「ほとんど~ない(知らない・できない)」や「ほとんど毎日」など英会話に欠かせない「ほとんど」。
「almost」や「most(most of ~)」などの表現がありますが、その違いや使い方が分かりますか?
また、先ほどの表現以外にも次のような言い方もよくしますよね。
- ほとんど同じ
- ほとんど全部
- ほとんど完璧
- ほとんどの時間
など、挙げたらきりがないくらい例文があります。
目次
副詞の「ほとんど~(~しない)」の英語の違いと使い分け
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名詞の前、形容詞の前などに付けることで「ほとんど~」と表現する副詞があります。
「almost」
「ほとんど~」という場合にネイティブが一番使うのが「almost」(オールモスト)です。
例文で使い方を見てみましょう。
- ほとんど同じ・ほとんど差がない:They are almost the same.(それらはほとんど差がない) ※見えた目だったり、機能だったり、2つ以上のものを比較する時によく使います。
- ほとんど完璧:He is almost perfect for you.(彼はあなたにとってほとんど・ほぼ完ぺきだよ)
- ほとんど毎日:I study English almost every day. ※「almost everybody(ほとんどみんな)」とかの表現もあります。
- ほとんど終わった:I almost finished my homework.(宿題はほとんど終わりました) ※動詞の前に置くことで「ほとんんど~だった」と表現できます。
- ほとんど壊れている:It is almost broken. ※「broken(ブロークン)」は「break(壊す)」の受け身・過去分詞です。
- ほとんど空っぽ:It was almost empty. ※反対の「ほとんど満タン(ガソリンや水など)・満席」ですという場合は「It is almost full.」となります。
- ほとんど準備できています:I’m almost ready. ※家を出かける前、会議用の書類を作っている場合などに使える表現です。
- ほとんどの生徒が来週にTOEICのテストを受験します。:Almost all of the students will take a TOEIC test next week. ※almost every ~, almost all of ~のよう「every」や「all」を重ねて使うことも多いです。
また、「almost」を使うケースで、「I almost miss the train(ギリギリ電車に間に合いました)」というパターンもあります。
直訳すると「ほとんど電車に乗り過ごした=ギリギリ乗れた」となります。『「ぎりぎり」の英語|時間に間に合う・合格などで使う10個の表現一覧』の記事も参考にしてみて下さい。
「Almost there!(あと少し!)」という表現もあります。
「most」
形容詞的用法で使うことが多い「most」ですが、「most Japanese」と「most of the Japanese」の違いが分かりますか?
どちらとも「ほとんどの日本人が」という意味になりますが、意味・ニュアンスが全く異なります。
- Most Japanese are not good at speaking English.(ほとんどの日本人は英語を話すのが不得意です)
- Most of the Japanse in the group don’t know the fact.(そのグループにいる日本人たちはその事実を知らない)
もうお分かりですね。
「Most Japanese」は一般的な人・ものを表現する場合に使います。「Most of the Japanese」は特定の人・ものを指す場合に使います。
「Most of us(私たちのほとんどは)」などの代名詞(us, you, them)以外は基本的に「Most of the ~」と冠詞の「the」を付けるので忘れないようにしましょう!
「most cases」と「most of the cases」での「ほとんどの場合」などでもイメージしやすいですね。
「nearly」
「nearly」は「almost」とほとんど使い方が変わらずニュアンスも同じと思っていただいてOKです。
少しフォーマルな言い方ですね。
- They look nearly the same.(彼らはほとんど同じように見えます)
- I eat rice nearly every day.(ほとんど毎日お米を食べます)
「mostly」
副詞で使う「almost」と「mostly」を混乱される方が多いようです。
頻度を示す場合には、全く意味が異なりますのでその点を留意しておきましょう!
下記の違いはなんでしょうか?
- I almost miss the class.
- I mostly miss the class.
答えは下記です。
- I almost missed the class. → 直訳:ほとんどクラスに遅れた = ギリギリ間に合った。
- I mostly missed the class. → ほとんど(の場合)、クラスに遅れていました。
全然違いますね。頻度を表す場合の「mostly」は「usually(ふつう・大体)」に近い表現になります。
「rarely」:否定編
「rarely(レアリー)」は「めったに~ない(ほとんど~ない)」という否定の場合に使う副詞です。
頻度、習慣や状態の否定文を表現する時に会話でもよく使われます。
- I rarely eat breakfast.(私はほとんど朝食を食べません)
- He rarely studies.(彼はほとんど勉強しません)
これと同じような表現に、「seldom」(セルダム)がありますが、多少フォーマルな表現となります。
「hardly」:否定編
全くではありませんが、頻度の場合に使われるより、状態の「ほとんど~ない(できない)」という表現をする場合によくネイティブは使います。
助動詞の「can」との組み合わせが多いです。
- ほとんどできない:I can hardly hit his fast balls.(彼のストレートをほとんど打つことができない)
- ほとんど聞こえない:I can hardly hear your voice.(あなたの声がほとんど聞こえない) ※もっと大きく話して!というニュアンスが含まれます。
- ほとんど見えない:I can hardly see it.(それがほとんど見えません)
では、下記の違いがわかりますか?
- I rarely see him.
- I (can) hardly see him.
答えは次です。
- I rarely see him. → 彼に会うことがほとんどない(頻度)
- I (can) hardly see him. → 彼がほとんど見えない ※遠くなどにいて見えずらいなど。
その他で表現する「ほとんど~・~ない」の英語
今までご紹介した副詞や形容詞以外でも「ほとんど~・~ない」と表現する方法があります。
「difference」
「違いが分からない・見えない」という英語で「ほとんど変わらない」を表現することができます。
「I do not see any diffrence.」という文章です。「否定形 + see + any difference」の形です。
要するに、「They are almost the same.」と同じになります。
ほとんど変わらない、ほとんど差がない、違いが分からないという場合に使えます。
「much」
「たくさん」という意味がある「much」ですが、これも否定形と一緒に組み合わせると、「ほとんど~ない」となります。
「She does not eat much.(彼女は多くを食べない=ほとんど食べない)」となり、「小食」を表現できます。
「eat」以外でも、「play」や「study」など他の動詞も使えます。「rarely」に近い表現ですね。
「few」と「little」
「a few ~(少しの~)」の「few」。
「a little ~(少しの)」の「little」。
前述は数えられる名詞(可算名詞)、水やお金など数えられない名詞(不可算名詞)が後述を使います。
「few」、「little」のみとなると「ほとんど~ない」という否定形になります。英会話でも使えるので是非マスターしましょう!
例えば、「She has few friends」となると「彼女はほとんど友達がいません」となります。名詞は必ず複数形にしてください。
他の例も「little」と一緒に確認しましょう。
- It affects only few people:それはほとんど誰にも影響を与えない
- He has little money.(彼はほとんどお金がありません)
「next to ~」
最後になりますが、この表現も是非覚えて使えると、ちょっと英語力に富んでいるように見えてカッコいいですよ。
それが「next to ~」です。
直訳すると~のとなり、もう少しでそうなる、要するに「ほとんど~」となります。「almost」と同じニュアンスになります。
否定するような単語・否定形の前に置くのがルールです。
- It is next to impossible.(ほとんどできない・不可能です)
- It is next to nothing.(ほとんど何もない)
勿論、「next to you(あなたの隣)」という使い方もするので文脈で理解するようにしましょう!
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