「断る」を英語で言えますか?
「断る」は英語で基本的に4つ(動詞と熟語)ありますが、使い分けがちゃんと出来ている日本人は少なく、恥をかく場面も多い表現の1つです。
後ほど詳しく解説しますが、下記がその一覧です。
- 「refuse」(きっぱり断る場合)
- 「reject」(強く拒絶する場合)
- 「decline」(丁寧に断る場合)
- 「turn down」(口語的な言い方)
また、参加を断ったり、申し出を断る場合にビジネス英語でやんわり断る場合はどのようなフレーズがいいのでしょうか?
メールでも使えるので、知っておくと便利です。
目次
「断る」の基本英語の違いと使い分け・例文
※このページには広告が含まれています。
「断る」自体を表現する主な動詞は3つで、プラス1つのよく使う口語的な表現もあります。
それぞれの発音や意味などを確認しましょう。
「refuse」
「refuse」の発音は下記となります。
「断る」、「拒絶する」、「拒否する」等の意味があり、直接的かつ明確な「断り」です。
「きっぱり断る」という場合に使う単語です。
誰かから、誘われたり、招待されるなど、提案や依頼され時に「断る」場合に使います。
- 英文:I refused his proposal.
- 和訳:彼の提案をきっぱり断りました。
など。
「reject」
「reject」の発音は下記となります。
「拒絶する」、「拒否する」、「受け付けない」と言う意味で、「refuse」よりもさらに強い否定ニュアンスがある表現です。「不合格」の意味もあります。
また、「reject」自体が少し形式ばった表現で、ビジネスや公的な「断り」に使うことも多い表現です。
名詞(断り)の「rejection(リジェクション)」もよく使う表現なので一緒に覚えておきましょう。「rejection」の意味は「却下」、「排除」、「拒絶」、「不認可」などです。
- 英文:She rejected my offer.
- 和訳:彼女は私の申し出(オファー)を断りました。
など。
「decline」
「decline」の発音は下記となります。
丁寧な「断り」です。「辞退する」や「断る」などの意味です。
「下を向く」や「減退する」などの意味もあり、柔らかい「断り」です。そのため、誰かからの依頼や提案を丁寧に(恐縮して)「断る」場合に多く使う表現です。
- 英文:I must decline your invitation.
- 和訳:招待をお断りします。
など。
この表現は後ほど紹介する、やんわり断るフレーズでも紹介します。
turn down
「refuse」と同じ意味ですが、より会話的(口語的)です。
会話の中でよく使われるのでしっかり押さえておきましょう!
- 英文:I will turn down your request.
- 和訳:あなたの依頼を断ります。
など。
「turn down」は音量を下げるなどにも使われる熟語です。
ビジネスメールでも使える!やんわり「断る」時の英語フレーズ集
英語では断る時のフレーズがたくさんあります。
ネイティブがよく使うものを見てみましょう。
「Thank you, but ~」や「No thank you.」
「ありがたいけど、結構です」というニュアンスです。カジュアルでもフォーマルでも使えます。
- 相手(提案する):Do you want to have this?(これ食べますか?)
- あなた(断る):Thank you, but I’m full now.(結構です、お腹が一杯で・・・) ※「No thank you.」の一言でもOKです。
「Next time.」や「Some other time.」
「次回ね」や「またの機会に」という口語的な表現です。
- 相手(提案する):Will you join us for dinner tonight?(今晩、みんなで一緒に夕食どう?)
- あなた(断る):Next time.(またね) ※「Thank you, but next time.」という表現でもOKです。
スラングで、「I’ll take a rain check.」という表現もあります。
「I’d like to, but~」
「そうしたいのですが・・・」という丁寧な断りの仕方です。
- 相手(提案する):Do you take our offer?(私たちのオファーを受けますか?)
- あなた(断る):I’d like to, but our boss says no.(私はそうしたいのですが、上司がダメと言っています)
「I regret to say that ~」を使う「断る」フレーズ
「残念ですが・・・」というニュアンスです。
- 相手(提案する):How is the plan B?(B計画はどうですか?)
- あなた(断る):I regret to say that we will go with plan A.(残念ですが、プランAで行くことになりました)
「I’m sorry」
直接、「ごめんなさい」という表現ですね。
- 相手(提案する):Are you coming to our party?(パーティーに来る?)
- あなた(断る):I’m sorry, but I can’t.(ごめん、行けない)
「断る」フレーズで必ず知っておきたいのがこのフレーズです。様々な場面で使うことができます。
「I’m afraid ~」
「申し訳ありませんが・・・」という丁寧な断り方です。
- 相手(提案する):Can you accept our proposal?(私たちの提案を受け入れてくれますか?)
- あなた(断る):I’m afraid that we can’t do so.(申し訳ありませんが、それができません)
「afraid of ~(アフレイド・オヴ)」は「~が怖い」ですが、ここでは「恐れながら」や「恐れ多くも」の意味合いで使っています。日本語で「恐れながら」とすると、すごくかしこまった表現ですが、英語の「afraid」はもう少し軽い意味でも使えます。
誘いに対する「断り」だけでなく、「在庫が無い」などサービスが提供できない場合の「断り」でも使える表現です。
「I’m afraid not.」というフレーズのみで「出来ません」という断りの表現で使うことも多々あります。
「unfortunately」
直訳は「不幸にも」となりますが、ビジネスで使う場合は「残念ながら・あいにく」という意味で使えます。
- 相手(提案する):Are you free to talk now?(今、話せますか?)
- あなた(断る):Unfortunately, I have to attend the meeting now.(あいにく、今から会議に出席しないといけなくて)
「既に用事が入ってしまっている」など自分の意思とは関係ないことが原因で、断らなければならない時に使います。「本来であれば、断りたくなかったのだけれど」という意思が伝わる丁寧な断り方です。
「I can’t make it.」
「都合がつきません」という場合の表現です。
- 相手(提案する):Can you make a report by 5?(5時までの報告書を作れますか?)
- あなた(断る):No, I can’t make it.(いいえ、間に合わないです)
「make it」は「都合がつく」、「時間通りに到着する」という意味です。
例えば、「can’t go」と同じ意味にもなりますが、直接的に「行かない」と言うと失礼なので、「行く気はあるが、行くことができない」という意味で「can’t make it」を使います。
このフレーズの前に、上記で紹介した「I’m sorry, but I can’t make it.」など、お詫びのフレーズを入れるのが一般的です。
「I must decline ~」
既に解説していますが、丁寧な断りを入れる場合のフレーズです。
- 相手(提案する):Is it going to be approved?(それは承認されますか?)
- あなた(断る):I’m sorry but, I must decline it.(申し訳ございませんが、お断りしないといけません)
ビジネスで丁寧に断る場合に使えるフレーズです。「must」が「~しなければならない」なので、これを使うことで「本当はそうしたくないんだけれど(誰かの指示など)」という気持ちを表すことができます。「have to decline」よりも強い表現です。
その上で丁寧な断り方で使う「decline」を使っているので、とても丁寧に断る気持ちが伝わる表現です。
「I wish I could ~」
「~できたらよかったのに」という意味で、実際には出来ないことに使う表現で、とても丁寧な断り方です。
- 相手(提案する):Why don’t we have a break?(休憩しましょうか?)
- あなた(断る):I wish I could take it.(できればそうしたいですが) ※「I wish I could.」のみでもOKです。
誘われたりした回答で断るだけではなく、自分から「I wish I could stay longer, but I have to go now.(もう少しいたいのですが、もう行かなくてはなりません。)」のような感じで言うパターンもあります。
強調して断る時のフレーズ・スラング一覧
上記は丁寧にやんわりと断るバージョンでしたが、ここでは「絶対に嫌!」など強い断りのフレーズを紹介します。
スラングが多いので目上の人に使うのは控えましょう。あくまで、カジュアルで仲のいい友達相手に使うようにしましょう。
「no way」
「絶対無理!」、「100%ありえない」、「信じられない」くらいの強い「断り」です。友達同士などで使えるカジュアルな表現です。
「断る」以外でも、「まじで?」や「嘘でしょ?」などの意味でも使える表現です。
- 相手:Can you go for a date?(デートにいきませんか?)
- あなた(断る):No way!(絶対に嫌です)
「You must be joking.」
冗談でしょ?という言い方です。「You must be kidding.」という言い方もOKです。
「信じられない」という場合にも使える表現です。
- 相手:Let’s go to his birthday party.(一緒に彼の誕生会に参加しようよ)
- あなた(断る):You must be joking. I hate him.(冗談でしょ?彼を大嫌いなのに)
「absolutely not」
絶対にNO!という強い断り方です。
- 相手:Can I park my car next to yours?(あなたの隣に車を駐車していいですか?)
- あなた(断る):Absolutely not.(いいえ、絶対にダメです)
「not in a million years」
100万年経ってもありえない!というスラングになります。私も使うスラングの1つです。
- 相手:Will you forgive him?(彼を許しますか?)
- あなた(断る):Not in a million years.(絶対に許さない!)
「when pigs fly」
これもスラングで、直訳は「豚が飛んだ時にね」という、現実でありえないので、強い断りとなります。
- 相手:Buy me a new car, please.(新しい車買って)
- あなた(断る):When pigs fly.(絶対にない) ※「I will when pigs fly.(豚が飛んだ時に買うね)」という言い方もOKです。
「over my dead body」
「自分の目の黒いうちは絶対にしない・させない」というスラングです。
- 相手:Can I get a tattoo all over my body?(体中に刺青を入れてもいいですか?)
- あなた(断る):Over my dead body!(私が生きているうちは許しません!)
「断る」に関連する英語一覧
最後になりますが、「断る」に関連する表現も確認しておきましょう。
- 「招待」:invitation(インヴィテーション)
- 「招待状」:invitation card(letter) ※「invitation」の一語でも「招待状」の意味で使えます。
- 「申し出」:offer ※日本語でも「オファー」と言いますね。
- 「提案」:suggestion(サジュスチョン) ※動詞の「suggest(提案する)」もよく使います。
- 「謝罪」:apology(アポロジー) ※動詞の「謝罪する」は「apologize」となります。
- 「謝罪要求」:demands for an apology ※「demand(ディマンド)」は「要求・需要」などと訳します。
- 「依頼」:request(リクエスト)
- 「交際」:court(または、date)※「court(コート)」は、男女の「交際」です。
まとめ:「断る」の英語表現はハッキリと!
大切なことは相手を気遣いながらもはっきり「No」を伝えることです。
特に、ビジネスでは後でトラブルにならないように、明確に断りましょう。
断る時は、単に「できない」だけでなく、その理由も伝えて、本当は「行きたかった」「お手伝いしたかった」などフォローを入れましょう。
特にビジネスでは、さらに代案なども提案できるとさらに良いでしょう。
コメント