「分(ふん)」を使った時間の表現を正しくできますか?
「分」は、英語で「minute」(ミニット)ということは知っていても、意外に正しい時間の表現ができていない人が多いのではないでしょうか。
それと英語でよく使われるのが略語ですが、どのように表記すればいいのでしょうか?
また、「今何時?」と聞かれて答える時、「徒歩~分」や「車で~分」など相手に伝える時など、日常生活での表現には欠かせません。
「5分遅れます」や「残り10分です」などのフレーズも押さえておくと英会話で役立ちます。
目次
「分」の基本英語と発音(読み方)
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「分」は英語で「minute」です。
「minute」の発音は下記となります。
1分は「a minute」、「one minute」で、それ以上の「分」を表現する場合の複数形は「minutes(ミニッツ)」となります。
- 「5分」:five minutes
- 「10分」:ten minutes
- 「15分」:fifteen minutes ※後ほど説明しますが、「quarter(クオーター)」とも表現します。
- 「30分」:thirty minutes ※「half an hour」とも表現します。
時間を言う時などに、うっかり複数形の「s」を忘れてしまいがちなので要注意です。
因みに、「minute」はビジネスで「議事録」という名詞でも頻繁に使われるので押さえておきましょう!
「分」の英語の略語
英語では「minute(s)」を省略して表記する場合は多いです。
その場合は次のようになります。
- 「minute」の略語:「min.」
- 注意点:複数形でも「min.」となります。「s」は不要です。
「分」と一緒に押さえておきたい英語と略語表記
「分」以外の時間や期間を表す表現も併せて確認しましょう。
- 「時間」:hour(アワー) → 略語は「hr.」 ※複数の場合は「hrs.」となります。
- 「秒」:second(セカンド) → 略語は複数形も「sec.」
- 「日」:day(デイ)
- 「月」:month(マンス) → 略語は「mo.」 ※複数形は「mos.」です。
- 「年」:year(イヤー) → 略語は「yr.」 ※複数形は「yrs.」となります。
これらは、とても良く使う表現なのでしっかり覚えておきましょう!
しかし、単純に頭文字だけを小文字で書く場合もあります。「分」=「m」、「秒」=「s」など。
また、それぞれの曜日や月の略語は、『英語の月や曜日の略|たった1つのパターンで完ぺき!』でも紹介しています。
「~時間~分~秒」の英語の記号表記
略語だけではなく、記号を使って「~時間~分~秒」を表示する場合が多いです。
マラソンのタイムや何かがどれくらい時間がかかったのか表現する際に使われます。
- 時:「°」
- 分:「′」
- 秒:「″」
※これは「方位」を表す時に特によく使われます。その場合は「~度」を「°」で表記します。
また、「:」(コロン)を使って表現する場合も多いです。
例えば、「2時間23分14秒」を表現する場合は下記となります。
- 例1:「2°23′14″」
- 例2:「2:23:14」
今の時間を表現!「分」を使った英語
相手に正しく今の時間を伝える基本やネイティブが使う他の表現をみてみましょう。
また、『英語で時間を表現|簡単!3つの基本ルールと前置詞の使い方』でも詳しく解説しているので是非ご参考下さい。
基本!「分」を使った英語
- 日本語:9時15分
- 英語:nine fifteen
先に「時間」で後に「分」を言います。「時」や「分」は省略して数字だけ言えばOKです。
この言い方はとても簡単で、どの時間でも使うことができます。そのため、まずこの表現から覚えましょう。
ただし、ネイティブはこの表現だけを使いません。
慣れたら、この後に紹介する2つの表現を使ってみましょう。
「~時~分過ぎ」という英語
英語では「after」や「past」を使って「~時の~分過ぎ」という表現をします。日本語ではあまり使わない言い方ですね。
例えば次のような表現をします。
- 日本語:9時10分
- 英語:ten after nine
この言い方は前半の30分(0分から30分まで)使うことができます。
例文のように、数字で表現することもできますが、15分の場合は「四分の一」という意味の「quarter(クオーター)」、30分の場合は「半分」という意味の「half(ハーフ)」を使うのが一般的です。
ただし、先に紹介した数字だけ並べて表現する場合(例:nine fifteen)は、「quarter」も「half」も使いません。
「15分」の場合の英語は?
- 日本語:9時15分
- 英語その1:quarter after nine
- 英語その2:quarter past nine
「30分」の場合の英語は?
- 日本語:9時30分
- 英語:half past nine
「30分」は1時間のちょうど真ん中なので「after」は使いません。「30分」を表現する場合は「past」を使います。
「past」の場合「thirty」ではなく、「half」を使います。
相手に正しく伝える!「~時の~分前」や「~時まで~分」の英語
それぞれの表現を見てみましょう。
「~時の~分前」の英語
後半の30分は「before」か「to」を使います。
「before(ビフォー)」を使うと「~時の~分前」、「to(トゥー)」を使うと「~時まで~分」という意味になります。
基本的な使い方は「after」や「past」と同じです。
- 日本語:10時50分
- 英語:ten before eleven ※「11時10分前」です。
「after」や「past」の場合は、現在の時刻と同じ数字を言えばOKですが、「~時まで~分」という表現の場合、数字が変わります。
「時間」の部分は今の時間に1つ数字を足します。「分」の部分は、「50分」であれば「10分前」、「40分」であれば「20分前」と言い変える必要があります。
「45分」の場合、「~時まで15分」という言い方になるので、ここでも「quarter/quarter to(時間)」が使えます。
ただし、「quarter」の場合は、「to」を使います。また、「fifteen」と数字で言う場合は、「before」を使います。
先の2つの表現では「minutes(分)」を省略していますが、数字で言う場合は付けてもOKですが、数字以外の「quarter minutes」などは言いません。
少し難しい法則みたいな感じがしますが、慣れればとても使いやすい表現になります。
「場所」を教える「~まで~分」の英語
旅行先や道案内などでよく使う「徒歩~分」や「車で~分」の表現。
特定の場所まで「~分」かかるという表現を見てみましょう。
「徒歩~分」の英語
- 日本語:そのレストランは駅から徒歩約10分です。
- 英語その1:It takes about 10 minutes from the station to the restaurant on foot.
- 英語その2:The restaurant is approximately 10 minutes walk from the station.
※英語訳は2つ載せましたが、どちらも同じ意味です。「on foot(オン・フット)」は「足で」と言う意味で「徒歩」になります。「~minutes walk」も「徒歩~分」という表現です。
『英語で道案内|聞かれても困らない英単語やフレーズ39選』の記事も参考にしてみましょう。
「車で~分」の英語
- 日本語:空港までは車で約20分です。
- 英語その1:It takes 20 minutes by car to the airport.
- 英語その2:It’s about 20 minutes by car to the airport.
※バスは「by bus」、電車は「by train」、地下鉄は「by subway」、タクシーは「by taxi」です。
会話でも欠かせない!「~分後」や「~分前」の英語
「~分後に待ち合わせ」や「~分前にテレビ番組が始まった」など、色々な場面でこの表現は使いますね。
それぞれを見てみましょう。
「~分後」の英語
- 日本語:5分後
- 英語その1:five minutes later ※「~後」は「later(レイター)」を使います。
- 英語その2:in five minutes ※「あと5分で着きます」とか言う場合はこちらの表現をよく使います。「I’ll be there in 5 minutes.」
「~分前」の英語
- 日本語:5分前
- 英語:five minutes ago ※「~前」は「ago(アゴー)」を使います。
「later」や「in」も同様ですが、「時間」、「月」などの場合にも使えます。
役立つ「分」を使った英語表現やフレーズ一覧
先ほど紹介した以外でも英会話で役立つ「分」を使った表現があるので是非押さえておきましょう!
ここでは分かりやすいように「5」や「10」などの数字を入れていますが、その都度時間(分など)を代えて使ってみましょう。
- 5分遅れる(遅刻します):I’m 5 minutes late. ※「late」の代わりに「behind schedule」を使えますがフォーマルです。
- 10分早い:10 minutes earlier ※「early」の比較級を使うのがポイントです。「I reached here 10 minutes ealier.」など。
- ここから3分です:It’s (only) 3 minutes from here. ※「It takes 3 minutes from here.」よりカジュアルに使えます。
- 最大(最長)10分です:10 minutes at most ※「長くて~、せいぜい」という場合も同様です。「at the most」でもOKです。
- 最小(最短)10分です:10 minutes at least ※「最低でも~、少なくても」となります。「at the least」でもOKです。
- 10分少ない(足りない):I need 10 more minutes. ※難しい問題などを解いている時などに使えます。直訳は「あと10分間必要です」となります。
- それぞれ30分かかります:It takes half an hour each.
- 残り5分です:You have 5 minutes left. ※「left(残り)」の代わりに「remaining」でも同様です。「another five minutes」などの表現もあります。
- 2分毎(おき):every 2 minutes ※「毎分」は「every minute」となります。
- 5分以内:within 5 minutes ※「~分後」は前置詞の「in」を使います。
- ほぼ(約)10分です:about 10 minutes ※「approximately ten minutes」も言えますが、フォーマルです。
- ぴったり1分です:exactly 1 minute
- 30分間勉強します:I’ll study for 30 minutes. ※「~分間~する」という場合は前置詞の「for」を使うのが一般的です。
- 分単位で:by minute
「分(minitute)」を使った英語の熟語
身近な時間の「分」を表す「minute」はイディオムでもよく使います。
主なものを見てみましょう。
- in a minute:今すぐ ※「In a minute!」で「ちょっと待って!」と使う場合も多いです。
- in minute:時間内に、すぐに
- any minute:今すぐにでも、いつ何時
- by the minute:刻一刻と、しだいに、分ごとに
- at the last minute:土壇場で、いよいよという時に
- not for a minute:少しも~ない、全然~ではない ※口語表現です。「a」の代わりに「one」を使うこともあります。
- not a minute too soon:ぎりぎりに(間に合う)
- to the minute:きっかりに(ぴったり) ※口語表現です。時間が一分もたがわずきっかりにという意味です。「3 p.m. to the minute」とすると「午後3時きっかりに」という意味です。
- the minute that…:~するや否や、する瞬間 ※接続しとして使う表現です。
- up to the minute:最新の、最先端の ※口語表現です。
まとめ:「分」の英語は基本を押さえれば大丈夫!
「分」の英語表現は、日本語と表現方法が違うものもあり、細かいルールがありますが、先ずは基本を確認しておきましょう。
尚、時間の言い方は『英語で時間を表現|簡単!3つの基本ルールと前置詞の使い方』でもご紹介しています。詳しく習得したい方は、こちらも併せて確認してみましょう!
ここでご紹介したイディオム(熟語)も、会話で日常的に使える表現が多いので覚えておくと便利です。
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