ネイティブが会話の中で使う「catch up」ですが、正しく理解していますか?
その後ろに付く前置詞の「on」か「with」でも微妙にニュアンスが異なります。
また、「catch up」を受け身にした「get caught up」という表現もありますが、この熟語も英会話で使われます。
「keep up」との違いなども押さえておくと英語力の幅が広がります。
目次
「catch up」の正しい発音
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catchという捕まえるという動詞とupという接続詞を合わせた発音はどうなるのでしょうか?
「catch up」の発音と発音記号は下記となります。
カタカナ読みではどうしても「catch」と「up」を離して発音しがちですが、発音記号を見ても分かるようにリンキングして発音するのが正しいやり方です。
要するに、「キャッチャップ」となります。「ketchup(ケチャップ・kétʃəp)」の発音に近いイメージです。
リンキング(リエゾン)の発音の仕方については、『英語の発音|初心者でもネイティブ並みに話せる矯正練習法』の記事でも詳しく解説しています。
また、「catch」は不規則変化動詞で、過去形と過去分詞は「caught(コート)」となります。
「catch up」は「追い付く・追い上げる」
「先に進んでいるモノに追い付く」という時に使います。
「catch up to」や「catch up with」と、前置詞と一緒の形が多いです。
下記がその例文です。
- I’m running to catch up to my son.(息子に追い付くように走っています。)
- You have to study harder to catch up with your classmates.(同級生に追い付くためにも、もっと勉強しないと!)
- I’ll catch up with you later.(後で追いつきますね) ※先に行っていてもらって、後から行きますという場合に使うフレーズです。
「catch up with」と「catch up to」の違い
基本的に同じような使い方ですが、ニュアンスが多少異なります。
- catch up to ~:~に追いつく、という単純に表現している
catch up with ~:~に追いついくことを強調している ※つまり「肩を並べる」というイメージですね。
しかし、どちらを使っても間違えではないので大丈夫です。知識として押さえておきましょう!
また、「今やっていることが後から何かしら影響する」という場合にも使われます。
「Your bad eating habit will catch up with you later.(悪い食習慣は後から影響しますよ)」など。
「catch up」は「遅れを取り戻す」
「仕事など溜まっているのを処理、または遅れている情報をなど取り戻す」と言う時に使います。
catch up onと前置詞の「on」を使うケースが多いです。
下記がその例文です。
- I need some time to catch up on the trend.(流行を取り戻すのに少し時間が必要です) ※少しブランクがあったりした時に使いますね。
- I will catch up on my homework tonight.(溜まっている宿題を今日の夜にやります)
- Word hard to catch up on your work.(仕事の遅れを取り戻すために一生懸命働きなさい!)
また、同じような場面で「keep up with」という熟語が使われることがありますが、どんな意味なのでしょうか?
「keep up with」との違いは?
新しい情報などを常に収集しておくという日本語で「それを少しキャッチアップしようか」というビジネス用語がありますが、それは和製英語で注意が必要です。
遅れないように情報収集、またトレンドに敏感になるのに使う表現が「keep up with」です。
逆に、既に遅れていてそれに追いつく(遅れを取り戻す)時に使うのが、「catch up on」となります。使い方に注意しましょう。
「Let’s keep up with the new marketing strategies.(新しいマーケティング手法について学んでおこう・キャッチアップしよう)」など。
また、「catch-up」は「巻き返し(名詞)」や「巻き返しをする(形容詞)」として、「play catch-up」という表現をするケースもあります。
「I play catch-up.(遅れを取り戻す)」など。
因みに、「play catch」は「キャッチボール」をするです。混乱しないようにしましょう。
「catch up」は「久しぶりに会って近況報告をする」
「相手と久しぶりに近況報告を話し合う」と言う時にも使います。
下記がその例文です。
- Let’s catch up over lunch.(ランチを食べながらでも近況報告をしよう) ※「over~」は「~をしながら」という使い方で、「coffee」、「dinner」なども使えます。
- Why don’t we catch up tomorrow?(明日会って、久しぶりに話しましょう)
- We caught up with each other.(お互いに会って近況を話しました)
など。
また、関連のスラング的な表現になりますが、電話を切る時、または別れの挨拶で「Catch you later.」という時があります。
「また後で会おうね」という「See you later.」と同じ意味となります。覚えておきましょう!
「get caught up」はどんな意味?
さて、受動態を使った「get caught up」ですが、前置詞の「in」と使われるケースが多いです。
この場合は今までと全く意味が異なり、「~に巻き込まれる」というケースでよく使われます。
下記がその例文です。
- I got caught up in that debate.(その討論に巻き込まれました)
- Unfortunately, we got caught up in a heavy traffic.(不幸なことに、大渋滞に巻き込まれました)
など。
まとめ:「catch up」はとても便利な熟語
さて、主な使い方は3つありましたが、それぞれの意味を理解すればとても役立つ表現です。
口語的にはなりますが、英会話では欠かせない表現の1つです。
この機会に「catch up」を習得して、是非活用しましょう!英会話力がドンドンUPしていきます。