日本語の「微妙」は様々な意味があります。
「少しだけ違う」という場合の「少し」という意味で「微妙」を使うこともありますし、「複雑な心境」という場合に「微妙な気持ち」と表現することもあります。
その他にも、様々な意味がある「微妙」ですが、英語では意味ごとに表現を使い分ける必要があります。
目次
「微妙」は英語でなんて言う?
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「ほんの少し」や「微細」の意味での微妙の英語・類語
「少しの違い」など「ほんの少し」「微細」という意味の「微妙」でよく使うのが「subtle]です。
「subtle」の発音は下記となります。
発音のポイント:「u」は日本語の「ア」に近い音です。「b」の音は発音しません。
「subtle」は「微妙な」という意味の形容詞です。
「微妙な」の他に「繊細な」、「とらえがたい」「微細な」などの意味があります。
「微妙」という意味で使う場合、「微妙な違い」「微妙な変化」など「少しの」や「ほんのわずかな」「微細な」という意味になります。
目立たないくらいや、気にする必要がないくらい小さなことが「subtle」です。
【例】
- 「微妙な違い」:subtle difference
- 「微妙な区別」:subtle distinction
- 「微妙なニュアンス」:subtle difference in nuance
「微妙」の英語|「subtle」と似たような類語
「subtle」と似たような類語で「slight」や「delicate」もあります。どちらも形容詞です。
「slight」(スライト)
「slight」(スライト)は、「軽い」や「光」という意味の「light」が単語に含まれているように、量や程度などが「軽微な」という意味です。
「微妙な違い」はこの「slight」を使って「slight difference」という言い方もできます。
体調が悪い時で症状が軽い風邪は「slight fever」で、熱があるとは言えない「微妙な熱」は「slight fever」、怪我とも言えないようなごく軽く「微妙な怪我」は「slight wound」です。
「delicate」(デリキット)
「delicate」(デリキット)は「繊細な」という意味ですが、「優美な」や「上品な」というニュアンスが含まれている表現です。
例えば「delicate flavor」は、「微妙な味」という意味ですが、これはネガティブな意味ではなく「繊細で上品な味」つまり「美味しい」というニュアンスです。
「複雑な」の意味での微妙の英語
「微妙な気持ち」など「複雑な」という意味で使うのが「mixed」です。
ポジティブな気持ちとネガティブな気持ちが入り混じって、白黒つけられない「微妙な気持ち」が「mixed feelings」です。
「feeling」は複数形で「s」がつきます。
レストランや映画、曲など感想を聞かれた時に、色んな気持が入り混じって単純に良い悪いが言えない時や、就職や昇進が決まった時に嬉しいけれど緊張や責任感などがあって「微妙な気持ち」という場合など幅広く使える表現です。
「複雑な気持ちだ」という場合には動詞は「have」を使います。
【例文】
- 英語:I have mixed feeling about the news.
- 日本語:私はそのニュースについて、微妙な気持ちです。
「最近調子はどう?」や「これは好き?」など質問をされた時に、「Yes」とも「No」とも言えない複雑な気持ちや状況の時ってありますよね。
その場合に使えるのが「Yes and no.」です。
「そうとも言えるし、違うとも言える微妙な感じ」という意味です。「So-so.」でも言い換え出来ますね。
「ビミョー」の意味での微妙のスラング英語
片仮名の「ビミョー」の訳としてスラング的にカジュアルな場面で使えるのが「iffy」です。
「iffy」の発音は下記となります。
発音のポイント:「i」の音は「イ」と「エ」の中間の音です。
「iffy」は「if」に接尾辞の「y」がついて出来た言葉で「あやふやな」や「疑わしい」、「はっきり決まっていない」という意味です。
この「iffy」は幅広く使えます。
例えば、遊びに行こうと誘われた時に「今日はちょっとビミョー」という場合や、旅行に行く先を提案されて「その場所はビミョー」という場合に使えます。
その他に、試験に合格するか微妙な場合、天候があやしく微妙になってきた場合、食事の味があまりおいしくなく微妙だった場合も「iffy」を使います。
【例文】
- 英語:This curry tastes kind of iffy.
- 日本語:このカレー、ビミョーな味がする。
「iffy」単体で使うと、ネガティブな意味が強くなります。
「ビミョー」という場合、「まずい」などネガティブな表現を避けるために使うことが多いので「kind of iffy(やや微妙)」や「bit iffy(少し微妙)」など、少し和らげる表現と一緒に使うことが多いです。
「not sure」を使って「ビミョー」を伝えることもできます。
【例文】
- 英語:I’m not sure about this movie.
- 日本語:この映画はビミョー。
「sure」は「確信して」という意味で、「not sure」は「確信していない」「定かではない」という意味です。
レストラン等のサービスや、味、映画の乾燥について聞かれて「微妙…」と答えたい場合に使えます。
ネガティブな発言を避けつつ、満足していないこと、おすすめはしないことを伝えることができます。
「I don’t know about ~.」も同じ様な意味です。
「微妙」の英語は正しく使い分けよう!
日本語の「微妙」はとても幅広く使う表現です。
「微妙な関係(complicated relation/複雑な関係)」や「not much」など簡単な表現も、使う場面によっては「微妙」のニュアンスを伝えることができます。
ここでご紹介したように、「微妙」=「subtle」など機械的に覚えても実際の場面では正しく使えません。「微妙」の英語フレーズとそのニュアンス、使う場面などをセットで覚えて、伝えたい意味ごとに使い分けましょう。
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