネスのスタート(起業)などにも使えるのが「start」です。
例文は下記です。
- The game will start soon.(その試合は間もなく始まります)
- He started his new business.(彼は新しいビジネスを始めました)
- This machine starts with a big noise.(この機械は大きな音を出して起動します)
など。
begin
「start」とは反対に、フォーマルな場面で使われるのが「begin」です。
「begin」の発音と発音記号は下記となります。
辞書などにも「一歩前に踏み出す」というイメージがある単語と説明されていますが、初心者を「beginner(ビギナー)」と言うのでイメージしやすいかもしれません。
初心者を「starter」とは言いませんね。その点が「start」とは違うところです。逆に、コンピューターなどの機械には「begin」は使えません。
また、過去形と過去分詞も「start」のような規則動詞ではなく、不規則動詞となるので注意が必要です。
発音が微妙に違う(beganのaはエに近い発音で、begunのuはアに近い発音)のその点は注意しましょう。
「beginner」の名詞、「beginning」の現在分詞・進行形の時の「n」が2つになるのも注意です。
また、「begin」は運動の連動性(始めてからの継続)を表現しているので、その対義語は「end(継続性を止めるイメージ)」となります。
ビジネスシーンなどフォーマルな場面で使われる「Begin」
“Begin”は「一歩前に踏み出す」といったニュアンスが含まれ、”start”に比べフォーマルな表現となります。例えば、会社のミーティングや会議などを始めるときは「Let’s begin the meeting/conference」となります。もちろん”start”を使っても問題はありませんが、フォーマンルな状況では”begin”の方がしっくりきます。
例文は下記です。
- Let’s begin the meeting.(打合せを始めましょう) ※「Let’s start the meeting.」のフォーマルな口語となります。
- He began his speech with the greeting.(彼は挨拶をしてからスピーチを始めました) ※スピーチが継続しているイメージです。もちろん「start」でも意味は通じます。
- It has begun to rain.(雨が降り始めました) ※「It has started to rain.」でもカジュアルでOKです。
など。
不定詞(to do)と動名詞(doing)の違いは?
ここで、少し疑問に思うのが、次の違いではないでしょうか?
- 不定詞:I started to study English.
- 動名詞:I started studying English.
など。
それでは、「start」の対義語で紹介した「stop」の不定詞と動名詞の違いを見てみましょう。
- 不定詞:I stopped to talk.(話すために立ち止まった)
- 動名詞:I stopped talking.(話すのを止めた)
全然意味が違いますよね?
これは、『英語の「不定詞」|3つの用法を簡単に5分でマスターする!』でも詳しく解説しているので参考にしてみて下さい。
しかし、「start」と「begin」は不定詞でも動名詞でも意味は変わりません。ようするにどちらを使ってもOKです。
ここで例外があります。
「start」と「begin」を進行形で使っている場合は、その後ろは必ず「不定詞」となります。
「He is starting to explain it.(彼はそれを説明し始めている)」など。
類義語の英語と使い方・例文
さてこれまで、基本の「start」と「begin」の違いなどを見てきましたが、「~を始める・始まる」という単語はこれだけではありません。
ここではその他のビジネスでも使える3つの表現をご紹介します。
commence
「begin」とほぼ同じ意味で、更にフォーマルで文語的(書き言葉)です。ビジネスのシーンでもよく使わえる表現の1つです。
「commence」の発音と発音記号は下記となります。
例文は下記です。
- The new lesson will commence next week.(新しいレッスンが来週から始まります)
- He would like to commence studying French.(彼はフランス語の勉強を始めたい)
など。
initiate
仕事や計画などを新たに始める場合に使うフォーマルな表現です。ビジネスで使う「start」とのフォーマル・バージョンだという認識でOKです。
「initiate」の発音と発音記号は下記となります。
例文は下記です。
- They initiated the new plan.(彼らは新しい計画を立て始めた)
- The button will initiate the processing.(そのボタンは加工を開始します)
など。
launch
会社の事業(サービスなど)を立ち上げる(開始する・着手する)場合、またロケットを発射する時も使われる単語です。
大々的にビジネスを開始する場合にもよく使われる表現です。
「launch」の発音と発音記号は下記となります。
例文は下記です。
- We launched the new service.(私たちは新しいサービスを開始しました)
- The rocket was launched yesterday.(そのロケットは昨日、発射されました)
など。
まとめ:初心者は「start」と「begin」の違いを簡単に!
初心者の方はまず、細かいことは考えずに、「start」はカジュアル、「begin」はフォーマルという考え方で大丈夫です。
その上で、「commence」だったり、他の表現も使ってみましょう!
Let’s start/begin enjoying English!