「延期する」の英語のニュアンスや使う場面の違いを理解していますか?
日本語では「計画を延期する」と言っても、それを使う英語が「postpone」や「delay」、「put off」などで相手に伝わるニュアンスが異なってきます。
要するに、どれでもいいや!で使っては誤解を生む可能性があるので注意が必要です。
目次
口頭でよく使う!カジュアルな「延期する」の言い方
※このページには広告が含まれています。
先ずは、日常会話で頻出する「延期する」の表現を見ていきましょう!
put off
「put off(プット・オフ)」は、明確な外的な要因はなく、独自に延期する、または先延ばし(後回し)にする場合に使われることが多いです。
ネガティブはイメージがあるので、「Don’t put it off.(延期しないように!)」など否定の命令形の形も少なくありません。
期日だけではなく、決断や物事をすることを延期する場合にも使います。
下記がその例文です。
- You shouldn’t put off your decisions until tomorrow.(明日まで決断を延期しない方がいいよ) ※「Decide now!(今決断して!)」と同じ意味です。
- The game was put off until next month.(試合は来月まで延期されました)
など。前置詞の「~まで(untilなど)」と一緒に使わえることが多い表現でもあります。延期されている状態が続いているイメージです。
「be動詞 put on hold until~(受け身)」の形も「~まで先延ばしにする」という場合に使います。
push back
「push back(プッシュ・バック)」は、直訳では「後ろに押す」となり、既に設定されている期日やスケジュールを延期する場合に使います。
下記がその例文です。
- Why don’t we push back our meeting to next week?(打合せの日程を来週に延期しませんか?)
- Our dinner was pushed back to tomorrow.(夕食会が明日に延期されました) ※受け身の形でも使えます。
など。
change
時間や日程を変更する場合に使う表現なので、前倒しの際にも使える便利で、簡単な表現です。
下記がその例文です。
- We changed our dating to next Sunday.(デートの日を次の日曜日に延期しました)後日に変更したのであれば「延期した」ですが、予定より前の日程に変更したのであれば「前倒しした」という和訳になります。
- He changed the meeting to a later date.(彼は打ち合わせを後日に延期しました) ※「a later date」は「後日」という意味です。
など。
ビジネスで使う!フォーマルな「延期する」の表現の違いと例文
ビジネス相手への口頭、またはビジネスメールなどで相手に知らせる時などに使えるフォーマルな表現を見てみましょう。
postpone
「postpone」の発音と発音記号は下記となります。
アクセントが後ろがポイントです。「t」はほぼ発音しなくてもOKです。
口頭ではあまり使わず、ビジネスメールなどの文語で主に使う、何かしら意図的に「延期する」というフォーマルな表現です。
下記がその例文です。
- I’m sorry that our meeting was postponed to a later date.(ミーティングが後日に延期になり、申し訳ございません)
- The summit is to be postponed due to some issues.(サミット会合は何かしらの問題で延期になる予定です)
など。
delay
「delay」の発音と発音記号は下記となります。
イギリス英語ではアクセントが前にある、「delay(dɪˈleɪ)」となります。
悪天候など延期や遅れが不可避の場合に使う表現です。これも受け身で使われることが少なくありません。
下記がその例文です。
- Our delivery has been delayed for a week.(配送が1週間遅れています)
- The flight was delayed for some reason.(何かしらの理由で、飛行機の就航が遅れています)
など。
また、「どれくらいの期間が延期になったのか」を表現する場合は、「be delayed for 2 days(2日間延期です)」など「for 期間」の形を後ろに付けましょう。
adjourn
「adjourn」の発音と発音記号は下記となります。
「adjourn」は日常会話で使わえることがほぼありませんが、フォーマルな文章などでの「会議や裁判などを一時的に休会して延期する」という場合に使う表現です。
また、通常の延期する「postpone」より更にフォーマルな言い方としても使えます。
下記がその例文です。
- The hearing session was adjourned.(その公聴会は延期されました)
- The court will be adjourned until noon.(その裁判は正午まで延期になります)
など、受け身で使わえることも多いです。
reschedule
「reschedule」の発音と発音記号は下記となります。
日本語でも「リスケ」と特にビジネスの社会では使いますね。「スケジュールを再調整する」という意味です。
こちらも「change」と同様に前倒しするケースでも使えますが、ここでは「延期する」として紹介しています。
下記がその例文です。
- Did you hear that the meeting was rescheduled?(打合せが延期されたの聞きましたか?)
- She can reschedule her business trip to next Tuesday.(彼女は出張を火曜日に延期できます)
など。
まとめ:延期するの反対語の「前倒しする」の英語も押さえておこう!
いかがでしたでしょうか?
「延期する」の英語は、カジュアルやフォーマルでよく使う表現やいくつかはニュアンスの違いもありましたね。
これと同時に対義語の「前倒しする」を知っておくと英語の幅が広がりますね。
下記がその例文です。
- move up(forward)・・・We moved up our meeting by one week.(会議のスケジュールを1週間前倒ししました) ※他にも「bring forward」という表現も使えます。「~(期間)前倒し」という場合は「by 期間」の形をよく使います。
- advance・・・I would like to advance the schedule to tomorrow.(スケジュールを明日に前倒ししたいのですが) ※フォーマルな言い方で、口頭でのカジュアルな言い方は、上記の「move up」などで構いません。
など。
因みに後日は「a later date」でしたが、予定より前の日程(先の日付)は「an earlier date」で表現できます。
「They changed our presentation to an earlier date.(彼らは私たちのプレゼンを先の日付に前倒ししました)」など。
日常会話やビジネスの場面でも活かしてみて下さい。